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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
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*このブログの無断転載複製を禁じます。
*万が一このブログをお読みになって不快感を感じられたとしても責任は負いかねますのでご了承ください。

Miracle Girl vol.15 ~花より男子・F4×つくし~

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
「牧野、こんなところにいたの」

振り向くと、類がいた。

「うん。目が覚めちゃって。日の出、見てたの」

類はにっこり微笑むと、あたしの隣に座った。

この砂浜で、こうして朝日を見るのも何度目だろう。

「もう2週間か。早いね」

「助けって、なかなか来ないんだね。道明寺家が動けば、すぐに見つかるかと思ったのに」

「・・・・・わざと、そうしてるのかもね」

類の言葉に、あたしは目を見開く。

「わざと!?」

「何か、考えがあるのかもしれないって思ったんだ。単なる勘だけどね」

こんな無人島に、あたしたち5人を置き去りにして、いったい何を考えてるっていうんだろう・・・・・?

やっぱり金持ちの考えることはわからない、とあたしは首を傾げるしかなかった。

「でも俺は、こうして牧野と過ごせる事ができて嬉しいと思ってるけどね」

そう言って、甘い眼差しであたしを見つめる類。

どきんと、胸が高鳴る。

「な、何言ってるの」

「司とは婚約解消したんだから、俺にも牧野を口説く権利あるよね?」

あたしの手に類の手が重なる。

「権利って―――」

類から離れようとするあたしを逃がすまいとするかのように、類がぐっとあたしの手を引き寄せる。

「好きだよ、牧野・・・・・」

避ける間もなく、重ねられる唇。

誰もいない浜辺。

静かな波の音だけが、耳に響いていた・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「いつになったら助けがくるのかなあ?」

あたしの呟きに、薪にする枝を折りながら、道明寺が顔を上げた。

「ああ?何言ってんだ?」

「だって、もう3週間だよ?そろそろ助けが来てもいいころじゃない?」

「―――こねえよ」

ぼそっと呟かれた道明寺の言葉に、一瞬固まる。

「―――今、なんて?」

「助けなんか、こねえつってんの」

「ど・・・・・どういうこと?あんた、何か知ってるの?」

道明寺が、肩をすくめる。

「まあな」

「って・・・・・なんで助けが来ないのよ!?」

「まだ勝負がついてねえからな」

「はあ?何よそれ、何の勝負?いつまでここにいるのよ?」

「お前が、F4の中から誰か1人を選ぶまで」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 思いつくままに、チョコチョコと書いていた無人島シリーズ。
 読み返してみると、不自然なところもあったりしますが・・・・・。
 書き直そうと思うと全部書き直したくなってしまうので、あえてそのままにしてしまいました。

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花火 ~花より男子・類つく~

Category : 花火 ~花より男子・類つく~
*このお話は、「導火線・類つく編」から続くお話になります。
 こちらのお話だけでもお読みいただけますが、より詳しい内容をお知りになりたい場合は、「導火線・類つく編」からお読みくださいませ♪


 -rui-

 「花火大会?」
 思わず聞き返すと、牧野が嬉しそうに頷いた。
「そう。明日なんだけど、類と一緒に行きたいなって思って」
 瞳を輝かせながらそう言う牧野はまるで子供みたいで、自然と頬が緩む。
「もちろん、いいけど。でもすごい人じゃないの?」
「それがね、西門さんが穴場を知ってるから連れて行ってくれるって」
「―――総二郎?」
 ぴたりと足を止める俺に、牧野はまだ気付かない。
 少し先を歩きながら、楽しそうに声を弾ませる。
「西門さんがよく知ってる料亭らしいんだけどね、窓からその花火大会の様子がばっちり見える部屋があって、そこを毎年借りてるんだって。いつもは彼女を連れて行ってるらしいんだけど、今年はあたしたちを連れて行ってくれるって―――」
 そこまで言ってようやく牧野はくるりと振り向き、俺が立ち止まっているのに気付いた。
「類?どうしたの?」
 パタパタと駆け足で戻ってくる。
「―――総二郎に誘われたの?その花火大会」
 俺の言葉に、牧野の表情が一瞬はっとしたものになる。
「うん、あの、類と2人でくればって・・・・・」
 慌ててそう説明する牧野に、他意はないってわかっているけれど。

