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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
*このブログについての誹謗中傷・クレームなどの書き込みはおやめください。
*このブログの無断転載複製を禁じます。
*万が一このブログをお読みになって不快感を感じられたとしても責任は負いかねますのでご了承ください。

恋慕 2~幕末恋華・新撰組・近鈴~

Category : 幕末恋華 新撰組・近鈴
 「逃げた永倉君の代わりに、君が試験管をやったというのは納得できるよ。もうきみもここでは古株になってきてる。きみになら任せても大丈夫と、判断できるからね」
 近藤に褒められ、鈴花の頬がほんのりと朱に染まった。
「で、代わってくれたきみに、団子を買ってくる・・・というのも、代わってもらった者としては当然の行為だと思うし、それ自体には不満はないよ。ただ・・・・どうしてそれをわざわざ外で待ち合わせる必要があるのかってことだ」
「それは・・・・・」
「きみが永倉君の代わりに試験管を勤めたってことはほかにも知っているものがいるだろう。知っていれば、永倉君が君に団子を買ってきていたとしても何の不思議もない光景だ。それなのに、わざわざ外で待ち合わせた。傍から見たら、立派な逢引だぜ」
 近藤の言葉に、鈴花は目を丸くした。
「あ、逢引だなんて!わたし達、そんなつもりありませんでしたよ!」
「わたし達・・・・・?きみはともかく、永倉君のことまで、きみがどうしてわかるの?」
 険しい表情の近藤に、鈴花は口をつぐんだ。
「その、君の対応に不満を持った者に襲われたというのも、新撰組隊士としては油断しすぎだね」
「・・・・・すみません・・・・・」
「だが、悪いのは対応が気に入らないからといってきみを襲おうなんざ考えたそいつらだ。大方、試験管が女と思って甘く見た結果、きみにこてんぱんにやられて逆恨みしたんだろうさ。そんな野郎どものことを君が気にする必要は全くないし、君が責任を感じる必要もないよ」
 近藤の温かい言葉に、鈴花は胸が熱くなるのを感じた。
「・・・・それから、その後の君の行動も間違ってない。相手の隙をうかがうってのは正解だったと思うよ。そんなやつらでも人数が多けりゃ危ないからね。下手に抵抗しない方がいい」
 落ち着いた近藤の声に、鈴花はほっとしていたが・・・・
「だが。永倉君に助けられた後に、どうしてそういうことになるのかなあ」
「あ、あの、それは・・・・・」
「責任を感じた永倉君に気を使うってのはきみらしい気もするけど・・・だからって、屯所まで抱えてけだなんて」
 大きな溜息をつく近藤に、鈴花は慌てて言い募った。
「だ、だからそれは、冗談だったんですってば!本気にするとは思わなくて、その・・・・ちょっとでも永倉さんの気持ちを楽にしようと思っただけで・・・・・」
 必死に近藤の方に身を乗り出す鈴花を、近藤は恨みがましい目で見た。
 ―――全く、どうしてこの子はこうも鈍感なのだろう。神社の境内へ呼び出したところからしてわかりそうなもんだが。
 近藤は、2人がここへ帰ってきたときの様子を思い出していた。
 ―――永倉君の、俺を見るあの目・・・あれは明らかに俺に対する挑戦だぜ。うすうす感づいてはいたが・・・・永倉君は、鈴花に惚れてる・・・・・。
 
 ちらりと鈴花を見ると。
 不安気に自分を見つめる大きな瞳。
 実際のところ鈴花がかわいくて仕方がない近藤が、本気で鈴花を怒れるはずもない。
 だがすぐに許してしまうのも癪だ。

