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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
*このブログについての誹謗中傷・クレームなどの書き込みはおやめください。
*このブログの無断転載複製を禁じます。
*万が一このブログをお読みになって不快感を感じられたとしても責任は負いかねますのでご了承ください。

Bouquet vol.1 ~花より男子・総つく~

Category : Bouquet ~花より男子・総つく~
 「そういや、静から招待状届いた?」
 俺の言葉に、牧野はきょとんと首を傾げた。
「招待状?なんの?」
「結婚式の」
 その言葉に、目を見開き驚く牧野。
「結婚式!?誰が?誰と!?」
「静が、フランス人と。同じ弁護士だって。何だ、知らなかったのか?」
「ぜんっぜん!静さんが・・・・・」
 言ったきり、黙ってしまった牧野。
 
 俺は、驚きのあまり固まってしまっている牧野の横顔を、ちらりと盗み見た。

 今日は、英徳の高等部の卒業式だった。
 牧野は無事就職先も決まり、相変わらずバイトに明け暮れる毎日。
 卒業式の後もバイトだという牧野を、車で送ると言って乗せたのだ。

 俺たちが高等部を卒業してから1年。
 あのプロムの日以降、牧野と司は会っていないらしい。
 司が強引に置いて行ったTV電話でたまに会話はしているらしいが、時間が合わないことが多いので、最近はそれもすれ違い気味だと牧野がこぼしていた。
 類は相変わらずそんな牧野たちを穏やかに見守っていた。
 いまいち本心を見せないあいつだけど・・・・・おそらくまだ牧野のことが好きなんだろう。
 3日とあけず牧野の家に顔を出しているという話を聞けば、そう思わずにいられなかった。

 そして俺はといえば、高等部を卒業してからというもの、退屈な毎日で・・・・・。
 高等部のときと大して変わらないはずなのに、どこかぽっかりと穴が開いてしまったような感覚。

 最初、それは幼馴染である司が抜けてしまったせいだと思っていた。
 でもそれは違うと気付いたのは、最近のこと。
 気付けば足が向いている高等部。
 自然と牧野を探していた。

 ふざけあったり、愚痴を聞いてやったり、からかったり・・・・・
 なんでもないやり取りが楽しくて。

 いつからか・・・・・
 俺の中に牧野が住んでいた。
 なくてはならない存在として・・・・・。

 類と2人で非常階段で楽しそうに話し込んでる姿を見ると、イライラした。
 『昨日も類が来た』と楽しそうに話す牧野に胸が痛んだ。
 寂しそうに司のことを話している姿を見れば、抱きしめてやりたくなった。

 叶うはずがない。

 そんな恋を、自分がするなんて・・・・・

 どんな女と付き合っても、俺の心の隙間は埋まらない。
 それを埋めることが出来るのは、牧野だけだ・・・・・。

 「今日当たり、届くんじゃないか?航空券も入ってたから、たぶん類やあきらも一緒に行くことになる」
「航空券って・・・・・どこで式挙げるの?」
「フランスに決まってるだろ」
 俺の言葉に、牧野はさらに目を丸くする。
「フランス!ひゃ~~~・・・・ってことは、もしかして道明寺も行くの?」
 一瞬、ずきんと胸が痛む。
「ああ、たぶんな。あいつは忙しいから、大変だろうけど・・・・・。静の結婚式だ。多少無理してでも来るだろう」
「そっか・・・・・」
 もっと喜ぶかと思えば、なぜか複雑そうな表情で溜息をつく牧野。
「どうした?嬉しくねえのかよ。1年ぶりの再会だろ?」
「うん・・・・・。なんか、久しぶりすぎて・・・・・いろんなことがあったし、あいつと会うときは必ず何かが起こる気がするから・・・・・・本当に会えるのかなって」
「それでも、会いたいんだろ?」
「・・・・・どうかな」
 俯いたままの牧野。
「おい」
「だって、なんか・・・・・会えないことに慣れちゃって・・・・・」
 そのまま、窓の外に視線を移す牧野。
「・・・・・寂しいのにも、慣れてきちゃったかな」
 なんとなく声をかけることが出来なくなってしまい、俺はまた前を向き、運転に集中した・・・・・。

 「帰りも、迎えに来てやろうか?」
 バイト先に到着し、ドアを開けて降りる牧野に声をかける。
「え、いいよ。ここまで送ったもらえただけで十分。ありがとう、西門さん」
 にっこりと微笑む牧野がまぶしかった。
「ん・・・・・。じゃあな、がんばれよ」
 そう言ってまた車を走らせる。

