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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
*このブログについての誹謗中傷・クレームなどの書き込みはおやめください。
*このブログの無断転載複製を禁じます。
*万が一このブログをお読みになって不快感を感じられたとしても責任は負いかねますのでご了承ください。

secret christmas~キ蘭~

Category : X'mas novels(コナン)
今日はクリスマスイヴ。街は派手なイルミネーションとクリスマスソング、そして恋人達で溢れていた。
「いいなあ・・・」
 ポツリと呟く。
 蘭は1人、屋上で街の灯りを見つめていた。父親は蘭の計らい(企み?)で母の英理と2人でレストランへ。コナンは少年探偵団と一緒に阿笠博士の家のクリスマスパーティに出かけている。蘭が1人になると知り、残ると言っていたのを蘭が無理やり行かせてしまったのだ。
「今日は・・・コナン君とは過ごせないよ・・・」
「どうして?」
 突然後ろから声をかけられ、蘭は吃驚して振り向く。
「キッド!!」
 白い装束姿の怪盗キッドが、優しい笑みを浮かべ、蘭を見つめていた。
「どうして、彼とは過ごせないんだい?」
 繰り返される質問に、蘭は俯いた。
「―――責めてしまいそうで・・・怖いの。彼には守らなきゃならない秘密がある。それがわかっているのに・・・。こんな日に2人きりになったらきっと責めてしまうから」
「だったら両親を会わせたりしなければ良いのに」
「だって・・・きっと2人とも本当は一緒にいたいと思ってるはずだから。それなのに、意地を張って会おうとしない。だから・・・」
「―――損な性格だね」
 キッドが少し呆れたように言うと、蘭はちょっと笑い、
「そうかもね。それで・・・あなたはどうしてここにいるの?彼女を待たせてるんじゃない?」
 蘭の言葉に、キッドはちょっと顔を歪める。
「俺にまで、気を使ってるの?」
「だって・・・待ってるんでしょう?彼女」
「彼女って誰だよ?俺は誰とも約束なんかしてないよ」
 少し怒ったように言うキッドに蘭は目を丸くする。
「今日は・・・蘭と一緒にいたくて、ここに来たんだけど?」
「―――嘘・・・」
「嘘なんてつかねえよ。蘭が、あの探偵君と一緒にいるようだったら黙って帰るつもりだったけど」
「え・・・」
「でも・・・わかんねえな。蘭があいつのこと考えてるってだけでこんなに・・・嫉妬しちまうんだから。一緒にいるところなんか見ちまったら、耐え切れなくて無理やり攫って行っちまうかもしれない」
 キッドがにやっと不敵な笑みを浮かべる。蘭は頬を赤らめながらも拗ねたような表情になり、
「もう、そんなことばっかり言って・・・」
 と言った。そんな蘭がかわいくて、くすくす笑いながら、その細い腰を抱き寄せる。
「だって俺、蘭のこと好きだもん」
「またそんな―――」
 と、言葉を続けようとした蘭の唇を、キッドのそれが塞ぐ。
 蘭の瞳が大きく見開かれる。
 触れるだけのキスのあと、キッドは蘭を真剣な眼差しで見つめた。
「嘘じゃ、ねえよ・・・。俺は蘭が好きだ・・・。その瞳も、唇も・・・蘭の全てが好きだ。蘭が・・・あいつを好きでも・・・」
「キッド・・・わたし・・・」
 再び何か言おうとした蘭の唇を、もう一度塞ぐ。
 その先は、聞きたくない。何も、言わせない。もう止まれないんだ・・・。
 激しく、長い口付け。震える舌を絡めとり、貪るように続けられるキスに、蘭の体から力が抜ける。
 かくん、と膝が折れ、キッドの胸に寄りかかるようにして体を支える。苦しそうに顔を歪める蘭を見て、ようやくキッドは唇を離す。
 潤んだ瞳が、キッドを見上げる。
「・・・ばか・・・」
「・・・かもな。叶わないってわかってるのに、こんなに好きになっちまうんだから」
「違うわよ!」
 自嘲気味に囁かれたキッドの言葉を遮るように、蘭が叫ぶ。
 キッドが驚いて蘭を見る。蘭は、怒ったような顔でキッドを見つめていた。
「蘭・・・?」
「もう・・・どうして勝手に決めちゃうのよ・・・。わたしだって、キッドのこと・・・」
 そこまで言って、蘭は頬を染め、俯いた。キッドは信じられないような想いで、蘭を見つめる。
「俺のこと・・・なんだよ?蘭が好きなのは、あいつだろ?だから今日だって・・・」
「・・・好き、だった。でも・・・あなたに惹かれてしまったの。だから・・・余計に今日は彼とは居られなかった。彼のことを責めて・・・そして、あなたへの想いも隠せなくなると思ったから・・・」
「ら・・・ん・・・」
「でも・・・こんな想いを抱えてるの、わたしだけだと思ってた・・・。あなたには、可愛い彼女がいるから・・・」
「俺だって!・・・俺だけだと思ってた。好きなのは・・・。蘭はずっとあいつのことしか考えてないんだと・・・」
 蘭がキッドに視線を戻す。
 2人は見つめ合い、そしてどちらからともなく、またキスをした。今度は甘く、痺れるようなキス。
 唇が離れたとき、2人は同時にクスリと笑った。
「最高のクリスマスプレゼント、だな」
「あ、ごめん、わたしプレゼント何も用意してな―――」
 言いかけた蘭の唇を、キッドの指が塞ぐ。
「今、言ったろ?最高のクリスマスプレゼント、貰ったから良いんだよ」
「―――うん」
「今日は・・・ずっと側にいたいな・・・」
「あ、でも・・・」
 小五郎はわからないが、コナンはもう帰ってくるかもしれないのだ。
「わかってるよ。蘭は・・・どうするつもりだった?」
「え?」
「あいつが帰ってきたら・・・2人きりだろう?」
「・・・さっさと寝ちゃおうかなって・・・」
「そっか。じゃあ、そうしろよ」
「え・・・」
「蘭が寝ちゃったらあいつも寝るだろう。あいつが完全に寝ちまったら・・・もう1度会いに行くよ、蘭の部屋に」
「―――うん」
 蘭が、嬉しそうにふわりと微笑む。キッドはそんな蘭をいとおしそうに見つめ、
「蘭まで、寝るなよ?」
「うん。待ってるから―――」
 再び、唇を合わせる。
 その瞬間、キッドは何かの気配を感じ取った。
「―――あいつが、帰ってきたらしいな」
「え?」
 蘭が、吃驚してキッドから離れる。
「今、階段を上がってくるところだ。じゃあ、俺は一旦退散するよ。―――蘭、忘れんなよ?」
 キッドがいたずらっぽい笑みを浮かべ、ウィンクをすると、蘭も笑って頷いた。
「キッドこそ、忘れないでね」
「あたりまえだろ?―――じゃあな」
 キッドが蘭から離れると、蘭は後ろを向き、駆け出した。
 その後姿を見つめ、キッドもその場を離れる。
 
