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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
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導火線 vol.19 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -rui-

 総二郎が、牧野に出した『問題』。

 それは、俺が聞けばすぐに答えは分かるもので。

 でも、それを牧野に教えるわけにはいかない。

 「・・・・・で、答えはわかったの?」
 そう聞いてみると、うつらうつらと半分眠っているような状態で揺れながら、口を開く牧野。
「う~ん・・・・・。でも、まさか・・・・・」
 ぶつぶつと呟くように。
「今日は・・・・・何を言われたの?」
 バルコニーに2人きりでいた牧野と総二郎。
 キスするんじゃないかと思うくらい、接近していた2人。
 そんな光景を見て、俺が平気なわけない。
「・・・・・あたしに、答えを当てて欲しいって・・・・・。最近ずっと、ある人のことばっかり考えてるんだって。西門さんは・・・・・その人に恋してるんだって・・・・・それが・・・・・最大のヒント、だって・・・・・」
 そこまで話すと、牧野はぽすんと力なく俺の胸に寄りかかった。
 顔を覗き込んでみると、口を半ば開けたまま、目を瞑り静かな寝息をたてていた。
「・・・・・牧野、寝ちゃった・・・・・?」
「・・・・・ん・・・・・・」
「牧野・・・・・愛してる・・・・・」
 夢の中をゆらゆら揺られているような状態の牧野の唇を塞ぐ。
 深く口付けると、微かに反応が返ってくる。
 髪に手を差し入れながら、もっと深く、貪るように、夢中で口付ける。

 誰にも、渡せない。

 たとえ何があっても、牧野だけは、譲れない・・・・・。


 -tsukushi-
 頭がガンガン痛かった。
 すぐに二日酔いだということは理解できたけれど。

 ベッドに半身を起こし、溜息をつく。
 隣では、類が静かな寝息をたてていた。

 昨日、部屋に戻ってきてシャワーを浴びたあと、また類とワインを飲みながら話してたことは覚えてる。
 滋さんのことを話して、それから・・・・・
 西門さんことを、聞かれた気がするけど・・・・・そこから先のことは、ほとんど覚えてなかった。

 あたしはそっとベッドから出ると、シャワーを浴びようと浴室の扉を開けた。

 シャワーを浴びながら、ゆっくりと昨日のことが頭に蘇ってくる。

 西門さんが、バルコニーで話していたこと。

 『・・・・・俺の出した問題。俺が最近変なのは、お前のせいだって。それがどうしてかって・・・・・今のが、最大のヒントだよ』

 そんなこと、あるわけないってすぐに打ち消したかったのに。
 
 『俺は、そいつに恋してる』
 そう言って、あたしを見つめる西門さんの真剣な瞳が、あたしの頭にこびりついて離れない。

 ―――まさか、そんなことありえない。

 それでもその考えを、完全に否定することは出来なくて。

 「もう、どうすりゃいいのよ・・・・・」

 思わず溜息が漏れていった・・・・・。


 シャワーを終えて部屋に戻ると、類がベッドに座っていた。
「起きてたんだ」
「ん、今起きた。牧野、大丈夫?」
「うん、まー何とか」
 そう言ってちょっと笑って見せると、類は傍に行ったあたしの手を引き、ベッドに座らせた。
「昨日、ずいぶん飲んでたから」
「類が飲ませたんじゃん」
 そう言ってちょっと睨んでやると、類はにっこりと微笑む。
 まるでいたずらっ子みたいだ。
「何話してたか、覚えてる?」
「あんまり・・・・・滋さんのこととか、話してたよね」
「うん。それから・・・・・総二郎のこともね」
 探るような瞳に、思わずドキッとして目を逸らす。
「あ、朝ごはんて何時だっけ。みんなもう起きてるかな」
「まだ寝てるよ。朝食は8時って言ってた。まだ1時間以上あるよ」
 そう言いながら、あたしを逃がさないようにするように腰に手を回し、引き寄せる類。
「あの・・・・・」
「総二郎のことは、話したくない?」
 類の手が、あたしの頬を撫でる。
「俺といても・・・・・気になる?」
「そんな、こと・・・・・」
 胸がどきどきして、うまく答えられない。
 類の唇が、優しく唇に触れ、すぐに離れる。
「でも・・・・・離さないよ」
 耳元に囁き、頬にキスが落ちる。
「俺といるときは・・・・・他の男のことなんて、考えさせない・・・・・。そんなこと、出来ないくらい・・・・・俺でいっぱいにしてあげるから・・・・・」
 
 そしてまた唇に。
 
 息もつけないくらいの激しい口付け。

 気付けばあたしの体は、ベッドに横たえられていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総二郎のことを、意識し始めたつくし。
 ここからが本当の勝負、かな?

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Sweet Angel vol.41 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -tsukushi-

 どうなるかとドキドキしていた合同結婚式。

 まずは第一関門突破という感じで、舞台は披露宴へと移った。

 4人の親たちの反応は様々で、事情を知らされていた白井先生のお母さんは娘の花嫁姿に感動することしきり、涙を流して喜んでいた。
 美幸さんの相手の男性の両親も、最初こそ驚いてうろたえていたものの、息子の結婚に反対する気はないようで、嬉しそうに2人の姿を見つめていた。
 問題は、やはり吉野教授と美幸さんの両親、そして美幸さんの祖父である学部長だった。
 
 披露宴の会場へ移動するまでも『話をさせろ』と式場のスタッフなどに迫ったりしていたらしいけれど、そこは田村さんが出て行き、披露宴が終わるまでは、と説得してくれたようだった。

 そして披露宴では類の両親から2組のカップルの紹介と、美幸さんの妊娠の発表。
 それから道明寺からも今後も支援していくとの言葉もかけられ、会場は祝福のムードで溢れた。
 こうなると、大勢の来賓を前に反対するわけにも行かず・・・・・
 特に英徳大の学部長という立場があればなおのこと、道明寺が支援すると言われれば、先のことも考えこの婚姻を許さないわけにはいかなかった。
 というよりも、手を上げて喜ぶまでしなくても、学部長がこの結婚を喜んでいるのがその表情からも見て取れた。
 それは道明寺との繋がりが強固になって嬉しいということよりも、かわいい孫の妊娠を、心から喜んでいるようにも見えた・・・・・。

 一番納得いかなかったのは吉野教授の両親だろう。
 けれど渋い顔をしながらも黙って息子の晴れ晴れした姿を見ていた2人は、最後には白井先生に頭を下げ、笑顔を見せていたのだった・・・・・。

 
 『吉野教授が、以前結婚の約束までしていたのに別れることになった彼女の話、聞いただろ?』
 式の後、西門さんが言っていた。
『あの彼女さ、教授と別れた後はずいぶん落ち込んで一時期は精神科の病院に通うくらい追い込まれてた時期があったらしいんだ』
『自殺未遂の事件まで起こして・・・・その彼女を救ったのは当時彼女がバイトしてた店の店長で、今はその店長と結婚して幸せに暮らしているらしい』
『でも、あの家に反対されたせいで、危うく命を落とすところだったんだ。そこまで1人の女性を追い込んだこと・・・・・おそらく息子さんは、それを知ったら自分を責めるだろうし、あなたたちを許さないと思いますよって言ったんだ』
 西門さんの話を聞いて、吉野教授の両親は言葉もなく青い顔をしていたという。
 もしも今回の結婚を邪魔したら、どうなるか・・・・・
 きっと時期学部長などと悠長なことは言っていられない事態になっただろうということを、幸せそうな吉野教授を見ていて悟ったに違いない。

 最後には、4人がお互いの親と固い握手を交わし、披露宴は幕を閉じたのだった・・・・・。


 長い披露宴が終わり、夜の10時をまわるころ、あたしと類はみんなの待つクラブへと向かった。
 面倒くさい、形式ばったものはひと段落し、この後は仲間たちとの集まりだ。
「つくし、大丈夫?」
 類が、心配そうにあたしの顔を覗き込む。
「うん、大丈夫だよ。類こそ疲れてない?」
「疲れてはいるけど、俺は平気。適当に気ィ抜いてたから」
「あれで?」
 花沢物産の跡継ぎとして、見事な程堂々としていた類。惚れ直す、というのはまさにこのことだろうと思うくらい、あたしはずっと類に見惚れっぱなしだった。
 あれで気を抜いていたというのだから、やっぱりどこか違う・・・・と思ってしまった。
「それよりも、あんまり顔色がよくないみたいに見えるから。本当に平気?」
「平気だよ。暗いから、そう見えるだけじゃない?疲れてはいるけど・・・・・でも、ほっとしてる。今日の計画、うまくいって・・・・・」
「ああ、そうだね。たぶん、これで問題ないと思うけど・・・・・もし何か問題があるようなら、司も協力してくれるって言ってたし」
「うん。道明寺にも感謝しなくちゃね」
 そう言って笑うと、類はちょっと意味ありげな視線をあたしに向けた。
「・・・・感謝、だけにしといてね」
「え・・・・・」
「なんか、今日はずっと気になってたんだけど・・・・・また隠し事してない?」
 類の言葉に、どきりとする。
 それをごまかすように前を向いて、口を開く。
「別に、何もないよ、隠し事なんて」
「・・・・・ごまかせると思ってる?」
「え・・・・・」
「またどうせあいつらのことなんだろうけど・・・・・隠し通せるわけないって、わかってるでしょ?」
「・・・・・すぐに分かるからって・・・・・」
「え?」
 類が、ちょっと目を見開く。
「類には、すぐに分かっちゃうだろうけど、でもそんなに長く隠しておくつもりもないから、ちょっと待っててくれって、伝えろって・・・・・」
 あたしは、西門さんたちに言われたことを、そのまま類に伝えた。
 そう、絶対類にはわかっちゃうんだもの・・・・・
 あたしの言葉に、類が軽く溜息をついた。
「そう言われたら、これ以上追求できない。まったく、あいつら・・・・・せっかくけじめつけさせたのに、これじゃあ2人で会うのをただ容認したようなもんじゃん」
 拗ねたようにそう言うのが、ちょっとかわいくて。
 思わず吹き出してしまうと、途端にじろりと睨まれる。
 そしてすぐにふわりと抱きしめられて。
「結婚したからって安心できないのはわかってる・・・・・けど、絶対この位置を譲るつもりはないから、覚えておいてよ」
 甘く耳元で囁かれて。
 返事をする間もなく、唇を塞がれる。
 そうして目的地に到着するまで―――
 あたしは、甘く暖かなその幸せを、噛み締めていた・・・・・。


 「あ、来た来た!お疲れ様でーす!」
 クラブに入ると、桜子があたしたちを見つけて手を振る。
 おなじみのメンバーが集まったいつもの場所。
 もちろん今日は貸切だった。
「よ、うまく行ったな」
 美作さんが微笑む。
「アフターフォローも問題なし!ま、俺たちに任せといたらこんなことくらい軽いよな」
 西門さんも楽しそうに笑う。
「クソ忙しいのに面倒くさいことやらせやがって・・・・・。でもまあ、ちょっとは楽しめたぜ」
 そう言って道明寺もにやりと笑う。

 あたしは類と手を繋ぎ、みんなの元へ行こうとしたが―――

 突然、下腹部に鈍い痛みを感じ、立ち止まる。

 「つくし?」
 類が立ち止まり、あたしを見る。
「ごめん、何でも―――」
 そう言いかけた時―――

 猛烈な痛みを下腹部に感じ、あたしはその場に倒れた―――。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 すいません。結婚式とか披露宴とか、あんまり詳細に書こうと思うと長くなるので、勝手に短くしてしまいました。
 今回のは、合同だしね。
 これで、漸くオリキャラさんたちも幸せになれそうです。
 そしてつくしは・・・・・?

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導火線 vol.18 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -rui-

 「・・・・・牧野?」
 田村からの電話を漸く切り、部屋に戻るとそこに牧野の姿はなかった。

 「あきら、牧野知らない?」
 ワイングラスを手に三条と話していたあきらに声をかける。
「牧野?さあ・・・・・そういや総二郎の姿も見えねえな」
「総二郎も・・・・・?」
 
 ―――まさか、2人一緒・・・・・?

 さっきまで牧野と一緒にいた窓際まで行ってみる。
 暗がりの中に目を凝らしてみるが、2人の姿は見えない。
「一体どこに・・・・・」
 ふと横を見ると、階段が見えた。
 俺は窓を開け、外に出ると上を見上げた。
 2階のバルコニーから、話し声が聞こえた。
 
 「―――今のが、最大のヒントだよ」

 総二郎の声だ。
 俺は階段を上がり、バルコニーへと向かった。

 牧野の、後姿が見えた。

 そして、牧野に顔を寄せようとする総二郎。

 「牧野!!」
 堪らず名前を呼ぶと、牧野の肩がビクリと震え、俺のほうを振り返った。
「類」
 ほっとしたような牧野の表情。
 その向こうで、総二郎が溜息をつくのが見えた。
「・・・・・何してんの、こんなとこで」
「あ・・・・・」
「星を見に来たんだよ。下からじゃ見えねえから」
「・・・・・総二郎」
「あー、俺はもう行くわ。今日はもう疲れちまった。風呂入って寝る。じゃあな、牧野」
 そう言ってひらひらと手を振ると、階段を下りて行く総二郎。

 その姿が見えなくなり。

 俺は、牧野に視線を戻した。
「牧野」
「え?」
 どこかぼんやりとしている牧野。
「・・・・・何か、言われた?」
 その言葉に、驚いたように目を見開く。
 頬が微かに赤く染まった。
「・・・・・・何言われたの?」
「べ、別に何も・・・・・」
 明らかに動揺した態度で視線を彷徨わせる牧野。
 じっと見つめていると、何とかその場から逃げようとするように言い訳を考え始める。
「何でも、ないよ。星を見に来ただけ。そろそろ、戻ろうと思ってたとこで・・・・・」
 そう言って階段の方へ行こうとする牧野の腕を、とっさに掴んだ。

 はっとしたように顔を上げる牧野。

 俺はその腕を引き、驚いている牧野をよそにその唇を塞いだ・・・・・。

 明らかに動揺している様子の牧野が気に入らなかった。

 総二郎に何を言われたのか・・・・・

 何を言われたにしても、そのことに牧野が動揺しているのは事実で。

 「隠し事は、なしだよ」
 唇を離し、耳元に囁く。
「か、隠し事なんて・・・・・」
「ちゃんと、話してくれるまで今夜は寝かせないからね?」
 そう言ってじっと見つめてみれば、困ったように俺を見る牧野。
 俺はそんな牧野の手を取り、とりあえず下の食堂に戻るべく階段を降り始めたのだった。

 食堂では総二郎があきらの隣で三条と3人、談笑していて俺たちが戻っても特にこちらを見ることなくまるで気付いていないかのようだったが・・・・・
 意識だけはこちらに向いているのが、わかるような気がした。

 俺は牧野の手を引き、食堂を横切って部屋から出た。
「類?部屋に戻るの?」
「うん。今日はもう疲れたし・・・・・部屋にワインがあるから、部屋で2人で飲もうよ」
 そう言って笑って見せると、牧野はちょっと戸惑ったように首を傾げたのだった・・・・・。

 部屋に戻り、シャワーを浴びてからまた2人で飲みなおす。

 もちろん、ただ飲みなおそうと思ったわけじゃない。

 「―――じゃ、総二郎が牧野の家に来たとき、そんな話をしてたの?」
 俺の言葉に、牧野がとろんとした目で俺を見ながら頷いた。
 最初は大河原の結婚話をしながら楽しく飲んでいた。
 調子よく飲んでいた牧野のグラスに、次々と注ぎ足して。

 1時間も経ったころには、すっかり良い気分で酔いが回っていた牧野。
 そこで、俺は総二郎とのことを聞くことにしたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 策士、類くん。
 翌日、つくしは辛いだろうな~。

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Sweet Angel vol.40 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -rui-

 式が始まる。

 つくしがやってくるのを待つ俺が立っている場所。
 その前方の両側に、聖歌隊が控えている。
 階段状になった舞台に並んだ聖歌隊の後ろ側に少し目を凝らす。
 俺の位置からは何も見えないが、微かに人のいる気配が感じられた。

 参列者の中の、後ろのほうに控えている数人の様子をちらりと見る。

 なぜ自分たちがこの式に呼ばれたのか。
 この2ヶ月の間に自然に関わりを持ったように演出したのだが、それでもまさか結婚式に呼ばれるとは思っていなかったのだろう。
 こじつけるように理由はつけたものの、期間が短かったのでやはり不自然さが多少残るのは仕方がなかった。


 ふと見ると、いつの間にか総二郎、あきら、司の3人が参列していた。
 俺と目が合うと、にやりと笑う。
 その笑みがいつもと同じようでいて、何かを含んでいるようにも見え・・・・・

 漸くここまでこぎつけたのにも関わらず、まだまだ俺の心配は続きそうな予感がした・・・・・。

 そのとき、静かにパイプオルガンの音が鳴り始めた。

 参列者が一斉に、後ろの扉へと目を向ける。

 微かにきしむ音を響かせながら、ゆっくりと扉が開いた。

 純白のウェディングドレスに身を包んだつくしが、父親とともに現われる。

 美しいその姿に、俺は目を奪われた。

 静かに、ゆっくりと父親とともに歩いてくるつくし。

 参列者の拍手の中、ゆっくりと近づいてくる。

 まるで、夢の中のようだった。

 やがて、俺の前に立ったつくし。

 「類くん・・・・・。つくしを、頼みます」
 涙を目に溜めた父親にそう言われ、俺はしっかりと頷いた。
「お約束します。必ず・・・・・つくしさんを幸せにします」
 父親は頷き、そのまま家族とともに参列する。

 つくしがヴェール越しに俺を見て、ちらりと聖歌隊の後ろのほうへ視線をやったのがわかった。
「大丈夫。予定通りだよ」
 小声でそう言う俺の言葉に、つくしがほっと息をついた。

 そして、神父の前で愛を誓う・・・・・・。

 聖歌隊が賛美歌を歌い・・・・・・
 その歌が終わるころ、聖歌隊が前列から1人、また1人と協会の両側へと移動を始め・・・・・
 やがて、その後ろにいた人物たちの姿が見え始めた。

 ウェディングドレスを着た花嫁と、白いタキシードを着た花婿の組み合わせが2組、俺たちと同じように向かい合い、見詰め合っていた。

 ガタンと大きな音を立て、後ろのほうで慌て始める人物たち。

 「こ、これは!一体どうして美幸が!」
 今野美幸の父親だろう、人物の声。
 俺は後ろを向き、口を開いた。
「お静かに。勝手なことをして、申し訳ありません。本日は、私たちとともに2組の友人たちの結婚式も一緒に行わせていただきます。この2組のカップルは私たちの大切な友人です。心の底から愛し合い、永久の愛を誓い合ったこの4人を、どうか暖かい拍手でお迎えください」
 俺の言葉に、拍手が沸き起こる。
 もちろん白井医師以外の3人の両親たちはそれどころではなく、パニック状態だ。
「合同の結婚式を挙げることになったいきさつは後ほどご説明いたします。こうして同じ日に同じ場所で式を挙げることになったのも何かの縁ですから、これからは公私とも通じてお互い盛り立てていけることを願っています」
 そう言って微笑んで見せると、夫婦で顔を見合わせ、まだ戸惑いつつも静かになる。
 今説明しても、すぐには理解できず混乱しているだろう。
 ただ、花沢が関わっているという至極当然で単純な事実は理解できるだろうから。

 後は披露宴の席で、俺の両親が2組のカップルを支援していくと告げ、そして司がそれに加わり盛り上げる。
 世界の道明寺と花沢が支援するとなれば、認めざるをえないだろう・・・・・という目論見だった。
 もしそれでも反対ということになっても、立場のある人物たちだ、その場で騒ぎ立てたりすることはないだろう。
 そのときは後で説得する席を設ける予定だった。
 と言っても、2組とも今日既に入籍を済ませている。
 そして今野美幸のお腹には既に6ヶ月になる子供がいるのだ。
 道明寺楓のような鉄の女でもない限り、それ以上反対するとは思えなかった。

 
 3組のカップルが指輪の交換をし、誓いのキスをする。

 そしてまたパイプオルガンがなり始め、俺たちは腕を組みながら退場を始める・・・・・。

 教会の外に移動していた参列者から、ライスシャワーが注がれる。

 「おめでとうつくし!!」
 「おめでとう!幸せにね!」
 「幸せになれよ!!」

 歓声の中教会の外に出た牧野が、頭上高く思い切りブーケを投げ上げる。

 たくさんの手がそれを追いかける中、ブーケはまるで最初からそこへ行くと決まっていたかのように、優紀ちゃんの腕の中へぽすんと落ちて行った。

 「優紀!彼と幸せにね!」
 つくしの言葉に頬を染め、彼氏と顔を見合わせ微笑み合う。
 そんな親友の姿を、つくしは嬉しそうに見つめ、また俺の腕を取った・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 結婚式ってどんなんだっけ?
 と、もういい加減忘れてしまってるので、順番とか、結構いい加減です。
 すいません、その辺の不自然なところはスルーしちゃってくださいませ(^^;)