 なんとなく落ち着かなかった。

 牧野が心変わりなんかするはずない。
 そう思うのに、さっきの牧野の表情が気になって・・・・・。

 そんなことを考えて溜息をついたとき、携帯の着信音が鳴り出した。
 一度車を路肩に寄せ、電話に出る。
「はい」
『あ、総二郎?』
 電話の相手は類だった。
「どうした?珍しいな、お前から電話なんて」
『今日、静から結婚式の招待状が届いたんだけど』
「ああ、俺んとこにも来たぜ」
『牧野のやつも、一緒に届いたんだ』
「は?何で・・・・・ああ、牧野の住所なんてしらねえか、あいつ引っ越してるし」
『うん。牧野に、渡してほしいって書いてあったんだけど・・・・・』
「ふうん」
『総二郎から、渡してくれない?』
 類の言葉に、俺は一瞬驚く。
「は?何で?お前しょっちゅう牧野の家行ってるだろうが」
『明日は行けない。会社の仕事、頼まれてて。だから、悪いけど』
「・・・・・わかった。これから取りに行けばいいか?」
『うん、じゃ』
 そこですぐに切れる電話。
 相変わらずマイペースなやつだ。
 けど・・・・・
 あいつが、牧野に関することを俺に譲るなんて・・・・・

 俺は、なんとなく落ち着かない気持ちで、類の家へ向かった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類の場合は、自然と成り行きに任せられたけど、総二郎の場合はちょっと前からさかのぼらないと、不自然かな?と思いまして、こんなスタートになりました。

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Bouquet vol.2 ~花より男子・総つく~

Category : Bouquet ~花より男子・総つく~
 「3月とはいえパリはさみーな」
 2日後、俺たち4人はパリに来ていた。
「教会ここ左」
 あきらがメモってきた教会の地図を見ながら言う。
 あきらは相変わらずこういうところがまめで、俺たちは迷子になる心配がない。
 その横で牧野がカメラを手にきょろきょろしている。
 初めてのヨーロッパでかなり興奮しているようだった。

 「美作さん、今度ここ!!」
「か・・・・かんべんしてくれよ、はずかしい」
 あきらが引っ張りまわされ、閉口している様子を呆れて見る。
「何で銅像と写真撮るか。意味わかんねえ」
 そう言う俺の横で、類がくすりと笑う。
「なんだよ」
「別に。そういうところがかわいいって顔してるから」
 ちらりと意味深な視線を送られ、思わず言葉に詰まる。

 ―――こいつ・・・・・

 「・・・・・なんで牧野の招待状を俺に渡した?考えてみりゃあ当日、空港ででも渡せば済むことだったのに」
 俺の言葉に、類は楽しそうに笑った。
「今頃気付いた?総二郎にしては鈍いね」
「お前な・・・・・」
「好きなんでしょ、牧野のこと」
 真っ直ぐに俺を見る類の瞳。
 こいつの、何もかも見透かしたようなこの視線には弱い。
「・・・・・だから、何だよ。心配しなくても手なんかださねえよ」
「ふうん?いいの?それで」
「・・・・・どういう意味だよ。あいつは、司の彼女だ。今更俺が出てったところでどうにもならねえよ」
「そうかな?」
 穏やかな笑みを浮かべる類。
 その表情からは類の気持ちを読み取ることはできない。
「この1年、牧野がどんなに寂しい思いをしてたか知ってる。類、お前だって見て来ただろ?」
「うん。だから俺はなるべく牧野の傍にいようと思った。俺じゃ司の代わりにはなれないけど、少しでも気が紛れれば良いと思ったから。でも・・・・・最近の牧野は少し変わったよ」
「変わった?どう―――」
 どういう風に?と聞こうとして、牧野の声に遮られる。
「ああっ、フィルム切れちゃった」
 その声に、がっくりと項垂れる。
 