 ―――secret christmas
 それは誰にも言えない秘密の時間。
 誰かを傷つけても、それでも会いたいと願う。
 どんな罰が待っていても、もう止めることはできない。
 本当の愛を知ってしまったから。
 その愛が罪なものでも、触れずにはいられない。
 お互い求めているものが一緒なら、
 きっとどこまでもいけるだろう。
 後ろを振り返らずに、どこまでも―――




              Fin
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キ蘭のクリスマスです。
12月になったので、今までに書いたクリスマス小説を順番にアップしていこうと思ってます♪

 皆さんにもちょっと早くクリスマス気分を味わっていただけたらと思います♪
 
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miracle christmas ~新蘭~

Category : X'mas novels(コナン)
12月24日、クリスマスイヴ。
誰もが浮かれ、はしゃいでいるこの日に、蘭は一人学校にいた。
夜の8時。暗い教室の中、月明かりだけがほのかに蘭を照らし出していた。
「新一・・・。やっぱり今年も帰って来れないのかな・・・」
 窓から月を見上げながら呟く蘭。言葉と一緒に白い息が吐き出される。
「今日は・・・どこにいるのかな」
 そう呟いたときだった。突然、教室の後ろのドアが、ガラッと開かれた。
「!!?」
 驚いて振り向く蘭。誰もいないと思っていた学校に忍び込み、教室に入ってしまったのを、誰かに見つかってしまったのだろうか?
 だが、そこに立っていたのは、蘭が予想もしていなかった人物で・・・
「蘭・・・」
 その人物は、蘭の姿を見つけるとほっとしたようには―っと息を吐き出して言った。
「おめえ・・・何してんだよ、こんなとこで・・・」
「し・・・んいち・・・?」
 蘭は、信じられない思いで、その姿を見つめた。
 会いたくて会いたくて、仕方がなかったその人が、今自分の目の前にいる。
 ―――これは、現実?それとも、夢・・・?
「おい、蘭・・・?」
 目を見開いたまま、自分を見つめて何も言わずにいる蘭を、不思議に思いながら新一が近づく。
「どうしたんだよ?」
「ほんとに・・・新一・・・?」
「あたりまえだろ?他に何だっつーんだよ?」
「だって・・・新一がここに来るなんて・・・」
「―――って、じゃあ、他に誰が来るわけ?おめえ、ここで誰かと会う約束でもしてんの?」
 眉を顰め、蘭を軽く睨みつける新一。
 ―――ほんとに、新一だ・・・
 そう思った途端、蘭の瞳から大粒の涙が零れ落ちた。
「お、おい、蘭?」
 新一は、あせって蘭のそばに駆け寄ると、その顔を覗き込んだ。
 その瞬間、蘭は新一の胸に飛び込んだ。
「蘭・・・?」
「う・・・ばかー!!今まで・・・どこに行ってたのよォ!?どれだけ・・・わたしが、心配・・・」
 堰を切ったように声をあげて泣き出した蘭の肩に、新一はそっとその手を置いた。
「ごめん、蘭・・・」
「うう・・・コナン君まで・・・いなくなっちゃって・・・寂しくって・・・」
「うん・・・」
「新一・・・連絡くれないし・・・もう、わたしのことなんて、どうでもいいんだと・・・」
「んなわけねえだろ?その・・・俺の関わってきた事件が、漸く大詰めになってたもんだから・・・連絡できなくて、ごめん・・・。どうしても、今日までに帰ってきたくて、急いでたんだ」
 新一の言葉を聞きながら、ようやく落ち着いて来た蘭が、顔を上げた。
「事件、終わったの?」
「ああ、終わった。もうどこにもいかねえよ」
「ホント・・・に?わたし・・・もう待ってなくて良いの・・・?」
「ああ。ごめんな、ずっと待たせて・・・」
「う・・・新一ィ・・・」
「泣くなって・・・。それよりおめえ、何でこんなとこにいたんだ?すげえ探したんだぞ?」
 ふてくされたように言う新一を、蘭はきょとんとした顔で見つめ、
「そういえば、良く分かったね、ここ」
「全然わかんなかったよ。思いつく限りのところ探し回って、もうどこ行って良いかわかんなくなって・・・。おめえんちで待ってようかと思ったんだけど、ふと、思いついて・・・」
「ここに来たの?」
「ああ。特に理由はねえんだけど、なんとなくおめえがいるような気がして・・・」
「そっか・・・。今日はお父さんとお母さん、2人でレストランで食事してるの。わたしがセッティングしてね」
「ふーん」
「でも、そしたらあの家にわたし1人でしょう?なんか1人でいるのいやで・・・でも、街に出ても回りはカップルばっかりだし。どうしようかなって思って・・・。気が付いたら学校の前にいたの」
「ここにいても1人だろうが」
「そうだけど・・・」
「ったく・・・あせったんだからな。おめえが・・・もしかしたら誰かと出かけちまってんじゃねえかと思って・・・」
「誰かって?」
 蘭がきょとんとした顔で聞く。
「・・・別に・・・」
 新一はなぜか、少し顔を赤らめて横を向いた。そして、急に何か思いついたように、
「あ、そうだ。これ、サンキューな」
 と言って、新一は持っていた手提げ袋から、青い包装紙の包みを見せた。
「!それ・・・わたしが阿笠博士に預けた・・・」
「ああ。ちょうど家から出た時に博士に会ったんだ」
「・・・そっか・・・新一の家で待ってれば良かったね」
「けど、結局会えたんだからいいけどな。開けて良いか?」
「うん」
 新一は包みを開けると、中からオフホワイトのセーターを取り出した。
「なんか、いつも同じようなものなんだけど・・・その、他に思いつかなくて・・・」
 蘭が、頬を染めて恥ずかしそうに言う。新一はそんな蘭を愛しそうに見つめ、
「去年より上達したんじゃねえか?・・・サンキュー」
「えへへ・・・」
 蘭が嬉しそうに、頬を染めて笑う。
「俺からも、プレゼントあるんだけど・・・」
「え、ほんと?」
「ああ・・・蘭、手えだして」
「手?どっちの?」
「・・・左、かな」
 なんとなく新一の顔が赤い。蘭は不思議に思いつつも、左手を新一の前に出した。
 その蘭の手を取り、新一はポケットからそれを取り出すと、薬指にはめた。蘭の顔が、見る見る紅潮していく。
「し、新一、これ・・・」
 それは、小さなエメラルドの埋め込まれた、シルバーのリングだった。シンプルなデザインのそれは、蘭の細い指にとてもよく似合っていた。
「蘭・・・今まで待っててくれてありがとう。もう、絶対どこにも行かないから・・・。これは、その約束のしるし・・・。本物は、俺が自分で稼げるようになってから、な」
 照れたように言う新一を、蘭が潤んだ瞳で見上げる。言葉が出てこなかった。
 何も言わない蘭を、ちょっと不安そうに見る新一。
「蘭・・・?その、迷惑、だったか・・・?」
 蘭は、その言葉にはっとし、ぶんぶんと首を振った。
「ち、ちが、なんて言って良いかわかんなくて・・・。すごく、嬉しいよ。ほんとに・・・わたし、これ貰ってもいいの・・・?」
「あたりめえだろ?おめえ以外にやるつもりねえよ」
「新一・・・」
 蘭の瞳から、ぽろぽろと涙が溢れ出した。
「蘭、俺・・・蘭が好きだ。ずっと前から、好きだった」
「うん。わたしも・・・ずっと新一のこと、好きだったよ」
「蘭・・・」
 新一は、蘭の頬を両手でそっと包み、顔を上向かせると、その唇に自分のそれを重ねた。
 柔らかい唇を、味わうように口付ける。蘭は一瞬吃驚したように身を硬くしたが、やがて力が抜け、されるがままになっていた。
 長いキスのあと、新一は蘭の唇を解放し、その瞳を見つめた。
「蘭・・・。覚悟しとけよ?これからはゼッテーおめえをはなさねえからな」
 蘭は、ふんわりと微笑むと、頷いた。
「うん・・・。離さないで、絶対・・・」
 外では、いつのまにか雪が降りはじめていた。