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導火線 vol.17 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -soujirou-

 半ば強引に牧野を連れ出し、外の階段を上がり2階のバルコニーに出る。
「お、よく見せるぜ、ほら」
 少し高台になっているこの別荘から、ぽつぽつと明かりが見えた。
 静かな海辺の町らしく、明かりは少なかったが、その代わり月明かりを反射する白い波が幻想的だった。
 そして空には満天の星。
 それは東京から見る夜空とは全く違う世界のようだった。
「きれい・・・・・。こんなにきれいな星見るの、久しぶり」
 その大きな瞳を輝かせながら、空を見上げる牧野。
 俺はその横顔に、しばし見惚れていた。

「・・・・・なんだか現実を、忘れそう」
 と、しんみりと言い出す牧野。
「なんだよ、忘れたい現実でもあるの」
 俺の言葉に、漸く俺のほうを見る。
「忘れたいって言うか・・・・・そろそろあたしだって将来のこととか考えないといけないかな、とかね、思ってる」
「将来・・・・・ね。来年、卒業したら・・・・類はどうするんだろうな」
 牧野の肩が、微かに震える。
「もし・・・・・類が海外に行くことになったら、お前はどうするんだ?」
「どうするって・・・・・」
「司を、4年間待ってることは出来なかった。時間だけの問題じゃねえだろうけど・・・・・。でも、類がどんなにお前と一緒にいたいと思っても、所詮はジュニアだ。ある程度は親のいうとおりにしなくちゃいけないところがあるし、家を出るなんてそう簡単なことじゃない。それは、お前だってわかってるんだろう?」
 牧野が、こくりと頷く。
「それに・・・・・お前を一緒に連れて行きたいって類が言ったとして、お前はついて行くことが出来るか?司についていかなかったお前が・・・・・大学を辞めて、類を追っていくことが出来るか?」
 牧野は暫く黙っていたが・・・・・・
 ゆっくりと首を振り、口を開いた。
「わかんないよ・・・・・。離れたくないって思うけど・・・・・」
 俯く牧野の頭を、俺は軽く叩いた。
「わりい。そんな顔させたかったわけじゃねえんだ。ただ・・・・・卒業まであと1年だ。いやでも考えなきゃいけないときが来るってこと」
「うん・・・・・」
 そう言って牧野は顔をあげ、暗い海を見つめた。
「わかってるよ、ちゃんと・・・・・。でも今はまだ、幸せボケだって言われてもいいから、楽しいことだけ、考えてたい」
「・・・・・で、俺の出した問題の答えはわかった?」
 なんとなく話をそらせたくて、そう聞くと、途端に牧野が顔を顰める。
「ぜんっぜん!だってあたし、西門さんに何にもしてないのに・・・・・一体何のことだか」
 ふてくされた顔がおかしくて思わずぷっと噴出すと、ますますぶーたれる牧野。
「お前、その顔すげえぶさいくだぞ」
「だって・・・・・もしかしてあたしのことからかって楽しんでるだけじゃないの?」
「まさか。お前に、当てて欲しいんだよ」
 俺の言葉に、牧野が目を瞬かせる。
「あたしに?」
「ああ」
「どうして?」
「どうしてだと思う?」
 じっと牧野の目を見つめる。
 牧野の瞳に、俺が映っていた・・・・・・。


 -tsukushi-
 西門さんが、真剣な表情であたしを見つめていた。

 なぜだか、どきどきが止まらなかった。

 西門さんに、そんなふうに見つめられることなんて、ないから・・・・・

 「―――ヒント、やろうか」
 あたしを見つめたまま、西門さんが言う。
「え・・・・・」
「俺が最近、朝から大学に行く時・・・・一番に最初に会いに行ってるのは誰だと思う?」
 目は、じっとあたしを見つめたまま。
「夜遊びしなくなったのは、女と遊んでても楽しいと思えないから。それよりも、大学に行って話してる方が楽しい」
「・・・・・誰と?」
「誰とだと思う?」
「・・・・・聞いてばっかり」
「答えるのはお前だろ?」
 そう言って、にやりと笑う。
 それはいつもの西門さんのようで、そうじゃないみたいで・・・・・。
 その目は相変わらずあたしを見つめたまま、優しい光を湛えているようで・・・・・
 なんだかいつもみたいにふざけちゃいけない気がした。
「俺は最近いつも同じ人間のことを考えてる。そいつのことを考えてると、すげえ幸せだったり、落ち込んだり、イライラしたり・・・・・。気付くと、そいつのことで頭がいっぱいだ。これって、どういうことだと思う?」
「・・・・・どういうことって・・・・・」
「俺は、そいつに恋してる」
 ドクンと、胸が鳴った。

 「・・・・・俺の出した問題。俺が最近変なのは、お前のせいだって。それがどうしてかって・・・・・今のが、最大のヒントだよ」
 西門さんは、じっとあたしを見つめて目を逸らさない。
 あたしは、まるでその瞳に捕らえられてしまったかのように動けないでいた。

 そっと、西門さんの大きな掌があたしの頬に触れる。

 西門さんの顔が、ゆっくりと近づいてきた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類くんの電話長いなあ・・・・・(^^;)

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Sweet Angel vol.39 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -tsukushi-

 「つくし、すっごくきれいよ!」
 入ってくるなり優紀が感動したように手を合わせて言う。
「ほんと、別人みたい」
 その隣で桜子が言うのに、あたしは顔を引き攣らせる。
「あんたね・・・・・」
「いいなあ、ウェディングドレス!あたしも早く着た~い」
 滋さんが羨ましそうに溜息をつく。
「つくし、おめでとう。幸せになってね」
「優紀・・・・・ありがとう」
 苦しいときも、楽しいときもずっと一緒に過ごしてきた友人たち。
 ここまでの道のりを考えれば、何も言わなくてもお互いの思いが伝わってくるようだった。
「先輩が一番先に結婚しちゃうなんて、意外って言うか・・・・・まさかこれ、花沢さんの策略だったりしません?」
「策略って何よ」
「正式に結婚して、子供まで生まれるんですから、もう逃げられないって言うか」
「別にあたし逃げるつもりなんてないし」
「でも隙あらばって狙ってる輩への見せしめにはなるって言うか」
「見せしめって、あんたねえ」
 額に青筋が浮かびそうになったところへ、また扉が開く。
「よ、入るぜ」
 そう言って美作さんが顔を出し、後ろから西門さんもやってきた。
 そしてその後ろから姿を見せたのは・・・・・
「よお、間に合ったな」
「道明寺!!」
 濃いグレーのスーツに身を包んだ道明寺が、2人とともに現われたのだ。


 「例の計画のことだけど、何とかうまく行きそうだ」
 女の子3人が出て行くと、美作さんがそう言った。
「ほんと?良かった」
 ほっと胸をなでおろす。
「お前も、こんなときまで厄介なことに首突っ込みやがって」
 憎まれ口を聞く道明寺に、ちょっとむっとして横目で睨む。
「何よ、しょうがないじゃない」
「ま、こいつの性格だからな。それにしても馬子にも衣装。化けたよなあ」
 ニヤニヤとあたしを見つめる西門さん。
「化けたって、何よ」
「言葉通りだよ。すげえきれい。惚れ直すぜ」
 さらりとそんなことを言われて、思わず赤くなる。
「うん、マジで。今更ながら、類に渡すのは勿体ねえなあ」
 そう言って優しい笑みを浮かべる美作さん。
 道明寺もあたしの姿を見て、目を細めた。
「2人きりだったら連れ去ってたかも知れねえな」
「・・・・・変なこと言わないで。類の隣に並ぶのに、緊張しちゃいそうだよ」
「緊張してろよ。いつ何が起こるかわからねえぜ。いつの間にか隣にいるのが俺だったりするかもよ?」
 西門さんがふざけて言うのに、道明寺がその頭を叩く。
「それは俺のセリフだ。安心しきってるといつの間にか道明寺の屋敷で寝てたなんてことになるぜ」
「こえーな、それ。つくし、類に飽きたら俺んちに来いよ。いつでも部屋空けといてやるから」
「美作さんまで!だから、飽きたりしないってば。3人ともいい加減に―――」
 そう言いかけたとき。
 西門さんも手が、あたしの髪に触れた。
「―――幸せになれるよ、お前と類なら」
 そう言って、そっと額にキスをして、あたしから離れる。
「つらいことがあったら、俺たちを頼れ。どんなことからも、守ってやるから」
 美作さんが、優しく頬にキスをする。
「どこにいても、お前の幸せを願ってるから・・・・・おめでとう」
 最後に、道明寺がもう一方の頬にキス。

 あたしの瞳から、涙が零れる。
「―――ありがとう」
「泣くなよ。これから式だぜ」
 西門さんがくすりと笑う。
「だって・・・・・」
「俺が塗りなおしてやるよ。泣き顔、写せねえだろ?」
 言いながら、美作さんがドレッサーからファンデーションを持って来てあたしの頬をなぞる。
「写す?って、写真?撮影なら、式の後だから・・・・・」
 まだ時間あるし、と首を傾げると、3人が顔を見合わせて笑った。

 なんとなく、嫌な予感がしてあたしは後ずさる。
「おっと、逃げんなよ」
 そう言って道明寺があたしの腕を掴む。
「別に本当に攫おうってんじゃねえから安心しろ」
「じゃ、なに?」
「記念だよ、記念」
 そう言って笑いながら、美作さんが入口の扉を開けた。

 その扉から入ってきた人たちを見て―――

 文字通り、あたしは目を丸くしたのだった・・・・・。


 -rui-
 教会に入り、ぐるりと中を見渡す。
 少し広めの協会。
 3組合同での式ということで、手配させた協会だった。
 参列者の後ろのほうには2組のカップルの親族が少し戸惑ったように座っていた。
 披露宴の会場では花沢家と牧野家の来賓のほか、2組のカップルの関係者も待機していて、この式の様子を大型モニターで見られることになっていた。
 
 綿密に計画してきた今回の合同結婚式。
 今日が本番だ。
 つくしほど思い入れがあったわけじゃないけれど、ここまで来たからにはやっぱり成功させたかった。

 ―――それにしても・・・・・

 式の参列者の中に、総二郎とあきら、それから司がいないことが気になっていた。
 式の前に、当然つくしに会いに行っているのだと思うが・・・・・
 ここまで来て、なんだか妙な胸騒ぎがして落ち着かない。

 ―――つくし・・・・・早く会いたいな・・・・・

 俺は、今はまだ閉じられている協会の扉を見つめた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 女の子たちの出番、少なめです。
 欲張ってしまうと頭がパンクしちゃいそうだったので・・・(^^;)

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導火線 vol.16 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -soujirou-

 夕食の時間になって、俺たちは別荘内にある広い食堂へと集まった。

 細長いテーブルに、適当に座り始める。

 少し俺たちよりも遅れて来た類と牧野は、手をしっかりと繋いだまま隣り合った席に着いた。

 ちょうど俺の向い側に座った牧野に、ちらりと視線を向ける。
「遅かったな。何してたんだよ、2人で」
 その言葉に、牧野の顔が見る間に赤くなる。

 ―――まったく・・・・・。少しはごまかすってことを覚えて欲しいもんだぜ。

 正直すぎる牧野の反応に、俺は聞かなければ良かったと後悔した。
 恥ずかしそうに俯いてしまった牧野を、いとおしそうに見つめる類。
 2人を包む甘い雰囲気に、俺の胸が音を立てて軋む。
「・・・・・まだまだ夜はこれからだってのに、気の早い奴らだな」
 口の端を上げ、にやりと笑って言う。
 かなり無理してのことだけど。
 牧野相手なら騙せるだろう。類は無理だけど・・・・・。
 
 困ったように視線を彷徨わせる牧野。
 俺と視線を合わせないようにしているので、俺が真剣に牧野をじっと見つめていることにも気付いていない。

 そのとき、食堂の扉が開いて漸く滋が現われた。
 華やかなドレスに着替えた滋が腕を組んで現われたのは、エキゾチックな雰囲気を漂わせた背の高いアラブの男で・・・・・聞いていたよりもずっと若く、真面目そうな人物だった。

 「お待たせ。紹介します。彼は、あたしの婚約者でシン。アラブで会社をやってるの。シン、彼らがあたしの大事な友達よ」
 そう言って滋は俺たちを1人1人シンに紹介した。
 日本語も意外なほど堪能なシンは、俺たちに丁寧に頭を下げ、挨拶をしてまわった。

 「―――シン、彼女はつくし。あたしの大事な親友よ。話したこと、あるでしょ?」
 滋の言葉に頷き、シンがつくしににっこりと微笑みかける。
「はじめまして。あなたのことは滋から聞かされているよ。明るくて、勇敢で、そしてとても優しい女性で・・・・・滋の、憧れの女性だと」
 シンの言葉に牧野が照れたように赤くなる。
「あ、憧れだなんて・・・・・滋さんは、あたしにとっても大事な友達です。いつも元気をもらってます」
「うん、僕もだよ」
 にっこりと微笑み、愛しそうに滋を見つめるシン。
 見詰め合う2人を、牧野も嬉しそうに見ていた・・・・・。


 「素敵な人だね、シンさん」
 シンと滋が行ってしまうと、牧野が小声で類に言った。
「ん。お似合いかもね」
 類も笑顔で頷く。
「司に、紹介されたって」
 俺の隣にいたあきらが言葉を挟む。
「道明寺に?」
 牧野がちょっと目を見開く。
「ああ。シンの方が前から滋のことを知っていて・・・・・司が知り合いだと聞いて、紹介して欲しいと頼まれたらしい」
「へえ」
「滋は最初乗り気じゃなかったらしいけど・・・・・。相手が積極的で、何度か会ってるうちに滋の方もシンに惹かれていったって感じらしいぜ」
「さすが、美作さん詳しいね」
 牧野が感心したように言うのを、あきらは苦笑して見た。
「まあな。知りたくなくてもそういう情報ってのは耳に入ってくるんだよ。今回の場合は・・・・・特に司が気にしててさ。いろいろあったから、友達として滋には何かしてやりたいって思ってたみたいだな」
「義理堅いとこあるよな、あいつも」
 俺の言葉に、類と牧野も頷く。

 夕食が進み、やがて振舞われたアルコールも手伝って談笑の声も大きくなり、それぞれ席を移動したり立ったりするものが出てきていた。
 テーブルの食事はいつの間にか片付けられ、代わりにフルーツやチョコレートといったものが並べられ、皆思い思いに手を伸ばしていた。

 ふと見ると、類と牧野がワイングラスを手に、窓際で寄り添って話をしていた。

 なんとも甘ったるい雰囲気の2人に胸が痛み、それでも目が離せずにじっと見つめていると、隣にいたあきらがちらりと俺を見た。
「・・・・・そろそろ、はっきりさせといた方がいいんじゃねえの?あいつに気持ちを伝えるか、それともすっぱりと諦めるか」
「・・・・・どっちにしろ、あいつが振り向くことはねえだろ」
「・・・・・そうとも限らねえんじゃねえの」
 あきらの言葉に、俺は驚いてその顔を見た。
「可能性の話」
 とあきらは続ける。
「牧野は無防備だからな。今、お互い相手しか見えてないくらいラブラブな状況だけど、そういうときこそ安心しきってて油断するってこともあるだろ」
「なんか・・・・・お前が悪魔に見えてきた」
 俺の言葉に、あきらは顔を顰めた。
「お前な・・・・・。このまま、すっぱり諦めるっていうんならそれでもいいと思うぜ。確かに、今の2人見てればお前が玉砕する可能性のほうが高いしな。けど、それも100%じゃない。このまま散るのがいやなら、だめもとでやってみればってこと。らしくねえお前を見てると、こっちもイライラしてくる」
 親友だからこそのストレートな言葉に、俺は何も言えず、再び牧野と類のほうに視線を戻した・・・・・。


 暫くすると、類が牧野から離れ、部屋を出て行った。
 携帯電話を耳に当てていたから、何か大事な電話でもかかってきたのだろう。

 俺は席を立つと、窓際にいた牧野の傍へ行った。
「類は電話?」
 俺の声に、牧野が振り向く。
「あ、うん。田村さんて、秘書の方」
「ああ、田村さんか」
 頷いてから、俺は牧野の横に並び、窓の外へ目を向ける。
 窓は大きく、そのまま外へ出られるようになっている。
「・・・・・そこの階段、上のバルコニーに続いてるんだな」
 外を見て言う俺の言葉に、牧野も同じ方向へ目をやる。
「あ、ほんとだ」
「・・・・・行ってみねえ?」
「え?」
「ここじゃ木が邪魔で見えねえけど、バルコニーからなら夜景とか星とか、見えるんじゃねえの?」
 その言葉に牧野もちょっと興味を持ったようだったが・・・・・
「でも、類が・・・・・・」
 ちらりと後ろを振り向く牧野。
「まだ戻ってこねえだろ?別に別荘からでるわけじゃねえし、大丈夫だって。ほら、行ってみようぜ」
 そう言って俺は牧野の手を引き、静かに窓の外へと出たのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類が気付くまでの時間に、何が出来るか?
 難しいところかな~
 がんばれ総二郎!

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Sweet Angel vol.38 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -rui-

 総二郎とあきらに『つくしと2人きりになる時間をくれ』と言われたとき、躊躇しなかったわけじゃない。

 つくしの気持ちは良くわかっているつもりだから・・・・・

 だからなおさら不安があった。

 だけど、2人は俺の親友だし、つくしにとっても大事な存在だ。

 総二郎やあきらにとってのけじめ。

 それで3人の関係が変わるわけじゃないけれど、やっぱりつくしは少し寂しそうで・・・・・。

 帰ってきたときにはとにかく抱きしめてやりたかった。
 俺にはそれしか出来ないし、それが俺の役目だと思ったから・・・・・

 「子供が生まれたら」
 そんな会話をするようになって、俺たちも漸く夫婦らしくなってきた気がしていた。
 
 式の1週間前、俺はつくしに付き添い、白井先生の元を尋ねた。
 例の計画の最終的な打ち合わせと、つくしの検診のためだ。

 「少し、血圧が高いわね。式の準備でいろいろ大変だとは思うけど、無理だけはしないでね」
 白井先生の言葉に、つくしは真剣な表情で頷いた。
「出産にはいろいろな予期せぬトラブルがついてまわったりするものよ。でも、そんなときこそ落ち着いて対処することが大切。お母さんの不安は、赤ちゃんにも移ってしまうから。そして、お母さんを支えるのはお父さんの役目。女性と違って、男性は赤ちゃんが生まれてからじゃないとなかなか実感て湧かないものだけど・・・・・。神経質になり過ぎず、つくしさんを安心させるようにしてくださいね」
 にっこりと微笑む白井先生に、俺は頷いた。
「はい、もちろんそのつもりです。式のときも・・・・・なるべくつくしにはじっとしてもらおうと思ってますから」
 そう言って釘をさす。
 つくしはちょっと不満そうな表情をしていたが・・・・・
 自分だけの体じゃない。
 その自覚が、つくしを少し我慢強くさせているようだった。

 
 帰り道、2人でゆっくりと手を繋ぎながら歩く。
 車の方が速いのだが、歩いても20分ほど。
 できるだけ体を動かしていたいというつくしの要望で、なるべく車を使わず歩くようにしていた。
「問題なさそうで、良かった」
 俺の言葉に、つくしも笑顔で頷く。
「うん。白井先生も元気そうで良かった。いよいよ来週だもんね・・・・・。大丈夫かな」
「大丈夫。今のところ何の問題もないよ。総二郎とあきらが手を回してくれてるし、司も協力してくれるから、きっとうまく行くよ」
「そっか・・・・・。なんだか不思議な感じ」
「そう?」
「うん。あたしたちだけの結婚式じゃないんだよね・・・・・。白井先生たちにも、幸せになってもらいたい。みんなが幸せに・・・・・。そう、なれるよね」
 きゅっと、繋がれた手に力がこもる。
 俺もまた、握り返すようにそっと力をこめた。
「・・・・・大丈夫。つくしがそう願うなら・・・・・きっと叶うよ」
 

 -tsukushi-

 「ずいぶん広いところなのねえ」
 控え室に入ってくるなり、母が目を丸くして言った。
「ちょっと、入ってくるなりそれ?普通、この姿見たら他のこと言わない?」
 ウェディングドレスを身に纏い、あたしは顔を引き攣らせて言った。
「だって、こんな立派な会場初めてで・・・・・娘の姿なんて見慣れてるもの」
「あのねえ・・・・・」
「つくし!」
 そこへ飛び込んできたのは、借り物のタキシードに身を包んだ父と、見慣れない姉の姿に目を丸くしている進だった。
「すっごくきれいだよ!素晴らしい!こんなにきれいになって・・・・・」
 と涙ぐむ父を、母は呆れた目で見ている。
「今から泣いてどうするの、あなた。その服借り物なんですからね。汚さないように注意してよ」
「わ、わかってるよ。ママこそ、もう少し娘のウェディングドレス姿を褒めてやったらどうだい」
 その言葉に、母はまたちらりとあたしの姿を目にいれ・・・・ふいっと目を逸らした。
 その目には、微かに涙が光ってるように見え・・・・・
「ママ・・・・・」
「き、きれいなのは当たり前よ。ママの娘なんですからね。さ・・・・・あんまりここにいると邪魔になるわ。行きましょう」
 そう言って父の手を引っ張っていこうとする母。
「待って、ママ、パパ」
 あたしの声に、2人が足を止め振り返る。
「・・・・・挨拶くらい、ちゃんとさせてよ」
 そう言ったあたしを見て、2人が気まずそうに顔を見合わせる。
「あ、挨拶なんて・・・・・いいわよ別に」
「う、うん、照れくさいしな・・・・・」
「でも、あたしの気が済まないから、やっぱり言わせて。・・・・・ママ」
 母が、顔を上げる。
「あたしを生んで・・・・・育ててくれてありがとう。今までたくさん、心配かけてごめんね」
「つくし・・・・・」
「パパ」
 父が、涙で潤んだ瞳をあたしに向ける。
「いつもあたしを優しく見守ってくれてありがとう。あたしたち家族のために一生懸命働いてくれて・・・・・感謝してます」
「つ、つくし・・・・・」
「花沢つくしになっても、あたしはパパとママの娘だから。これからもずっと・・・・・見守っていてください」
 父の目からは大粒の涙が零れていた。
 母は、目じりに浮かんだ涙を隠すように手で擦ると、わざと大きい声を出して言った。
「馬鹿ね、パパってばそんなに泣いて・・・・・。本番はこれからよ?大体、花沢家に嫁ぐってだけで、つくしに会えなくなるわけじゃないんだから・・・・・ほら、もう行きましょう、進も」
 そう言って父の腕を引っ張るようにして出て行く母。
 進は呆れてぽりぽりと頭をかきながらもその後に続いていこうとして・・・・・
「進」
 あたしの声に、振り返る。
「ん?」
「・・・・・パパとママ、よろしくね」
 その言葉に、にっこりと笑って。
「わかってる。姉ちゃんも・・・・・がんばれよ」
 いつの間にか頼もしくなった進の背中を見送って・・・・・

 暫くして、今度はおなじみのメンバーが現われたのだった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 漸くここまで。
 ていうか、途中ずいぶんぶっ飛ばしてしまった気もするけれど・・・・・。
 何とか無事に終わることを、あたしも祈ってます!