 総二郎は、今でも牧野のことが好きだ。

 牧野の望みだから。

 友達として、ずっと牧野の傍にいると。

 そう言っていた総二郎はその言葉通り友達の枠を守りながらもずっと牧野の傍にいる。
 2人の関係は『友達』だけれど、総二郎は牧野のことを思い続けていて、その証拠に、いまだに彼女を作らない。
 大学ではほぼずっと牧野の傍にくっついてるし、牧野も総二郎のことを信頼しきっている様子が見ててわかり、俺がいないときに2人きりでいるのを見たあきらが『ラブラブなバカップルにしか見えなかった』と言っていたくらいだ。
 彼氏である俺が多少嫉妬したとしても仕方がないだろう。

 「―――牧野を、誘いたかったんじゃないの?」
 俺の言葉に、牧野が困ったように眉を寄せる。
「そんなことないってば。最初から、類と2人でくればって言ってたんだから」
 その言葉を、信用しないわけじゃないけれど・・・・・。
「類?あたし・・・・・類以外の人とは、見に行かないよ?」
 俺の顔を覗き込みながら、恥ずかしそうに頬を染めてそう言う牧野に。
 俺はちょっと驚きながらも・・・・・
 嬉しくて、その頬にすばやくキスをした。
「行くよ。俺だって、牧野以外のやつとは見に行かない」
 その言葉に、嬉しそうに微笑む牧野。
 そんな牧野の肩を引き寄せて・・・・・・
 放課後のキャンパスをゆっくりと歩いたのだった・・・・・。


 「よお、来たな」
 俺も名前だけは良く知っている有名な高級料亭へ行くと女将みずからに案内され、奥の部屋へ行く。
 そこではすでに来ていた総二郎とあきらが寛いでいた。
 花火大会まではまだ時間があり、とりあえず俺たちは4人で食事を楽しむことにしたのだ。

 「類、牧野を親に紹介したって?」
 あきらの言葉に、俺は頷いた。
「うん。先週帰ってきたからね。けどもう知ってたみたいだよ。俺の知らない間に牧野の家族まで招待してて、フランス土産なんか渡してた」
「へえ。じゃあ問題ないのか?」
 意外そうに目を見開くあきら。
「たぶんね。母親は、ずいぶん牧野と牧野の弟を気に入ってたみたいだよ。俺にも弟か妹を作ってやれば良かったなんて言ってた」
 俺の言葉を聞いて、牧野がくすくす笑う。
「進なんて、めちゃくちゃ緊張してたよ。類のお母さんてすごくきれいで・・・・・パパも見惚れてたし」

 花沢の家でカチンコチンに緊張していた牧野一家を思い出し、俺も思わず笑いを漏らす。
「面白かったよ、すごく。父親もすごく珍しいもの見れたみたいな顔してたし。また日本に帰ってきたときにはもっといろんな話がしたいってさ」
「へえ。良かったじゃん。類の両親にそこまで気に入られたんならもう何の障害もねえだろ」
 総二郎が穏やかに微笑む。
「最近のお前ら、幸せそうだもんな。特に牧野・・・・・。良かったな」
 その言葉に、牧野が総二郎を見つめ、嬉しそうに微笑んだ。
「うん・・・・・。ありがとう、西門さん」
 2人の視線が絡み合い、一瞬、2人きりの空間が出来上がる。
 2人にしかわからない、心の交流。
 悔しいけれど、このときばかりは俺も2人の邪魔はできなかった。
「―――まだ、礼を言うのは早いぜ?言っとくけど俺のきもちはまだ変わっちゃいねえから。お前らが結婚しても、離れるつもりはねえから覚悟しとけよ」
 一転、にやりと怪しげな笑みを浮かべる総二郎に、牧野が目を丸くする。
「は?」
「今の花沢低に住むのか、新居を構えるのかはしらねえけど。俺の計画ではその近くにマンションでも買って通い詰めるつもりでいるから。『花沢婦人の第2の夫』ってとこか?」
「冗談じゃないよ」
 思わず顔を顰める。
「少なくとも、俺がいない間に上がりこむのだけは勘弁して欲しいね」
「そう言うなよ。夫の留守に妻の愛人が入り浸って・・・・・なんて、昔の昼メロみたいでスリルあんじゃね?」
「総二郎!」
 じろりと睨む俺の視線を、気付かない振りでかわす総二郎。
 隣にいた牧野はおろおろと俺たちの顔を見比べ、その様子を見ていたあきらが耐え切れなくなったように吹き出した。
「お前ら、サイコーにおもしれえ。もったいないからずっとその関係続ければ。見ててあきねえよ」
「美作さん!人事だと思って!」
「人事だし。ま、マジで揉めたら牧野は俺んとこくれば。2人ともあわくって迎えに来ると思うぜ」
 くすくすと楽しそうに笑って言いながら、あきらはちらりと時計を見た。
「おっと、そろそろ時間だ。わりいけど俺はこれから彼女と約束だから、またな」
 そう言ってあきらが立ち上がると、総二郎もそれに習うように立ち上がった。
「あれ、西門さんも?」
「ああ。2人の邪魔はしねえよ。ここには誰も近寄らないように言ってあるから、後は2人でゆっくりしろよ。じゃあな」