 ―――なんでデジカメじゃねえんだ、この時代に

 「―――お前写真撮りすぎ」
 俺が声をかけると、振り向きながら拗ねたように眉を寄せる。
「だって初ヨーロッパなんだもん。何でほぼ日帰りなの」
 牧野の言葉に、あきらがふっと笑う。
「俺が、2日後にデートがあるから」
 その言葉に、牧野が心底呆れたようにあきらをじろりと見る。
「そろそろ始まる」
 類が時計を見て言うと、牧野がまた慌てたように口を開く。
「あっ、あたしフィルムとってすぐ行く」
「1人で大丈夫かよ」
 あきらの言葉に、俺が答える。
「俺が一緒に行くよ。牧野1人じゃ絶対迷子だ」
「平気だってば!」
「いいから、急ぐぞ」
 そう言って牧野の腕を取り、走り出した・・・・・。


 「持ってきた?」
 ホテルの部屋から戻ってきた牧野に聞く。
「うん。ごめんね、つきあわせて」
「いいよ。ほら、急ぐぞ」
 そうしてまたホテルを出て走り出す。

 暫くすると、牧野が口を開いた。
「・・・・・西門さんも、2日後にデート?」
「あん?なんだそりゃ」
「美作さんが言ってたから・・・・・西門さんもそうかなって」
「・・・・俺は、デートの約束なんかねえよ」
「ふーん・・・・・」
 なんとなく歯切れの悪い牧野を、走りながらちらりと見る。
「何だよ?らしくねえな。言いたいことははっきり言えよ」
「べ、別に・・・・。それよりも急がなきゃ」
 俺から目を逸らした牧野の頬が、微かに赤く染まっていた。

 たったそれだけのことなのに、胸がざわつく。

 どうってことはない。期待なんかするな。

 自分に言い聞かせる。

 「こっちの方が近いかな」
 牧野の声にはっとする。
 人通りのない、薄暗い横道に入っていく牧野。
「おい、ちょっと待てよ、この辺はあんまり治安が―――」
「だって時間ないじゃない。大丈夫だよ、すぐに通り抜ければ―――」
 そう言って俺のほうを振り返りながらも先に進む牧野。

 薄暗かったのと、牧野のことしか見てなかったのとで、気付くのが遅れた。

 牧野のすぐ傍に、人の気配。

 気付いて牧野の手を取ろうとした、その瞬間だった。

 ―――ドスンッ

 誰かが牧野にぶつかり、牧野はそのまま崩れるように倒れた・・・・・。

 「牧野!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ここでの類くんは、あくまでも見守り役に徹してます。
 そして司は登場するのか?

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Bouquet vol.3 ~花より男子・総つく~

Category : Bouquet ~花より男子・総つく~
 目の前で崩れ落ちそうになる牧野の体を支える。

 「―――のやろうっ」
 考えている余裕なんかなかった。
 ただ、目の前に立っていた男の顔面を思いっきり殴りつけてやった。
 倒れた男の手に、銀色に光るナイフが握られているのに気付いたのは、そのときだった。

 ―――こいつは、まさか・・・・・。

 渡仏する前にニュースで見た、通り魔の事件の話が頭に蘇る。

 幸いなことにやつは俺の一発ですっかり伸びてしまっていた。
 俺は携帯を取り出すと警察に連絡した。

 「―――牧野。おい、しっかりしろ!」
 牧野の頬を、軽く叩く。
「ん・・・・・・?」
 軽く瞬きをして、牧野の瞼がゆっくりと開く。
「―――西門、さん?」
「大丈夫か?どこか痛いか?」
「あ・・・・・ううん、大丈夫・・・・・」
 そう言いながら体を起こし、そこに倒れている男を見て愕然とする牧野。
「・・・・・たぶん、こいつ通り魔だよ」
「ええ!?」
 驚いて俺の顔を見る。
「だから言っただろ?この辺はあんまり治安がよくねえんだ。軽はずみにこんなところ通ったりして―――」
「ご・・・・ごめんなさい・・・・・」
 青い顔をしながらしゅんんとなる牧野を、俺は思わず抱きしめていた。
「に、西門さん・・・・・?」
「無事で、よかった・・・・・」
「あの・・・・・・」
「お前が死んだら・・・・・俺は生きていけねえ・・・・・」
「・・・・・何・・・・・言ってるの・・・・・」
「後悔、したくねえんだ・・・・・たとえ玉砕しても・・・・・・」
 牧野の体をちょっと離し、その瞳を見つめる。
 戸惑ったように俺を見つめる牧野。
 俺はその牧野の肩を抱いたまま・・・・・口を開いた。