 近藤は組んでいた腕を解くと、その腕を伸ばして鈴花の体を引き寄せた。
「きゃっ?」
 予想もしていなかった近藤の行動に、鈴花は引き寄せられるままに近藤の胸に倒れこんだ。
「まったく・・・・・」
「こ、近藤さん・・・!」
「永倉君がきみを抱きかかえているのを見たとき、僕がどんな気持ちだったかわかるかい?」
「あの・・・・・」
「新撰組局長という立場がなかったら、あの場で永倉君を斬っていたかもしれないよ」
「!!」
 近藤の指が、鈴花の髪を優しく撫でる。
「またこんなことがないように、しっかりお仕置きしなくちゃいけないなあ」
「お、お仕置きって・・・」
 近藤の胸に身を任せながら、困ったように近藤を見上げる鈴花の表情がかわいくて、近藤は頬を緩ませた。
「君の目に・・・俺しか映らなければいいのにねえ」
「近藤さん・・・・・」
 恥ずかしそうに頬を染め、俯こうとする鈴花の頬を近藤の掌が押さえた。
「鈴花・・・・」
「・・・はい・・・」
「・・・俺に、口付けてくれる?」
 近藤の言葉に、鈴花は目を見開きこれ以上ないくらいに頬を紅潮させた。
「な・・・・!!そ、そんなこと、できるわけないじゃないですか!!」
「どうして?きみは、俺のことが好きなんじゃないの?」
「そ、それとこれとは・・・・・」
「言っただろう?これはお仕置き。できないなら・・・・」
「できないなら・・・・・?」
 鈴花の瞳が不安気に揺れる。
 そんな鈴花ににっこりと微笑みながら、近藤は次の言葉を続けた。
「そうだね・・・・今すぐ広間に行って、トシや永倉君・・・他の隊士たちの前で、口付けてもいいけど?」
 近藤の言葉に、鈴花はぎょっとした。
 近藤は平然とした様子でニコニコと笑っている。
 ・・・・・近藤だったら本気でやりそうなところが怖かった。
「わ、わかりました・・・でも・・・・」
「でも?」
「目は、閉じてくださいね。恥ずかしいですから・・・・」
 真っ赤になってそう言う鈴花がかわいくて、近藤はくすりと笑った。
「ん、わかった。これでいいかな?」
 そう言うと、近藤は言われた通り目を閉じた。
 もう引くに引けない。
 鈴花はそう思い・・・誰もいるはずないのに周りをきょろきょろと見回し、本当に誰もいないことを確かめると、思い切って近藤の唇に自分の唇を重ねた。
 ほんの一瞬の出来事。触れるか触れないかの口付け。
 それでも鈴花は頭から湯気が出そうなほど真っ赤になっていた。
 目を開けると、近藤はとろけそうに幸せな笑顔を見せた。
「ちょっと淡白だけど・・・・・君にしては上出来かな?」
「もう・・・勘弁してくださいよ~」
「言っただろう?俺は嫉妬深いって。あんな場面を見せられて、平静でいられると思う?・・・・・でもこれで、覚悟は決まった」
「覚悟・・・・・?」
 鈴花が不思議そうに首を傾げる。
「きみを・・・絶対に離しはしない。たとえ何があっても・・・・・。君が生きている限り、俺はどんなことがあってもきみだけは離さない。他の男と一緒になんか、絶対にさせないよ」
 近藤の、鈴花を抱きしめる腕に力が入る。いつも以上に強引な近藤に、鈴花は驚いて目を見開く。
「・・・・身勝手だと思うだろうが・・・・俺はもう、きみなしでは生きていけない。たとえ一瞬でも・・・・他の男がきみに触れるのは、許せない」
 そう言って鈴花を見つめる近藤に瞳は、熱を帯びたように熱く、鈴花の姿を映して揺れていた。
「近藤、さん・・・・・」
 鈴花が近藤の名を呟いたのが合図となったかのように、近藤は鈴花の唇を荒々しく奪い、激しく貪った。
「・・・・・んっ・・・・・・・」
 鈴花の表情が苦しそうにゆがむのを見て、一瞬その唇を離すが、また唇を塞ぎ、そのまま鈴花の体を畳に横たえた。
「こ、近藤さん!あのっ」
 近藤の胸に手を当て、必死に抵抗を試みようとする鈴花の手を、近藤の手がいともたやすく退けてしまった。
「あのさあ。俺が、きみに口づけされて平気でいられると思う?」
「え?」
「もう、我慢できない」
 そう言って、近藤は鈴花に覆いかぶさったのだった・・・・・。