 2人が行ってしまうと途端に静かになる。
 さっき、ちらりと総二郎が俺を見た視線がどことなく意味深で・・・・・・
 俺は、ふすまで仕切られた隣の部屋を、なんとなく見つめた。
「そろそろ始まるかな」
 牧野がそう呟いたときだった。

 ドーンという腹に響いてくるような音とともに、夜空に大輪の花が咲くように花火がその光の花を咲かせた。
「すごーい、こんなに近くで花火見てるのに、何も邪魔するものがないなんて・・・・・。西門さんに感謝しなくちゃ」
 嬉しそうにそう言う牧野を、なんとなく恨みがましい目で見る。
 と、それに気付いた牧野が俺を見つめ、ふっと笑った。
「それから、類にも」
「俺?何で?」
「だって・・・・・類とじゃなかったら、きっとこんな幸せな気持ちにはならないから・・・・・。今、すごく幸せなのは、類のおかげだもん」
 そっと、俺の胸に頭をもたせ掛ける牧野。
 俺はそんな牧野の肩をそっと抱いた。
「それを言うなら俺も・・・・・。牧野が隣にいてくれるだけで、見るものすべてが新鮮で、こんな楽しい気分になれるって、自分でも知らなかった。―――ありがとう」
 
 ゆっくりと2人の唇が合わさる。

 次々に打ち上げられる花火に照らされた牧野の頬と、花火の光を映す潤んだ瞳。

 ずっと一緒にいられれば、他のものは何もいらない。

 そんな風に思えるたった1人の女だ・・・・・。

 「―――花火大会が、終わるまで待てないかも」
 俺の言葉に、牧野がきょとんと首を傾げる。
「何を?」
「隣の部屋・・・・・泊まれるようになってるって知ってた?」
 ちらりと隣の部屋に視線を飛ばし、そっと耳元に囁く。
 途端に、真っ赤に染まる牧野の頬。

 慌てて逃げ出そうとする前に。

 しっかりとこの腕の中に捕まえておかなきゃね・・・・・。


                              fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この続きを、ひょっとしたら「Bitter&Sweet」にUPするかもです。
 まだ未定ですので、いつのことになるかわかりませんが。
 2人の間に大輪の花火が咲き、つくしの中には新しい何かが・・・・・
 その後の話は、またいつか、書く機会がありましたら・・・・・。

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Bouquet 2 ~花より男子・総つく~

Category : Bouquet ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 「だから、何でそうなるんだよ?」
 俺はいらいらと目の前の壁を叩いた。
「だから、牧野のパパが緊張しちゃって。朝からトイレに篭りきりなんだってさ、腹痛起こして」
 類が表情を崩さずにそう言うのが余計に癇に障るってこと、この男は気付いてるんだろうか。
「だからって、何でお前がつくしの父親役やるわけ?」
「俺が適任だから、じゃない?別に好きでやるわけじゃないよ。パパに頼まれちゃったんだからしょうがないじゃん」
「しょうがないって顔してねえんだよ、お前は!大体、つくしの父親のことパパって呼ぶな!つくしと結婚するのは俺なのに、まるでお前が新郎みたいじゃねえか!」

