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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
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*万が一このブログをお読みになって不快感を感じられたとしても責任は負いかねますのでご了承ください。

傍にいたい vol.1 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
*このお話は、「傍にいて」から続くお話になります。
 こちらのお話だけでもお読みいただけますが、より詳しい内容をお知りになりたい場合は、「傍にいて」からお読みくださいませ♪


 -soujirou-

 その日俺は、待ち合わせの場所になかなか現われない牧野をちょっといらいらしながら待っていた。

 なぜいらいらしているのかといえば、大学の講義もない今日、映画でも見に行こうと誘った俺に対し、あいつの答えは
「あ、その日類からフランスの本借りることになってるの。類のとこ寄ってから行くね」
 というもので・・・・・。
 ガキっぽいと思ってもあの2人の関係に嫉妬してしまうのは仕方がない。

 で、10時に約束したはずなのに、10時半になってもまだ来なくて。
 電話しようかと思ったのだが、もしまだ傍に類がいたらと思うと、それも躊躇われた。

 でもさすがに遅すぎると思い携帯を手にしたとき、ちょうど着信音が鳴り始め、俺は電話に出た。
「もしもし」
『総二郎?』
「類?何だよ、牧野は?」
 まさか、まだ一緒なのかと疑惑が頭をもたげる。
『―――すぐ、○○病院に来て』
 真剣な類の声に、緊張が走る。
「なにか―――あったのか?」
『―――牧野が、襲われた』

 考える間もなく、俺は走り出していた。

 病院に着くと、受付で類が俺を待っていた。

 「どういうことなんだ?」
 勢い込んで聞く俺を、類は手で制し受付の前の椅子に座るように促した。
「―――病院から、俺の携帯に連絡があったんだ。たぶん、今朝牧野が俺に電話してきたときの履歴があって、それで俺にかけたんだと思うよ」
「で・・・・牧野は誰に?」
「それが、よくわからないらしい。俺の家を出たのが9時半ごろなんだけど・・・・・病院に運ばれたのが10時10分頃らしい。その40分の間に何があったのか・・・・・。牧野は、俺の家から駅に行くまでの途中の公園で倒れてたらしい。頭に、殴打された痕があったって」
「くそ・・・・・それで、今牧野は?」
「検査してるよ。何しろやられたのが頭だからね。ちゃんと精密検査しないと・・・・・」
「牧野と、話したのか?」
「いや・・・・・あ、あれ―――」
 類が俺の後ろ側に視線を移し、俺もそっちのほうを見る。

 エレベーターから、数人の医師や看護婦と一緒に牧野の乗ったベッドが運ばれてくるところだった。

 「牧野!」
 思わず駆け寄ると、牧野についていた看護婦の1人が俺を止めた。
「お知り合いですか?」
「そうです。どうなんですか?牧野は」
「検査の結果が出ないとわかりません。まだ意識が戻りませんので、お部屋のほうでお待ちください」
「総二郎、こっち」
 類に腕を取られ、俺は類と一緒に牧野の病室へと向かった・・・・・。


 類から連絡を受けた牧野の家族が駆けつけ、身の回りのものを置いていった。
 ついていたいけれど仕事を休めないというので、後を俺が引き受けた。
 その後、あきらもやってきたが、それでも牧野はまだ目を覚まさなかった。

 「なあ、検査では頭の傷以外に異常は見つからなかったんだろう?何でまだ目を覚まさねえんだ?」
 あきらが訝しげに首を傾げる。
「寝てるだけかもよ?ここのところバイトで忙しそうだったし」
 類の言葉に、俺も頷いた。
「かもな。でも、それだったらゆっくりここで休ませたほうがいいって気がする。こいつはいつも無理しすぎるから」