 ――――もう絶対、試験管を代わったりするのはやめよう・・・・・。

 押し寄せる快感の波の中で・・・・鈴花はそう1人、心に決めるのだった・・・・・。


                                                 終

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恋慕 1~幕末恋華・新撰組・近鈴~

Category : 幕末恋華 新撰組・近鈴
 その日の夕食の時間、ほとんどの隊士が広間に集まっている、近藤は広間にその姿を探した。
 絶対に見落とすはずがないその姿が見えないことを疑問に感じ、隣にいた原田にさりげなく声をかけた。
「ねえ、桜庭君の姿が見えないみたいだけど?」
「え?ああ、そういえば・・・・。あれ?そういや新八の姿も見えねえなあ。2人してどこか行ってんのか?」
 その言葉に、近藤の眉が微かに上がる。
 もちろんそのわずかな変化に気付いたのは、土方くらいのものだったが・・・・・。


 「全く、俺をこんなに心配させるなんて・・・・帰ってきたらお仕置きだな」
 ざわつく心を落ち着かせるように、そんなことを言いながら門前までやってきた近藤。
 すっかり暗くなってきたあたりをきょろきょろと見渡し、人の姿が見えないことに溜息をつきその場でしばらく突っ立っていたが・・・・・

 しばらくすると、夜道から人の話し声が聞こえてきた。
 1人は、聞き間違えようもない桜庭鈴花その人の声だとすぐに分かった。
 そしてもう1人は・・・・・

「もう、永倉さん、そろそろ降ろしてください!」
「何言ってんだよ、屯所まで抱えてけって言ったのはおめえだろうが」
「だから、そんなの冗談に決まってるじゃないですか!もうすぐ屯所ですよ!?こんなところ誰かに見られたら――――」
 鈴花の声は、そこで途切れた。
 門前の近藤の姿が目に入ったからである。
 その鈴花は、なぜかしっかりと永倉に抱きかかえられていたのだ・・・・・。

「―――お帰り。2人で、ずいぶん遅かったんだねえ」
 近藤がにっこりと笑う。
 しかしその笑顔は鈴花の背中を冷たい汗が伝うには十分なほど冷たく・・・・・
「あ、あの、近藤さ・・・・・」
「ああ、ちょっと面倒に巻き込まれちまってよ」
 鈴花の言葉を遮るように永倉が言う。
「面倒?」
 近藤が顔を顰める。
「ああ。後でちゃんと報告しに行くよ。今はこいつを運ばせてくんねえかな」
 永倉が、鈴花を抱えたままでにやりと笑って言った。
「あ、あの、わたしはもう大丈夫ですから!降ろしてください!」
 鈴花の慌てた声にも、永倉はその手を離そうとしない。
「なあに、遠慮すんなって。ちゃんとおめえの部屋まで送り届けてやるからよ」
 そう言って永倉は不適に笑うと、鈴花を抱えたまま近藤の横を通り過ぎようとしたが・・・・・
「待ちなよ」
 近藤の低い声が永倉の足を止める。
「ああ?」
 永倉が訝しげに近藤を見る。
「・・・・桜庭君は、俺が部屋まで連れて行くよ。永倉君は先にその面倒とやらの報告を・・・・トシに」
「土方さんに?けど、今ちょうど夕飯時じゃあ・・・」
「だから。きみも、夕飯はまだだろう。片付けの都合もある。さっさと先に食って、その後報告に行けばいい。桜庭君のことは心配しないでいいよ。俺が後で運ぶから」
 そう言って近藤は強引に永倉の腕から鈴花を取り上げると、そのまま永倉に背を向けて行ってしまったのだった・・・・・。

 あとに残された永倉は呆気にとられていたが・・・・。
「ちっ・・・・せっかくいい感じだったのによ・・・・。けどまあ、近藤さんのあんな余裕のない顔見れただけでも儲けもんってやつか」
 そう言ってクックッと笑いながら、永倉は広間へと足を向けたのだった・・・・・。