 「俺は・・・・・お前が、好きだ」

 驚きに見開かれる牧野の瞳。

 遠くの方から、パトカーのサイレンの音が近づいてきていた。

 「・・・・・冗談、でしょう?」
 俯く牧野を、じっと見つめる。
「なんかじゃねえよ。マジで・・・・・惚れてる。お前を、このまま攫ってもいいと思えるくらい・・・・・」
「ねえ、待ってよ。そんなこと急に・・・・・信じられるわけ、ない。だって、西門さん、たくさん彼女が・・・・・」
「・・・・・別れた」
「え・・・・・?」
 牧野が、再び俺を見上げる。

 そのとき、通りの向こうにパトカーが停まるのが見えた。
「―――ちょっと、そっちで待ってろ。俺が話をしてくる」
 そう言って俺は牧野を人通りのある明るい道の方へ押しやると、パトカーの方へと向かった・・・・・。


 「煩わしくなったんだ」
 警察に男を引き渡し、簡単に状況を説明し、俺は牧野の元へと戻った。
 そして、小さな噴水の傍へ行くと、そう切り出した。
「煩わしい・・・・・?」
「ああ。そんなふうに考えたことなかったんだけどな・・・・・。毎日複数の女と会って、夜通し遊び歩いて・・・・・根なし草みたいに渡り歩いてるのが良いと思ってた。1人の女に縛られたくないって。けど・・・・・今の俺は、お前のことしか見えてねえ。お前さえいてくれれば・・・・・それでいいとさえ、思ってる。自分でも驚いてるよ」
 牧野は戸惑いながらも、揺れる瞳で俺を見つめていた。
「好きなんだ、マジで・・・・・。お前が目の前で倒れて・・・・・こんなことで、お前を失いたくないって、思ったんだよ。自分の気持ちも伝えないまま・・・・・別れるなんて、いやなんだ」
 真っ直ぐに、牧野を見つめる。
 もう、自分の気持ちを隠すことなんて出来なかった。
 そして・・・・・さっき、微かに感じた淡い予感に、期待する。
「お前の気持ちは?」
「あ・・・・・あたしは・・・・・」
「俺は、お前はずっと司を好きだと・・・・・4年間、じっと司を待ってるんだと、そう思ってた。だから、それなら俺の気持ちは言わないでおこうと。お前を困らせるだけの想いなら、ずっと隠し通そうと思ってたんだ。でも・・・・・」
 俺は目の前の、牧野の頬にそっと手を伸ばした。
 牧野がぴくりと震える。
「・・・・・正直に、言ってくれ。お前が今想ってるのは、誰なんだ・・・・・?」
 戸惑いに揺れる瞳。
 じっと見つめる俺を、見つめ返して・・・・・・
「・・・・・・言っても・・・・・良いの・・・・・?」
「・・・・・俺が、そう頼んでるんだ」
 それでも直、戸惑いながら・・・・・

 漸く、牧野が口を開いた。

 「あたしも・・・・・西門さんが、好き・・・・・・」
 その瞬間、牧野の瞳から涙が零れ落ちる。

 俺は、震える牧野の体をそっと抱きしめた。
「どうしていいか、わからなかった・・・・・。道明寺のこと、ずっと待ってるつもりだったのに・・・・・。気付いたら、西門さんのことばっかり考えてて・・・・・。やめなくちゃって、ずっと思ってた。西門さんには彼女がいっぱいいるんだし、あたしはただの友達なんだからって・・・・・でも・・・・・・」
「やめるなんて、言うな。一番好きな女に、漸く想いが通じたのに・・・・・・今更、お前を離せるわけ、ない」
「西門さん・・・・・」

 牧野の髪をそっとなで、その頬に唇を寄せる。

 ぴくりと身じろぎをする牧野を、逃がさないように腕の中に封じ込め、そっと唇を重ねた・・・・・。


 そして、唇を離したそのとき・・・・・

 俺たちをじっと睨み付ける、その視線に気付いた。

 「司・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 殴り合いか、話し合いか・・・・・。
 総二郎なら、どっちかな?