 そのときだった。

 牧野の瞼が小さく震えたかと思うと、ゆっくり開いたのだった・・・・・。

 「牧野」
 俺の声に、ゆっくり視線をこちらに向ける牧野。
 少し青白い顔色はしているものの、意識はしっかりしているように見えた。
「牧野、大丈夫?」
「襲ったやつのこと覚えてるか?」
 類とあきらが寄ってくると、牧野が2人を見上げた。
「花沢類、美作さん・・・・・ここは?」
「病院だよ。頭を誰かに殴られたって。覚えてるか?」
 そう聞いた俺を、戸惑ったように見つめる牧野。
「牧野?」
 
 何かが、変だった。

 確かに牧野は俺を見ているのに、その瞳は戸惑いに揺れ、まるで初めて見る人間を見ているようで・・・・・
「おい、牧野・・・・・?」

 「・・・・・あなた、誰・・・・・?」

 不安に揺れる牧野の瞳に、初めて見る俺の姿が映っていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「傍にいて」に引き続き、ちょっとサスペンス風味の出だしです。

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傍にいたい vol.2 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 ありえねえだろ。記憶喪失だなんて。

 司が一時的に記憶をなくしたときを思い出す。

 牧野のことだけを忘れてしまった司。

 あの時、牧野はどんな気持ちだったのだろう・・・・・。


 「やっぱり、一時的なものだろうって」
 医者から話を聞いてきた類が言った。
「けど、ずっと思い出さないことだってあるんだろう?確か司のときも医者がそう言ってた」
 俺の言葉に、あきらと類が顔を見合わせる。
「確かに、可能性的には考えられるけど、牧野が総二郎のことを思い出せないなんてそれこそ考えられない」
 慰めじゃない、そんな類の言葉に俺はちょっと笑った。
「ああ。俺が、思い出させてやるさ」
 その言葉に、あきらもほっとしたように頷き・・・・・。

 2人が帰ってからも、俺は病院に残った。

 そんな俺を、訝しげに見る牧野。

 「あたし・・・・・本当にあなたと付き合ってたの?」
 牧野の言葉に、俺は肩をすくめた。
「ああ、ラブラブだったよ。早く思い出せよな」
「ラブラブって・・・・・なんか、信じられないんだけど。あなたってあたしの最も苦手なタイプって気がする」
「はは・・・・・。ま、外れてはいねえよ。お前と付き合う前の俺はお前に言わせれば『女の敵』ってやつだったからな。付き合った女は数知れず。いつも違う女連れ歩いてたし、来るもの拒まず。毎日が一期一会だって豪語してたから」
 俺の言葉に、牧野はあからさまに顔を顰めた。
「うわ、最低!やっぱり嘘だよ、あたしがあんたと付き合ってたなんて。絶対ありえない」
「ところが、これは事実なんだからしょうがない。言っとくけど、今はお前以外に付き合ってる女はいない。お前一筋の男なんだぜ」
 そう言って笑って見せても、牧野は疑いの眼差しで・・・・・。
 俺は、大きな溜め息をついた。
「ま、すぐに思い出せねえのは仕方ねえよ。今はそれよりも、事件のことだ。誰に殴られたのか覚えてねえのか?」
 牧野はその言葉に戸惑ったように首を振った。
「類の家に行ったことは覚えてるよ。でも、その後のことが・・・・・どうしても、思い出せないの」
「そうか・・・・・。あせってもしょうがねえしな。とにかくここにいる間はゆっくり休めよ」
「いつまでいればいいの?」
「少なくとも、明日までは様子見るって。それで何も問題なければ退院だってよ」
「そっか・・・・・」
 ほっとしたように息をつく牧野。

 不思議な感じだった。

 こうして話す様子はいつもの牧野とまったく変わりないのに・・・・・

 こいつは、俺のことを覚えてないんだよな・・・・・

 「―――牧野」
 俺の声に、きょとんとした顔を向ける牧野。
「俺は、あきらめねえからな」
「え・・・・・?」
「絶対、俺のことを思い出させてやる。このまま、俺のことを思い出さないで自然消滅なんて、絶対にさせねえから、覚悟しとけよ」
 そう言って俺は、目を丸くしている牧野に人差し指を突きつけたのだった・・・・・。