 「まあまあ、そういきり立つなって総二郎。普通新郎は花嫁をエスコートしてこねえし。心配しなくってもそのまま牧野連れ去る、なんてことねえだろ」
 そう言って俺たちの間に入ったのはあきらだ。
 半ば呆れ顔で、それでもいつものことだと穏やかに微笑みながら俺を宥めにかかる。
「とにかく、そういう事だから。先に言っておいたほうがいいと思ってさ。牧野もえらく緊張してるみたいだから、俺は花嫁の様子見てくるよ」
 そう言って軽く手を振ると、類はさっさと俺に背を向けて行ってしまった・・・・・。


 「まあ、お前の心配する気持ちはわからないでもないよ。お前と付き合ってからもあいつらの関係は変わらなかったからな。相変わらず類は牧野の家に入り浸って、あそこの家族とはまるきり本当の家族みたいになっちまってる。―――だから、牧野の父親も類にその役を任せたんだろ」
 ソファーでコーヒーを飲みながら、あきらもすっかり寛いでいた。
 いらいらと落ち着かない俺を、呆れたように眺める。
「けど、牧野と結婚するのはお前なんだからさ、そうカリカリすんなって」
 
 ちらりとロビーのほうに目をやれば、つくしの弟が手に飲み物が入っているらしい紙コップを持ち、花嫁の控え室へと消えていくところだった。
「―――さっきの話」
 俺が口を開くと、あきらがん?と顔を上げた。
「類のやつ、ここへ来てつくしを連れ去ったり―――しねえよな」

 その言葉にあきらは暫しぽかんと俺を眺め―――

 「ぶっっっ」
 と、堪えきれなくなったように吹き出した。
「おま―――サイコーだな」
 クックッと肩を震わせ、目に涙を溜めながら笑い続けるあきら。
 さすがに俺も照れくさくなる。
「笑うなよ」
「わりい、けど―――牧野のこととなると、お前はまるっきり人が変わるよな。ま、だからこそ類も―――それに司も、お前たちの結婚を認めたんだろうけどな」
 そう言ってあきらがロビーのほうへ目を向けた。
 
 ちょうどそこへ、颯爽と現われたひときわ背の高い、目をひく男―――司を見て、手を上げる。

 「よお、間に合ったな」
 あきらの言葉に、司がにやりと笑う。
「牧野と総二郎の結婚式に、俺が遅れるわけにいかねえだろ」
「サンキュー。スケジュールの調整、大変だったんじゃねえのか」
「少し急だったからな。けどうまくいったからここにいるんだ。余計な心配するなよ。それより、類は?」
 くるりと周りを見渡し、司が聞く。
「類なら、牧野の父親役やることになって、牧野のところに行ってるよ」
「はあ?なんだそりゃあ」
 司が怪訝そうに顔を顰める。
「牧野の親父さんが具合悪くって、急遽そうなったらしい。親父さんの頼みなんだと」
 あきらの言葉に司はますます顔を顰め、ぼそっと呟いた。
「あいつ―――そのまま牧野連れ去ったりしねえだろうな」


 教会に人が参列し、パイプオルガンが厳かに旋律を紡ぎ始める。

 俺は牧師の斜め前に立ち、入り口を見つめた。

 やがて入り口の扉が静かに開き・・・・・

 類に付き添われた花嫁―――牧野つくしがその姿を見せた。

 純白のウェディングドレスは見事に色白なつくしの美しさを引き立てていた。

 ゆっくりと近づいてくるその表情はまだ伺うことができないが、おそらく緊張しているだろうことは、類の腕に掴まるその手が微かに震えていることでも手に取るようにわかった。