「・・・ね、新一・・・」
「ん?」
「今は、何も話さなくて良いから・・・そのうち、わたしにも話してくれる?今までのこと・・・」
「蘭・・・」
「少しずつでいいから・・・コナン君のことも、哀ちゃんのことも・・・本当のこと、話してほしいの」
 新一は、驚いて目を見開いた。蘭は、窓の外を見つめていた。
「わたし、待ってるから・・・新一が話してくれるまで・・・」

 それから2人は、暫く黙ったまま、窓の外の雪に見惚れていた。
 どのくらい時間がたったのか。新一は、蘭の吐く息が白いのを見て、体が冷え切っていることに気付いた。
「蘭。俺んちにいかねえか?」
「え?」
「ここにずっといるわけにいかねえだろ?おっちゃんたちもいつ戻るかわかんねえし・・・ひょっとしたら戻ってこねえかもしんねえし」
「ふふ・・・そうだね」
「それに・・・まだ、離れたくねえし・・・」
 赤い顔でそう言う新一を見て、蘭は嬉しそうに笑った。
「うん。ね、じゃあクリスマスケーキ買っていこう?あと、チキンとか・・・」
「今頃売ってるか?」
「あるところにはあるのよ。ね、行こう」
「ああ」
 嬉しそうに新一の腕を掴み、先に歩き出す蘭と一緒に、新一も歩き出す。
 2人学校の外に出る頃には、もう雪は止んでいた。寒さは一段と厳しくなっていたが、今の2人にはそんなことは何の妨げにもならないようだった。
 頬を上気させながら歩いていく2人。まるで2人の周りだけが、春になってしまったかのように暖かい空気に包まれていたのだった。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 クリスマス小説2つ目です♪
 あと3つ?だったかな?
 できれば・・・今年のオリジナルも、アップできたらいいなあと思ってるんですが・・・
 あまり期待せず、ちょこっとだけ楽しみにしててくださいまし。

 いつもご覧頂きありがとうございます♪
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white angel ~新ちび蘭~

Category : X'mas novels(コナン)
蘭はその日、新一の家で黙々と働いていた。
 部屋の飾り付けから、料理、ケーキ作りまで、たった一人、小さくなってしまった体でチョコチョコと働くその姿はいじらしくもあったが・・・。
 時折大きなため息をついては、涙を堪えるように口をきゅっと結び、首をぶんぶんと振って、また動き出す。そんな動作を繰り返していた。
 時々窓から外を見る。どんよりと厚い雲が空を覆っていて、今にも雪が降り出しそうだった。
 

今日はクリスマスイヴだ。雪が振ったらさぞロマンチックだろうと蘭は思った。
 だが・・・
 蘭は時計を見て、また溜息をついた。
 ―――今日は、2人でパーティしようねって言ったのに・・・。
 また、涙が出そうになって、急いでぶんぶんと首を振り、それを堪える。
 博士は今日はマージャン仲間とドンチャン騒ぎである。新一と蘭を気遣ってのことかもしれないが1人モノが集まってのそれは毎年恒例のものらしかった。
 蘭はもう何日も前から飾り付けの準備をし、料理を考え、今日の日を楽しみにしていたのだ。新一も、何も言わないがクリスマスツリーを出してくれたりして、結構楽しみにしているようだったのだ。
 それなのに・・・
 また、事件で呼び出されてしまった。
「心配すんなよ。さっさと片付けて帰ってくるからさ」
そういって出かけていった新一。蘭もそれを信じて待っているのだが・・・
「もう、6時だよ、新一・・・」
 部屋の飾りつけも、料理の準備も大方終わってしまった。
「早く、帰ってきて・・・」
 決して本人には言えない言葉が、口から零れる。ソファに座り、膝を抱えて顔を伏せているうちに、いつしか蘭はうとうとし始めていた・・・。