 翌日、朝から病院へ行くと、すでに類が牧野の傍にいた。

 楽しそうに談笑する2人の姿に、俺の胸が音を立てて痛んだ。

 あの笑顔は、俺のものだったはずなのに・・・・・

 「あ、総二郎、おはよう」
 類が俺に気づき、声をかける。
 牧野もはっとしたように俺のほうを見たが、その顔はやっぱり知らない人間を見るような目で・・・・・。
「お、おはよう。あの、昨日はありがとう。面会時間ぎりぎりまでいてくれて・・・・・」
「いや、暇だったしな。傷のほうはどうだ?」
「うん、大丈夫。今日もう1回見てもらって、異常がなければ退院だって」
「そうか。良かったな」
 どこかよそよそしい会話。
 牧野は、俺と目をあわせようとしなかった。
 そんな牧野の姿に俺はどうしていいかわからず、じれったい気持ちを持て余していた。
「・・・・・俺、飲み物でも買ってくるよ。総二郎、座れば?」
 そう言って類が席を立ち、そこを離れようとすると―――
「待って!」
 牧野が、類のシャツの袖を引っ張った。

 「―――行かないで・・・・・」
 
 不安に揺れる瞳が、類を見つめていた・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 わたしの書く総つくは、どうも総二郎が苦労するようにできてるようで・・・・・。
 最後には幸せにしてあげるから、待っててね!

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傍にいたい vol.3 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 「気にすることないよ。まだ総二郎のこと思い出せないから、2人きりになるのは気まずいと思っただけだ」
 回診の間、俺たちは病室の外に出て廊下で話をしていた。
「ああ、わかってる」
 わかってはいる。

 昨日からずっと、牧野は俺をまったく知らない人間を見るような目で見る。

 記憶を失っているのだからそれは仕方がないことだと、わかってはいるけれど・・・・・。

 類の携帯が鳴り、類が電話に出た。
「はい―――あきら、どうした?―――ほんと?それで――――」
 類の表情が険しくなる。

 会話を終えて電話を切ると、難しい顔で俺を見た。
「どうした?事件のこと、何かわかったのか?」
「ん・・・・・。総二郎、今年の始めごろ牧野が女に刺された事件、覚えてる?」
「忘れるわけ、ねえだろ?忘れたくても忘れられねえよ」
 俺に振られた女が、当時まだ付き合ってなかった牧野を、牧野のせいで振られたと逆恨みして持っていた護身用のナイフで刺した。
 あの事件がきっかけで俺たちは付き合うようになったのだけれど・・・・・。
 俺に異常な執着心を持っていたあの女は、結局精神鑑定で自己責任能力がないと判断された。
 牧野のことを恨んで、殺すつもりで襲ったというのに責任能力がないと判断されるなんて、と納得はいかなかったが女はその後精神科のリハビリ施設に収容されることになり、そこでまともな人間になり、今回のことも反省してくれれば―――と、俺たちは願うしかなかったのだが・・・・・。

 「あのときの女が、出てきてるらしい」
 類の言葉に、俺は背筋が冷たくなるのを感じた。
「出てきてるって・・・・・どういうことだよ?じゃあ牧野を襲ったのは―――」
「それはまだわからない。けど・・・・・施設を抜け出して、今どこにいるのかわからない状態らしい」
「・・・・・警察は、それを」
「もちろん掴んでるよ。たぶん今捜査中だろうね」

 類の話に、俺は拳を握り締めた。

 もしあの女がまた犯人なら、牧野が襲われたのは俺のせい・・・・・・。

 俺はその場から離れようとして、類に腕を掴まれた。
「どこ行くんだよ」
「決まってる。その女を探し出す」
「それは、警察の仕事だよ。それにあきらも探してる。総二郎は、牧野の傍にいて」
「・・・・・牧野は、お前についててもらったほうが安心するだろ。俺は・・・・・」
「牧野に、思い出させるんだろ?昨日の勢いはどうしたんだよ。女のことは警察と俺たちに任せて、総二郎は牧野の傍に。良いね」
 そう言うと、類は俺に背を向け、足早に病院を後にした・・・・・。