 やがて2人は俺の前で足を止め、類が俺を見て微笑んだ。
「バトンタッチ。ちゃんと連れてきて、安心したでしょ?」
「心配なんか、してねえよ。つくしが、俺以外のやつのとこなんか行くわけねえ」
 俺の言葉に、類がくすりと笑う。
「俺はいつでも、準備オッケーだったんだけどね。―――しょうがないから譲ってあげるよ」
 類に促され、つくしが俺の隣に立つ。
「―――類、ありがとう」
 ヴェール越しに類を見たつくしの目には、きっと涙が浮かんでいるんだろう。
「―――俺は牧野の一部だから。いつでも力になる。これからもずっとね」
 そう言って類は下がり、あきらと司のいる列に並んだ。


 神父の前で愛を誓い、指輪の交換をする。

 そしてつくしのヴェールを上げると、その日初めて俺は愛する女―――牧野つくしの顔を見た。

 潤んだ瞳が俺を見上げる。

 「―――きれいだ」
 俺の言葉に、照れくさそうに微笑む。
「ありがと―――西門さんも、かっこいいよ」
「いい加減、名前で呼べよ。つくし」
 俺の言葉にポッと頬を染め、慌て始める。
「そ、そうだけど、つい―――」
「本当に、類に連れ去られたらどうしようかと思った」
「―――馬鹿」
「馬鹿で結構。それだけお前に惚れてるってことだ・・・・・。つくし」
「うん?」
「―――愛してるよ」
 その言葉に、つくしの瞳から涙が零れ落ちる。

 「―――わたしも・・・・・」

 そして、やわらかく微笑んで。

 「愛してる、総―――」

 重ねられる唇。

 鳴り止まない歓声と拍手。

 そしてライスシャワーの中俺はつくしと手を繋ぎ、仲間の元へ―――

 「先輩!ブーケ!」
 どこからか桜子の声が響き―――

 つくしは、持っていたブーケを青空に向かって勢いよく放り投げたのだった・・・・・ 


                                      fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やっぱりこのタイトルのお話と言ったら、これしかないですよね。
 幸せな2人。
 ちょっと短めにまとめてみました。

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Miracle Girl vol.14 ~花より男子・F4×つくし~

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
「これ、もう火ぃつかねえぞ」

道明寺が、持っていたライターを放り投げた。

「とうとう?じゃあやっぱり火を起こさないと」

西門さんが持っていたライター。

それが使えなくなるまでには助けが来ないかと、微かに残っていた望みも絶たれてしまった。

「俺がやんのか?」

道明寺のうんざりした表情に、あたしは肩をすくめた。

「仕方ないじゃない。今あんたとあたししかいないんだから。急がないと、日が暮れちゃうよ」

「・・・・・お前と2人きりだったら、それもまた楽しかったけどな」

さりげなくあたしに近寄ってきた道明寺にぎょっとして、思わず後ずさる。

「な、何言ってんのよ!くだらないこと言ってないで早く火を起こして!」

「心配すんな。それくらいあっという間にやってやるから」

じりじりとにじり寄ってくる道明寺に、大きな木を背に、逃げ場をなくすあたし。

その両脇に手をつき、間近に迫ってくるきれいな顔。

「言っておくが、この俺から逃げられると思うなよ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「この草は、何に使うの?」

あたしの言葉に、西門さんが顔を上げる。

「それは薬草。擦りむいたりなんかしたとき、傷口に塗るんだよ」

「へえ。それにしても、良くそんなことまで知ってたね。驚き」

「一応な。英才教育の中で、そんなことも教えてもらった。今の世の中、何があるかわからねえし。早速役に立ったってわけだ」

にやりと笑う西門さん。

意外と頼りになるその姿に、あたしもちょっとどきどきしていた。

「えっと、じゃあこっち・・・・・」

なんとなく緊張して、あたしはその場から動こうとして―――

「あぶねえ!」

ぐいっと、突然腕を引っ張られ、あたしは体のバランスを失った。

「わっ」

とっさに西門さんの腕につかまり、西門さんに抱きつくような格好に。

慌てて離れようとするあたしの肩を、さらにぐっと抱き寄せる。

「な―――」

「そこに、毒草がある」

「ど、毒草!?」

「かぶれるくらいだけどな。けど、2,3日は引かない強力なやつだから、気をつけろ」

「あ、ありがとう・・・・・。あの・・・・・そろそろ離してくれない・・・・・かな?」

どきどきしながらそう言うあたしの顔を、にやりと笑みを浮かべ覗き込む西門さん。

「俺に、ときめいちゃったりしてる?」

「ば、馬鹿!そんなこと―――!」

「俺は、ときめいてるよ。お前に―――」

そして次の瞬間。

西門さんの唇が、あたしの唇に重なっていた・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「この水ってもう飲めるの?」