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導火線 vol.15 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -tsukushi-

 「滋さんが言ってた発表したいことって何だと思う?」
 館山に向かう車での中であたしが類に聞くと、類は前を向いたまた口を開いた。
「ああ、そうか。牧野は知らないんだよね」
 その言葉にあたしは驚いた。
「え?類は知ってるの?」
「なんとなく、予想はついてるっていうか・・・・・。たぶんあきらと総二郎のほうが詳しいと思うけど」
 その話にあたしは言葉がなかった。
 そんなこと、何も言ってなかったのに・・・・・。
「きっと、牧野に一番に伝えたかったんだと思うけどね。そういう情報って、流れてくるものなんだよ」
 類がちらりと優しい笑みをあたしに向ける。

 それがどんな情報かは知らないけれど。
 類の優しい表情で、きっとそれがいい知らせなんだと確信した・・・・・。


 「つくし!久しぶりい!」
 別荘に着いた途端、部屋から出てきた滋さんが飛びついてきて、あたしは転びそうになる。
「良かった、来てくれて!楽しんで行ってね!」
「う、うん、ありがと」
 滋さんに手を引かれ、部屋に入るとそこにはすでにお馴染みのメンバーが揃っていた。
「よお、遅かったな牧野」
 西門さんがあたしに気付いて手を上げる。
「ごめん、ちょっと出るのが遅れちゃって・・・・・。みんな揃ってるんだ」
「お前らが着くの待ってたんだよ。優紀ちゃんと桜子が、ファミリーパークに行きたいんだって」
 美作さんが呆れたように言うのを、桜子がちょっと横目で睨む。
「いいじゃないですか!行ったことないんですもの。テレビで見て・・・・・すごくきれいなところだったから」
「わたしも、行ってみたかったの。きっとつくしも好きなんじゃないかと思って・・・・・」
 優紀が言うのを聞いて、あたしは頷いた。
「うん、あたしも行ってみたかったからいいよ。美作さんたち、面倒ならあたしたちだけでも・・・・・」
 あたしの言葉に反応したのは西門さんだった。
「俺は行くよ。ここにいてもやることねえし。行く人数考えたら車2台は必要だろ?1台は俺が運転してくから」
「じゃ、俺も行く。1人で残っててもしょうがねえし」

 結局全員で行くことになり・・・・・
 類の車にはあたしたちと優紀たちカップルの4人、残りは美作さんの車に乗っていくことになった。

 「優紀は、滋さんに何か聞いてる?」
 あたしが後部座席のほうに体を捻って聞くと、優紀が首を傾げた。
「何か発表があるってことは聞いてるけど・・・・。詳しいことはまだよ。でも、滋さんの様子だといい知らせみたいだね」
「うん、あたしもそう思う。すごく幸せそう」
 そう言ってあたしも笑った。
 
 道明寺のことを好きだった滋さん。
 きっと・・・・・
 あたしと道明寺が付き合っていた頃、本当はとても辛かったと思うから。
 彼女には、幸せになって欲しいと思っていた。
 
 ファミリーパークでは、女の子4人できゃあきゃあとはしゃぎながら見て回っていた。
 色とりどりの花が溢れたその場所は楽園のようで、その香りに囲まれていると、本当に夢の中にいるようで・・・・・バイト漬けの毎日を一時忘れられるような気がしてた・・・・・・。
 ついでに家族へのお土産のお花も買い、パークを出るころにはもう、日が落ちかけてきていた。

 再び別荘に戻ったころには星が瞬き始め・・・・・

 その別荘の前に、1台の黒塗りの車が止まっていることに気づいた。
「着いたみたい」
 その車を見て、滋さんがにっこりと微笑む。
「誰かまだ来ることになってたの?」
 そう聞くあたしに、満面の笑みで微笑む。
「まあね。後で紹介するから、部屋で待ってて」


 「なんとな~くだけど・・・・・わかってきたみたい」
 部屋に戻ってそう言うと、類がくすりと笑った。
「牧野にしては察しがいいね」
「だって、滋さんがあんまりにも幸せそうなんだもん。あんなにしあわせそうな滋さんを見るのは久しぶり・・・・・」
 あたしの言葉に、類はただ黙って微笑んでいた。
 大きなダブルベッドに寝そべり、体を伸ばす類。
「疲れちゃった?」
 あたしの言葉に頷いて
「少しね。ああいう場所って、女は好きだよね。良くあれだけ歩き回って疲れないな」
 そう言う類がおかしくって、あたしは類の傍に行くとベッドに腰掛けた。
「なんか、親父くさいよ。類は出不精だもんね」
 そう言って笑うあたしをちらりと見上げたかと思うと、ベッドについていたあたしの手をぐいっと引っ張った。
「わっ」
 バランスを崩し、ベッドに倒れるあたし。
 類が体を起こし―――

 あっという間にベッドに組み敷かれる。

「な・・・・・」
「歩き回るのは疲れる。でも・・・・・牧野をこうするくらいの体力は残ってるよ?」
 そう言ってにやりと笑うと、あたしの髪に手を差し入れた。
 耳の後ろを擽るように掠める手の感触に、思わずビクリと体が震える。
「あ、あの、類・・・・・」
「―――夕食まで、まだ時間があるから・・・・・」
 逃げようとするあたしの体を抑え、ゆっくりと覆いかぶさるように類の顔が近づき―――

 きゅっと目を瞑った途端、唇が触れる感触。

 何度も繰り返されるキスに、次第にあたしの体は痺れるような感覚を覚え、静かに類を受け入れていった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 意外と負けず嫌い?
 ちょっと妄想にもやがかかってしまってる感じ。
 次回はちょっと総二郎にもがんばってもらおうと思ってます♪

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Special Thanks. ~花より男子・類つく~

Category : Special Thanks. ~花より男子・類つく~
 「ありがとう、花沢類」
 いつも笑顔でそう言う牧野。
「あんたのありがとうは聞き飽きた」
 そう笑って返せば安心したように微笑む。

 司と別れた時もそうだった。
 ただ黙って手を握っていただけだけど。
「ありがとう」
 と言う牧野に俺は、いつものように言葉を返す。
「聞き飽きた」
 と。
 でもこの時の牧野は少し様子が違ってた。
「ごめんね」
 涙に濡れた瞳で俺を見つめてた。
「なんで謝るの?」
 俺の言葉にうつむく牧野。
「牧野?」
 不思議に思って名前を呼んでも答えない牧野に何を言っていいのかわからず、俺は牧野の髪を撫でた。
「何か食べに行こう」
 そう言って歩き出した俺の背中に、突然ふわりと柔らかい温もり。
 牧野が俺の腰に手を回し、背中にしがみついていたのだ。
「牧野・・・・・?」
「こっち、見ないで。そのまま聞いて」
「・・・・・わかった」
「あたしね・・・・・花沢類が好きなの」
 一瞬、時が止まったような気がした。

 ―――今、なんて?

 「ごめん、ずっと応援してくれてたのに。でも、もう自分の気持ちに嘘つけなくて・・・・・。こんなこと言ったら困らせるってわかってるのに・・・・・」

 俺が、何も言葉を発することができずにいると、腰に回っていた手が緩み、牧野が俺から離れた。
 何も言わないことを拒否されていると思ったのか、牧野がそのまま離れていく気配に、俺は振り向き牧野の手を掴んだ。
「待てよ。このまま帰っちゃうつもり?」
「ごめん・・・・・今言ったこと忘れて」
「―――忘れてって、どういう意味?」
「困らせたくないの。明日になったら、いつものあたしに戻るから。友達に戻るから、だから―――」
 考える余裕なんかなかった。
 気がついたら、牧野を抱きしめてた。
 突然のことに固まってしまってる牧野を力任せにかき抱く。
「忘れることなんか、出来ない。友達になんか、戻れないよ」
「花沢類―――」
「俺が忘れたら、あんたも忘れるの?明日になったらただの友達になって、俺のことを好きだって気持ちもなかったことにするの?」
「だって・・・・・」
「俺は、そんなのいやだ。牧野が言った一言一句だって忘れたくない」
 牧野が、俺を見上げる。
「俺の気持ちは、聞いてくれないの?」
「だっ・・・・・て」
「言ったでしょ。俺は牧野が好きだって。ずっと好きだった。その俺の気持ちまでなかったことにするつもり?」
 牧野の瞳から涙が溢れ落ちた。
「なかったことになんかさせない。やっとあんたを手に入れることができるのに、それを忘れたりなんかできるはずない」
「花沢類・・・・・」
「もう一回、言って・・・・・。俺のことが好きだって。忘れたり出来ないように・・・・・ちゃんと言って」
 俺の言葉に、牧野は恥ずかしそうに頬を染めながらも、口を開いた。
「好きだよ。花沢類が、好き」
「・・・・・俺も、牧野が好きだよ」

 お互いの瞳を見つめ合い、そのまま引き寄せられるように唇を重ねる。

 何度も飽くことなくキスを繰り返し、お互いの気持ちを確かめるように抱きしめあった。

 「夢、みたいだ」
「それは、あたしの方だよ。花沢類が、まだあたしのことを好きでいてくれたなんて思いもしなかったから・・・・・」
「俺、一度好きになると案外しつこいんだよ。総二郎にも言われたことがある。それに―――言ったでしょ?付き合うとか付き合わないとか関係なく、俺は牧野が好きなんだって。今までもこれからも、ずっと変わらない。ずっと、好きだよ」
「・・・・・ありがとう」
「また、ありがとう?」

 「ありがとう」と「ごめんね」は、牧野の常套句だ。
 だけど、たまにはそれ以外の言葉が欲しいと思うのは、我侭かな。
「ねえ牧野」
「何?」
「ありがとう以外の、お礼の言葉ってない?」
 きょとんとした表情。

 暫く考えて。

 上目遣いで俺を見る。

 「花沢類限定でもいい?」

 「どんなの?」

 「・・・・・大好きって」

 「・・・・・それ、絶対俺専用ね」

 そうしてまた俺は、牧野の唇に口付けた・・・・・。


                        fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 これも以前の拍手お礼用に書いた小話をちょっと長くしたお話です。
 たとえば2人の会話から、妄想って広がっていったりするものですよね。

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Sweet Angel vol.37 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 *あきつくっぽい要素を含みますので、抵抗のある方は読まれないほうが良いと思います。当作品に対するクレームなどは一切受け付けておりませんのでご了承ください。

 -tsukushi-

 車に乗って、どこに行くのかと思ったら、着いたのは美作さんの家だった。
「お前との思い出って言ったらここだろ」
 美作さんがにやりと笑う。
「去年のクリスマス、覚えてるか?」
「あ・・・・・」
「お前が一生懸命類の為にマフラーと帽子編んでて・・・・・教えるのは楽しかったけど、やっぱちょっと切なかったな」
 そう言いながらも、美作さんの笑顔は優しかった。
「司に拉致られたり、いろいろあったよなあ」
 くっくっとおかしそうに笑う美作さん。
「そんなこともあったね。美作さんにはいっつも心配かけちゃってたね」
「心配なら、いつもしてる。けど、お前の心配するのは俺にとって幸せでもあると思ってるから。お前が、俺を頼ってくれたりするのが嬉しいし。何でもしてやりたくなる。それでお前が笑ってくれれば満足で・・・・・自己満足でしかなくても、それが俺にとってはすごく幸せなことなんだよ」
「美作さん・・・・・」
 涙が、出そうになる。
 強引でもなく、いつも気付かないところで背中を押してくれる。
 助けて欲しいと心の底で思うとき、必ず助けてくれる。
 寂しいと思うとき、さりげなく傍にいてくれる。
 いつも気付けば美作さんがそこにいて、あたしはいつの間にかその姿を見て安心してた。

 「すげえ昔、類がファンに手編みのセーター送られた時のこと、思い出した。あいつ、その子の前で表情も変えずに、言ったんだ。『いらない。どうせ着ないし。重いから』ってね。『重い』ってのは、そのセーターが手編みだからって意味だったんだろうけど、その子の気持ちが重いっていう風にも聞こえたな。隣で聞いてて、きっついなーと思ったけどさ。でも、類ってそういうやつだったんだよ。優しそうに見えて、興味のない対称にはグサリ。それはたぶん、今でも変わらないんだろうけど・・・・・。今ならたぶん、そこに優しさも含まれるんじゃねえかな。相手に、期待を持たせないっていう。あいつを、そんなふうに変えたのはお前なんだよな」
 美作さんの、優しい瞳があたしを真っ直ぐに見る。
「きっと、類ならお前を幸せに出来る。今ならそう確信できるよ」
「ん・・・・・。ありがと」
「お礼言うのはこっち。すげえ楽しかったし・・・・・充実してたと思うよ」
 もう過ぎてしまったような美作さんの言葉に、あたしの目からは涙が零れ落ちた。
「そんなふうに・・・・・言わないで・・・・・・・寂しく、なるよ・・・・・」
 下を向いてしまったあたしを、美作さんがそっと抱きしめる。
「ごめん、泣かせるつもりじゃなかった・・・・・。俺の気持ちはずっと変わらない。お前との関係も、変わらない。だけど、子供が生まれたらさすがに今まで通りこうして2人きりで会うことはなかなかできねえだろうし。どう言ったらいいのかわかんねえけど・・・・・俺との時間を、忘れないで欲しいと思ったのかな。女々しいこと言うけど・・・・・。俺の作ったマフラーと帽子とか、そういうの大事にしてくれたらいいなとかさ、いろいろ考えてた」
「大事にするよ。すごく大事。美作さんがあたしのために作ってくれたものだもん」
「ん・・・・・。お前が、熱出してぶっ倒れたとき、思い出すな。掃除のバイトしててさ・・・・・。俺がここに連れてきた」
「そういえば、あったね、そんなこと」
「あん時はマジで焦ったけど・・・・・ここに連れてきて、お前の寝顔を見てるときはすげえどきどきしてさ。このまま俺のものになんねえかなとか考えてた。類が慌てて迎えに来るまでの間・・・・・ちょっと幸せだったよ」
 くすくすと、その時のことを思い出したのか楽しそうに笑う美作さん。
 そう言われてみれば、あの頃から類は美作さんの気持ちも西門さんの気持ちも知ってて・・・・・2人と一緒にいると不機嫌だったかも・・・・・
 今更ながら、振り返る。
 鈍感だったあたしに・・・・・呆れながらもいつも変わらない愛情をくれた人たち。
「あん時、寝てるお前にキスしたんだ、俺」
「え!?美作さんも!?」
 つい言ってしまってから、あっと口を押さえる。
 見上げると、美作さんはにやりと笑っていて。
「総二郎も、だろ?まったく、考えることが同じでいやになるよな。だけどあの時は止まらなくて・・・・・類の電話に邪魔されなかったら、やばかったかもな」
「やばかったって・・・・・」
 顔を引き攣らせるあたしを見て、ぷっと吹き出す。
「嘘だよ。いくらなんでも熱出してぶっ倒れてる女相手に無理なことはしねえよ」
 
 じゃあ、熱がなかったらどうなったんだろうと、一瞬馬鹿なことを考えてしまい急いで打ち消す。
 
 「俺はお前にすげえ惚れてるけど、すげえ大事だから。無理やり抱いたりはしねえよ」
 考えを見透かしたみたいにそう言われて、赤くなる。
「言っただろ?俺はお前の笑顔が見たい。そのためなら何だってしてやる。だから、俺のことを少しでも好きなら、俺の前ではいつも笑っててくれ。お前が笑っててくれるなら俺はそれで幸せになれるから」
「あたし・・・・・好きだよ、美作さんのこと。美作さんがそれで幸せになってくれるなら、あたしはずっと笑ってる」
「ん・・・・・サンキュ」
 柔らかく、優しい笑顔。
 いつも励まされてた、かけがえのない人の笑顔・・・・・。

 あたしも、あなたの笑顔が大好きだよ・・・・・。

 そっと重ねられた唇から、優しさが伝わってくる。

 言葉にしなくても、気持ちが伝わってくる。

 あたしの幸せが、美作さんの幸せ。

 そう言ってくれた人の、優しい気持ちにあたしも応えたい。

 ずっときっと、この気持ちは変わらない・・・・・。


 それからあたしたちは、ソファーに並んで座り、ずっと手を繋いだまま話をしていた。
 今までのこと、これからのこと・・・・・。
 時折笑いながら、からかう美作さんを軽く叩いたりしながら、穏やかに時間は過ぎて・・・・・

 日付が変わる頃、美作さんの車で類の待つ家まで送ってもらったのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 あきらの家って、なんとなくみんなが集まりやすそうな感じ?
 がしました。
 
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Smile for me ~花より男子・総つく~

Category : Smile for me ~花より男子・総つく~
 いつの間にか、目が追ってる。

 輝くような笑顔。

 その笑顔を自分のものに出来たら。

 そう思って見つめているのは俺だけじゃない。

 「どうしたの?西門さん。ボーっとして」

 俺を覗き込む黒い瞳が、俺の心に真っ直ぐ入り込んでくる。

 「・・・・・そろそろ、いいかなあと思ってさ」
 
 「何が?」

 「お前を、口説いても」

 Smile for me

 「ありえないよ」
 あたしの言葉に、優紀が目を瞬かせる。
「どうして?」
「だって、あの西門さんだよ?何であたし?絶対おかしいよ。冗談に決まってる」
「そうかなあ」
 首を傾げる優紀。
「あたしは、結構お似合いだと思うけど」
「ちょっと優紀・・・・・」
 思わず顔を引き攣らせるあたしに、優紀はにっこりと笑いかける。
「西門さん、最近つくしを見る目が優しくなったもん。つくしは、どうなの?」
「どうって?」
「西門さんのこと、どう思ってる?」
「あ、あたしは・・・・・」

 ―――そんなこと、考えたことなかった。

 3ヶ月前、あたしは道明寺と別れた。
 2年間、遠距離恋愛というものをしていたけれど、逢えないという現実は予想以上に辛く、あたしたちの心の距離は広がっていくばかりで、埋まることはなかった。

 以来、あたしは大学を辞めてペットショップで働き始めた。
 働きながら、トリマーの資格を取るために専門学校へも通う日々。
 ペットショップのお給料だけでは苦しいため、夜は居酒屋でもバイトをしていた。

 そんな中であたしは週に1度、F3と会う時間を作っていた。
 それは、大学を辞める時の約束。
 「大学を辞めても、俺たちと週に1度は会う時間を作って。1時間でもいい。一緒に食事をするだけでも。司と別れたからって、俺たちの関係は変わらないでしょ?」
 穏やかだけど、いやとは言えなくなってしまうような、花沢類の言葉。
 「俺と2人で、会ってくれてもいいけど」
 そうとも言われ、あたしは躊躇してしまった。

 花沢類を好きだけれど、それは恋愛感情とはやっぱり違う気がして。
 だから、会うときは4人で。

 そうして1年が経ったある日、西門さんに突然告白されたんだ。

 『・・・・・そろそろ、いいかなあと思ってさ』
 
 『お前を、口説いても』

 にっこりと、いつものように見惚れるくらいきれいな顔で、不敵な笑みを浮かべて。

 『気付かなかったのは、牧野くらいだよ』
 花沢類にそう言われてしまった。
『総二郎が牧野を口説くなら、俺も参戦しようかな。立場は同じだし』
 にっこりと微笑まれ、また固まってしまったあたし。

 ―――だって、急にそんなの、どうすりゃいいのよ?