 寒さに体が震え、ふと気付くともう時計は8時を回っていた。
「わたし、寝ちゃったんだ・・・。新一・・・まだ帰ってないの・・・」
 蘭はまた溜息をつき、外を見る。
「あ・・・雪・・・」
 窓の外は、さらさらと降る雪で幻想的な雰囲気を作り出していた。
 蘭は、玄関に行くと靴をはき、中庭に出てみた。
「きれい・・・」
 空を見上げる。降り続ける雪が、蘭の髪や頬に落ちては溶けてゆく。
「新一も、この雪見てるかな・・・」
 柔らかな雪が、蘭の凍えそうな心に優しく降り積もる。自然と蘭の顔に笑みが浮かぶ。
 目を瞑り、肌だけで雪を感じる。
 ―――大丈夫・・・。だって、約束したもの。新一は、約束破ったりしないもの。
だから、大丈夫・・・。
 そのとき・・・ふと後ろに人の気配を感じたかと思うと、蘭の体を暖かいものが優しく包んだ。
「風邪、引くぞ」
 新一が、自分の着ていたコートを蘭にかけ、優しく微笑んでいた。
「新一・・・」
「ごめんな、蘭、遅くなって」
 新一が、しゃがんで蘭と目線をあわせる。蘭は首を振り、にっこり笑った。
「大丈夫。だって約束したもん。新一、きっと帰ってきてくれるって思ってたよ」
「蘭・・・」
 新一は堪らなくなり、蘭の小さな体をぎゅっと抱きしめた。蘭もされるがままになっている。
「ホワイト・クリスマスなんて、すごいね」
「ああ・・・きれいだな」
「うん。―――新一と見れて、良かった」
 恥ずかしそうに言う蘭。そんな蘭の顔を覗き込み、はにかむような笑顔に見惚れる。
「俺も・・・蘭と見れて良かったよ」
「ふふ・・・」
「・・・帰ってきたら、蘭の姿が見えないから、怒って帰っちまったのかもしれないと思ったんだ」
「そんなこと、しないよお」
「そうだよな・・・。それで、外を見たら・・・最初、天使がいるのかと思ったよ」
「ええ?」
 新一の言葉に、蘭は真っ赤になる。そんな蘭がかわいくて、新一はくすくす笑う。
「ほんとだぜ?雪の中に、白い服着た蘭がいてさ。天使みたいだった。そのままにしといたら、どっかに消えちまいそうで、慌てて掴まえに来たんだ」
「・・・わたしは、どこにも行かないよ。ずっと新一の側にいるもん」
 頬をピンクに染めながら言う蘭に、新一は目を丸くする。
「蘭・・・」
「いつも、新一の側にいたい・・・。来年も側にいても良い?」
「・・・あたりまえだろう?たとえおめえがいやだっつっても、俺が離れねえからな。ずっと、蘭の側にいるよ。絶対離れねえ」
「新一・・・」
 蘭が、小さな手を新一の首に回し、きゅうっと抱きつく。新一は蘭の髪を優しくなで、そのつややかな黒髪に、そっとキスをした。蘭が驚いて、パッと離れる。新一が、ちょっと悲しそうな顔をした。
「いやか?」
 蘭は、真っ赤になりながらもぶんぶんと首を振った。
「い、いやじゃ、ないよっ。吃驚しただけで・・・。新一だったら、全然いやじゃない」
「らん・・・」
 新一は嬉しそうに蘭を見詰める。蘭は恥ずかしそうにもじもじしながら、新一を上目
遣いで見つめた。
 2人の目が合い、じっと見詰め合う。まるで、時間が止まってしまったようだった。降り続ける雪だけが、静かに時を刻んでいる。
 新一の大きな暖かい手が、蘭の冷えてしまった頬に触れる。その小さな顔を両手で包
み込むように、頬に手を添えると、そっとその顔を上向かせる。蘭は、少しだけ潤んだ瞳を閉じた。
 2人の距離がゆっくりと近づき、やがて新一の冷たい唇が蘭の小さなそれに触れた。
 優しく、掠めるようなキス。蘭は真っ赤になって俯いてしまった。新一はそんな蘭の顔をもう一度自分のほうに向かせると、再び唇を重ねた。優しく、何度も啄ばむようなキスを繰り返す。
 何度目かのキスのあと、新一はようやく蘭の唇を解放した。
 蘭は繰り返されたキスのせいで頬が上気し、瞳は潤んでいた。
 新一がくすっと笑うと、蘭はちょっと拗ねたように軽く新一を睨んだ。
「もう・・・」
「蘭・・・俺、おなかすいたんだけど」
 という新一の言葉に、蘭は一瞬きょとんとし、やがてぷっと噴出した。それを見て、今度は新一が蘭を睨む。
「なんだよ、仕様がねえだろ?朝、ここで朝食を食べて行ったきり、なんも食ってねえ
んだから」
「うん、そうだと思って、たくさん作っといたよ。新一が好きなもの」
「んじゃ、中に入るか」
 新一は優しく微笑むと立ち上がり、蘭の手を引いた。蘭はその手をきゅっと握り返し、新一と一緒に歩き出した。

 2人きりのクリスマスパーティを始めるために並んで歩いていく姿を、降りしきる雪だけが優しく見守っていた。

その後、2人がどんなクリスマスを過ごしたのか。それは、2人だけの秘密。
そう。雪だけが知っているのです。2人きりの甘いクリスマスを・・・。

 ―――来年のクリスマスも、絶対一緒にいようね―――

 小さな白い天使の囁きが、優しく雪にとけていった・・・。



                         Fin
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以前にアップしたクリスマス小説です♪
新ちび蘭のクリスマス特別バージョンです。
覚えてる人もいるかな?
このお話はあくまでも番外編としてお読みくださいね♪

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 というわけで、久しぶりのアップになってしまいましたが、お楽しみいただければ幸いです♪
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今年は3人で?~新ちび蘭←平~

Category : X'mas novels(コナン)
 「ねえ、新一、てっぺんの星つけて」
「O.K.」
 新一が脚立に乗ってツリーのてっぺんに銀色の星をつけると、見事なクリスマスツリーの飾り付けが完成した。
「すっごく綺麗!ね、新一!」
 自分の何倍もの高さのツリーを見上げ、蘭が瞳を輝かせながら言う。
 そんな小さな姿の蘭をいとおしそうに見つめながら、新一は優しい笑みを作る。
 蘭が、なぞの組織の作った薬を飲まされ、小さな体になってしまってからと言うもの、2人の距離は以前よりもずっと近いものになったようだった。
「今日は、警察からの呼び出しは断っといたからな」
「え、ほんと?」
「ああ。だから、2人でゆっくりしような」
 新一の言葉に、蘭の頬が微かにピンク色に染まり、大きな瞳は嬉しそうにきらきらと輝いた。
「じゃ、がんばっておいしいもの作るね!」
「ああ、じゃあ―――」
 と、新一が何か言いかけたとき、部屋の隅の電話が鳴り出した。
 蘭の顔が、一瞬不安の色を浮かべる。
 新一は、そんな蘭を安心させるように微笑むと、
「大丈夫だって。今日は、絶対にどこにもいかねえよ」
 と言って、受話器を取った。
「はい、工藤―――」
 と新一が言いかけたとき、通話口から離れていても聞こえるような、明るい大阪弁が聞こえてきた。
『よおっ、工藤!元気しとるかあ!?』
 その声が聞こえた途端、受話器を戻そうとする新一。と、それが見えたかのように、
『待て待て!きんなや!』
 という声。
 きょとんとして新一の様子を見ている蘭にちらりと視線を投げ、溜息をひとつつき、再度受話器を耳に当てる。
「―――んだよ」
『なんや、気ィのない声出してからに。なあ、今沙羅ちゃんはいるんか?』
 沙羅と言うのは、蘭の仮の名前である。平次とは以前ある事件で新一が蘭を連れて大阪に行ったときに知り合ったのだが、その時に平次は新一と一緒にいた蘭をいたく気に入り、何かと理由をつけては東京に来て、蘭に会って行くのだった。新一がそんな平次を快く思わないのは当然のことで―――
「―――いたら、どうだって言うんだよ?」
『いるんやな?したら、今からそっちに行くから』
「はァ?今からァ?」
 新一が思わず声をあげると、蘭が側に来て、新一を見上げた。
「どうしたの?電話、服部君でしょう?服部君、なんだって?」
「―――今から来るとか、言ってやがる」
「え、ほんと?じゃ、お料理多めに作んなきゃ!作る前に分かって良かったァ!」
 パッと笑顔になってそう言った蘭に、新一が慌てて、
「ちょ、待てよ、今日はせっかく―――」
 2人きりのクリスマスなのに―――と言いかけたが、電話の向こうの声に遮られる。
『お、今の声沙羅ちゃんやろォ?何や、お料理作ってくれるんか?楽しみやなあ!』
「お、おいっ」
『ほなら急いでそっち行くわ!』
 ガチャン!と勢い良く電話を切られ、受話器から耳を離す新一。
「―――っ、あのやろ・・・おい、蘭―――」
 と振り向き、当の蘭がもう側にいないことに気付く。早速料理の準備をしに、キッチンへと行ってしまったようだった。
「ったくゥ。おーい、ら―――」
 と、キッチンへ行こうとしたその時―――