 「―――さて、と。どういうことか、説明してもらおうか」
 鈴花の部屋へ行き、畳にその体を下ろすと、近藤はその場に胡坐をかいて座った。
 腕組みをし、その表情はにこやかに見えるようだが、鈴花にはその額に青筋が浮いているのが見えるようだった・・・・・。
「あ、あの・・・実は・・・・・」
 鈴花は冷や汗をかきながらも、何とか誤解を解こうと今日あったことを話し始めた。
「今日・・・・新入隊士の入隊試験があったじゃないですか」
「ああ・・・そういえばそうだったね」
「それで、その試験官を永倉さんがやることになっていたんですけど、永倉さん逃げちゃって・・・それで、わたしが代わりにやることになったんです」
「それは知らなかったけど・・・それで?」
「それで・・・やっぱり何人かは不合格者がいまして・・・・・でもたぶん、そのときのわたしの対応が気に入らなかったんだと思うんです」
「・・・・・・対応ねえ・・・・・」
 近藤は不服そうだったが、特に何も言わず、話の先を促した。
「それで、その後神社の境内にいたわたしを、その、襲ってきたというか・・・・」
「ちょっと待って」
 そこで、近藤は表情を険しくして話を止めた。
「襲われたっていうのも聞きずてならないけど、その前に。どうして君はそこにいたの?」
「それは・・・永倉さんが、試験官を代わったわたしに、お団子を買って来てくれるって言うのでそこで待ち合わせを・・・」
「どうしてわざわざそこで?」
「あの・・・他の人に見られると面倒だからってことで・・・」
「・・・・・ふ~ん・・・・・・それで、永倉君を1人で待っているときに襲われた、と」
「はい。永倉さん以外の人が来ることを予想していなくって、油断してしまって・・・。それで、そのまま林の中へ連れて行かれて・・・・でもちゃんと意識はあったんで、スキを見て逃げようと思ってたんです。でも、その前に永倉さんが助けに来てくれて・・・。ただ、そのとき私、敵を油断させようと気絶した振りをしていたので永倉さんが来た時もまだ目を閉じていて、永倉さんわたしが気絶していると思ったみたいでそのまま抱えられちゃったんです。すぐに目を開けたんですけど・・・自分のせいだって申し訳なさそうにしてる永倉さんに、逆に申し訳なくなってしまって・・・それで、冗談で屯所まで抱えて行ってくださいって言ったんです。まさか、本当にそうするとは思わなくて・・・すぐに冗談ですって言ったんですけど・・・・・」
 一気に話し終えた鈴花を、近藤はじっと見つめていたが・・・・やがて、ふっと息を吐き出した。
「きみの話は良くわかったし、仕方がないとも思えるけど・・・・」
 いつもの優しい声でそう言う近藤に、鈴花はほっと胸をなでおろしたが・・・。
「でも。それは理屈の上での話だよ。俺の感情的には・・・・そうはいかない」
 そう続けた近藤の笑顔に、鈴花の背中をまた冷たい汗が伝って行ったのだった・・・・・。



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至福のとき ~幕末恋華・新撰組・近鈴~

Category : 幕末恋華 新撰組・近鈴
 鳥のさえずる声で、目が覚める。
 いつになくさわやかな目覚め。
 ふと、隣を見ると、そこには愛しい恋人が静かな寝息を立てていた・・・・・。
 額にかかった髪を、そっと指で掬い取る、微かに身じろぎする。
 あどけない恋人の寝顔に、近藤の顔にも自然と笑顔が浮かぶ。
 こんなに幸せな気分になるのは、いつ以来か・・・・いや、これほど充実した気分を味わうのは、初めてかもしれない、と近藤は思った。
 漸く、手に入れることが出来た愛しい人・・・桜庭鈴花。
 鈴花への想いに気付いてからは、文字通り必死だった。
 あんなに通い詰めていた遊郭通いも止めた。
 職権乱用で非番の日を合わせては甘味処へ誘ってみたり、仕事で外へ出た日には鈴花の好きな甘いお菓子のお土産を忘れない。もちろん簪を買ってきたりもしたが、鈴花はあまり高価なお土産は喜ばない。遠慮して受け取ろうとしないこともあるので、お土産はもっぱら甘いものになっていた。
 それでも恋愛ごとに疎い鈴花には、近藤の気持ちはなかなか伝わらなかった。
 まあそれも無理からぬ話で、近藤が女の子に優しいのはいつものことだったし、何よりも妻子のある近藤が自分を想っているなどとは夢にも想わなかったのだ。
 そして、何よりも近藤を悩ませたのは同士でもある新撰組隊士たちの存在だった。
 何しろ幹部達をはじめ、鈴花に思いを寄せる男の数は1人や2人ではなかったのだから。
 職権乱用などと気にしている場合ではなかった。ちょっとでも油断しようものなら、鈴花の傍にはすぐに男が接近しているのだ。その男たちを威嚇し、牽制し、常に目を光らせていた。
 そうして漸く想いが通じ、鈴花も自分を想ってくれていると知ったときには、本当にもうこの命が果ててもいいとさえ思ったほどだった。