 「つくしは、つくしの思ったとおりにすればいいよ。無理に答えを出すことはないんじゃない?今まで通りF3と会って、じっくり付き合っていけばそのうち自然に答えは出るよ」
「・・・・・なんか、優紀ってば落ち着いちゃって。彼氏とうまくいってるんだね」
「えへへ、まあね」
 ぺろりと舌を出し、照れ笑いをする優紀。
 幸せそうな優紀が、なんだか羨ましかった。

 
 道明寺との辛い恋が終わって。
 今その思い出が漸く笑って話せるようになった。
 そろそろ、次の恋をしてもいい時期なのかな・・・・・


 「牧野!!」
 後ろから声をかけられ、振り向くと西門さんが走ってくるところで。
「今日、休みだったって?何でいわねえんだよ」
「聞かれなかったし・・・・・。それに今日は、優紀と会う約束だったから」
「優紀ちゃんと?で、今帰り?」
「うん」
「じゃ、デートしようぜ」
 にやりと、いつもの笑顔。
「デート?これから?」
「ああ。うまい飯食わせてやるよ」
 そう言って、さりげなく車道側に立ってあたしの歩調に合わせてくれる。

 この人のこういう立ち居振る舞いはさすがで、類もそうだけどやっぱり育ちの良さは争えない、と思わせる。
 そして軽薄そうに見えて実は結構真面目なところが、きっと女性たちにとってはミステリアスで、魅力的に見えるんだろうな・・・・・。

 「牧野?なんだよボーっとして。行くのか行かないのかはっきりしろよ」
 あたしの顔を覗き込んでそう聞く西門さんに、あたしははっとして
「あ、ごめん。えっと・・・・・いいよ」
 そう答えると、西門さんが嬉しそうに笑った。
 少年のような笑顔に、なぜか胸が高鳴る。
「マジ?よし、じゃあ何食べたい?」
「何でもいいけど―――」
 そう言った時、バッグの中の携帯が着信を告げた。
「あ、待って」
 携帯を出して開くと、画面に表示された名前を見る。

 ―――花沢類

 とりあえず出ようと通話ボタンを押すと、横から手が伸びてきて、ひょいと携帯を取り上げた。
「あ、ちょっと!」
 止める間もなく、西門さんが携帯を耳に当て、口を開く。
「類か?俺。わりいけど、牧野は俺とデートだから、用事なら後にしろよ。じゃあな」
 そう言って、とっとと切ってしまう西門さんを、呆然と見る。
「―――な、何してるの?」
「あのな」
 突然、西門さんがずいっと顔を近づけてくるから、あたしは思わず後ずさる。
「な、なによ」
「類は、親友であっても今はライバルだ。お前といるときは特に。俺は、手え抜くつもりはねえからな。お前を手に入れるまで、あいつとはとことん戦うぜ」
 いつもはクールな瞳が、今は熱い情熱を秘めているようだった。
 じっと見つめたかと思うと、一瞬後にはふっと軽く微笑み、携帯をあたしの手に握らせると、もう片方の手を握った。
「さ、いこうぜ」
 強引なようで、その手は優しくて。

 あたしはそっと、携帯を開いてみた。

 いつの間にか電源を切られてる携帯。

 でも・・・・・・

 あたしはそのまま、携帯をバッグにしまった。

 何でだろう・・・・・

 今日はこのまま、西門さんについて行きたい気分だった。

 時折向けられる、彼の笑顔が、また見たくて。

 その笑顔が、自分だけに向けられるものだといいのにと、いつの間にか期待している自分がいた・・・・・。


                              fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以前拍手お礼用に書いた小話に、続きをつけてみました。
 完全に総つくというわけでもなく、もしかしたらそうなるかも・・・・という感じの微妙な雰囲気を楽しんでいただけたらと思います。

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導火線 vol.14 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -tsukushi-

 「館山?」
 電話の向こうの滋さんに思わず聞き返す。
「そう!館山に2泊3日。いいでしょ?」
「あ、うん、あたしは・・・・・」
 てっきりまた海外に行こうとか言われるかと思ってたあたしはほっとするやら気が抜けるやら・・・・・だった。
 久しぶりのみんなとの旅行。
 経済的に厳しいものはあってもやっぱり行きたいという気持ちがあった。
「つくしは類くんと一緒の部屋にしといたからね」
「え・・・・・」
 言われた言葉に頬が熱くなる。
「べ、別にあたし、みんなといっしょでいいのに」
「なーに言ってんの!婚前旅行だと思って楽しんでよ!別荘までの道は類くんに伝えておくから。じゃ、またね!」
 元気にそう言って、電話を切ってしまった滋さん。
 こっちが何か言う間もなく切られてしまい、あたしは携帯電話を呆然と見つめた。
「相変わらず・・・・・。お金持ちって、人の話聞かないなあ」
 そう言いながらも、なぜだか憎めない滋さんの顔を思い浮かべて苦笑した。


 「でも、何で館山なんだろ」
 翌日、あたしは類のマンションに遊びに来ていた。
 今日から大学は春休みで、バイトも休みだった。
「さあな。滋も、肝心なこといわねえよな」
 そう言ったのは、なぜか朝からここにきてリビングで勝手に寛いでる美作さん。
 そして、向いのソファーには西門さんも。
「どこでもいいんじゃねえの?あいつの別荘があるところなら。みんなで集まって騒ぎたいだけだろ、あいつの場合。館山ならそう遠くねえし」
 西門さんの言葉に、美作さんも納得したように頷いた。
「まあな。よお類、コーヒーもう1杯もらっていいか」
 美作さんの言葉に、ソファーに寝そべっていた類が軽く頷いた。
「どうぞ。勝手に入れて」
「あ、あたし入れてこようか?あたしも紅茶もう1杯飲みたいから」
 そう言ってあたしは立ち上がると美作さんのコーヒーカップを受け取りキッチンへと向かった。

 キッチンでコーヒーを落とし、その間にお湯を沸かしていると西門さんが入ってきた。
「紅茶、俺が入れてやろうか」
「ほんと?あ、じゃあこの間いってたおいしい紅茶の入れ方教えてよ」
 あたしが言うと、西門さんは笑った。
「教えてやってもいいけど、ここにはティーパックないだろ。ほら、こんなおいしい紅茶が置いてあんだからお前でもおいしく入れられるよ」
「あ、そっか。でもそれなら何で?西門さん、コーヒーでしょ?」
「俺、もうコーヒー2杯飲んでるし。3杯目は紅茶。同じモンばっかりは飽きるし、胸焼け起こす」
 西門さんの言葉に、あたしはなるほどと頷いた。
「・・・・・類の機嫌は直ったみたいだな」
 西門さんが、小声で言った。
 対面型オープンキッチンの造りになっているので、リビングで寛ぐ美作さんと類の姿もここから見える。
 無駄に広い部屋なので、ここで小声でしゃべっている声は向こうには聞こえない。
「あ、うん。心配かけてごめんね」
「いや、別に。館山へは、類の車で行くんだろ?」
「うん。西門さんたちは?」
「俺たちはあきらの車で行くよ。桜子も一緒に。優紀ちゃんとその彼氏は滋の家の車で行くってさ」
「そっか。みんなで集まるのって久しぶり。楽しみだね」
 あたしの言葉に、西門さんは苦笑した。
「お前は無邪気だな」
「何よそれ」
「いや・・・・・。お前はそのままでいろよ」
 ふっと、西門さんが優しい笑みを浮かべる。
 最近、たまに見るようになった西門さんのこんな表情。
 ドキッとするような、とても優しい笑顔。
 その笑顔を見ると、あたしはいつも何も言えなくなってしまう。
 どうしてそんな優しい顔、するんだろう・・・・・。
「牧野」
 気付くと、すぐ後ろに類が来ていた。
「あ、類、どうかした?」
「いや・・・・・なかなか戻ってこないから。コーヒー、もう落ちてるよ」
 その言葉に、あたしはコーヒーメーカーを見た。
「あ、ほんとだ」
「紅茶もちょうど入れ終わったよ。類も飲むか?」
 西門さんの言葉に類はちらりと視線を向けたが、すぐに目を逸らし、首を振った。
「いや、俺はいいよ。朝からもう3杯も飲んでる」
 その言葉にあたしは笑いつつ、トレイに3人分の飲み物を載せた。
 そのトレイを、類が横から持って行く。
「あ、ありがとう」
「いや」
 にっこりと微笑む類。
 優しい笑みに癒されながらも、その直後、ちらりとあたしの背後へと向けられた鋭い視線に、なんだろうと首をかしげた・・・・・。


 「4月からは、牧野も3年か。はええなあ」
 美作さんの言葉に、あたしも頷く。
「ほんと。美作さんたちは来年卒業だもんね。今年はさすがに忙しいんじゃない?」
「だよなあ。けど、自由に遊べるのも今年限りだし。満喫しないとな」
 にやりと笑う美作さんに苦笑する。
「もう十分満喫してると思うけど・・・・・」
「冗談。卒業したら俺、世界中飛ばされてこき使われるんだぜ?今のうちにもっと羽伸ばしとかないと、やってらんねえよ」
 うんざりしたような美作さんの表情に笑いが漏れる。
「そっか。西門さんは、襲名っていつごろするの?」
「俺?さあなー、親父次第だけど・・・・・。当分は修行だろ」
「それも大変そうだね」
 西門さんが、ちらりと類に視線を向ける。
 類は、いつの間にかあたしの隣に座ってあたしの髪をいじっていた。
「類はどうなんだよ?卒業したらヨーロッパか?」
 その言葉に、どきりとする。
 類は、表情を変えるでもなく肩を竦めた。
「さあ。まだわからないよ。フランスかイタリアか・・・・・いずれ行くことになるだろうけど・・・・・面倒くさいし」
「面倒くさいってお前なあ・・・・・。そろそろそれじゃあすまねえだろ」
 美作さんの呆れた言い方に、類はまた肩を竦め・・・・さっきからじっと見上げていたあたしの方を見た。
「・・・・・俺は、牧野といられるならそれでいいから」
 そう言ってにっこりと微笑むと、あたしの肩を引き寄せた。
 まさかそんなことを言われると思ってなくて、不意打ちを食らった気分であたしは思わず固まってしまう。
「・・・・・牧野を、連れて行くってことか?」
 西門さんが、真剣な表情でそう聞く。
「けど、大丈夫なのかよ?お前の両親、牧野のこと知ってんの?」
 美作さんも真面目な顔になって聞く。
 
 あたしの心臓が、嫌な音を立て始める。
 思わず握り締めた拳を、類の掌がそっと包む。
「・・・・・大丈夫だよ」
 類の目は優しく、とても落ち着いていた。
「たとえ、何があっても・・・・・俺が牧野から離れることは、ありえないから・・・・・」
 そう言って、不安の消えないあたしの目をじっと見つめ、唇に軽く触れるだけのキスを落としたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類と総二郎の静かな攻防戦です。
 将来のことは、真剣に考えていながらもあまり口には出さない・・・・って言うのが類っぽいかなあと思いました。

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Sweet Angel vol.36 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -tsukushi-

 「おかえり」
 家に帰ると、部屋では類がベッドに腰掛けてあたしを待っていてくれた。
「ただいま」
 あたしがゆっくりベッドに近付くと、類があたしの手を引きゆるりと抱き締めた。
「・・・・・潮の匂いがする」
「うん。海に行って来たの」
「総二郎と・・・・・前に行ったっていう?」
「うん」
 そっと体を離し、至近距離で見つめられる。
「式の前に・・・・・牧野を借りたいって言われたんだ」
「うん」
「断わろうかと思ったんだけど・・・・・。最後の我が侭だって」
「最後の?」
「うん。式をあげて子供が生まれたら・・・・・やっぱり今までと同じってわけにはいかないだろうからって。その前に2人きりの時間をくれって言われたんだ」
「そう・・・・・だったんだ」
 『最後』という言葉があたしの胸を締め付ける。
 仕方のないことなんだってわかってはいるけど・・・・・

 「明日はあきらだって」
「え」
「大学が終わる頃、車で迎えに来るって」
「美作さんが・・・・・」
 美作さんともやっぱり『最後』になるのかな・・・・・。
 でもきっと、それが彼らの優しさだと思うから。
 あたしはただそれを受け止めるしかない・・・・・。

 「淋しそうな顔、してる」
 類があたしの頬に手を添える。
「・・・・・寂しい、よ。でも・・・・・わかってたことだから。大丈夫。あたしには・・・・・類と、この子がいるもの」
 そっと下腹部に触れる。
 服の上からでも微かにわかるほど、大きくなってきたお腹。

 ―――この中に、確かにあたしたちの子がいる。

 それは、幸せという名の命・・・・・。

 この幸せは、あたしだけのものじゃない。
 類と、それからあたしを見守ってくれた人たちが与えてくれた、幸せ・・・・・。

 『幸せになれよ』

 そう言ってくれた人たちの気持ちを、無駄にしちゃいけない・・・・・。

 あたしの手に重なるように、類もあたしの下腹部に手を置いた。
「・・・・・なんだか、不思議な感じだ」
「そう?」
「ん・・・・・。俺とつくしの子なのに・・・・・・もっとたくさんの、何かを感じる。きっとこの子はたくさんの愛情に包まれて生まれてくるんだね」
「うん・・・・・あたしもそう思うよ」
 
 類の唇が、優しくあたしの唇に重なる。

 冷たいのに、優しく、暖かいキス。
 何度も繰り返すうちに、なぜだか涙が頬を伝った。
 その涙を、類の唇が掬う。

 「海の味、みたいだ」
 くすりと笑みを零して言う類に、あたしも笑った。
「・・・・・なんだろうな。総二郎と2人きりにさせて、心配じゃなかったわけじゃない。嫉妬してる気持ちだっていつもと同じくらいあるのに・・・・・すごく、幸せな気分だ。ここに、つくしがいてくれる。それだけで、満たされるんだ。たとえ、つくしが誰と会ってても、帰る場所はここだって・・・・・必ず、俺の元へ帰ってくるって確信?そんなものを感じるよ」
「帰ってくるよ。あたしの居場所は、ここだもの」
「だからって、浮気はダメだよ。って言っても・・・・・あいつらならこう言いそうだな」
 類がおかしそうに笑う。
「なんて?」
「―――『俺たちのは、浮気じゃなくって本気だ』ってね」
 その言葉に、あたしはぷっと吹き出した。
「あは・・・・・ほんとに言いそう」

 類の腕が、あたしの腰を引き寄せそのまま抱きしめられる。
「・・・・・でも、妬いてるのも本当だから・・・・・ちゃんと、確かめさせて」
「・・・・・何を?」
「・・・・・つくしの気持ちを」
 そう言って、類はあたしの体を静かにベッドに横たえた・・・・・。


 翌日。
 大学の講義を終えて大学を出たあたしの前に、1台の車が止まった。
「よお、彼女。乗ってく?」
 そう言って運転席から顔を覗かせたのは、サングラスをかけてちょっと派手めなスーツに身を包んだ美作さんだった。
「うん、乗ってく」
 くすりと笑って助手席に乗り込むあたし。
 美作さんはサングラスを外すと、その優しい眼差しをあたしに向けた。
「じゃ、行こうか」
 その言葉に、あたしも笑顔で頷いたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総二郎、あきら、つくしの彼らなりのけじめ、かな?
 それを理解してくれる類の愛があるからこそ、の幸せですね。

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導火線 vol.13 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -rui-

 らしくもなくムキになって、牧野のアパートを飛び出してしまったけれど。

 やっぱりちゃんと仲直りしようと思っていれば翌日は急に会社から呼び出され、大学を休む羽目になってしまう。

 漸く仕事を終えたのはもう夜の8時をまわっていた。

 「・・・・・バイト、終わるころかな」

 時計を見てそう呟き、俺は車で牧野のバイト先へ向かった。


 牧野のバイト先の店まで行き、車の外で牧野が出てくるのを待つ。

 やがて出て来た牧野が、俺を見て目を見開く。
「類・・・・・」 
「お疲れ」
 そう言って笑った俺の傍に、牧野が駆け寄ってくる。
「類、あの・・・・・」
「待った。先に、俺に言わせて」
「え・・・・・」
「昨日は、ごめん。ついカッとなって・・・・・」
「あ、あたしの方こそ・・・・・ごめんなさい」
 目を伏せ、俯く牧野を抱き寄せ、その額にそっとキスをした。
「・・・・・明日、大学休みだから・・・・今日はこのままうちに来ない?」
 耳元に囁くと、牧野の肩がピクリと震えた。
「でも・・・・・」
「だめ?」
 そう聞くと、牧野がふるふると首を振る。
「ううん、でも、あたし何も用意が・・・・・」
「そんなの、いらない。足りないものがあるなら用意するし。うちにも、牧野のもの置いておけばいいよ」
 そう言って牧野の顔を覗き込めば、予想通り真っ赤になったその頬に、俺は軽くキスをした。
「・・・・・行こう」
 もう一度その耳元に囁いて。
 真っ赤な顔でこくりと頷いた牧野の手をひき、車の助手席に乗せたのだった・・・・・。


 俺のマンションへつき、牧野が作ってくれたパスタを2人で食べ、昨日のお詫びのしるし、と後片付けを買って出て、牧野を休ませる。

 洗い物を終え、部屋へ戻ると牧野はベッドに座りぼんやりとテレビを見ながら、俺が来たことに気づかないのか1人呟いていた。
「・・・・・・やっぱり、わかんないなあ」
「何がわからないの?」
 俺の声に、牧野は弾かれたように俺のほうを振り向く。
「類!いつの間に?」
「今。で、何がわからないの?」
 重ねて聞くと、牧野はちょっと困ったように眉根を寄せた。
「えっと・・・・・」
「ん?」
「その・・・・・今日、美作さんに昨日のこと話して・・・・・」
「あきらに?」
「う、うん。それで・・・・・昨日、類が怒った訳・・・・・・それの、ヒントをやるって言われたんだけど、答えは教えてくれなくて。『そのうちわかる』って言われたんだけど・・・・・」
 牧野の話に、俺は顔を顰めた。

 あきらのやつ、余計なこと・・・・・

「ヒントって?」
「え」
「あきらがくれたヒントって、何?」
 俺の言葉に、牧野はちょっとぎくりとしたように視線を泳がせた。
「・・・・・牧野?」
「あ、あの・・・・・お、怒らないでね?」
 そう言って伺うように俺の顔を見る。
 その様子に、俺は溜息をつきながら・・・・・
「努力はする。で、何?」
 そう言うと、牧野はそれでも言いづらそうに視線を彷徨わせた後・・・・・
 じっと見つめる俺の視線に観念したように、口を開いた。
「・・・・・急に、引っ張られて・・・・その、抱きしめられるみたいな体制になっちゃって・・・・・」
「あきらに?」
「うん。びっくりして離れようとしたら、『すぐに終わるから』って言われてじっとしてたんだけど、そのとき西門さんが来て・・・・・。で、慌てて美作さんから離れたら、そのままどっか行っちゃったの。それがヒントだって言われたんだけど・・・・・さっぱりわからなくて」
 牧野の言葉に、俺は溜息をついた。

 その時の情景が浮かんでくる。

 あきらに抱きしめられた牧野を見て、不機嫌になっただろう総二郎の顔。
 『それがヒント』だと言ったあきら。
 あきらに嵌められたことは、総二郎ならすぐに気付くだろうけど。
 牧野にはさっぱりわからなかったんだろう・・・・・。