『ピンポーーーン』

「・・・・・」
 まさか、もう・・・?
 いやな予感にその場から動けないでいると、さらに追い討ちのように聞き覚えのある声が・・・
「お―――い、工藤!沙羅ちゃーんvvおるんやろお?開けてくれや!」
 その声に、キッチンへ行っていた蘭がひょっこりと顔を出す。
「今の、服部君!?もう来たの!?」
「・・・らしいな。あいつ、この家の前から電話してきたな」
 深い溜息をつき、仕方なく玄関に向かう。
 ドアを開けると、満面の笑みを浮かべた服部平次がそこに立っていた・・・。
「よお!久しぶりやなあ」
「・・・おめえな・・・」
 新一が呆れ顔で文句のひとつも言ってやろうと口を開く。と、その横から、蘭がひょいと顔を出した。
 途端に平次の顔がパッと嬉しさに輝き、新一を押しのけ、身を屈めて蘭にずいっと近寄った。
「沙羅ちゃん!元気しとったかあ?1ヶ月も会えんで、寂しかったんやでv」
「あ・・・う、うん。は・・・平次お兄ちゃんも、元気だった?」
「もっちろんや」
「・・・おい」
 危うく、2人の世界に入ろうとするのを、新一の低い声が遮った。
「なんや、工藤。今俺は沙羅ちゃんと話しとるんやで」
「てめ・・・大体なんだって今日、ここにいるんだよ?」
「沙羅ちゃんに会いに来たに決まっとるやないか」
 さらっと言ってのける平次に、新一の眉がなおのことつり上がる。
「な・・・っ」
「せっかくのクリスマスや。かわいい沙羅ちゃんと一緒に過ごしたい思ってなあ」
「おめえな―――」
 新一の額に青筋が浮かび・・・まずい、と思った蘭が、2人の間に入る。
「ね、ねえ、とりあえず、中に入ろうよ。ここ、寒いし。ね?」
 まさに、天使の微笑。2人はおとなしく部屋の中に入ったのだった。


「で、今日は沙羅ちゃんがお料理作ってくれるんか?楽しみやなあ。沙羅ちゃんの料理はほんまおいしいからなあ」
「えへへ・・・。ありがとう、平次お兄ちゃん」
「なんか手伝って欲しいことあったら言ってな。何でもするで」
「おめえはそこに座ってろ。手伝いなら俺がする」
 間に割って入る新一。2人の間に、火花が散っていた。
「なんや、遠慮せんでもええんやで」
 平次が目を細めつつ、それでも笑みを浮かべながら言う。と、蘭はそんな空気を知ってか知らずか無邪気に微笑みながら、
「わたしは1人で大丈夫だよv平次お兄ちゃんはお客様なんだからここにいて。新一お兄ちゃんも、平次お兄ちゃんの相手しててね」
 と言ったのだった・・・。


 蘭が行ってしまって、男2人無言で向き合う。
 ―――せっかくのクリスマスだってのに、なんだってこいつと2人で向き合ってなきゃいけねえんだよ。
 新一が、イライラと視線を彷徨わせていると、平次が新一を見て、にやりと笑った。
「―――何がおかしい?」
「いいや、別に。事件に向こうてるときと、別人みたいやおもおてな」
「そっちこそ」
「そりゃそうや。なんたって沙羅ちゃんとおるんやからな。強面の殺人犯なんかとはわけが違うわな」
 真面目な顔で言う平次に、新一は半分呆れながらも馬鹿正直とも言える平次の素直さに感心していた。
「俺はおまえみたいなむっつりスケベとは違うからな」
「な・・・!おめえな―――」
「そうや!工藤、おまえお隣さんいうのを良いことに、沙羅ちゃんを1人占めしてるやろ!なんや変なことしとるんちゃうやろなあ?」
「するわけねえだろ!?なんだよ、変なことって!」
「変なことは変なことや。なんせ沙羅ちゃんはかわいいからな。おまえがいつ変な気ィ起こさんとも限らんからな」
「あのなあ―――」
 さすがに、新一が頭に来て文句を言おうとしたところへ、蘭がひょいと顔を出した。
「ね、平次お兄ちゃん、お昼ごはん食べてきた?」
 途端に、平次の顔がだらしなく緩む。
「いや、まだやけど」
「ほんと?良かった。あのね、今サンドウィッチ作ったから、持って来るね」
「ほんま?そりゃあうれしいなあ」
「飲み物は、コーヒーでいいかなあ?」
「ああ、なんでもええで。俺もてつだおか?」
「大丈夫。すぐ持ってくるからね」
 そう言ってにっこり笑うと、またキッチンへと戻る。そんな蘭をとろけそうな顔で見ていた平次。
「ほんま、ええ子やなあ。ええ嫁さんになるで。もちろん相手は俺やけどな」
 その言葉に、当然新一の顔は引き攣る。
「おめえ、あんまり調子に乗ってんじゃねえぞ」
「お、何や、やるつもりか?相手になるで」
 2人の間に火花が散る中、蘭がコーヒーを乗せた盆を手に、チョコチョコとやってきた。その姿を見て、2人は同時に蘭に駆け寄る。
「ら・・・沙羅!俺が持つから貸せよ」
「こっちは俺が持つからええよ。工藤、おまえサンドウィッチを持ってきい!」
「ああ、わかった」
 新一がキッチンへ行ってしまうと、平次はにやりと笑うと沙羅の持っていた盆を受け取り、テーブルの上へと置いた。
「ありがとう、平次お兄ちゃん」
「礼なんてええよ。それより、今日は俺、沙羅ちゃんにクリスマスプレゼントを持ってきたんやで」
「え、わたしに?」
「そうや。ほら、これ」
 といって、平次がブルゾンのポケットから、小さなピンクの袋を出した。
「で、でも、悪いよ。わたし、何も用意してないのに・・・」
 蘭が困った顔をして断ろうとするのを、平次は手で軽く制して、蘭の手にその袋を持たせた。
「ええんやって。今日は俺が勝手に来たんやし。ほら、開けてみい」
 にっこりと満面の笑みでそう言われ、蘭は戸惑いながらもその袋を開けてみた。
 中から出てきたのは、ベロア素材で出来た、鮮やかな真紅のリボンだった。蘭が、大きく瞳を見開く。
「うわあ、きれい・・・」
「せやろ?絶対沙羅ちゃんに似合うと思うんや。こんなん、俺が持っててもしゃあないし。沙羅ちゃんに貰ってもらうんが、1番なんや。な?」
平次のやや強引なせりふに苦笑いしつつも、蘭はそれを受け取ることにした。
 なんとなく、憎めない人間なのだ。
「ありがとう、平次お兄ちゃん。今度、お礼するね」
「あ、ほなら、俺からリクエストしてもええか?」
「え・・・う、うん、いいけど・・・」
 蘭の言葉を聞くと、平次はにやりと笑い、身を屈めると蘭の目の前に自分の横顔を出して見せた。
「え・・・・・?」
「ここに、ちゅvとしてほしいんやけどなあ」
 途端に蘭の顔が真っ赤になる。
「で、で、でも―――」
「早くせな、工藤のやつが戻ってきてまう。ほら、早う!」
 平次に急かされ、蘭は何がなんだかわからないうちに、ええい!と平次の頬にチュッとキスしてしまった。と、その時―――
「おい!?」
 はっと我に帰り、振り向くと真っ青な顔をしてこちらを睨んでいる新一がいたのだった・・・。