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Bouquet vol.4 ~花より男子・総つく~

Category : Bouquet ~花より男子・総つく~
 そこに立っていたのは、司だった。
 抱き合っている俺たちを、無表情に睨みつけている。
「道明寺・・・・・」
 真っ青になっている牧野の肩を抱いたまま、俺は司を見た。
「司。言い訳はしねえ。俺は・・・・・牧野が好きだ」
「総二郎・・・・・何の冗談だ・・・・・」
「冗談なんかじゃ、ねえよ。俺は、牧野が好きだ。誰にも渡したくない」
 
 その瞬間、司の拳が俺の頬を殴りつけた。

 「西門さん!!」
 後ろ側に吹っ飛んだ俺に、慌てて駆け寄る牧野。
「どけ!牧野!」
「道明寺、やめてよ!」
 牧野が俺の前に立ち塞がり、司を睨みつける。
「牧野・・・・・てめえ、総二郎のことを・・・・・」
「・・・・そうよ。あたしは・・・・・西門さんが好きなの・・・・・。道明寺のこと、ずっと待ってるつもりだったけど・・・・・ごめん・・・・・」
「ふざけんな・・・・・ごめんで済むかよ!」
 わなわなと震えだす司。
 俺は立ち上がり、牧野の手を引いた。
「西門さん・・・・・」
「いいから、下がってろ」
 しゃべると、微かに血の味がした。
 殴られたときに、口の中を切ったようだった。
「司・・・・・。お前には悪いと思ってる。だけど、俺はマジだ。牧野がお前を想ってるならずっとそれを応援するつもりだった。けど・・・・・牧野が俺のことを想ってくれてるなら・・・・・もう誰にも、渡す気はない」
「―――のやろう!!」
 司が、俺の胸倉を掴む。
「道明寺!やめて!」
 牧野の叫び声。
 
 牧野は、司を嫌いになったわけじゃない。
 それでも、遠距離恋愛というのは思った以上に牧野を苦しめていたんだろう。
 司にもそれはわかってるはずだ。
 それでもどうにか、繋ぎとめておきたかったんだ・・・・・。

 「お前が・・・・・牧野を不幸にしたら、俺は一生お前をゆるさねえ」
「司・・・・・」
「どんなことをしても・・・・・牧野だけは、渡す気はなかったんだ・・・・・誰にも・・・・・」
「・・・・・ああ」
「だが・・・・・今、牧野が見てるのは俺じゃねえ。そこにいる牧野はもう・・・・・俺の惚れた女じゃねえ・・・・・」
 そう言って司は俺を離し、悔しそうに顔を歪ませた。

 牧野がの目からは、涙がぽろぽろと零れていた。
「ごめん・・・・・。ごめん、道明寺・・・・・」
 
 司はそんな牧野に背を向けると、肩で1つ、息をついた。
「・・・・・俺は仕事があるから、もう行く。静にはもう会って話して来たから・・・・・。もう式は始まってる。さっさと行けよ・・・・・」
 そう言うと、司は俺たちのほうを振り返ろうともせず、そのまま歩いていき・・・・・まるで待っていたかのように目の前にすっと停まったリムジンに乗り込むと、あっという間に行ってしまったのだった・・・・・。


 「後悔、しないか?俺を選んだこと・・・・・」
 手を繋ぎ、教会へと向かいながら俺が言うと、牧野はちらりと俺を見上げた。
「しないよ。そっちこそ・・・・・たくさんのきれいな彼女たちより、あたしみたいなパンピー選んだこと・・・・・後悔しないの?」
「ああ、そりゃあするかもな」
「ちょっと!」
 俺の言葉にきっと目を吊り上げて怒り出す牧野。
 俺はちょっと身を屈めると、チュッと牧野の唇に触れるだけのキスをした。
「!!」
 途端に、真っ赤になる牧野。
「嘘だよ。後悔なんか、するわけない。生半可な気持ちで、親友を裏切ったりできるわけねえだろ。俺の気持ちは、さっき言ったとおり。マジで惚れてるんだ。一生離すつもりはねえから・・・・・覚悟しとけよ」
「西門さん・・・・・」

 教会についた俺は、そのまま牧野の手を引き地下に降りて行った。
「大体こっちの教会には、地下にもう1個あるところが多いんだよ」
「わあ、小さくてかわいい」
 目の前に現れたこじんまりとした教会に、牧野が感動したように声を上げる。
「・・・・・式はもう始まってるな。ってか、そろそろ終わるころか・・・・・」
「・・・・・静さんに、謝らなくちゃ」
「ああ。けどその前に、誓っときたい」
 俺の言葉に、牧野がきょとんと首を傾げる。
「俺は、今まで散々いろんな女と付き合ってきたからな。口で言ったって、すぐにはお前が安心できないだろうってことはわかってるつもりだ。だけど・・・・・誓って言う。俺が好きなのは、お前だけ。これから先もずっと・・・・・・俺にはお前しかいない。だから・・・・・信じて欲しい」
「西門さん・・・・・」
 牧野の目から、また涙が零れる。
 その涙を指で掬い、俺はふっと笑った。
「よく泣くやつだな」
「だって・・・・・」
「それから、これも言っとく。俺は、お前を他の誰にも渡すつもりはないし、触れさせるつもりもない。お前も無防備に、他のやつに触れさせたりすんなよ?」
「無防備って・・・・・いつあたしが・・・・・」
「いつも!類がお前の家に入り浸ってるのがいい証拠だろうが」
「はあ?何言ってんのよ、類は―――」