 「類が、あたしが西門さんを部屋に入れたことを怒ってるんだってことはわかってるの。でも・・・・・それ以外に、何か怒ることがあるの?もしあるなら、教えてよ。何で怒ってるのかわからないって、気持ち悪い」
 俺を見つめる牧野。
 だけど・・・・・総二郎の気持ちにまだ気付いていない牧野に、言えるはずがない。
 
 相手が総二郎だから怒ったんだなんて・・・・・

 「・・・・・そんなの、ないよ。牧野が言ってること以外の理由なんて。あきらにからかわれただけだよ」
 俺が言うと、牧野はそれでも納得できないような顔をしていたが・・・・・
「そんなこと、もうどうでもいいよ。それよりも・・・・・牧野に触れたい・・・・・」
 そう言って牧野の頬に手を添えると、途端に頬を染め、瞳を潤ませる。
「余計なこと、考えないで・・・・・・牧野は、俺のことだけ見てて・・・・・」
 唇を重ねると、そっとその瞳を閉じる牧野。
 俺はそのまま牧野の体をベッドに横たえ、そのまま深く口付けたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この2人の間に、入り込む隙間はあるのかな?
 んー、でもたぶん、総二郎なら・・・・・
 やっぱり類にとっては脅威かな。

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Sweet Angel vol.35 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 *総つくっぽい要素を含みますので、抵抗のある方は読まれないほうが良いと思います。当作品に対するクレームなどは一切受け付けておりませんのでご了承ください。
 -tsukushi-

 「西門さんが来てくれるなんて思わなかった」
 あたしが言うと、ハンドルを握りながら西門さんがちらりとあたしを見た。
「そうか?」
「類が、迎えを寄越すとは言ってたけど・・・・・」
「ちょっと、時間あるか?」
「え?これから?」
「ああ。お前に、一緒に行って欲しいところがあんだ」
「いいけど・・・・・」
 西門さんの言葉に、 あたしは首を傾げた。

 そういえば、西門さんとこうして2人でドライブするのも久しぶりだ。
 ここのところ、結婚式の準備が忙しくてお茶のお稽古もお休みしてたから・・・・・。

 いつも、助手席に座らされる。
 そこは特別な席だと思うから、遠慮したこともあったけれど・・・・・。

 『お前は、特別だからいいんだよ』

 『お前以外の女はこの車の助手席には乗せないって決めてる。だから、そこに乗れ』

 ちょっとえらそうに。
 でもあたしに対する思いが伝わってくる言葉。

 ずっとあたしのためにとっておいてくれると言ったその席は、いつの間にかあたしの安心出来る場所になってた。
 隣には、いつも微かにお香の香りを漂わせた西門さん。
 乱暴な言い方をしても、優しさがちゃんと伝わってくる。
 いつの間にか、あたしにとってかけがえのない存在になってた・・・・・。


 「ここは・・・・・」
 車を降りると、そこは夜の闇が広がっていて。
 微かに聞こえる波の音と、潮の香り。

 「覚えてるか?」
 西門さんの声に、あたしは頷く。
「あの時・・・・・西門さんが連れてきてくれた海、だよね」
「正解。ほら、行こう」
 そう言って差し出された手を、少し戸惑いながらも掴む。
 あたしの手を握り、木々の間をすり抜けるように歩いていく西門さん。
 相変わらずの暗闇を、どうしてか器用に歩くんだよね。

 暫くすると、眼前に月明かりに照らされた海が現われた。

 「・・・・・きれい」
 あたしの言葉に、西門さんはふっと笑い、あたしの手を握りなおした。
「あの時も同じこと言ったな」
「だって、本当にきれいなんだもん。あの時は、ちょっと怖かったけど・・・・・」
「ああ、震えてたもんな、お前」
「あ、あれは、寒かったし・・・・・」
「・・・・・あの時、お前はまだバイト付けの毎日だったよな。せっかく司との話もつけたってのにGW中もずっとバイト。あのファミレス・・・・俺が通ってた本当のわけ、知ってるか?」
「え・・・・・エネルギー補給って言ってなかった?」
「ま、間違いじゃねえけどな。お前に、会いに行ってたんだ。お前に会うと元気がでる・・・・・そう言っただろ?あれは俺の本心。お前の顔見て、エネルギー補給してた」
「そ、そうなの?」
 恥ずかしくなって顔を赤くするあたしを見て、西門さんが呆れるように苦笑した。
「あのな、俺があんなファミレスに行く理由なんて、お前がいるってこと以外にあるわけねえだろ?類はすぐに気付いたぜ」
「ほんと?」
「ああ。だから、ずっと不機嫌だったろうが。類は、お前のことになるとわかりやすく感情が表に出るやつだから。それを見てるのも面白かったけど・・・・・。だけど、切なかった。お前に会うたび、類と2人でいるところを見るたび、俺は自分の気持ちを再確認させられた。お前のことが好きだって。諦められないって」
「西門さん・・・・・」
「ここに来たのも・・・・・お前と一緒にこの海を見たかったからだ。2人だけの時間が欲しかった。お前の幸せを願ってるのに、お前を類から奪ってやりたいと思ってた。すげえ矛盾してたよ」
 くすくすと笑う西門さん。
 ほんの少し、切なさの滲む顔で。
「あの日・・・・・車の中で眠っちまったお前に、俺、キスしたんだぜ」
「ええ!?嘘!!」
 驚くあたしを見て、にやりと笑う。
「ほんと。お前が悪いんだぜ。俺の隣で眠りこけたりするから。さすがに、あの状況で何もしないでいられるほど俺も紳士じゃなかったよ」

 ―――あの状況・・・・・。言われてみれば、助手席で堂々と眠っちゃってたあたし。文句なんか言えるはずもない・・・・・。

 「すげえ切なかったけど・・・・・。でも、あの日のことも、それからお前と過ごした今までのことも全部、俺にとっては無駄じゃなかったと思ってる。お前が俺の思いをちゃんと受け止めてくれたことで、俺も迷いがなくなった。今は、お前の子が生まれるのがすげえ楽しみだよ。それが俺との子じゃなくても、そんなの関係ないって、心から思える。ずっとお前の傍にいて、ずっとお前を守っていけたらそれでいい。それが、俺の幸せそのものだよ」
「西門さん・・・・・」
 言葉に、出来ない。
 嬉しくて、切なくて、涙が出てきた。

 西門さんの繊細な指が、頬を伝う涙を救う。
 
 目の前の海と、白く光る月だけが、あたしたちを見ていた。

 2人だけの時間。
 今だけは・・・・・他のものは、何も見えなかった。

 西門さんの端正な顔が近づき、唇が重なる。

 優しく、ほんのり潮の香りがするキス。

 あたしは、この人に守られてたんだ。

 いつも、傍にいてくれた。

 きっと、これからも・・・・・

 もし離れることがあっても、信じられる。

 心は、いつもここにあるって・・・・・・。

 
 「・・・・・結婚する前に、連れて来たかったんだ。ここで・・・・・お前と俺の、結婚式、したくて」
 その言葉に、あたしは目を丸くする。
「結婚式?」
「そ。ごっこ遊びみたいなもんだけど・・・・・」
 そう言って西門さんは楽しそうに笑い、あたしの目を見つめた。
「俺は・・・・・お前のこと生涯愛することを誓うよ」
「西・・・・・門さん・・・・・・」
「泣くな。お前は、いつでも笑ってろ。そうしてくれれば、俺も笑っていられるから」

 ぎゅっと抱きしめられて・・・・・

 あたしはここにいるひと時、心に誓った。
 
 ―――ずっと、好きだよ・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 実際には結婚できないけれど。
 このくらいの秘め事は、許してあげてくださいな♪

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導火線 vol.12 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -tsukushi-

 まだ人もまばらなカフェテリアで。

 あたしは、昨日の出来事をかいつまんで美作さんに説明した。
 もちろん、西門さんに出された問題のことは黙っていたけれど・・・・・

 「なるほどね。まあ、類が怒るのも分かるけどな」
 美作さんが、苦笑してあたしを見る。
「わかってる。でも・・・・・友達なんだから、別に家に上げるくらいいいじゃない?」
 あたしの言葉に、美作さんは溜息をついた。
「わかってないね、お前は。家族がいるならともかく、1人でいるところにたとえ友達でも男を入れればそりゃあ彼氏としちゃあいい気持ちはしねえだろ。それが総二郎ならなおのこと・・・・・」
「え?何で西門さんだとダメなの?」
 西門さんは親友なのに??
 あたしが不思議に思って聞くと美作さんはまた溜息をついた。
「そりゃあ・・・・・あいつのことはよくわかってるから。親友なのも事実だけど、総二郎は女にかけちゃ油断できないやつだと思ってるんだろ?類は」
「だって、あたしが相手でそれはないでしょ?西門さんは今までだって同じ学校とかの、身近な女の子には手を出したことないって・・・・・」
「まあな。あいつは面倒くさい女とは関わらないようにしてたから。それでも、類にとっては脅威なんじゃね?何しろ、お前は類にとって何よりも大事な存在だろ?」
 真正面から聞かれるとなんだか恥ずかしくて、答えられないでいると、美作さんがおかしそうにくすくすと笑った。
「すげえ顔赤い。お前っておもしれえな」
「あ、あのねえ、からかわないでよ」
「まあまあ。けど・・・・・そうだな。何で類がそこまで怒ってるか・・・・俺がヒントやるよ」
「え・・・・・ヒント?」
 あたしがきょとんとしていると・・・・・

 突然、美作さんがぐいっとあたしの腕を掴み、引き寄せた。
「―――な!?」
 驚いて離れようとすると、そのまま美作さんの胸に引き寄せられるように抱きこまれ、耳元に美作さんの息遣いを感じた。

 ―――な、何!? 

 何が起こったのかわからない。
 パニックになりかけたあたしの耳に、美作さんの声が響く。
「しっ、じっとしてろ。すぐ終わる」
「え・・・・・」
 わけもわからず、そのまま動かずにいると・・・・・


 「・・・・・大学の中で堂々とラブシーンって、どういうことだよ?」
 突然聞こえてきた声に驚いて美作さんから離れ、振り向くと・・・・・
「よお、総二郎。思ったよりも早かったな」
 美作さんがにっこりと微笑む。
 それを不機嫌そうにじろりと睨む西門さん。
「・・・・・まだ、質問に答えてもらってねえぜ?」
「そんなこええ顔すんなって。ちょっと密着して話してただけだよ。お前が怒るようなことでもねえだろ?」
 その美作さんの言葉に、西門さんははっとしたような表情になり、視線をそらせた。
「別に・・・・・怒ってるわけじゃねえよ。類が見たら、まずいと思っただけで」
「ああ、そうだな。今日は仕事らしいから助かったぜ。んじゃ、俺もういくわ。またな、牧野」
「え?あの、美作さん・・・・・」
 ―――さっきの話はどうなったんだろう。ヒントくれるって・・・・・
「その話はまた今度な。今のがヒント。答えは・・・・・そのうちわかるよ」
 そう言って手を振ると、さっさと行ってしまった。

 その姿を呆然と見送り・・・・・
「なにあれ」
 と呟くと、突然そこに立っていた西門さんが、あたしの前にどっかと座った。
「何してんの、お前」
 さっきと同じ不機嫌な表情で。
「な、何って?」
「いくらまだ人が少ないっつったって、見てる奴だっていんのに、何でこんなとこであきらと抱き合ってんのかって聞いてんの」
「だ、抱き合ってなんか!ただ、美作さんが急にあたしの腕引っ張るからバランス崩しただけだよ!」
 そう言うあたしの顔を、西門さんはじっと見ていたけれど・・・・・・

 「―――なるほどね。そういうことか・・・・・あきらのやつ・・・・・」
 大きな溜息をつき、椅子に座りなおした西門さん。
 その表情は、さっきとは違ってなんだか気が抜けたような・・・・・
「ねえ、1人で納得しないでよ」
 あたしが言うと、西門さんはちらりとあたしを見て、ふっと笑った。
「あきらにしてやられたって言ってんの。俺が慌てんの見て、おもしろがってるんだよ」
「慌てる?西門さんが?何で?」
 その言葉に、西門さんがまた溜息をつく。
「・・・・・ったく・・・・・なんにもわかってねえな、お前は」
「何それ。ちゃんとわかるように説明してよ」
 むっとして言うと、西門さんはまたじっとあたしを見つめた。
 瞳の奥まで入り込んでくるような、深い眼差し。

「西門さん・・・・・?」
「答え、わかった?」
「え?」
「昨日の問題」
「あ・・・・・ううん、全然わかんない。大体、昨日はそれどころじゃ―――」
 あたしの言葉に、西門さんは目を瞬かせた。
「は?何かあったのか?」
「・・・・・類と、喧嘩しちゃった」
「・・・・・もしかして、俺が原因?」
「あ・・・・西門さんが悪いんじゃないよ?あたしが、部屋に西門さんを入れたって怒られただけだから。別に、西門さんじゃなくても同じことだったし」
 つい言ってしまってから、慌ててフォローするように言うと、西門さんは苦笑して口を開いた。
「気にすんな。あいつが怒りそうなことくらい俺もわかってたし。悪かったな。玄関口で帰ったとでもいっときゃよかったんだよ」
「だって・・・・・せっかく来てくれたのに」
「・・・・・お前の、そういうところが心配なんだと思うぜ」
「え?」
 あたしが聞き返しても、西門さんはちょっと困ったような顔で首を傾げるだけで、答えようとしない。

 なんだか、魚の小骨が喉に引っかかったみたいな気持ち悪さを覚える。


 「・・・・・期限、1週間て言ったよな、俺」
「あ、うん・・・・・」
「1週間経ってもわからなかったら、教えてやるよ」
「え・・・・・今じゃダメなの?」
「だーめ。少しは考えろよ」
 そう言うと西門さんは席を立ち、「飲み物でも買ってくる」と言って行ってしまった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やっぱり大人なあきらは、F4には欠かせませんね♪

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Sweet Angel vol.34 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -tsukushi-

 「ただいま」
「つくし、おかえり」
「姉ちゃん、おかえり」
 久しぶりに実家に戻ると、3人が揃って出迎えてくれた。

 結婚式まで後2週間。

 もう入籍はしているからすでに牧野つくしではないけれど、それでもやっぱりここへ帰って来るとほっとする。

 「準備は進んでるの?」
 母の言葉に、あたしは頷いた。
「うん」
「ずっと家にいなかったから実感ないわねえ。もう花沢つくしなのよねえ」
 溜め息をつきながら首を傾げる母。
「なあ、今何ヶ月だっけ?ドレス着れるの?」
 進があたしのお腹をじっと見つめて聞く。
「もうすぐ6ヶ月だよ。ドレスはちょっと余裕持たせて作ってもらってるから」
「なあ、父さんは何かやっておかなくていいのか?タキシードは借りられたし靴も買った。他に必要なものってあるかな」
 父が不安気な様子で聞く。
「別に、それだけあればいいんじゃない?パパが緊張してどうすんのよ」
 呆れて言うと、母がまた呆れたように言った。
「そうなのよ~、まったく自分が結婚するわけでもないのに1ヶ月も前からそわそわと落ち着かないったら」
「だって、つくしの結婚式だろ?一生に一度の大事な日を台無しにするわけにいかないからね」
「パパ・・・・・」
 胸が熱くなる。
「それに、あの花沢家との結婚式でもし何か間違って花沢の名に傷をつけるようなことになったらと思うと・・・・・」
「パパ、心配し過ぎ」
 青い顔をしている父に苦笑し、あたしは父の前に座った。
「パパは、あたしの傍にいてくれればいいよ。あたしは、それだけで安心するから。後は見守ってて。ママと、進と一緒に・・・・・ね?」
 あたしの言葉に、父は緊張した面持ちながらも、こっくりと頷いた。
「わかった・・・・・」


 結婚式が迫り、その準備で本格的に忙しくなってきて。
 今日はたまたま時間がとれた。
 忙中閑有といったところ。
「たまには実家に帰ってくれば?ゆっくりして来なよ」
 そう言ってくれたのは類だ。
 あたしもそれに甘え、明日の夜まではここにいることになっていた。
 家族4人で過ごすのは本当に久しぶり。

 毎日バイトに明け暮れて、生活費をきり詰めていた日々。

 苦しかったけど充実してた。
 あの日々があったから今のあたしがある。

 何不自由のない今の生活に不満はないけれど。
 だけど、この家での生活はあたしから切り離すことの出来ないものだ。

 「道明寺さんも来るの?」
 進の問いに頷く。
「うん、当日には間に合うって」
「大丈夫なの?一応婚約までした仲でしょう?マスコミも騒ぐんじゃない?」
 心配そうに聞く母。
「マスコミ関係については何とかするから心配ないって。あのF4だからね、いろいろ言われることは覚悟してる。でももう逃げてる場合じゃないし。何があっても、あたしは類についていくだけだから。心配しないで?」
「そう言われたって、やっぱり心配よ。花沢さんがついててくれるんだから、とは思うけどね。これからは・・・・・私たちが助けてあげられることなんてないんだと思ったら、余計に心配だわ」
「ママ・・・・・。ママたちが、元気に暮らしていてくれることが、あたしにとっては何より心の支えになってるんだよ。家族の存在って、あたしにとってはすごく大事なんだから。それに、花沢の家にだっていつでも遊びに来ていいんだから。遠慮しないで来てよ」
 あたしの言葉に、3人は顔を見合わせ安心したように微笑んだ。
「そうよね。家族だものね・・・・・」
「じゃあ、赤ちゃんが生まれたらみんなで遊びに行こうよ」
 進の言葉に、みんなが頷く。
「そうだな。楽しみだなあ、初孫かあ」
 さっきまでの不安げな様子とは打って変わってうきうきと楽しげな父に、苦笑するあたし。

 どんな苦難も乗り越えてきたあたしたち家族だから。
 きっとこれからどんなことがあってもその絆だけは変わらない。

 きっと、ずっといつまでも・・・・・・。

 
家族で過ごす時間は穏やかに過ぎ、珍しく何のトラブルもなく終えることが出来たのだった。

 「じゃ、結婚式の準備がんばってね」
 アパートの下まで見送りにでてくれた3人に、あたしは笑って頷く。
「うん。当日、遅刻はしなでね」
「ああ、大丈夫」
 父の笑顔にあたしは安心して、その場を後にしようとして・・・・・

 「つくし!」
 突然後ろからかけられた声に驚いて振り向くと、そこには車に乗った西門さんの姿が。
「西門さん!」
「迎えに来た。乗れよ」
 そう言って、母が後ろで見惚れるような笑顔を向けたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 妊婦さんのつくしに無茶はさせませんが・・・・・すんなり結婚式が出来るかな?