 病室に戻ると、牧野がベッドに起き上がった。
「ああ、寝てろよ。俺のことは気にしなくていいから」
「そう言われても・・・・・。花沢類は?」
「―――用事があるって。牧野」
「え?」
「ちょっと・・・・・聞きたいことがあるんだけど・・・・・いいか?」
 俺の言葉に、牧野は首を傾げた。
「何?」
「お前、半年前の事件、覚えてるか・・・・・?」
「半年前・・・・・?」
「お前が・・・・・女に刺された事件だ」

 俺の言葉に、牧野はしばし考え込み―――

 やがてその顔色が蒼白に変わり、目は大きく見開かれ、体が大きく震えだした―――

 「牧野・・・・・?思い出したのか?」

 「や・・・・・・いや―――!!」
 突然頭を抱え苦しそうにうずくまる牧野。

 俺は慌てて、牧野の体を抱きしめた。
「牧野!落ち着け!大丈夫だから!」
「いや―――!!」
 ガタガタと大きく震える牧野の体。
 そんな牧野の体を抱きしめ、俺は声をかけ続けた。
「牧野!大丈夫だから。俺がいる。俺が傍にいるから―――」

 やがて、牧野は俺の腕の中で静かになり―――

 気付けば、穏やかな寝息を立てていた・・・・・・。

 そっとその顔を覗き込むと、目尻には涙が・・・・・。

 「ごめん・・・・・牧野・・・・・」

 俺はそっと、牧野の目尻に口づけをした・・・・・。

 
 退院手続きを終え、牧野を家まで送り届けたあと、俺はあきらの家へ行った。
 類もあきらの家にいると聞いたからだ。
 
 「あの女、まだ見つからないのか?」
 俺の言葉に、あきらが頷いた。
「ああ。施設を抜け出した後の消息がさっぱりだ。けど、いくつかの手がかりはある。何とか探し出すから、お前は余計な心配しないで牧野についててやれよ」
「そのことだけど・・・・・。類、お前に頼みがある」
「何?」
「―――牧野の傍には、お前がついててやってくれねえか」
「・・・・・どういうこと?」
「俺じゃだめだ・・・・・。俺が傍にいたら・・・・・またあいつを、傷つけちまう・・・・・」

 俺の言葉に、類とあきらは顔を見合わせたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 いつになく弱気な総二郎。
 でもやっぱり、つくしの記憶が戻ったときには彼が傍にいないとね・・・・・。

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傍にいたい vol.4 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -tsukushi-

 「つくし、花沢さんが見えたわよ」
 母親の後ろから、花沢類が顔を出す。
「花沢類・・・・・」
「おはよう。具合どう?」
「うん、いいよ」
「つくし、じゃあ仕事行ってくるからね。花沢さん、すみませんけどつくしのこと、よろしく」
「はい。行ってらっしゃい」
 にっこりと類に微笑まれ、母は頬を赤らめながら行ってしまった・・・・・。

 「ごめんね、類だって忙しいのに」
 あたしの言葉に、類はくすりと笑った。
「別に、忙しくないし。それより牧野のほうが心配だよ。まだ傷は痛む?」
「ううん。触れば痛いけど、何もしなければ忘れちゃうくらい」
「そっか」

 ふと訪れる沈黙。
 
 その間に挟まるものが頭に思い浮かぶ。

 覚えていないけれど。

 あたしと付き合っていたという西門さんの存在だ。

 いや、別れたということは聞いていないから、正確に言えばまだ付き合っているんだろうけど・・・・・。
 でも、あたしは彼のことをまったく覚えていないのだ。
 花沢類や美作さん、それから今はN.Yに行ってしまっている道明寺のことははっきり覚えているのだ。
 それから『F4』という存在についても。『4』というからには4人いたのは間違いないはずなのに、そこから西門さんの記憶だけが抜け落ちてしまっているのだ。
 彼との思い出を事細かに説明されても、まったく思い出すことができないのだ。
 