 夜になり、蘭の作った料理もテーブルに並び、3人でのクリスマスパーティが始まった。
 平次は相変わらず上機嫌。新一は不貞腐れ、蘭は・・・
「沙羅ちゃんはまだなんか?」
「すぐに来るだろ。着替えにいっただけなんだからよ。それよりも、また今度あんな事したら出入り禁止だかんな」
 と言って、新一は平次を睨んだ。
 あんなこと、と言うのはもちろんキスのことだ。蘭が平次にキスしているのを見て、烈火のごとく怒った新一。蘭に、平次からプレゼントを貰ったお礼なのだと説明されても、当然納得はいかない。が、泣き出しそうな蘭の顔を見て、しぶしぶ許すことにしたのだ。それでも面白くないことに変わりはない。
 特に新一が怒ってもものともしない平次の態度には、どうにも腹が立って仕方がないのだ。
「なんや、怖い顔して。まだおこっとんのかいな。心の狭いやっちゃなあ。こっちは沙羅ちゃんにたま~にしか会えんのやから、あのくらいええやないか」
 相変わらずな平次に、溜息をつく。と、そこへ玄関の開く音が聞こえてきた。
「お、沙羅ちゃんが戻って来たんやな」
 2人同時に入り口のほうを見る。
「お待たせしてごめんね」
 そう言って入って来た蘭は・・・。
 髪には、平次に貰った真紅のリボンとその色に合わせた真っ赤なドレス。そして唇にはちょっと濃い目のルージュをひいていた。今の蘭にはちょっと背伸びしている様にも思われるそれが、ドレスとリボンの色に合ってとてもおしゃまに見えていた。
 あまりの可愛らしさに、2人とも暫し呆然と蘭を見つめていた。
 口をぽかんと開け、無言で蘭を見つめる2人を見て、蘭は首を傾げた。
「2人とも、どうかした?―――あの、わたしの格好、変?」
 ―――やっぱり口紅はやめたほうが良かったかなあ。
 なんとなく不安げな表情になってしまった蘭に、2人ははっとして我に帰る。
「変なわけ無いやろ!?ごっつう似合っとるわ!なあ、工藤!」
「あ、ああ」
「ほんと?」
 ちょっと頬を染めて嬉しそうに微笑む蘭が、たまらなくかわいかった。
 
 3人で席につき、蘭が腕を振るった料理を食べ始める。
 体が小さくなっても、料理の腕は変わらず見事なものだった。平次にべたべたに褒められ、少々困惑しながらも、とても嬉しそうな蘭。平次のことは気にいらないものの、蘭の可愛らしさと料理のおいしさに新一の気持ちも和らぎ、時間は和やかに過ぎていった。
 そして料理のあと、クリスマスケーキも3人で食べ、時間はあっという間に過ぎてゆき・・・


 「・・・どうすんだよ、こいつ・・・」
「どうするって言ったって・・・」
 2人が顔を見合わせ、同時に溜息をつく。
 ソファには、なぜか熟睡状態の平次が横たわっていた・・・。
「疲れてたのかな?」
「シャンパンに酔ったんじゃね―か?」
「え、あのシャンパン、ノンアルコールじゃなかったの?」
「ほんのちょっと、入ってんだよ。っつってもジュースみてえなもんだし、普通はあんくらいで酔っぱらわねーけどな」
 と、新一が呆れたように肩をすくめる。
「じゃ、やっぱり疲れてるんだよ。向こうで、忙しかったんじゃない?」
 確かに、2週と空けず蘭に会いに来ていた平次が、ここ1ヶ月はまるきり音沙汰無しだったのだ。大阪のほうで、ちょっとした難事件があったことは、新一も知っていた。こっちに来てから、そのことには一言も触れていなかったが、おそらくその事件が思いのほか大変なものだったのだろう。
「ね、寝室に運んであげようよ」
 と、蘭が言うと新一がいやそうな顔をする。
「おい、ここに奴を泊めんのか?」
「だって、起こすのかわいそうじゃない。どうせ明日は休みなんだし。いいでしょう?」
 蘭に上目遣いでお願いされ、新一が断れるわけがない。
 新一は仕方なく平次を担ぎ、来客用の部屋へ連れて行ったのだった。
「で、おめえはどうすんだ?」
 再びリビングに戻り、新一が聞く。
「どうするって?」
「今日は、帰るのか?」
「今日は・・・博士が、泊まってきても良いとは言ってくれたけど・・・」
「けど?」
「でも、服部君が・・・」
「服部がいるとまずいことでもあんのか?」
「そうじゃないけど」
「俺、やだぜ?せっかくのクリスマスをあいつと2人で迎えるなんて」
 心底いやそうな顔をする新一に、蘭は一瞬きょとんとしてから、ぷっと噴出した。
「笑うなよ」
「ごめ・・・。新一ってば、ほんとにいやそうな顔するんだもん。服部君がかわいそうだよ?」
「かわいそうじゃねえよ」
 まだくすくすと笑いつづけている蘭を横目で睨み、新一はふと手を伸ばして蘭の髪に触れた。
「・・・蘭」
 低く、甘さを含んだ声に、蘭はドキッとして笑うのをやめた。
「今日、泊まって行くだろ?」
「あ、あの・・・」
「泊まって、いくだろ?」
 顔を寄せ、耳元で囁かれ、蘭はポ―っとなりながらこくりと頷いた。
 新一は、蘭の頬に軽くキスをするとひょいと蘭の体を抱き上げた。
「し、新一」
「・・・だめって言っても、聞かないぜ?今日は散々邪魔されてっからな」
 にやりといたずらっぽい目で見つめられ、蘭の顔が赤く染まる。
 新一は蘭を抱っこしながら、階段を上っていった。
 そして、自分の部屋へ入ろうとしたその時―――
「何してんねん!工藤っ」
 平次が、客間の前で腕を組んで、こちらを睨みつけていたのだった・・・。
「服部、おめえ・・・」
「沙羅ちゃんを連れてどこ行くんや?まさか、おまえの部屋に連れてって、一緒に寝よう思ってるんちゃうやろなあ」
「寝てたんじゃねえのかよ・・・」
 新一ががっくりと肩を落とす。平次はにこにこしながら2人の側へ来た。
「ああ、なんや、ちょっと寝たらえらいすっきりしてしもうたわ。んで、ちょっと小腹空いてんねんけど、残りもんでええから、何かあるかな」
「あ、う、うん。まだお料理残ってるから・・・。じゃ、あっためなおして食べる?」
「おお。沙羅ちゃんやってくれるんか?」
「うん、良いけど・・・」
「そりゃええ。ほんならいこか」
 平次はそう言うと、新一の腕の中からひょいと蘭を抱えあげると呆然としている新一を置き去りにして、さっさと階段を下りていったのだった。
「―――お、おいっ、ちょっと待てって!」
 慌てて後を追ってくる新一。
 蘭は、にこにこと楽しそうな平次の腕の中で、どうにも困ってしまったのだった・・・。