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導火線 vol.11 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -tsukushi-

 「総二郎、来たの?」
 夜になって。
 仕事を終えた類が心配してうちに来てくれた。
「うん。退屈だからって、お見舞いに」
「・・・・・そう」
 何故かむっと顔をしかめる類。

 西門さんの言葉を思い出す。

 ―――この話をしたら、類は超不機嫌になる。

 でも、あたしまだあの話してないんだけど・・・・・

 「中に、入れたの?」
「え?」
「総二郎」
「ああ、うん。だって、せっかく来てくれたのに、玄関先で帰ってもらうのは失礼じゃない」
 あたしの言葉に溜め息をつく類。
 眉間に微かに寄せられた皺に、ヤバい、と危険信号を感じる。
「あの、類」
「なに」
 やっぱり、怒ってる声。
「ごめん、あの―――」
「なんで謝るの?」
「だって、怒ってるから」
「なんで怒ってると思うの?」
「えーと・・・・・西門さんを部屋に入れた・・・・・から?」
「・・・・・ふーん。さすがにそれくらいはわかるようになった?」
「あの、でも、本当にただお見舞いに来てくれただけだし、何もないよ?」
「何かあってからじゃ遅いと思わない?」
「それは―――」
 そうかもしれないけれど・・・・・

 言われてることはわかるんだけど。

 なんだか、類に信じてもらえてないみたいで、悔しかった。
 西門さんは友達だし、類にとっても親友のはずなのに、どうしてそんな風に思うんだろうって思ったら悲しくなってきてしまった。

 「あたしのこと、信じられないの?」
「そうじゃないよ。でも総二郎だって男なんだし―――」
「でも、類の親友でしょ?親友のことそんな風に言うなんて―――!」
 つい、思っていたことを言ってしまった。
 類がむっとした顔であたしの方を見た。
「ずいぶん、わかったようなこと言うね。そんな風に言えるほど、総二郎のこと知ってるの」
 明らかに怒ってる類の言葉に、あたしもカチンときて言わなくても良いことまで言ってしまう。
「だから、なんでそんな言い方するの?西門さん、別に変なこととかしなかったよ?あたしのこと心配して来てくれただけなのに、そんな言い方するなんて―――!」
 あたしの言葉に、類は顔をしかめるとぷいと目をそらし、さっと立ち上がった。
「―――帰る」
「え?」
 あたしが何か言うより先に、さっさと部屋を出て行ってしまう類。
 あたしは慌てて立ち上がった。
「ちょっと、類!待ってよ!」
 あたしの方を振り返ろうともせず、靴を履き、玄関の扉を開けて出て行こうとする類を慌てて追いかけるけど、類は止まろうともしない。
「類!!」
 玄関まで出たあたしの目の前で、扉はばたんと音を立てて閉まった。

 閉められてしまった扉の前で、あたしは動くことが出来ずにそのまま立ち尽くしていた。

 あんなふうに怒った類を見るのは初めてかもしれない。

 早く追いかけて仲直りしなくちゃって思うのに、あたしは動くことが出来なかった。

 どうして、あんなふうに怒るんだろうって。
 西門さんとはなんでもないのに、どうして疑うんだろうって。
 そう思ったら悔しくって。
 あたしは、類を追いかけることが出来なかった・・・・・。


 それでも、翌日にはしっかり後悔していたあたし。

 ちゃんと類に謝らなくちゃ。

 そう思って大学に行ったのに、類の姿はなくてがっかりしていると、美作さんに声をかけられた。

 「どうした?元気ないじゃん」
 いつもと変わらぬ美作さんの笑顔に、ちょっとほっとする。
「別に何でも。西門さんは?」
「あいつは少し遅れてくる。そういやお前、熱出してたんだって?もう大丈夫なのか?」
「「ああ、うん。もう全然平気」
「なら良かったな。もしかして、総二郎のやつ見舞いに行った?」
「うん、来たよ。知ってたの?」
「ああ。たきつけたの俺だからな」
「え?」
「いや、何でも。こっちの話。で?あいつなんか言ってた?」
「何かって・・・・・」
 西門さんに出された宿題を思い出す。
 美作さんに聞いたらすぐに分かるのかな。
 でも、人に聞くなって言われたし・・・・・・。
「何だよ、どうした?」
 急に黙ってしまったあたしの顔を覗き込んでくる美作さん。
「な、なんでもないよ」
「変な奴。今日は、類も仕事?お前、寂しそうだな」
 そう言ってにやりと笑う美作さん。
 あたしは昨日のことを思い出して、なんとなくむっとする。
「・・・・・寂しくなんか、ないし」
「んー?何だよ、喧嘩でもしたか?珍しいな。お前らが。ひょっとして・・・・・原因は総二郎か?」
 その言葉に、あたしはぎょっとして美作さんを見た。
 そんなあたしを見て、にやりと笑みを浮かべる美作さん。
「図星か?何だよ、何があったか話してみ?おにいさんが聞いてやるよ」

 つくづく、あたしは嘘が苦手だということに気づいた・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やっぱりここではあきらおにいさんの出番だよね。

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Sweet Angel vol.33 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -rui-

 「・・・・・道明寺は、来れるのかな」
 帰りの車の中で。
 つくしが、窓の外に目をやりながら言うのを聞いて、俺はそっとつくしの肩を抱いた。
「・・・・・絶対来るって、言ってただろ?大丈夫。あいつは、俺たちや・・・・つくしとの約束は破らないよ」
「うん・・・・・そうだね」
 そう言いながらも、どことなく元気がない気がする。
「・・・・・つくし。もしかして、今日あきらたちが言ってたこと、気にしてる?」
 俺の言葉に、つくしの肩がピクリと震えた。

 正直な反応に、俺は息をついた。

 今日、あきらたちが俺とつくしがすぐ後ろにきていることに気付かず、話していた内容を気にしてるんだろう。

 『司の奴、また縁談断ったって』
 『今度はどこの令嬢だよ』
 『イタリアの大企業らしいけど、さすがに詳しいことはわからねえよ』
 『あいつも・・・・・まだ諦めてねえのかな』
 『だろ?F4の中じゃ一番執念深いのは司だぜ。つくしが結婚したって、あいつは諦めねえよ』


 「結婚式に来て、何かするとでも?あいつはそんなことしないよ。ちゃんと俺たちのことは認めてくれてるんだ。ただ、あきらたちと同じようにつくしのことを思ってるってだけ」
 俺の言葉に、つくしは頷き、少し微笑んで見せた。
「わかってる。そんなこと思ってないよ。あいつが、結婚式をだめにするようなこと、するはずない。それはわかってるんだけど・・・・・ただ、いいのかなって」
「何が?」
「あたしが・・・・・幸せになっても、いいのかなって・・・・・」

 俯きがちに囁かれた言葉。
 俺は無言でつくしの肩を引き寄せるとつくしの顎に手を添え、つくしが抵抗する間もなくその唇を奪った。

 驚いて目を見開くつくし。
 それでも俺はその唇を離さず、深い口付けを交わした。

 暫くして、長い口付けから開放されたつくしの瞳は潤んでいて・・・・・
 それでも、悔しいのかキッと俺を睨みつけるつくし。
「もう・・・・・」
「つくしが、幸せにならないと」
「え・・・・・?」
「あいつらだって、言ってただろ?幸せになれって。つくしにはその権利があるって。もちろん、つくしが俺のものになって悔しくないわけない。だけど、あいつらが望んでるのはつくしの幸せだよ。だから・・・・・ちゃんと、幸せになろう」
 つくしの瞳から、ポロリと涙が零れた。
 その涙を、指先で掬う。

 つくしの不安も、幸せも全部共有したい。
 少しでもつくしの気が楽になれば良いと思う。
 何でも1人で背負い込んでしまうつくしだから・・・・・。

 「ありがと、類・・・・・。あたしは、大丈夫。幸せだよ。類が、こうして傍にいてくれるし、みんなも・・・・。だからね、大丈夫」
 つくしが、ふわりと微笑む。
「たぶん、贅沢になっちゃってるんだね。あんまり幸せだから、失うのが怖いのかな・・・・・。道明寺の話を聞いて・・・・・。あいつは、幸せなのかなって、思ったの。あたしが・・・・・あいつの幸せ奪っちゃってるのかなって・・・・・」
「つくしの幸せが、司の幸せでもあるんだよ。それとも・・・・・司と別れて、俺を選んだことを後悔してるの?」
 意地悪な質問だ、と自分でも思うけど。
 あえて、つくしにぶつけてみる。
 つくしは慌てたように首を横に振った。
「そんなこと、ないよ!後悔なんかしてない。あのまま道明寺と付き合ってたら・・・・・・あたしも道明寺もきっと、後悔することになってた気がする、から・・・・・」
「ん。俺もそう思う。だから、きっと司もわかってるよ。そんなふうに、つくしが気にすることも、たぶんわかってる。あいつが縁談を断るのは、まだそういう時期じゃないと思ってるからだと思うよ。つくしのせいじゃない」
 俺の言葉につくしは微笑み、俺の肩に寄りかかった。
「・・・・・・結婚式には、久しぶりにF4が揃うね」
「うん」
「楽しみ・・・・・だね」
「うん」
 それから俺たちは自然に見つめあい、口付けを交わした・・・・・。


 帰宅後、ドレスを採寸を終えてから遅い夕食をとっているとき、司から連絡が入った。

 『連絡遅くなって悪かったな。スケジュール、調整できたぜ。式には何とか間に合いそうだ』
 司の声に、俺もほっとした。
「そう、良かった。その後は?すぐまた日本を離れるの?」
『いや、少し時間がある。発つのは翌日の朝だから、みんなで飲む時間くらいはあるぜ』
 久しぶりに聞く上機嫌な司の声。
 俺の様子を見て、つくしもほっとした表情を浮かべていた。
「じゃあ、楽しみにしてるよ」
『ああ、また連絡する。牧野にも、よろしく伝えてくれ。あんまり太るなってな』
「ん。じゃあ」
 電話を切ると、つくしが食事の手を休め、身を乗り出した。
「道明寺、大丈夫だって?」
「うん。翌日の朝までは時間取れるから、一緒に飲もうって」
「ほんと?良かった」
 嬉しそうなつくしの様子を見て・・・・・
 俺は司の言葉を思い出し、ぷっと吹き出した。
「な、何?」
「司が、あんまり太るなってさ」
「ひっどい!ちゃんと気をつけてるもん!ね?大丈夫でしょ?」
 同意を求めるつくしに、笑って見せる。
「うん。きっと、つくしのウェディングドレス姿見たら、びっくりするよ。あいつの顔が、目に浮かぶ」
「あいつの顔?」
「うん」
 
 きっと、悔しがると思うよ。
 つくしを、手放したこと・・・・・・

 でも俺は、それでもつくしを離したりしないけどね・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 久しぶりの司登場(電話だけど)。
 結婚式には、F4が揃ってくれることになると思います♪

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導火線 vol.10 ~花より男子・類総つく~

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 -tsukushi-

 「あたし・・・・・西門さんに何かしたっけ?」
 そう聞くと、西門さんは一瞬目を瞬かせたあと、ぷっと吹き出した。
「そういう意味じゃねぇよ」
「じゃ、どういう意味?」
「わかんねえ?」
「わかんないよ」
 あたしが答えると、うーんと顎に手をやり考える素振りをする西門さん。
 それから一つ息をつき、口を開いた。
「じゃ、宿題」
「は?」

 ―――何、宿題って。

 「答えがわかったら教えろよ。言っとくけど、人に聞くなよ?自分で考えろ」
 ニヤニヤと、楽しそうに笑いながらあたしを見つめる西門さん。
「ええ?何よそれ。意地悪しないで教えてよ。何で西門さんが変なのがあたしのせいなの?」
「たぶん、お前以外のやつならすぐ分かるよ。だから、誰にも聞くなよ?」
 くすくすと、相変わらず楽しそうに笑う。
 なんだか馬鹿にされてるみたいで悔しくって、あたしはじっと西門さんを睨みつけた。
 上目遣いに睨むあたしに気付いて、西門さんが笑顔であたしを見返してくる。
「そんなに知りたい?」
「―――知りたい。教えてよ」
「だめ」
「もう!!」


 -soujirou-
 ぷうっと頬を膨らませ、顔を赤くして怒る牧野。

 こいつは、本当に何もわかってない。
 そんな風に怒ったって、怖くも何とももないってこと。
 それどころか、上目使いに睨んでくるその表情が、かわいくて仕方ない。
 もしもこれが恋人同士だったら、迷わず押し倒してるところだ。

 今だってずいぶん、我慢してる。
 それをどんなに視線で訴えたとしたって、こいつは絶対に気付かないんだろうな。
 そして、知らずに挑発してくる。

 今言葉にしても、きっとこいつは戸惑うだけで・・・・・
 俺は、牧野を困らせたいわけじゃない。
 こうしてからかって、牧野が慌てたり拗ねたりする様子を見るのも好きだし。
 
 だけど・・・・・・
 自分の気持ちを隠し通す自信も、俺にはなかった。

 「ヒント、やろうか」
 俺の言葉に、牧野がきょとんとして俺を見る。
「ヒント?何?言ってよ」
「慌てんなって。そうだな・・・・・たぶん、お前がどんなに聞いても、類だけはその答えを絶対お前には教えないと思うぜ」
「類・・・・・だけは?」
 眉を寄せ、首を傾げる牧野。
「そ。それから、この話をしたら類が超不機嫌になる。ヒントはそれだけ」
「ええ?わかんないよ!何で類が不機嫌になるの?」
「だから、それ教えたら答えがわかっちまうだろ?自分で考えろよ。いいな?誰にも聞かないで考えろよ?期限は・・・・・そうだな、1週間」
「1週間?みじか!」
 不本意そうに顔を顰める牧野がおかしくて、つい噴出してしまうと、ますます仏頂面になる牧野。
「お前、その顔超不細工だぜ」
「誰のせいよ!いいの、もともとたいしたことないんだから!それより、当てたら何かあるわけ?」
「は?」
「そこまでもったいぶって、あたしが当てたら当然何かご褒美とかあるんでしょうね?」
「ご褒美、ねえ・・・・・」
 俺はちょっと考えながら、牧野の顔を見つめた。
 じっと俺を見上げて来る牧野。
 ちょっといたずら心が芽生えても来る。
「・・・・・何が欲しい?」
「え・・・・・何って言われても」
 逆に聞かれ、戸惑う牧野。
 ほんと、かわいいやつ。
 ついと手を伸ばし、牧野の髪に触れる。
「俺からのキスとか?」
「は!?」
「なんだったら、今してみる?」
 頭の後ろの手をやり、軽く引き寄せてみる。
 顔が至近距離まで近づき、じっと顔を覗き込むようにしてやると、途端に真っ赤になり慌てて逃げ出す牧野。
「そ、そんなのいらないよ!!」
「何だよ、みんな喜ぶぜ?」
「あたしはみんなとは違うの!!やめてよね、そういうの」
 思いっきり拒否られれば、俺だって傷ついたりもするんだけど・・・・・
 でも真っ赤になって照れてるあたり、まったく可能性がないわけじゃないのかも・・・・・
 そんなことを感じて、少し浮上する俺の心。

 ―――案外、俺にもかわいいところがあんだな。

 いつになく感情の起伏が激しい自分に戸惑いながらも、こうして牧野に触れられることが嬉しくて、ついまた手を伸ばしたくなる。

 ぐちゃぐちゃと髪をかき回してみれば、迷惑そうに俺の手を払いのけようとする牧野。
「ちょっと!やめてよね、もう!」
「かわいいやつだと思ってさ、がんばって考えろよ?答えが当てられたら、お前の好きなもんやるよ」
 その言葉に、ぴたりと動きを止め俺を見上げる牧野。
「好きなもの?何でもいいの?」
「ああ。当てられたら、なんでもやるよ」
 その言葉に、牧野が嬉しそうに笑う。
「わかった。じゃあ、絶対当てて見せるから!約束、忘れないでよ?」
「おお、男に二言はねえぜ」
 ニヤリと笑みを返せば、牧野も楽しそうに笑う。

 その笑顔が見れただけでも、俺は幸せな気分になれるって。
 お前が知ったらどんな顔するんだろうな・・・・・・。

 そんなことを考えながら、俺はまた牧野の髪を撫でた・・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総二郎とつくしのやり取りは、書いてて楽しいです。
 類の甘い雰囲気と違って、ちょっと距離を置いた、切ない感じ?
 みたいなのが伝われば嬉しいです♪

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Sweet Angel vol.32 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -tsukushi-

 「やっぱ、ウェディングドレス作るの待ってもらって正解だったな」
 大学のカフェテラスで久しぶりに4人集まった時に、美作さんがぽつりと言った。
 その言葉にあたしはドキッとしてお腹に手をやった。
「え!そんなにわかる?」
 隣にいた類が、あたしのお腹に視線を移す。
「いや、まだそんなに目立たないよ」
 その言葉に、西門さんも頷く。
「だよな。今5ヶ月だっけ?」
 それにあたしが答える前に、美作さんがまた口を開く。
「もうすぐ6ヶ月だろ?大体それくらいから急に目立って来たりするもんなんだぜ。ドレス作る時には気をつけてもらわないと」
「詳しいね、美作さん」
 あたしが言うと、美作さんは苦笑して言った。
「お袋が妊娠してた頃覚えてるからな。妹たちは双子だったから大変そうだったぜ。こればっかりは家政婦に代わってもらうわけにいかないからな」
 その言葉になるほどと全員が頷いたのだった・・・・・。


 5月も後半に入り、いよいよ結婚式まで1ヶ月を切っていた。
 あたしのほうも順調で、花沢家の調理士さんの努力のたまもので、今のところ体型もそれほど変わることなく維持出来ていた。
 そして例の計画も、水面下で順調に進んでいるようだった・・・・・。

 類も仕事が忙しく、なかなか大学には顔を出せないので、今日のようにF3が揃うのも久しぶりだった。

 「もう男か女かわかるのか?」
 西門さんの言葉に、あたしは首を傾げた。
「6ヶ月くらいになったらわかるって言われたけど・・・・・。でも、生まれるまでわからなくてもいいかなって」
「けど、どっちかわかったほうが準備もしやすいんじゃね?服とか、名前考えたりとかさ」
「それもそうなんだけどね。名前はいろいろ考えるの楽しいし、服も、どっちでも着れるものでいいかなあって思うの」
「ま、服とかは生まれてからでも買えるしな。俺たちが手伝うよ。それより、お前の服だろ。そろそろおなかを締め付けるような服は着るなよ?マタニティまでいかなくても、もう少しゆったりした服のほうがいい」
 美作さんが心配そうにいうのに、あたしは思わず噴出した。
「なんか、美作さんお母さんみたいだよ」
「言ってろよ。心配なんだよ、お前は自分のこととなると無頓着なところあるから。お前がしっかりしてないと、お腹の子だって元気に生まれて来れないぜ」
「うん。わかってる。ありがと」
 妊娠してからと言うもの、何かと世話を焼いてくれる人たち。
 類はもちろんだけど、美作さんや西門さんもいつもあたしを気遣ってくれる。
 過保護になりすぎはよくないからってあたしが言っても、よっぽど心配なのか、ちょっとでも急いだりすると『ゆっくり歩け!』なんて怒られてしまう。

 きっと赤ちゃんが生まれたら、2人ともすごくかわいがってくれるんだろうな、なんてちょっと未来のことを想像して楽しくなる。

 「で?新婚旅行はどうすんだ?」
 西門さんがコーヒーに口を付けながら、類に聞く。
「つくしの体のこともあるし、海外に行くのは子供が少し大きくなるまで無理かなって。夏休みに入ったら、どこか静かで、涼しいところへ行こうかと思ってる」
「まだ決めてねえのか?暢気だなあ。夏休みなんでどこもいっぱいになっちまうぜ」
 西門さんの言葉に、類は肩を竦めた。
「だからだよ。あまり人が多いところには行きたくない。できるだけ人のいないような所がいい」
 類の答えに、西門さんは溜息をついた。
「お前らしいな。けど、病院にはいつでも連絡取れるようにしとけよ?旅先でつくしに何かあったらことだからな」
「当然、わかってるよ。だからこそ、あんまり遠くには行きたくないんだ」
 
 旅先で、もしあたしの具合が悪くなったりしたら、当然近くの病院に行くことになる。
 でも、できれば信頼している先生に・・・・・白井先生に診てほしいから。
 その点についてはあたしと類は同意見で、だから旅行と言っても遠出はしないつもりでいた。

 「で、今日はドレスの採寸だろ?少し余裕持って作ってもらえよ。詰めるくらいなら当日でも何とかなるだろうけど、きつかった場合は面倒だからな」
「ん、そうする」
 あたしが頷くと、美作さんは安心したように微笑み、席を立った。
「じゃ、おれはもう行くわ」
「え、帰っちゃうの?」
 あたしが聞くと、美作さんがあたしを見て言った。
「ちょい、仕事があんだ。今週はちょっと忙しくってな。その代わり6月はできるだけ時間を空けるようにしとくから、何か手伝うことがあったら言ってくれよ。じゃあな」
 そう言ってさっさと行ってしまう美作さんの背中を見送って・・・・・
 なんとなく寂しい気持ちになってしまっていると、類が突然あたしの肩を引き寄せ、チュッと触れるだけのキスをした。
「!?」
「おい、類」
 西門さんが、横目で類を睨む。
「寂しそうな顔しちゃって」
「そ、そんなこと」
「してたよ。・・・・・俺がいないときも、そうやって寂しがってくれてるの?」
 拗ねたような目で、あたしを軽く睨む類。
 なんだかその様子がちょっとだけかわいく思えて、頬が緩む。
「何だよ、笑って」
「だって・・・・・やきもち、妬いてるんだと思って」
 あたしの言葉に、類はむっとしたように顔を顰めた。
「そうだよ。悪い?つくしは、俺の奥さんでしょ?」
「ん」
 あたしが微笑むのを見て、類は困ったように溜息をついた。 でも、一瞬後にはにやりと笑って
「・・・・・うちに帰ったら、覚えとけよ」
 そう言って企んだ顔をするから、今度はこっちが焦ってしまう。
「え・・・・・」
 顔を近づけてくる類から逃げるように後ずさっていると、西門さんの咳払いが割って入る。
「・・・・・お前ら、俺がいんの忘れんな。言っとくけど、妬いてんのは類だけじゃねえぞ。今度2人きりになったときを覚えてろよ?つくしちゃん」
 そう言ってこちらもまた顔を近づけてくるから・・・・・
 類がむっとしてまたあたしを抱き寄せる。

 2人に挟まれて、あたしの背中には冷や汗が伝い・・・・・・

 一瞬の後、2人の唇があたしの頬に触れ、ただでさえ注目を集めていたあたしたちに注がれる視線は、さらに熱気を増したのだった・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 そんなわけで・・・・・
 もうすぐ結婚式です!