 道明寺があたしのことだけを忘れてしまったことがあったけれど。
 もうだめだとあきらめかけたとき、道明寺はあたしのことを思い出した。
 あたしは、西門さんのことを思い出すことができるのだろうか・・・・・。

 当時の、あの苦しかった気持ちを思い出すと、胸が痛かった。

 西門さんは、今頃どんな気持ちでいるんだろう・・・・・。


 「―――夕方ごろ、総二郎も顔を出すって」
 類の声に、はっと我に返る。
「あ―――そう」
「ん。あいつも、いろいろ忙しいみたい」
「花沢類だって忙しいでしょ。ごめんね、わざわざ家まで来てもらって。もう大丈夫って言ったんだけど・・・・・」
「何しろ頭の傷だからね。後から後遺症が出ることだって珍しくない。用心するに越したことないよ」
「・・・・・ありがとう。来週からは、大学にも行けると思うから」
 あたしの言葉に、類は優しく微笑んだ。
「あせらなくて良いよ。牧野が元気になってくれれば、それが一番なんだ。きっといつか思い出せる。総二郎はすぐ傍にいるんだし、あいつはそう簡単に諦めないから」
 ふわりと、あたしの髪を撫でる花沢類の優しい手。

 その手の温もりに、ふと涙が零れそうになった・・・・・。


 1日家の中で本を読んだり、散歩に行ったり、外で食事をしたりしてすごし、時間はゆっくりと過ぎていった。

 そして夕方ごろ、類の携帯に西門さんから電話がかかってきた。
「―――え?来れないの?―――うん―――わかった。じゃあそう伝えとく」
 電話を切り、類があたしの方を向いた。
「総二郎、家の用事でこれなくなったって」
「そう・・・・・なんだ」
 ほっとしたような、がっかりしたような複雑な気持ちだった。
 彼のことを何も思い出せない今、また彼と2人きりにされても何を話したらいいかわからない・・・・・。
「―――がっかりした?」
 類の声に、あたしは顔を上げた。
「え?」
「がっかりしたような顔、してる。それともほっとした?」
「・・・・・あたしにも、よくわからない」
「記憶喪失は一時的なものだし、すぐ傍に総二郎がいれば、きっといつかは思い出せるって俺は思ってるけど」
「うん・・・・・」
「でも・・・・・もし思い出せなかったら・・・・・」

 類の手が、あたしの頬に触れる。

 薄茶色のビー玉のような瞳が、あたしを映していた。

 「花沢類・・・・・?」
 あたしの声に、はっとしたように類がその手を離す。
「―――ごめん、なんでもない・・・・・。じゃあ、俺はもう帰るよ」
 そう言って、類は立ち上がった。
「あ・・・・・うん。今日はありがとう」
「また、明日来るよ」

 類を送り出し、家に1人立ち尽くす。

 考えなくちゃいけないことがあるはずなのに、頭が働かない。

 こんな風に、1日何もせずに過ごしても何も変わらない気がする・・・・・・。

 ふと、眩暈を感じ、あたしはそっと目を閉じた。

 『―――俺がいる。俺が傍にいるから―――』

 誰かの声がした。

 薄れゆく意識の中で、あたしを抱きしめ、そう言ってくれたのは誰だったのか・・・・・・

 思い出さなきゃ。

 思い出したい。

 そう、思ったのだ・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 油断してると、類に取られちゃうよ~ん

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傍にいたい vol.5 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 家の用事があったことは本当なのだけれど。

 俺のことを思い出せないあいつに毎日のように会いに行って、あいつにプレッシャーをかけるのも良くないんじゃないだろうかとか。

 類と2人でいるなら、そのほうがあいつは安心できるんだろうなとか。

 2人きりになっても、何を話したらいいかわからないとか。

 いろんなことが俺の頭に渦巻いて、あいつに会いに行くことができなかった。

 だけど、このままでいいはずがない。
 俺は、あいつと別れるつもりなんてない。
 ましてや、類に譲ってやるつもりなんてこれっぽっちもない。
 だから、あいつには俺のことを思い出してもらわないと。