「鈴花・・・・」
 そっとその名を呼び、柔らかな髪の毛を指に絡ませる。
 微かに開いた桜色の唇を見ているうちに、まるでその唇に引き寄せられるかのように近藤の顔が近づき、そっと触れるだけの口付けを落とした。
「愛してる・・・・・」
 耳元に囁くと、鈴花の体が微かに震え、その目がゆっくりと開いた。
「・・・・・近藤さん・・・・・?」
「おはよう」
 近藤がにっこりと微笑むと、鈴花もうれしそうに笑った。
「おはようございます・・・・もう、朝ですか・・・?」
 そう言って、体を起こそうとするのを近藤の腕が押さえた。
「今日は非番だろう?ゆっくりしてなよ」
「でも・・・・」
 ちょっと困ったような顔をする鈴花を、近藤は優しく抱きしめた。
「もうちょっと・・・1人占めさせてくれよ。漸く、俺のものになったんだから・・・・・」
 近藤の腕の中に閉じ込められた鈴花は、それでもまだ困ったように上目遣いに近藤を見上げる。
 ほんのり桜色に染まった頬。微かに潤んだ瞳。その表情に、近藤が煽られていることなど考えてもいない。
「桜庭君・・・・・」
「はい・・・・・?」
「後悔・・・・・してないかい・・・・・?」
 らしくない言葉に鈴花が驚いて近藤の顔を見る。
 微笑んではいるが・・・いつもの余裕のある笑顔ではなく、そこにはほんの少しの不安がにじんで見えるようだった・・・。
 鈴花は近藤に微笑んで見せた。
「もちろんです。近藤さんのお傍にいられるんですもの。後悔なんか、するはずありません」
「さく・・・・鈴花・・・・」
 鈴花の言葉に、近藤はうれしそうに微笑むとその頬に優しく手を添え、鈴花の唇を塞いだ。
 やさしく、深い口付けに鈴花の頬が紅潮する。
 唇を開放し、鈴花の体をさらに抱きこみながら、近藤は満足そうに微笑んだ。
「こんなにきみに夢中になっちまうなんてな・・・・・。俺を虜にした責任は、とってもらわねえと、な」
「せ、責任て・・・・・」
「俺って、こう見えて独占欲が強いのよ」
「え・・・・・」
 鈴花が顔を上げて近藤のことを見る。
「近藤さんが?」
「ああ。君に惚れて・・・初めて自覚したんだけどね。どうやら相当嫉妬深いらしい」
 そう言ってくすくすと笑う近藤を、鈴花は不思議そうに見つめる。
「そんな風に、見えませんけど・・・・・」
「そう?じゃあ言うけど・・・・君が隊士たちと仲良さそうに話してるときに俺が不機嫌なの、知ってる?藤堂君や斉藤君に稽古つけてもらってるときも、永倉君や原田君にからかわれてるときも、山南さんの発明品を見に彼の部屋へ入っていってたり、任務の報告をしにトシの部屋へ行ったり・・・それからススムが買ってきた着物を見にあいつの部屋へ行ってるときも・・・俺はいつも嫉妬してた」
 穏やかな表情で、次々と男の名を上げる近藤を、鈴花は驚いた表情で見ていた。
「気付かなかったでしょ?」
「はい。あの・・・・でもわたし、他の人たちとは何も・・・・・」
「うん、わかってるよ。でもね・・・・君が他の男といるところを見ただけで、どうしようもなく妬いちまうんだよ。こんな俺は・・・・嫌かい?」
 近藤の言葉に、鈴花はすぐさま首を横に振った。
「そんなこと!近藤さんがどんな人でも関係ありません。わたしは・・・・こうしてここにいる近藤勇が好きなんです」
「鈴花・・・・」
 近藤は、再び鈴花に口付けをした。
 何度も角度を変え、呼吸も忘れるほどに深く・・・。
 