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導火線 vol.9 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -tsukushi-

 熱は下がったけど、まだちょっと体がだるい。

 でもそんなこと口に出さなかったのに、類にはわかっちゃったみたいで・・・・・。

 『俺は仕事で行かなくちゃいけないけど、車で家まで送るから今日は大学休みなよ』

 穏やかだけど、有無を言わせぬ口調。
 それが、あたしを心配してのことだってわかってるからなおさら逆らえなくなっちゃうんだよね・・・・・。

 
 ―――ピンポーン

 壊れ気味なインターフォンの音に意識が浮上する。

 「はーい」
 返事をしつつ玄関の戸を開けると、立っていた人物に目を瞬かせる。
「西門さん?」
「よ」
「どうしたの?」
「見舞い。具合どうだ?」
 にっこりと、いつものように余裕の笑みを浮かべて立っている西門さん。
「見舞いって・・・・・1人で?」
「わりいか?大体見舞いって大勢で押し掛けるもんじゃねえだろ?」
「そりゃそうだけど・・・・・」
「入ってもいいか?」
「あ、どうぞ」
 はっとして西門さんを中に入れる。
「適当に座ってて。コーヒー入れるから」
「ああ、良いよ、俺がやる。病人は座ってな」
 そう言ってさっさと台所に立つ西門さん。
「あ、待ってよ、コーヒーって言ってもうちにはインスタントしか・・・・・」
 慌ててその後について行こうとしたあたしの頭を、西門さんの細い指がつんと跳ね返す。
「バーカ。そのくらい百も承知だって。紅茶のティーパック、あるだろ?―――あーこれでいい。いいから座って待ってな。今俺が、とっておきのスペシャルティーを入れてやる」
 そう言ってにやりと笑う西門さん。
 あたしは仕方なくちゃぶ台に頬杖をつき、西門さんが紅茶を入れてくれるのを待っていた。

 手際良くお茶の準備をする西門さん。
 さすがにその所作はとても美しく、普段女性をナンパしている姿を見ていたとしてもやっぱり見惚れずにはいられない魅力があって・・・・・
 彼が、女性にもてるわけがわかってしまうのがなんだか悔しかった。


 「どうぞ」
 目の前に2つのティーカップが並べられ、そこから湯気に乗っていい香が漂っていた。
「あっという間・・・・・なのになんでいつもの紅茶とこんなに違うの?」
 あたしの言葉に、西門さんはおかしそうに笑った。
「いつもと同じものだよ。入れ方がちょっと違うだけ。今度教えてやるからやってみな。意外と簡単だぜ」
 そう言ってあたしを見つめた視線が、いつになく優しい。
 あたしの具合が悪いからだろうけど・・・・・・
 なんだかどきどきしてしまうのはなぜだろう。
「具合、どうだ?昨日よりは良さそうだな」
「あ、うん。熱はもうないの。体がちょっとまだだるいけど・・・・・。でも、明日には大学にいけそう」
「そっか。なら良かったな。おまえがいないと大学も暇でよ、退屈でしょうがねえから見舞いに来てやった」
 いつもと同じ、軽い言い方に呆れながらも、西門さんなりの気遣いが感じられて嬉しくなった。
「何しに大学行ってんの?でも西門さん1人なんて珍しいね。美作さんは?」
「あいつは真面目に講義受けてるよ。別に俺ら、セットじゃねえし。いつも一緒ってわけじゃねえだろ。類だってそうだし・・・・・」
「そういえばそうだよね」
 昔からそうだった。
 いつも一緒にいるように見えて、学校以外では別行動だったF4。
 それでもその絆は、誰も踏み込んでいけないほど強く繋がれていて・・・・・
「お前は、堂々と踏み込んできたけどな」
 あたしの考えを読むかのようにくすくすと笑いながら言う西門さん。
 あたしは決まり悪くなって、じろりと睨んだ。
「悪かったわね、4人の友情に割り込んじゃって」
「別に悪かねえよ。お前が入ってきたおかげで退屈だった学校生活がずいぶん楽しくなったからな。それに・・・・・」
「それに?」
 あたしが聞き返すと、西門さんは急に笑うのをやめ、あたしの顔をじっと見つめてきた。
「な・・・・・なに?」
「・・・・・司にしろ、類にしろ、何でお前なんかを好きになるんだか、正直最初わからなかったけど」
「お前なんかって・・・・・そ、それはあたしもそう思ったけど、そんな言い方しなくても・・・・・」
「だけど、今はわかる」
「え・・・・・」
 西門さんは、相変わらずあたしを見つめたまま。
 暫く無言でいたかと思うと、ふいに優しい笑みを浮かべた。
 とても暖かく、あたしを包み込んでくれるような、そんな笑顔で・・・・・・

 こんな2人きりの空間で、あたしは何を言っていいかわからず、思わず目をそらせた。
「な、なんか変だよ、西門さん。いつもと違う」
「変、かな」
「変だよ」
「・・・・・かもな。最近の俺は、自分でも変だと思うよ」
「何かあったの?」
「・・・・・お前のせいだって言ったら?」
 少しだけ、低くなった声にあたしは再び西門さんの顔を見上げた。
「あたしのせい?」
 あたしの言葉に、西門さんは何も答えず・・・・・・
 
 ただ、その真っ直ぐな瞳であたしを見つめていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総二郎がつくしに告白するか、しないか・・・・・・
 あたしも、判断に迷ってます。
 次回、どうなっているか・・・・・・
 それは、神のみぞ知る?

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Sweet Angel vol.31 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -tsukushi-

 「僕たちの結婚式と、合同でやってはどうかと思うんです」
 吉野教授と白井先生を花沢邸に招いて。

 類は、2人を前にしてそう切り出した。
「合同?」
「ええ。お2組の式は・・・・・まだ決まってないんですよね?」
 類の問いに、2人は顔を見合わせた。
「ええ。内密に進めようと思うと、なかなか・・・・・。向こうは妊婦さんですし、あまり遅くなってはと思ってたんですけど・・・・・」
 白井先生が心配そうに言う。
「僕たちの式は、6月に行う予定です。会場はかなりの広さがありますし、昨日担当者に相談したところ、何とかなるんじゃないかという結論まで持っていくことが出来ました」
 淡々と話す類に、教授は戸惑いを隠せないように、口を開いた。
「し、しかし、そちらのご両親や親族の方たちは納得されてるんですか?花沢といえば、世界に知られる大企業だ。その花沢家と合同挙式だなんて・・・・・」
 教授の言葉に、あたしと類は顔を見合わせた。
「だからこそ、隠れ蓑になると思うんです。それに、その披露宴にはマスコミも来る予定です。お2組の結婚をそこで大々的に発表してしまえば、もう後で取り消すことは難しいでしょう。そしてお2組の結婚を花沢で全面的にバックアップすると伝えれば、親族の方たちも納得せざるを得ない。ちょっと強引な手ですが、2組だけで進められるよりは確実だと思います」
 穏やかに、いつもと変わらぬ表情と口調で話し続ける類。
 教授と白井先生は、半ば呆気に取られて見ている。
「こちらの親族については、心配いりません。もう両親には了解を取ってますし、その程度のことでしたら僕の判断でやっていいとのことでしたので」
 にっこりと微笑む類に、完全に飲まれている状態の2人。

 途中、会社からの電話で類が退席すると、2人は同時に溜息をついたのだった。

 「なんだか・・・・・とても簡単に説明されたけど、すごく大変なことをしているような気がするわ」
 白井先生の言葉に、教授も頷く。
「さすがに、世界の花沢ともなると僕たちの理解の域を超えてるよ。もちろん僕たちにとっては願ってもない話だけど・・・・・本当に大丈夫なのかい?」
「はい。軽はずみな約束はしない人です。もちろん決行のその日まで内密に進めますけど・・・・・どうか、あたしたちを信じて任せてください。美幸さんにも、無事に赤ちゃんを産んで欲しいと思ってますし・・・・・幸せに、なって欲しいんです」
「つくしさん・・・・・・ありがとう、本当に。なんと言ったらいいのか・・・・・」
「白井先生にも、吉野教授にもお世話になってますから。お2人のお力になれれば嬉しいです」
 そう言って笑うと、白井先生と教授も、漸く笑顔を見せてくれた。
「ありがとう、牧野さん。いや・・・・・花沢さんと呼んだほうがいいのかな」
「まだ、牧野でいいですよ」
 そう言ったのは、電話を終えて戻ってきた類だった。
「僕たちはまだ学生ですし、在学中は勉強中心になりますから」
 類があたしを見て微笑むのに、あたしも笑みを返す。
「つくしさんは、いつから休学するの?最近貧血の方は大丈夫かしら」
 医師らしい白井先生の言葉に、あたしは頷いた。
「最近は、食事にも気をつけるようにしてるので、大丈夫です。休学は・・・・・本当はギリギリまで通いたかったんですけど、夏休みに入ってしまうので、それにあわせて休学しようかと」
「ああ、そうね。予定日が10月だから、夏休み開けてすぐになっちゃうものね。ちょうど夏休みは安定期に入るし、楽しんでね」
 優しく微笑む白井先生はとてもきれいで・・・・・・
 それを横で優しく見守っている吉野教授もとても幸せそうだった。

 ―――うまくいくといいな・・・・・

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今日も短めでごめんなさい。
 次回からはちょっと時間的に飛ばそうかと思ってます。
 結婚式まであんまり引き伸ばしてもなあと思ったもので。

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さくら ~花より男子・つかつく~

Category : さくら ~花より男子・つかつく~
 「桜が、きれいだね」
 大きな桜の木を見上げながらあたしが言うと、道明寺は、まるで初めて気付いたかのように上を見上げて目を瞬かせた。
「ああ、本当だ。すげえな」
 満開の桜が空も隠してしまうほど一面に広がり、あたし達を見下ろしているようだった。
「―――もうすぐ新学期だよ。F4はもういないんだよね」
 高校生の時からずっと一緒だった人達。
 彼らがいよいよ卒業し、この春からはそれぞれの道を歩き出す。
 なんだか、突然周りが静かになってしまい、気が抜けてしまったようだった。
「・・・・・寂しいか?」
 道明寺の声にあたしは素直に頷いた。
「少しね。でも大丈夫だよ。あたしも忙しくなるし、1年後にはあたしも卒業だもん。寂しがってる暇なんかないよ」
「そうか・・・・・。あいつらも、お前のことは気にかけてる。なんかあったときにはぜってえ力になってくれるはずだ。もし、何かあったら遠慮せずにあいつらを頼れよ」
 桜を見上げながらそう言う道明寺を、あたしは首を傾げて見た。
「・・・・・そんな顔すんな。俺は、あと1年は帰ってこれねえし、おまえに何かあったとき、すぐには駆けつけてやれねえ。そういうとき、頼りに出来るのはあいつらだ。そんでも・・・・・できれば何の問題も起きないでいて欲しいけどな。お前の場合、それを期待すんのは難しいだろ?」
「何よそれ、あたしはトラブルメーカーじゃないんだから」
「立派なトラブルメーカーだよ。今までに何度問題を起こしたか・・・・・」
 呆れたようにあたしを見る道明寺に、あたしはむっとして睨み返した。
「人を問題児みたいに言わないでよ。あたしが問題を起こしてるんじゃなくて、そういうトラブルに巻き込まれるだけよ」
「・・・・・だから、心配なんだよ。先が思いやられる」
 溜息をつく道明寺にむかついて、あたしはぷいと横を向いた。
「心配なんかしてくれなくってもいいです!あたしの問題は、あたしが自分で解決するし!」
 先を歩こうとするあたしの腕を、道明寺の腕が掴み、ぐいっと引っ張られた。
 そのままよろけるようにバランスを崩し、道明寺の腕の中に収まるあたし。
 反射的に離れようとして・・・・・そのままぎゅっと抱きしめられた。
「・・・・・・お前の、そういうところが、危なっかしくて見てらんねえ」
「・・・・・何よ、いつだって見てないじゃない」
「ああ・・・・・・本当はずっと俺の目で、見ていたかったんだけどな・・・・・」
 なんだか、寂しげな道明寺の言い方に、心臓が嫌な音を立てる。
「あと1年・・・・・・あと1年だ。必ずお前を迎えに来る。だから・・・・・・それまで、ちゃんと待っててくれ」
「道明寺・・・・・・・」

 別れを、言われるのかと思った。
 そっと見上げると、道明寺のいつになく優しい瞳にぶつかり、どきんと胸が鳴る。
「・・・・・・類にも・・・・・・他の誰にも、おまえをやるつもりはねえからな。1年後、誰かがお前の傍にいても、必ず俺が奪い返す。だから・・・・・お前も、俺だけを思ってろ」
「・・・・・4年も放ったらかしで、偉そうなんだから」
「そう言うな。おれには、お前しかいねえんだ。一生・・・・・女はお前だけだ」

 涙が、頬を伝った。
 桜の花弁が舞い落ち、あたしの頬を掠めていく。
 道明寺の大きな掌があたしの頬に優しく触れ、涙を拭った。

 「愛してる・・・・・・」
 風にかき消されそうな、でもしっかりとあたしの胸に響いてくる道明寺の声。
「・・・・・あたしも」
 それだけ言うのが、精一杯だった。
 腰を引き寄せられ、唇が重ねられる。

 道明寺jの優しいキス。

 それも何ヶ月ぶりだろう・・・・・。

 でも、それだけであたしは幸せになれる。

 あと1年。

 大丈夫。

 だって、あたしにも道明寺だけかだら・・・・・・

 ぐいと、道明寺の胸倉を掴む。
 「1年後・・・・・もしあんたがこなかったら・・・・・あたしが、奪い取りにいくからね」
 あたしの強気なセリフに、道明寺は一瞬目を瞬かせ・・・・・
「楽しみだな、それも」
 そう言って子供みたいに笑った・・・・・・。

 
                          fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 久しぶりのつかつくです。
 絶好調とまではいきませんが、だいぶ復調してきました。
 短いお話なら何とかなるかなと思って書いてみましたが・・・・・
 楽しんでいただけると嬉しいです。

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導火線 vol.8 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -soujirou-

 自分でもびっくりするほど、イラついてた。
 
 牧野は類の彼女だ。

 類のマンションに泊まってたって何の不思議もない。

 だけど・・・・・・

 手に持ったままだった携帯が、着信を告げていた。
「―――はい」
 携帯を開いて耳に当てると、聞き慣れた女の声。
「―――あー、ごめん、今日はいけない。―――うん、ごめん。じゃ」
 簡単に終わらせて電話を切る。

 ちょっと前だったら、嫌なことがあれば逆に、女と遊んで憂さを晴らしたりもしたのに。
 今は、とてもじゃないがそんな気分にはなれなかった。
 きっと今他の女を抱いても、頭に浮かぶのは牧野の顔だ。

 牧野の顔を思い浮かべながら他の女を抱くなんて・・・・・

 「ったく・・・・・。ばかばかしい」

 こんな風に女のことでイライラすることがあるなんて。
 それも牧野のことでなんて。
 牧野に話したら、ありえねえって言うんだろうな。

 その様子を想像するとちょっと笑える。

 結局その日俺は、1人ベッドの上で眠れない夜を過ごすことになった・・・・・・・。


 「お前が最近冷たいって嘆いてたぜ」
 翌日、大学に行くとあきらが俺の肩を叩いた。
「ああ?なんだそりゃ」
「昨日、電話いったろ?」
「ああ・・・・・・。たまたまそういう気分じゃなかっただけだよ」
「ふーん・・・・・」
 あきらが俺の顔をじっと見る。
「何だよ、なんか言いたいことでもあんのか」
 居心地が悪くなって目を逸らしそう聞くと、あきらは肩をすくめた。
「いや、別に。ただ・・・・・恋をしてるっていうよりは、振られちまったような顔してるなと思ってさ。なんかあったのか?」
「・・・・・振られるも何も、あいつの気持ちはわかりきってるのに今更告白なんかしねえよ」
「諦めんのか?」
「・・・・・諦めるも何も・・・・・」
「牧野は類の彼女だ。でも、それをわかってて好きになったんだろ?それとも最初から諦めてたのか?」
 挑発するようなあきらの言葉に、俺は溜息をついた。
「何だよ・・・・・。俺をたきつけようとしてるわけ?」
「さあな。ただ・・・・・今のお前は、らしくねえ。何かやる前に諦めちまってて、まるきし覇気が感じられねえ。女遊びしてた頃の方が、まだましだった気がするぜ」
 言われた言葉が、胸に突き刺さる。
「・・・・・なんだよ、それ。俺に、また女遊びでもしろってことかよ」
「そうじゃねえよ。今、もし他の女を抱いたとしたってその女に気持ちはねえだろうが。それじゃあ女の方が気の毒だぜ」
「・・・・・・」
「・・・・一度、鏡見てみろよ。あのF4の西門総二郎とは思えないほど、情けねえ面してるぜ」
 いつになく絡んでくるあきら。
 そうさせるほど、見てわかるくらい落ち込んでいたのか・・・・・・。
「牧野にお前の気持ち言わないままで、それで諦めはつくわけ?」
「玉砕するのわかってて告白しろってか」
「悔いが残るような恋なんてらしくねえっつってんの。類だってお前がそんな風に思いを残してるんじゃ先に進めねえと思うぜ」
 珍しく、あきらのきつい言葉。
 あきらがこういう言い方をするのは、本気で俺のことを心配してるからだ。
 わかってはいるけれど・・・・・。


 「あら、今日は花沢さんいらっしゃっらないんですか?」
 桜子が俺たちのほうへやってきた。
「よお。何だよ、類に用事か?」
 あきらが聞くと、桜子はちょっと首を傾げた。
「いえ、別に・・・・・。ただ、今日は牧野先輩の姿も見かけてないんで、どうしたのかなって」
 桜子の言葉に、あきらは俺の顔を見た。
「・・・・・牧野だったら、昨日具合悪そうだったから、休みなんじゃねえの。類のことはしらねえけど」
「あ、そうなんですか」
 桜子は俺の言葉に納得したように、またどこかへ行ってしまった。
「・・・・・牧野、具合悪いのか」
「昨日、熱出して・・・・・たぶん、類の家にいるよ」
「なるほど、ね。それでか・・・・・」
 妙に納得したようなあきらの視線に、俺は顔を背ける。
「別に、付き合ってる2人なんだし、泊まったりすることだってあるだろ」
「まあな。でも、それで落ち込んでるんだろ?お前が、それほど1人の女に嵌るなんてな」
「・・・・・悪いかよ」
「いいや。なんだったらお見舞いでも行けば?」
「冗談」
「・・・・・・類だったら、今日は午後から会社の方に行ってるはずだぜ。帰りは遅くなるだろうし・・・・・牧野は家に帰ってるんじゃねえの?」
 それだけ言い残すと、あきらは立ち上がり、そのままどこかへ行ってしまった・・・・・・。

 「ったく・・・・・おせっかい」
 そう呟きながらも。

 俺は立ち上がり、大学を出るべく、歩き出したのだった・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 あきらと総二郎の掛け合いって、好きなんですよね。
 やっぱりあきらの存在ってかなり重要かも、とあたしは思ってます。

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Sweet Angel vol.30 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 ^tsukushi-

 「不安がないって言ったら嘘になるけど・・・・・。でも、信じてるの。あたしには彼しかいないから。きっとその思いが最後には通じるはずだって」
 美幸さんの目に迷いはなかった。
 愛する人を信じて、自分を信じてる目。

 「あたしも、信じます」
「牧野さん・・・・・」
「頑張ってください。あたしで役に立つことがあれば、喜んで協力しますから!」
「・・・・・ありがとう!嬉しいわ。頼もしい味方がいてくれて」


 「思いの他、いい人っぽかったな」
 美幸さんが行ってしまってから。
 あたしはそのままバーに残り、類たちと合流した。
 西門さんの言葉に、美作さんも頷く。
「だよな。最初は演技かと思ったけど・・・・・ありゃあどう見ても惚気てるだけ。その彼のことしか見えてない。幸せいっぱいって感じだったな」
「うん。あたしもそう思った・・・・・。だからね、その幸せを守りたい・・・・・・。美幸さんにも、教授にも白井先生にも・・・・・幸せになる権利は、あるよね」
 あたしの言葉に、3人は顔を見合わせる。
 そして暫くして・・・・・類が口を開いた。
「多少強引だけど・・・・・・あの2組と、俺たちのために・・・・・一か八かの賭けに出てみる?」
「「「え?」」」
 3人同時に声を上げ・・・・・
 それを見た類が、おかしそうにくっと笑った・・・・・。


 「え・・・・・花沢類君に・・・・・?」
 翌日、大学に行ったあたしは、吉野教授に会いに行った。
「はい。会っていただけませんか?」
 教授はあたしの言葉に、目を瞬かせた。
「しかし、どうして僕が・・・・・?」
「あの・・・・・実は、今回のこと、彼に話したんです」
「え?」
「ごめんなさい。誰にも言わないって約束していたのに。でも、彼は絶対にあたしとの約束は守ってくれる人です。先生のことも、絶対に誰にも言わないって約束をしてくれました」
 あたしの言葉に、教授はちょっと困ったように頭をかいた。
「そうか・・・・・。いや、実は君には悪いことをしたと思っていたんだ。夫婦の間に隠し事があるなんて、良くないよね。だから・・・・・ご主人である花沢君には言っても良いんじゃないかと、恭子とも話していたところなんだ」
「え・・・・・」
「それで、恭子が言うには君たちの仲間・・・・・西門君と美作君もとても素晴らしい人物だから、彼らにはちゃんと全部話して、協力してもらうことが出来るんじゃないかというんだ。僕は、そこ君たちに頼るわけにはいかないと―――」
「そんなこと!!」
 教授の言葉に、あたしは思わず椅子から立ち上がった。
 教授が、驚いてあたしを見上げる。
「あ―――すいません」
 あたしは慌ててもう一度座りなおした。
「あの・・・・・類も、西門さんも美作さんも、本当に信頼できる人たちなんです。少なくとも、あたしとの約束を破ったり、裏切ったりするような人たちじゃありません。昨日・・・・美幸さんとお会いして、すごくあたしも励まされたし、美幸さんには幸せになって欲しいって心から思いました。もちろん、お世話になってる教授や白井先生にも幸せになって欲しいんです。だから・・・・・協力、させてください」
 あたしは頭を下げ・・・・・・
 それを見て、吉野教授はくすりと笑った。
「まったく・・・・・。君には敵わないな。その、西門君や美作君にも、もう話してあるんじゃないのかい?」
「・・・・・ごめんなさい」
「いや・・・・・。僕も、この計画には少し不安もあったし、協力者が必要かなと思っていたんだ。君のような妊婦さんを巻き込むのはどうかと思っていたんだけど・・・・・。ここは、お願いすることにするよ」
 そう言ってにっこりと微笑んでくれた教授に、あたしはほっとして胸をなでおろした。
「良かった・・・・・。じゃあ、早速ですけど、今夜うちまで来ていただけますか?」
「今夜だね、わかった。お邪魔するよ」

 そうして、あたしたちの計画はスタートしたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 すいません。今日もちょい短めです。
 皆さんのコメントには、いつもとても励まされてます。
 本当にありがとうございます!