 何とかそう思い直し、気持ちを奮い立たせて翌日俺は牧野の家へ向かった。

 「でかけた?」
 家に着いた俺を、牧野の母親が迎えた。
「ええ、30分ほど前に。花沢さんのお宅へ行くって言ってましたけど・・・・・」
「類の家に・・・・・・」
 ずきんと胸が痛む。
「1人じゃ危ないんじゃないのって言ったんですけど・・・・・」
 心配そうに言う母親の言葉にはっとする。
 そうだ、あいつは今普通の状態じゃない。
 それに、事件現場はその類の家に行く途中・・・・・・
「すぐ、僕も行きますから」
「ええ、どうぞよろしく」
 頭を下げる母親に俺も軽く頭を下げ、俺はその場を後にした。


 30分前に出たのなら、もうすでに類の家に着いているかもしれない。
 そう思いながらも、俺は全速力で類の家へと向かって走った。

 そしてその途中。

 あの事件の現場の公園を通りかかろうとしたとき、その公園の前で立ち尽くしている牧野の姿を見つけたのだった―――。

 「牧野!」
 俺の声に、はっとしたように振り向く牧野。
「あ・・・・・西門さん」
 顔色が悪いような気がした。
 まだ取れていない包帯が痛々しい。
「まだ1人で出歩くのはあぶねえぞ。おれが迎えに行くまで、待ってろよ」
「あ・・・ごめん。ここにきたら、何か思い出せるかなって思って・・・・・」
「牧野・・・・・」
 思い出そうとしてくれていることが、嬉しかった。
 だけどやっぱり、牧野の体のことが心配だ。
「無理、するな。ゆっくりで良いんだから・・・・・・。少なくともその傷がちゃんと完治するまでは。それに、まだ犯人も見つかってねえんだから、外に出るときは誰かと一緒にいないとあぶねえよ」
「あ、そうか、ごめん。すっかり忘れてた」
 あっけらかんとしたその様子に思わず呆れる。
「お前な・・・・・。まあ良い。で?今日はこれからどうする?せっかく外に出たんだし、どっか行くか?」
 その言葉に牧野はちょっと首を傾げて考え・・・・・
「じゃあ・・・・・2人で、デートした場所に連れて行ってくれる?」
 意外な言葉に、俺はちょっと驚く。
「あたしだって、思い出したいと思ってるんだよ。それは、自分のために・・・・・。このまま、たとえ一部でも記憶が抜け落ちたまま生きていくのなんて、嫌だから。いい思い出も、嫌な思い出も・・・・・全部思い出したいの」
 まっすぐな瞳が、俺を見つめる。

 俺が好きになった瞳だ。

 まっすぐで、嘘のない輝き。

 やっぱり俺は、牧野が好きだ・・・・・。

 「・・・・・連れてってやるよ、どこにでも。お前の行きたいところに」

 
 2人で行った場所。
 海にも行ったし、水族館や公園、図書館や映画館。
 とても1日じゃ回り切れないが・・・・・・。

 俺は手始めに、牧野を連れて学校へ向かった。

 毎日牧野と会っている場所だ。
 そして、付き合うきっかけになった場所でもある。

 ―――あのときの牧野の動揺振りを考えると、あの場所へ連れて行くのは躊躇われたが・・・・・

 でも、もしかしたら。

 犯人があの女だとしたら。

 牧野の記憶を取り戻すきっかけになるかもしれない。

 「非常階段?高校の?」
 牧野が、意外そうに目を丸くする。
「ああ」
「あそこは、花沢類とよく会ってる場所でしょ?西門さんとも会ってたの?」
「いや、俺はあそこにはあまり行かない」
「じゃ、何で―――」

 牧野の声が、途中で止まる。
 俺も同時に足を止めた。
 非常階段の前に、人が立っていた。

 ―――あれは―――!

 振り向いたその女は、あの時牧野を刺した、その女だったのだ・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 いよいよ直接対決?
 
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