 唇を開放したときには鈴花の瞳には涙が滲み、頬は紅潮し、苦しそうな呼吸に合わせて胸が大きく上下していた。
「やりすぎちゃったかな・・・?」
 顎に伝った唾液を指で掬い取りながら、近藤がくすりと笑うと鈴花は恥ずかしそうに眉を顰めた。
「もう・・・・・」
「漸く手に入れたんだ・・・・もう絶対にきみを離しはしないよ。他の誰にも譲る気はないから・・・覚悟しておいてくれよ」
 その言葉に顔を赤らめながらも、鈴花はうれしそうに微笑んだ。
「大丈夫です。わたし・・・・他の誰のところにも、行きません。ずっと、近藤さんと一緒です。一緒に・・・いさせてください」
「鈴花・・・・・愛してるよ・・・・・」
 2人の影が再び重なり・・・
 今度はもっと深く、2人だけの世界へと溶け合っていったのだった・・・・・



 今、幕末恋華・新撰組のゲームをやってるところです。
 今更って感じもなくはないのですが、ずっとやる暇がなかったので、漸くって感じです。
 お気に入りは近藤さんと永倉さん。そのうち永倉さんの話も書きたいなあ


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どくせん・3 ~ごくせん二次小説~

Category : ごくせん・慎久美
 「ずいぶんベタな演出だよねえ。校舎裏へ呼び出すなんてさ」
 口元に笑みを浮かべ、あきれたように肩をすくめて岳は言った。
 岳を取り囲むように立っていた男子生徒たちは岳の余裕の態度とは裏腹に額に青筋を立て、声を荒げた。
「う、うるせえ!大体生意気なんだよ、少しぐれぇ勉強ができるからって偉そうにしやがって!!」
 岳よりも数段大柄な親分格らしい男がずいっと前に出る。
「・・・・・今日はあの目障りな取り巻きもいねぇ。たっぷりかわいがってやるぜ!」
 ぶんっと、男の腕が勢いよく振り上げられ、岳の頭上に下ろされようとしたが寸でのところで岳はその攻撃をかわした。
「あっぶねえなあ」
「やろお・・・よけんじゃねえ!」
「冗談、よけなかったら痛いじゃん」
 相手が次々と打ち込んでくる攻撃を、ひょいひょいとよける岳。
 運動神経はいいので、攻撃をよけることは出来るが、腕力にはあまり自信がない。
 このままでは埒が明かないが、よけてばかりでもやはり疲れてくる。
 前の男の攻撃をよけることに専念していた為、後から足を引っ掛けてきた男の攻撃をよけきることが出来なかった。
「くっ・・・!!」
 後ろにいた男に足をかけられ、岳はそのまましりもちをつくように倒れ顔をしかめた。
「へっ・・・・・ここまでだな」
 男たちが岳ににじり寄り、間合いをつめてくる。
 岳はその男たちを無表情に見つめていたが・・・・・

「お前ら何やってる!!」
 突然後から声がして、全員はっとしたようにそちらを振り返る。
「や、やべぇ、山口だ」
 もはや、久美子の正体を知らないものはここにはいなかった。
 男たちの顔色がさっと変わり、途端に逃げの体制に入る。
「おい!」
「逃げろ!!」
 言うが早いか、男子生徒たちは素早く駆け出し、久美子の横をものすごい勢いで通りお過ぎていってしまった。
「上杉!」
 久美子は、逃げて行った生徒達のことは追わず、岳のそばに駆け寄った。
「大丈夫か!?」
「ああ・・・・つっ・・・・!!」
 立ち上がろうとして、右足に鋭い痛みを感じ顔をしかめる。
「どうした?・・・・・挫いてるな・・・立てるか?」
 久美子が岳の足をそっと触り、心配そうに顔をしかめた。
「たいしたことねえよ・・・。よけられると思ってたんだけどな・・・」
 痛そうに顔をゆがめる岳に肩を貸し、その場に立たせるが足を着くことは難しそうだった。
「しようがねえな・・・今日はもう授業もねえし、病院に行こう」
「って・・・・車は?」
「ああ、昨日車検から戻ってきた。車まで、ちょっとがんばってくれよな」
 そう言って久美子は少しずつ歩き出したのだった。