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導火線 vol.7 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -tsukushi-

 『このまま、泊まっていけば?』

 突然そんなこと言われて、驚かない方がおかしい。
 なのに類ってば、平然とそんなこと言って驚いたあたしを見て笑ってるんだから・・・・・。

 「そんなに驚かないで。別に下心があって言ってるんじゃないよ。もちろんまったくないって言ったら嘘になるけど。でも・・・・・今日はこのままゆっくり休んだ方がいいんじゃないかって思ったんだ。帰ればまた家族のために働くんだろ?それじゃあ治るものも治らないよ。だから、ちゃんと治るまではここにいて」
 なんだか、うまく丸め込まれてるような気がしないでもないけど・・・・・。

 でも、体がだるくて、思うように動けないのも事実で・・・・・

 「わかった・・・・・。じゃあ、今日だけ、お世話になるね」
 そう言って笑って見せると、類もにっこりと微笑み頷いた。
「ん。そうして。何かほしいものある?」
「ううん、別に」
「じゃ、ちょっと休んでて。俺、牧野の家に連絡してくるから」
「あ、それならあたしが・・・・・」
 そう言ってあたしが携帯電話をバッグから取り出そうと伸ばした手を、類の手がやんわりと止めた。
「いいんだ。俺から、ちゃんと話したいし。牧野は休んでて」
 そう言って類は、部屋を出て行ってしまった。

 1人残された部屋はなんだか妙に広く感じて、さっきまでここで寝ていたのに、急に眠れなくなってしまった気がした。
 そのとき、ベッドの横に置いていたバッグの中から、携帯の着信音が聞こえてきた。
 あたしは慌ててバッグの中から携帯を取り出し、それを開いた。
「もしもし」
『牧野?』
 電話の声は、西門さんだった。
「西門さん?どうしたの?」
『いや・・・・・具合、どうかと思って。お前のことだから、また無理して働いてるんじゃねえかと思ったんだけど・・・・・』
「心配してくれたの?ありがとう。まだちょっと熱あるけど、大丈夫だよ。もう少し寝てれば、治りそう」
『またそう言うこと言って、無理すんじゃねえぞ。ちゃんとやすまねえと悪化するぞ』
 ちょっと怒りながらも、あたしの心配をしてくれる西門さんの言葉は暖かくて、思わず笑みが浮かぶ。
「大丈夫だってば。無理はしてないし」
『本当か?ってか・・・・・ずいぶん静かだな。弟とかいねえの?』
 西門さんの言葉に、どきりとする。
「あ・・・・・今、1人だから」
『1人?大丈夫なのか?薬は?』
「飲んだよ。大丈夫だよ、1人なのはいつものことだし・・・・・」
『アホ。具合悪いときはそうもいかねえだろ?なあ、なんか食ってるか?果物とか、持ってってやろうか?』
 心配そうな西門さんの声。
 なんだかいつもよりも優しい声に、少し照れくさくなる。
「大丈夫だってば、ただの風邪だし、薬も飲んだんだから―――」
 そう言い掛けた時、部屋の扉が開いた。
「牧野―――あ、ごめん、電話中?」
 その声が、電話の向こうにも聞こえたようだった。
『今の・・・・・類か?・・・・・お前、類のとこにいんの?』
「う、うん、まあ・・・・・」
『・・・・・ふーん・・・・・。じゃあ、心配することねえよな。泊まって行くんだろ?』
「あ、あの―――」
『別に、いんじゃね?付き合ってるわけだしな。類のとこなら親も安心だよな』
 突然ぶっきらぼうになった言い方に、あたしは戸惑う。
「西門さん?」
「総二郎?」
 聞いていた類が、西門さんの名前に首を傾げる。
『・・・・・風邪、早く治せよ』
「あ、うん・・・・・ありがとう」
『いや。じゃあな』
 そう言って、電話は切れた。
「・・・・・電話、総二郎からだったの?」
 類が傍に来る。
「あ、うん。心配してくれてたみたい」
「ふーん・・・・・・」
 なんとなく、不機嫌・・・・・?
 類はベッドの上に腰掛けると、あたしの髪をさらりと撫でた。
「・・・・・ゆっくり、休ませて上げたいんだけどな・・・・・」
「類・・・・・・?」
「たまに、自分でも持て余して、どうしていいかわからないときがある」
 ゆっくりと、類の顔が近づいてくる。
「る、類?風邪、移っちゃう・・・・・」
「移せば、治るから」
 気づくと、首の後ろに回っていた類の手が、あたしを引き寄せる。
「類」
「俺が風邪ひいたら、牧野が看病して」
 そう言って類は、あたしの返事を待つことなく、唇を重ねたのだった・・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ちょっと短め?
 ここのところ、偏頭痛に悩まされてます。
 頭痛もちなんで、いつものことなんですが・・・・・
 もしかしたら、1日2日休むこともあるかもしれませんが、どうかご容赦くださいませ。

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Sweet Angel vol.29 ~花より男子・類つく~

Category : Sweet Angel (完結) ~花より男子・類つく~
 -rui-

 「俺、反対だよ」
 家での食事中。
 俺は、つくしの話にそう言い放った。
「類・・・・・」
 つくしが困ったように眉を顰める。
「そんな、知りもしない女に会いにいくなんて」
「だって、教授に縁談の相手だよ?それに妊婦さんだし。とりあえず、会うだけ会ってみたいの。それで・・・・・できれば類たちが事情を知ってることも話して、類たちも協力できるってこと、教授に話したいの」
 必死で俺を説得しようとするつくしに、溜息が出る。
 人のために一生懸命になる。
 それはつくしのいいところではあるんだけど・・・・・。


 -tsukushi-

 「類が、まだ吉野教授のこと信用してないっていうのはわかってるよ」
 あたしの言葉に、類は箸を持つ手を止めた。
「そのくらい、あたしだって分かるんだよ。類は、いつも何にも言ってくれないけどさ・・・・・。でも、いつも一緒にいるんだもん。類が吉野教授に不信感持ってることくらい、わかる」
「つくし・・・・・すごい、成長したね」
「・・・・・その、保護者みたいな言い方やめて」
 思わず顔を引き攣らせて言うと、類がぷっと吹き出した。
「変な顔」
「類!」
 ひとしきりくすくす笑った後、類があたしの顔を見つめた。
「・・・・・わかった」
「え?」
「行ってもいいよ。だけど、俺も一緒に行く」
「ええ?でも―――」
「大丈夫。近くにいるだけ。たぶん・・・・・総二郎たちも同じこと考えてると思うから」
 にっこりと微笑まれたら・・・・・
 もう、あたしに断る理由は見つからなくて。
「もう・・・・・」
 仕方なく、溜息をついたのだった・・・・・。


 翌日、あたしは類の車に乗って、待ち合わせ場所のホテルへ向かった。
 
 あたしがロビーできょろきょろしていると、ロビーの椅子に座っていた女性が立ち上がり、にっこりと微笑んだ。
 とてもきれいな人だった。
 ひっつめた髪はきれいなお団子にまとめられていて、色は透ける様に白く、上品なピンクの口紅が引かれた唇は程よく口角を上げ、品の良い笑顔を作っていた。
 ふわりとしたお嬢様の雰囲気を持っていながら、英徳でよく見られたようなつんとした嫌味な感じをまったく受けることがない女性だった。

 「こんにちは。私、今野美幸です。お会いできて嬉しいわ」
 頬を紅潮させて、本当に嬉しそうに言うので、あたしの方が照れてしまう。
「い、いえ、こちらこそ・・・・・」
「上のバーでお話しましょ」
「あ、はい」
 あたしが答えると、美幸さんはくすくすと笑った。
「緊張なさらないで。年もそんなに変わらないんですもの。もっと楽にしていて」
 ふわりと、花の様に笑う。
 女のあたしでも、思わず見惚れてしまうような笑顔。
 こんな素敵な人の恋人って、どんな人だろう。
 やっぱり素敵な人かな・・・・・

 そんなことをぼんやり考えながらも、あたしの頭に思い浮かぶのは類の笑顔で。
 その思考に、溜息がでる。
 あたしの男の基準って・・・・・・

 最上階までエレベーターで上がり、まだ客もまばらなバーに入る。
 窓際の席に2人で並んで座り・・・・・
 ちらりと後ろを見ると、類、西門さん、美作さんの3人が入ってくるのが見えた。

 ノンアルコールのカクテルを頼み、2人で笑いあう。
「おかしいわね、バーに来て、2人してノンアルコールのものを頼むなんて」
「ほんと。お店の人、変な顔してたし」
「でも、下の喫茶スペースでは人が多すぎて・・・・・。ごめんなさいね、つき合わせてしまって」
 申し訳なさそうに言う美幸さんに、あたしは首を振った。
「ううん。あたしも人の多いところは苦手だし。静かなところのほうが落ち着いて話せるからちょうどいいですよ」
 そう言って笑って見せると、美幸さんもほっとしたように微笑んだ。
「孝一郎さんの言っていたとおり・・・・・素敵な人ね」
 孝一郎―――吉野教授の名前ね。
「すごく、おもしろい子がいるんだって聞いてたの。いつもF4と呼ばれる人たちと一緒にいるんだけど、あなた自身はF4の友達だというのを笠に着るわけでもなく、飾らない人なんだって。あなたの陰口を叩く人もたくさんいるのに、決して怯まないんだって。そして勉強熱心で・・・・・あんなに熱心な生徒には会ったことがないって、嬉しそうに話してたわ」
「そんな・・・・・・それ、褒めすぎです。あたしだって講義中に寝ちゃうことだってあるし」
「ええ、それも聞いたわ。でも、その後にレポートを提出させると、寝ていたはずの講義の内容も、しっかり勉強してあるって感心してたの」
 そりゃあ・・・・・学費を全て出してもらってるっていうのに、サボるわけにはいかないもの。
「その牧野つくしという人が・・・・・恋人の患者で、妊娠してるって聞いたときには、本当に驚いたって言ってたわ」
 その言葉に、あたしは頷いた。
「あたしも、びっくり。まさか吉野教授と白井先生が恋人同士だったなんて・・・・・」
「縁談を断ることが出来なくて、孝一郎さんとお会いして・・・・・。おかしいのよ、彼。お見合いの席だっていうのに2人になった途端、自分の恋人や大学のこと、それからあなたのことばかり話して・・・・・。あたしと結婚するつもりはないって、そりゃあもう簡単に、まるで、今日の夕食はいらないって言うみたいに言ったんだから」
 くすくすと笑う美幸さん。
「夕食、ですか・・・・・。それすごいですね。でも、教授らしいかも」
 思わずあたしも噴出す。
 飄々とした吉野教授が、美幸さんにそう言ったところを想像してしまう。
「それでね・・・・・あたしも、話すことにしたの。私の彼のこと、そして・・・・・お腹の中に赤ちゃんがいるということも」
 そっと、下腹部に手を添える美幸さん。
 愛しそうに、まるで宝物を見るみたいに自分のおなかを見つめる美幸さんは、とてもきれいだった。
「彼・・・・・孝一郎さん、少しも驚かなかった。あたしが無意識におなかを庇うような仕草をいていたことに、気付いてたのね。楽しみだねって、そう言ってくれたの。わたし、妊娠したことを彼にも・・・・・友達にも話すことが出来なくて、生もうかどうしようかとても悩んでいたから、孝一郎さんのその一言が本当に嬉しくて・・・・・・涙が出てしまったの」
 今も、目にうっすら涙が光っていた。
「わかります。わたしも・・・・・妊娠してるかもって思ったときは、本当に悩みました。婚約はしていたけど、まだ大学生なのにって・・・・・」
 あたしの言葉に、美幸さんも頷いた。
「精神的に、不安定になるものなのね。わたし、何を言われても彼とだけは別れないって決めていたのに、妊娠した途端、彼の負担になってしまうんじゃないかって思って、なかなか言い出せなかったわ。彼は、普通のサラリーマンで・・・・・彼の負担には、なりたくなかったから。でも、孝一郎さんと話して、何を悩んでいたんだろうって思った。わたしには、彼しかいないのにって・・・・・・それで漸く彼に告白して・・・・・すごく喜んでくれたわ。結婚しようって・・・・・言ってくれたの」
 嬉しそうに。
 本当に幸せそうに話す美幸さんが、とても素敵だった・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 一応、お話を書く順番を決めてます。
 まずはこのブログ。何とか毎日更新を続けたくて。
 で、次が「Bitter&Sweet」。こちらはやっぱり毎日とはいかないんですが、なるべくまめに・・・・と思ってます。で、その後はオリジナル小説を。こちらは節が短いので、それほど時間はかからないんですけど・・・・・優先順位的に、毎日は難しいかな。
 で、全て更新できて、それでも余裕のあるときは、拍手お礼用の小話を書いたりしてます。
 こちらは、本当にたま~にしか更新できないんですが、ちょっと拍子に思い浮かんだセリフとか、お話のシーンなんかを書いたりしてますので、たま~に見てやってくださいね♪

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導火線 vol.6 ~花より男子・類総つく~

Category : 導火線 (完結)~花より男子・類総つく~
 -rui-

 牧野を俺のマンションは連れて行き、ベッドに寝かせる。
「今、薬持ってくるから。何か食べれる?」
「ううん、いい」
「・・・・・じゃ、ちょっと待ってて」
 

 キッチンへ行き、冷蔵庫を開ける。
 ほとんど何も置いていない状態なのだが・・・・・
 先日、牧野が来た時に買ってきたりんごがあった。
 そのりんごを剥いて、薬と水と一緒にトレイに乗せて持っていく。

 「牧野、りんごくらいは食べれる?何か胃に入れてから薬飲んだ方が良い」
 そのりんごを見て、牧野がびっくりしている。
「それ、類が剥いてくれたの?すごい!りんごなんか剥けるんだ!」
「・・・・・馬鹿にしてる?」
 俺の言葉に、ぶんぶんと首を振る牧野。
「してない、してない、びっくりしただけ!」
 ムキになる様子がおかしくて、思わず噴出す。
「・・・・ほら、食べて」
 ベッドの横のボードにトレイを載せる。
 牧野が遠慮がちに、フォークに手を伸ばす。
「あ、ありがと。いただきます」

 りんごを食べる牧野を見ながら・・・・・
 俺は、総二郎のことを考えていた。

 『いくら友達でも、2人きりでいるときにあんまり気をゆるさねえ方が良いってこと』

 あのセリフは・・・・・
 牧野と2人のときに、何かあったということなのか。
 でも、牧野にそんな様子はない。
 だとすると、牧野の知らない間に・・・・・?

 「牧野」
「ん?」
 俺の声に、牧野が顔を上げる。
「今日、医務室で・・・・・総二郎に何か言われたりした?」
「西門さんに?別に・・・・・ボーっとしててよく覚えてないけど・・・・・薬もらって、それ飲んで・・・・・たぶんすぐ寝ちゃったから」
 首を傾げながらその時のことを思い出すように話す牧野。
 
 熱っぽく潤んだ瞳。
 微かに染まった頬。
 荒い息を繰り返す口元。

 こんな状態の牧野を前にして、普通でいられるか?
 なんとなく、その情景が見えたような気がして・・・・・

 「牧野」
 俺は、牧野の髪にそっと手を伸ばした。
「え?」
「・・・・・俺が言ったこと、覚えてる?」
「え・・・・・」
「総二郎のこと・・・・・あんまり、気を許さないで。2人きりに、ならないでって言ったよね?」
「あ・・・・でも、今日の場合は不可抗力って言うか・・・・・医務室に誰もいないと思わなかったし、あたし熱あったし、別に何も・・・・・」
 途端におしゃべりになる牧野に苦笑する。
「わかってる。牧野を疑ってるわけじゃないんだ。ただ、心配なだけ」
「類って、意外と心配性だよね」
「牧野だからでしょ」
「あ、ひど」
 ぷくっと頬を膨らませる牧野がかわいくて、その頬にチュッとキスをする。
「良いから、薬飲んで。また熱が上がってるみたいだよ。ちゃんと寝て」
「・・・・・はーい」
 照れくさそうに、わざとおどけて返事をすると、おとなしく薬を飲む牧野。
 飲み終わると、言われたとおり横になり、布団を引き上げる。
 俺はその布団をそっと牧野に掛けてやると、額に張り付いた前髪を指で救った。
「・・・・・おやすみ。好きなだけ、寝ていいから。なんだったらそのままここに住んじゃってもいいよ?」
「バカ」
 照れて顔を赤くする牧野。
 そんな顔を見てるとまたキスしたくなるけど・・・・・。
「おやすみ・・・・・」
 もう1度そう言って髪を撫でると、気持ち良さそうに目を閉じ、やがて牧野は眠りに入っていった・・・・・。

 ちゃんと寝たのを確認し、俺は部屋を出た。
 そのまま部屋にいたら、具合が悪いことも忘れて牧野を抱きたくなってしまうから。

 「本当に、一緒に住めないかな・・・・・」
 そう独り言を呟いて・・・・・・
 俺は、ソファーに身を沈めると、目を閉じた。


 気付いたときにはすっかり外は暗くなっていて・・・・・。

 「寝ちゃったのか・・・・・」
 俺はソファーに体を起こし、牧野を寝かせている寝室の方へ目を向けた。
 
 そっと扉を開けてみる。
 と、中は暗かったが、静かな寝息が微かに聞こえてきて、ほっとする。
 そっと中に入り、ベッドに寝ている牧野の顔を覗き込む。
 まだ少し顔は赤いものの、息遣いも落ち着いてきているようだった。

 そっと額に触れてみると、牧野が微かに身じろぎして、ゆっくりとその瞼を開いた。
「気がついた・・・・?よく寝てたね」
「類・・・・・ありがと。今何時・・・・・?」
「8時」
「―――8時!?」
 がばっと体を起こす牧野。
 その拍子に眩暈でもしたのか、体がふらりと揺れた。
「大丈夫?」
「だ、大丈夫。あたし、そんなに寝ちゃってたんだ・・・・・。ごめんね、迷惑かけて」
「迷惑だなんて、思ってないよ」
「・・・・・もう、帰らなきゃ」
「帰るの?」
 俺の言葉に、牧野はきょとんとする。
「そりゃ・・・・・もうそんな時間だし」
「このまま、泊まっていけば?」
 そう俺が言うと、暫く牧野は固まり・・・・・
 たっぷり10秒経ってから、
「ええ!?」
 と、目を丸くしたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 具合が悪いときは、無茶はさせない・・・・・・と思いますよ?
 こっちのブログでは、黒い類くんはでてきません♪

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