 「俺は、牧野の一部だから」

 突然聞こえてきた声に、俺たちは驚いて上を見上げた。
 張り出すように、1階の部分が地下から見上げられるようになっていた。
 そこにはいつからいたのか、類とあきらの姿が。
「牧野も、俺の一部。俺たちの関係はずっと変わらないからね。総二郎と付き合ってても、それは同じだよ」
「類、てめえ・・・・・」
 俺が文句を言おうと口を開くと、ひょいとウェディングドレスに身を包んだ静が現れた。
「静さん!きれー・・・」
 牧野が頬を紅潮させ、見惚れている。
「牧野さん!受け取って!」
 静が、手にしていたブーケを牧野に向かって投げた。
 ブーケが、きれいな弧を描いて牧野の元に落ちてくる。

 駆け出し、そのブーケを受け止める牧野。

 そして、ブーケを手に俺の方を振り向き、満面の笑みを見せる。

 その瞬間、俺たちの未来が見えた気がした。

 真っ白なウェディングドレスに身を包み、幸せそうに微笑む牧野が。
 そして、その横には俺がいるはず・・・・・。

 そんな未来へと進むため。

 俺は、牧野をしっかりと抱きしめたのだった・・・・・。


                           fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 びっくりするくらい、あきらの出番がなかったですね(^^;)
 これのあきらバージョン・・・・は難しそう・・・・なので保留です。
 あきらは強引に奪うとか、そういうのしそうにないし。
 まあいずれ、何かの拍子に思いつくことがあれば、書いてみたいネタではあります。

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Bouquet 2 ~花より男子・総つく~

Category : Bouquet ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 「だから、何でそうなるんだよ?」
 俺はいらいらと目の前の壁を叩いた。
「だから、牧野のパパが緊張しちゃって。朝からトイレに篭りきりなんだってさ、腹痛起こして」
 類が表情を崩さずにそう言うのが余計に癇に障るってこと、この男は気付いてるんだろうか。
「だからって、何でお前がつくしの父親役やるわけ?」
「俺が適任だから、じゃない?別に好きでやるわけじゃないよ。パパに頼まれちゃったんだからしょうがないじゃん」
「しょうがないって顔してねえんだよ、お前は!大体、つくしの父親のことパパって呼ぶな!つくしと結婚するのは俺なのに、まるでお前が新郎みたいじゃねえか!」

 「まあまあ、そういきり立つなって総二郎。普通新郎は花嫁をエスコートしてこねえし。心配しなくってもそのまま牧野連れ去る、なんてことねえだろ」
 そう言って俺たちの間に入ったのはあきらだ。
 半ば呆れ顔で、それでもいつものことだと穏やかに微笑みながら俺を宥めにかかる。
「とにかく、そういう事だから。先に言っておいたほうがいいと思ってさ。牧野もえらく緊張してるみたいだから、俺は花嫁の様子見てくるよ」
 そう言って軽く手を振ると、類はさっさと俺に背を向けて行ってしまった・・・・・。


 「まあ、お前の心配する気持ちはわからないでもないよ。お前と付き合ってからもあいつらの関係は変わらなかったからな。相変わらず類は牧野の家に入り浸って、あそこの家族とはまるきり本当の家族みたいになっちまってる。―――だから、牧野の父親も類にその役を任せたんだろ」
 ソファーでコーヒーを飲みながら、あきらもすっかり寛いでいた。
 いらいらと落ち着かない俺を、呆れたように眺める。
「けど、牧野と結婚するのはお前なんだからさ、そうカリカリすんなって」
 
 ちらりとロビーのほうに目をやれば、つくしの弟が手に飲み物が入っているらしい紙コップを持ち、花嫁の控え室へと消えていくところだった。
「―――さっきの話」
 俺が口を開くと、あきらがん?と顔を上げた。
「類のやつ、ここへ来てつくしを連れ去ったり―――しねえよな」