 「・・・・・ん?」
 外で車の止まる音に気付き、律は視線を上げた。
 続いて、インターフォンの音が鳴る。
「はいはいっと・・・宅配かなんかか?」
 急ぐでもなく、律は玄関まで行くと開ける前に声をかけた。
「どなた?」
「白金高校の山口です。岳君を送ってきました」
「!!」
 意外な人物の声に、さすがの律も驚き目を見開く。
 玄関を開けると、そこには久美子と、久美子に支えられて立っている岳がいた。
「何事?」
「足を挫いたんだ。悪いけど肩を貸してくれ」
 久美子にそういわれ、律は岳に肩を貸し、そのまま2人で岳を支えるようにして玄関を上がり、リビングのソファまで岳を連れて行った。
「悪いな、山口」
 珍しく謙虚な姿勢の岳に、律は目を丸くする。
「いいさ、このくらい。それよりも・・・足、大丈夫か?明日、学校まで来るの大変だったら迎えに来てやるぞ」
「は?山口が?」
「おお。なんだよ、不満か?」
「あ、いや・・・。そういう訳じゃ・・・」
 心なしか岳の頬が朱に染まって見え、律はますます驚いて目を瞬かせた。
 ――――へぇ・・・。こいつがこんな顔するなんて・・・・

 「じゃあ、邪魔したな。明日の朝、また来るから」
「ああ」
 久美子を玄関まで送った律は、玄関の戸を閉めたあとまたリビングへと戻った。

 「・・・怪我したにしちゃあ、うれしそうな顔だな」
 律の言葉に、岳はチラッと視線を送ったがすぐに目の前のTVに視線を戻し肩をすくめた。
「そう?」
「ああ・・・。けどお前も面倒くさいことするねえ。女なら他にいくらでもいるだろう。わざわざあんな・・・教師で、やくざで、おまけに男つきだ」
「・・・教師しか合ってねえぜ。あいつ自身はやくざじゃねえし、男だって、別に恋人ってわけじゃないだろ」
 その言葉に、律はおかしそうに口の端をあげて笑った。
「なんだ、知ってるのか。沢田慎。お前、あいつに勝てると思ってるの」
「さあね。でも、やる前からあきらめちまう兄貴よりは勝てる可能性、あると思うぜ」
 律の眉が、ピクリとつりあがった。
「・・・オレが、なんだって?」
「知ってるぜ。兄貴が山口に気があること。・・・・誰に対しても、どんなことに対しても無関心で、高みの見物を決め込んでた兄貴が、初めて興味を持って自分から近づいたのはあいつだけだろう。だから俺も、それがどんな女なのか見てやろうと思ったんだ。だけど、男がいるからって本気になる前に諦めちまうなんて、兄貴も案外情けねえよな。男として・・・沢田慎に勝てる自信がないってことだろ?」
 岳がクックッとおかしそうに笑うのを無表情に見つめる律。
「・・・・・オレが・・・・・このオレが、沢田に勝てないって?」
 律の抑えた声音に、岳はちらりとその表情を見た。
 感情のない瞳。だが、岳にはその瞳の奥に燃え盛る炎が見えたような気がした。
「・・・・・だから、諦めたんだろ?」
「・・・・・お前は、あいつに勝てる自信があるってのか?」
「さあ。わかんねえよ。ただオレは、まだ諦めるつもりがねえってだけだ」
 そう言って岳は、床に置いてあった雑誌を拾い、読み始めた。
 もうこの話は終わり。
 暗にそう言っているのがわかり、律も何も言わず部屋から出て行った。

 自分の部屋に戻った律は、イライラとベッドに身を投げ出し、舌打ちした。
 ――――俺が、沢田に負ける・・・?ばかな・・・!
 脳裏に、慎が久美子と岳のことを心配している様子と、岳の久美子に対しているときの表情が浮かんでは消えた。
 ――――あいつに・・・・あの女に、そこまでの価値があるってのか・・・?
 少しすると、律も冷静さを取り戻した。
 そして、しばらく考えにふけっていたが・・・・・
 やがて、その端正な顔立ちに、静かな笑みを浮かべた。

 ――――いいだろう。このオレが、あの沢田よりも下かどうか・・・じっくりとわからせてやるさ・・・・・。男として、な・・・・・



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My flower 5 ~新蘭快平~

Category : novels(コナン)
 「どういうことやねん」
 翌日。
 学校で顔を合わせた3人は揃って仏頂面。
 誰も3人には近寄れないほど、殺気立った雰囲気をかもし出していた・・・・。