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 新ちび蘭←平です♪どうでしょう?
関西弁、難しいですね。
すっごく変だと思うんですけど、ご勘弁を×××

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The unexpected guest ~新蘭~

Category : X'mas novels(コナン)
 「クリスマスは、2人きりで過ごしたいな」
 頬をピンクに染めて、そう言ったのは蘭だ。そん時の顔が超絶に可愛くって、俺は2つ返事で承諾した。もちろんこの日ばかりは目暮警部にも言って、呼び出さないようにしてもらっていた。
 そして準備万端整え、明日の朝まで蘭との時間を堪能してやろうと思ってたんだ。
 それなのに・・・どうしてこうなるんだ?
 いや、確かに、今俺の家に蘭はいる。
 だけど!どうして2人きりのクリスマスのはずが、こうなっちまうんだ?
 俺は思いっきり溜息をついた。
「新一?どうかした?」
 蘭が、かわいらしく小首を傾げる。その表情は抱きしめたいほど可愛いってのに・・・。蘭の膝に抱かれたそれが邪魔で、それも叶わないなんて。
 それは、柔らかそうなキャラメル色の毛皮に包まれた、耳の長い小さなもの・・・
「なんで、クリスマスプレゼントにうさぎなんだ?」
 と、俺が先刻から疑問に思っていたことを口にする。蘭は嬉しそうに笑い、
「前にね、テレビで見てて可愛いって言ったのを覚えてくれてたみたい。このうさぎね、あのピーターラビットと同じ種類なんだって。ちゃんと血統書もついてて、大きさは2キロぐらいまでしか成長しないんだって。ホント可愛いよねえ、小さくって」
 と言うと、うっとりとそのうさぎを見つめた。
 そう、蘭の膝に抱かれたそのうさぎは、今日蘭の母親である妃英理からプレゼントされたものらしい。
 確かに小さくてふわふわしたその姿は愛らしいが・・・でも、なんだってここにつれて来るんだよ?
「この子、まだ赤ちゃんなのよ。お母さんと引き離されたばっかりで、すごく寂しいみたい。だから、一緒にいてあげたくて」
 蘭の言葉に、俺ははっとする。
 蘭は、小さい頃に母親が家を出てしまい、ずっと寂しい思いをしていたのだ。きっと、このうさぎに小さな頃の自分を重ねているんだろう。
 そう思うと、俺はもう、文句を言う気にはなれなかった。
「名前とか、あんのか?」
「うん。クリスマスプレゼントだからね、クリリン!」
 得意満面にそう言う蘭に、思わず俺はずっこける。
 ク、クリリン・・・。すげえネーミング・・・。
「何よォ、可笑しい?」
 俺の態度に、蘭は頬をぷうっと膨らませる。それがまた可愛くて・・・俺は、我慢できずに蘭のそのかわいらしい唇に、ちゅっとキスした。途端に、蘭の頬がポッと赤く染まる。
「おかしかねえけどさ。おめえ、ただでさえ部活とか家事で忙しいのにそいつの世話なんかできんのかよ?」
「うん、大丈夫。お父さんにも頼んであるし」
「おっちゃんに?大丈夫なのか?」
「うん。あれでもお父さん、結構世話好きなのよ?」
「ふーん・・・?」
 多少疑問は残るが・・・まあ、あの英理さんのプレゼントだもんな。たぶん、大丈夫なんだろう。

 蘭は、膝の上で寝てしまったクリリンを、そっと持ってきたカゴに入れた。
「お腹すいたでしょう?すぐ作るから待っててね。もう、ほとんど出来てるんだ。あとは火を通すだけで」
 と言って、さっさとキッチンへ行こうとする蘭の手を掴み、ぐっと引っ張る。
「きゃ!」
 引っ張られてよろけた蘭が、俺の膝の上に座る。
「ちょっと、新一!」
 文句を言おうとした蘭の唇を、自分のそれで塞ぐ。
「!―――――んっ―――」
 慌ててじたばたする蘭の体を抱き込み、更に深く口付ける。
 やがて、蘭の体から力が抜け、おとなしく俺の膝におさまると、俺は漸くその唇を解放した。
 蘭が真っ赤な顔をして、上目遣いに俺を睨む。その表情が、更に俺を煽ることも知らないで。
「もう・・・」
「仕様がねえだろ?さっきからずっと我慢してたんだから」
「我慢?」
 きょとんとした顔で小首を傾げる蘭が、また可愛くて、再びその頬にキスをする。
「あんっ、ね、ご飯作らなきゃ・・・」
「あとでいいよ」
 俺はその腕を緩めず、額に、耳に、キスを落とす。
「んっ・・・だって、今日はケーキもあるんだよ?」
 せっかく作ったのにと、頬を膨らませる蘭に、仕方なく俺は腕を緩めた。
「わーったよ。んじゃ、あとで、な・・・」
 にっと笑い、蘭の頬にもう一度キスをすると、蘭は赤くなりながらも小さく頷き、俺の膝から降りて、キッチンへ行ってしまった。その後姿を、愛しさを込めて見つめる。
 今日は、蘭も泊まっていくつもりで来てくれている。それがどうしようもなく嬉しかった。


 テーブルにちょっと豪華な料理が並べられ、シャンパンをグラスに注ぎ、2人きりのクリスマスパーティを始める。
「メリークリスマス、新一」
「メリークリスマス、蘭」
 チリン、とグラスの触れ合う音が響き、2人微笑み合う。こんなふうに2人きりの時間を過ごすのも久しぶりだった。
「蘭、いつも1人にさせてごめんな?」
 と、俺が言うと、蘭はふわりと笑い、
「ううん、いいの。わたしは、探偵をしてる新一も好きだから」
 嬉しさに、胸が詰まる。
「それに・・・」
「それに?」
「これからは1人じゃないもん」
 楽しそうに笑う蘭を、俺は訝しげに見つめる。
「1人じゃないって・・・どういうことだよ?」
「ふふ・・・。これからは、クリリンが一緒にいてくれるからね。寂しくないよ?」
 と言って、蘭はソファに置かれたカゴの中のクリリンを優しい瞳で見つめた。
「・・・・・」
 なんとなく、複雑な気分だった。蘭が寂しい思いをしなくてすむのは結構なことだが・・・。
 そんな顔、俺以外の奴に見せて欲しくないんだけど・・・。とは思っても、相手がうさぎではさすがに言いづらい。
「新一?食べないの?」
 蘭が黙ってクリリンのほうを見ていた俺を、不思議そうに見つめて言う。
「いや、食べるよ」
 俺は慌てて料理に手を伸ばした。
 時間をかけて作ったと言うだけあって、蘭の料理はどれもすごくおいしかった。全てが、見事に俺の好みにぴったりで、さすがと言うほかなかった。
「すっげー美味いよ」
 と言うと、蘭は嬉しそうに頬を染め、にっこりと笑った。
 くううーーっ、すげー可愛い!もう、ゼッテー離せねえよなあ、こいつだけは・・・
 俺が蘭の顔に見惚れていると、ソファのほうで、カタンと音がした。
「あ、クリリン、起きたみたい」
 見ると、カゴの中のクリリンが目を開けてこちらを見ていた。
「うふふ、こっち見てるよ?やっぱり可愛いねえ」
 うっとりとクリリンを見つめる蘭。
 ・・・だから、そういう顔を俺以外の奴に見せんなって・・・。
 俺は、蘭に気付かれないよう、そっと溜息をついたのだった・・・。