 その言葉にあきらは暫しぽかんと俺を眺め―――

 「ぶっっっ」
 と、堪えきれなくなったように吹き出した。
「おま―――サイコーだな」
 クックッと肩を震わせ、目に涙を溜めながら笑い続けるあきら。
 さすがに俺も照れくさくなる。
「笑うなよ」
「わりい、けど―――牧野のこととなると、お前はまるっきり人が変わるよな。ま、だからこそ類も―――それに司も、お前たちの結婚を認めたんだろうけどな」
 そう言ってあきらがロビーのほうへ目を向けた。
 
 ちょうどそこへ、颯爽と現われたひときわ背の高い、目をひく男―――司を見て、手を上げる。

 「よお、間に合ったな」
 あきらの言葉に、司がにやりと笑う。
「牧野と総二郎の結婚式に、俺が遅れるわけにいかねえだろ」
「サンキュー。スケジュールの調整、大変だったんじゃねえのか」
「少し急だったからな。けどうまくいったからここにいるんだ。余計な心配するなよ。それより、類は?」
 くるりと周りを見渡し、司が聞く。
「類なら、牧野の父親役やることになって、牧野のところに行ってるよ」
「はあ?なんだそりゃあ」
 司が怪訝そうに顔を顰める。
「牧野の親父さんが具合悪くって、急遽そうなったらしい。親父さんの頼みなんだと」
 あきらの言葉に司はますます顔を顰め、ぼそっと呟いた。
「あいつ―――そのまま牧野連れ去ったりしねえだろうな」


 教会に人が参列し、パイプオルガンが厳かに旋律を紡ぎ始める。

 俺は牧師の斜め前に立ち、入り口を見つめた。

 やがて入り口の扉が静かに開き・・・・・

 類に付き添われた花嫁―――牧野つくしがその姿を見せた。

 純白のウェディングドレスは見事に色白なつくしの美しさを引き立てていた。

 ゆっくりと近づいてくるその表情はまだ伺うことができないが、おそらく緊張しているだろうことは、類の腕に掴まるその手が微かに震えていることでも手に取るようにわかった。

 やがて2人は俺の前で足を止め、類が俺を見て微笑んだ。
「バトンタッチ。ちゃんと連れてきて、安心したでしょ?」
「心配なんか、してねえよ。つくしが、俺以外のやつのとこなんか行くわけねえ」
 俺の言葉に、類がくすりと笑う。
「俺はいつでも、準備オッケーだったんだけどね。―――しょうがないから譲ってあげるよ」
 類に促され、つくしが俺の隣に立つ。
「―――類、ありがとう」
 ヴェール越しに類を見たつくしの目には、きっと涙が浮かんでいるんだろう。
「―――俺は牧野の一部だから。いつでも力になる。これからもずっとね」
 そう言って類は下がり、あきらと司のいる列に並んだ。


 神父の前で愛を誓い、指輪の交換をする。

 そしてつくしのヴェールを上げると、その日初めて俺は愛する女―――牧野つくしの顔を見た。

 潤んだ瞳が俺を見上げる。

 「―――きれいだ」
 俺の言葉に、照れくさそうに微笑む。
「ありがと―――西門さんも、かっこいいよ」
「いい加減、名前で呼べよ。つくし」
 俺の言葉にポッと頬を染め、慌て始める。
「そ、そうだけど、つい―――」
「本当に、類に連れ去られたらどうしようかと思った」
「―――馬鹿」
「馬鹿で結構。それだけお前に惚れてるってことだ・・・・・。つくし」
「うん?」
「―――愛してるよ」
 その言葉に、つくしの瞳から涙が零れ落ちる。

 「―――わたしも・・・・・」

 そして、やわらかく微笑んで。

 「愛してる、総―――」

 重ねられる唇。

 鳴り止まない歓声と拍手。

 そしてライスシャワーの中俺はつくしと手を繋ぎ、仲間の元へ―――

 「先輩!ブーケ!」
 どこからか桜子の声が響き―――

 つくしは、持っていたブーケを青空に向かって勢いよく放り投げたのだった・・・・・ 


                                      fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やっぱりこのタイトルのお話と言ったら、これしかないですよね。
 幸せな2人。
 ちょっと短めにまとめてみました。

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