 「あ、蘭」
 チャイムの鳴る5分前、蘭が息を切らしながら教室に飛び込んできた。
「よかった、ギリギリ・・・・」
「どうしたの?昨日もそうだったけど・・・どこか寄って来てるとか?」
 園子が不思議そうに聞く。
「うん、まあ・・・・。明日から、もっと早く出なくちゃ・・・」
 苦笑いして答える蘭。
 その光景を、離れた所から3人がじっと見ていたが、蘭が気付く様子はなく・・・代わりに、園子がその視線に気付き苦笑いした。
「ま、いろいろ大変そうだけど、がんばって」
 そう言われ、蘭は不思議そうに首をかしげたのだった・・・。


 「蘭ちゃん、ちょっと良い?」
 その日の昼休み、快斗が蘭に声をかけた。
「あ、快斗くん。どうしたの?」
「昼、一緒に食べない?屋上で」
 快斗はにっこりと微笑み、後ろに立っていた新一と平次を指して言った。

 「わあ、天気いいねえ~」
 屋上に出ると、蘭がうれしそうに言った。
 4人でお弁当を広げる。といっても男3人はそろって校売で買ったパンとジュースだったが・・・。
「3人ともパン?お弁当、作ってもらわないの?」
 と言う蘭の問いに、
「あ、オレ1人暮らしだから」
 と新一。
「オレもや。両親とも大阪やからなあ」
 と平次。
「オレ、普段は作ってもらってるよ。今日はたまたま母親が寝坊してさ」
 と快斗。
「そうなんだ・・・。1人暮らしなんて、大変だね。毎日食事なんかどうしてるの?」
「まあ、外食とか、弁当買ったり・・・後は適当に自分でも作るよ」
「俺はもっぱら外食やなあ。なんや1人で弁当食うのもわびしいもんあるし。あ、なんやったら蘭ちゃん作りに来てくれへん?」
 そう言ってにっこりと微笑む平次に、思わず蘭が顔を赤くすると・・・・
「平ちゃん、調子にのんなよ」
「そうそう。今日の目的を忘れんな」
 と言う2人の言葉に、蘭は2人の顔を交互に見る。
「目的?」
「あ、いや・・・・」
 平次はこほんと咳払いすると、一呼吸置いて口を開いた。
「あのな、蘭ちゃん。あの新出先生のことなんやけど・・・」
「新出先生がどうかした?」
「婚約者って、本当?」
 快斗が代わって聞く。
 蘭は一瞬きょとんとしたが・・・・・やがて、ぷっと吹き出してしまった。
「あはは・・・やだ、そういえばお父さんがそんなこと言ってたっけ・・・」
 と言いながらおかしそうにくすくす笑っている。
 3人は顔を見合わせ、
「じゃあ・・・」
「嘘なんか?」
 と聞くと、蘭はにっこりと笑って頷いた。
「あれはね、うちのお父さんと、新出先生のお父様が一緒に飲んだときに出た話で・・・・新出先生のお父様がわたしのことを褒めてくださったもんだからお父さんたら調子に乗って、『じゃあ息子さんの相手にどうですか』って。2人とも酔ってたし、新出先生のお父様もノリで『じゃあぜひ』って仰っちゃったみたいだけど、お酒の席での話しだし、あちらにも全然その気なんかないの」
 ニコニコと笑いながら話す蘭に、ほっと胸をなでおろす3人。
「新出先生にはお父さんも診てもらってお世話になってるし、本当に良い方だと思うけど、わたしみたいな高校生じゃ不釣合いだし、そういう感じじゃないもの」
 特別な感情こそないものの、蘭が新出に厚い信頼を寄せていることがその台詞からもわかり、3人はほっとしたのも束の間、互いにちらりと目を見交わし、その真理を確認しあった。
 ―――やっぱり、あの男は油断ならねえ・・・
「あの病院にはしょっちゅう行ってるの?」
 と快斗が聞くと、蘭はちょっと微笑んで
「ううん、お父さんの胃薬をもらいに行くときくらいよ。昨日は、道場のことを聞くために朝も・・・。診療時間にお邪魔するのは悪いから、忙しくない時間にと思って」
 と言った。
 優しい蘭らしい言葉だ。
 かわいくてやさしい、蘭のような女の子が傍にいたら・・・
 年なんか関係なく、恋に落ちてしまうんじゃないだろうか?
 そんな気がして・・・・

 思わず3人同時に溜息をつき、それを見ていた蘭が目を丸くしたのだった・・・。


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