 クリスマスケーキは、俺の好みに合わせた、甘さ控えめの紅茶のシフォンケーキだった。
 これまた、店に出してもおかしくないほどの出来栄えだった。
「すげえな、ケーキ屋もできるぜ?おめえ」
「大げさだよォ。本見て作ったんだもん、誰にでもできるよ?」
 蘭は照れくさそうに、それでも嬉しそうに微笑む。
 軽くて、食べやすいそのケーキを2人であっという間に平らげた後、、紅茶を飲みながら、蘭がクリスマスプレゼントの包みを取り出した。
「ハイ、新一。今年は、ちょっとがんばって2つ作ってみたの」
 照れくさそうに渡された包みを受け取り、丁寧にそれを開ける。
 中から出てきたのは、オフホワイトのセーターと、お揃いの毛糸で編まれた手袋だった。
「へえ、すげえな、上達したじゃん」
「そう?新一、冬も外にいることが多いでしょう?だから・・・」
「ああ。サンキュー」
 俺は、プレゼントを自分の脇へ置くと、ソファの下に隠しておいた、小さな箱を取り出した。
「俺からは、これ」
 金色の包装紙に包まれたその箱を渡すと、蘭は丁寧にその包みを開けた。
 中から出てきたのは、赤いビロードで作られたハート型の箱。蘭は、無言のまま、その箱を開けた。
「・・・新一・・・」
「ん?」
「これ・・・」
「うん」
 箱に入っていたのは、小さなエメラルドのはめ込まれたシルバーの可愛いリング。
 俺は、呆然としている蘭の手からその箱を取ると、中の指輪を取り出した。
「蘭、手ェ出せよ」
「え?」
「手。―――はめてやるから」
 さすがに、ちょっと照れくさくてそっぽを見て言うと、蘭は瞳を潤ませながら、右手を差し出した。
 それを見て、俺は顔を顰める。
「おめえさ・・・」
「え?」
「普通、左手ださねえか?こういうとき」
 俺の言葉に、蘭ははっとし、顔を赤らめた。
「あっ、ご、ごめん、ボーっとしてて」
 慌てて左手を出す蘭に、俺は苦笑いする。
 ま、こういうところも可愛いんだけどな。
 俺は差し出された左手を取ると、その細い薬指に、指輪をはめた。
「良かった。ぴったりだな」
「新一・・・これ・・・」
「ん・・・これは、予約。本番ときは、もっとちゃんとしたやつやるから」
 顔を赤くして言う俺を、潤んだ瞳で見ながら、蘭は首を振った。
「蘭?」
 俺は、黙って首を振る蘭に、少し不安になった。
 いや、なのか?
「これでも・・・充分だよ。新一・・・ありがと・・・」
 とうとう堪えきれなくなったのか、大きな瞳から真珠のような涙をぽろぽろと流しながら言った。
「蘭・・・」
 俺はほっとして、蘭の体を抱き寄せた。蘭も素直に俺に体を預けている。
「蘭・・・俺、きっとおめえを幸せにするから・・・今はまだ半人前で、おめえに寂しい思いさせちまうこともあるけど。でも、絶対おめえのところに戻ってくるって約束するから・・・」
「新一ィ・・・」
「だから・・・ずっと、俺と一緒にいてくれよ・・・」
「うん・・・うん・・・」
 俺の肩に顔を埋めたまま、何度も頷く蘭。
 可愛くて、愛しくて、俺は力を込めて蘭を抱きしめた。
「蘭・・・顔、上げろよ」
「や・・・涙でぐちゃぐちゃだもん、恥ずかしい・・・」
「いいから・・・」
 恥ずかしがる蘭の顔を両手で包み込み、俺のほうに向けさせた。涙に濡れた瞳が、俺を映し出す。
「蘭・・・愛してる・・・」
「新一・・・わたしも・・・」
 蘭が、ゆっくりと瞳を閉じた。俺は、そっと顔を近付け、自分のそれを蘭の唇に重ねた。
 涙で、少ししょっぱい味のする唇に、何度も角度を変えながら口付ける。
 歯列をなぞり、その隙間から舌を滑り込ませると、その口内を徘徊し、蘭の舌を絡め取る。貪るようにその唇を味わい、蘭の息が続かなくなるまで続ける。そっと盗み見た蘭の表情はせつなげに眉が寄せられ、なんとも言えない色気を醸し出していて・・・俺は、自分の体が熱くなるのを感じた。
 力の抜けた蘭の体を、そっとソファに横たえようとした、ちょうどその時―――
『ガタタンッ』
 というすごい音がして、俺たちはギョッとして思わず動きを止めた。
「な、なんだ?」
「あ!」
 音のした方を見ると・・・クリリンの入っていたカゴの蓋が開き、クリリンがカゴの外に出てちょこんと座っていたのだった。
「クリリンっ」
 蘭が、パッと俺の腕の中から飛び出し、クリリンに駆け寄る。
 突然ぬくもりを失った俺の手は、行き場を失い、宙を彷徨った。
「・・・・・」
「もう、吃驚するじゃない。このカゴ、蓋の鍵が壊れてるのね。直るかなあ。ね?新一?」
 蘭が、くりんとこっちを見て言う。
「え?あ、ああ、直せると思うけど・・・ちょっと待ってろよ」
 と、俺は力なく言うとソファから立ち上がり、ドライバーを取りに行くべく、リビングを出たのだった・・・。
「はあ・・・」
 部屋を出たとたん、俺の口から大きな溜息が漏れる。
 何でこうなるかな・・・。いいところで邪魔しやがって・・・まさか、分かっててやってるんじゃねえだろうな、あのうさぎ。などと、我ながらバカらしいことを考えながら歩いていたが・・・ふと、あることを思いつき、立ち止まる。
 そうだ・・・あの蓋を直して、ちゃんと鍵がかかるようにしておけば、もう邪魔されねえんだよな?
 ・・・なんだ、簡単なことじゃねえか。よし!ゼッテー開かないようにしてやるぞ!
 俺は、さっきまでの落ち込みはどこへやら、急に元気になって口元に不敵な笑いを浮かべながら、張り切ってドライバーを取りに行ったのだった・・・。


 そしてその夜・・・カゴの中で暴れまくるクリリンに、何度も邪魔されることになることをこのときの俺は、まだ知らなかった・・・。



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 このお話は以前のサイトでキリ番のリクエストを実施していた際に10.000番をゲットして頂いたyosirou様のリクエストによる作品です。
 ラブラブなお話は、書いてて楽しいですね。そして、新一がバカなほど楽しい(笑)
 いかがだったでしょうか?楽しんでいただけたら嬉しいです♪

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