500mlのペットボトルに溜った水は、とても綺麗に見えた。

「ああ、ろ過してあるからな」

「凄いね、美作さん。こんなの作れるんだ」

「誉めても何も出ねえぞ」

にやりと笑う美作さん。

「違うよ。本当に感動してるの」

「飲んでみてもいいぜ」

「え、いいよ!貴重な水なのに」

「水分取らなきゃ人間生きていけねえからな。喉が渇いたらちゃんと飲めよ」

「うん、ありがとう。優しいね、美作さん」

あたしの言葉に、美作さんはちょっと笑ってあたしを見た。

「お前に死なれたら困るからな」

あたしを見つめるその甘い瞳にドキッとする。

「お前と2人きりじゃないのが残念だよ」

「な、何言ってるの。みんな一緒だから協力しあえるんじゃない」

「もしお前と2人きりだったら・・・・・俺が、命に代えても守ってやるよ」

その瞳は真剣で・・・・・冗談を言っているようには思えなかった・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 無人島でF4に迫られるつくし。
 Bitter&Sweetで連載するとしたら相当やばい話になりそう(^^;)
 今のところ、その予定はないですけどね。

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Miracle Girl vol.13 ~花より男子・F4×つくし

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
無人島で2人きりになるとしたら、誰がいい?

いつだったか、滋さんに聞かれたことがある。

F4の中で、誰か1人だけ。

その時はなんて答えたっけ?

浮世離れした人たちだから、誰が相手でも苦労しそう。

そう思ったのは覚えてる。

まさか、それが現実になるなんて。

でもその相手が1人じゃなくて、4人全員だったのはよかったのか悪かったのか・・・・・

そしてあたしはこの場所で、彼らの本音を知ることとなる・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ちょっと花沢類!寝てばっかりいないで手伝ってよ!」

F4と無人島に流れ着いて1週間。

毎日水の確保と食料の調達に四苦八苦しているあたしたち。

それでも花沢類のマイペースは相変わらずだった。

「海に潜って、魚捕まえてきてよ」

「簡単に言うけど、結構難しいんだよ」

「わかってる。でも、花沢類が一番うまいんだもん。他の3人には森のほうに行ってもらったから」

「・・・・・めんどくさ」

「花沢類!」

「わかったよ・・・・・でも、1つ条件」

そう言ってあたしを見つめる瞳に、どきりとする。

「な、何?」

途端に手を引っ張られる。

「キス、したい」

そして掠めるようなキスを1つ。

真っ赤になったあたしを満足そうに見て。

「じゃ、行って来るよ」

にっこりと天使の笑顔を残して、海へと走っていった・・・・・。

残されたあたしが、暫く固まっていたのは、言うまでもない・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 F4に翻弄されるつくし。
 このお話はあくまでもコメディ。
 つくし争奪戦を、楽しんで書いてます♪

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Miracle Girl vol.12 ~花より男子・F4×つくし

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
「船は苦手なんだけど」

うんざりするあたしを見て、にっこりと微笑む花沢類。

「景色でも見て、気を紛らわせれば」

「そんなこと言われても・・・・・」

見渡す限り青い海。

確かにきれいだけれど・・・・・。

5人で旅行に行くのに、何でわざわざ船?

「文句言うなよ。たまには良いだろ?」

道明寺がえらそうに言う。

「心配すんなよ。船に酔ったら俺がやさ~しく看病してやるから」

にやりと怪しげな笑みを浮かべる西門さん。

「そうそう。こんないい男四人が付いてるんだから、心配すんなよ」

その隣でのんきに雑誌をめくる美作さん。

「ははは・・・・・それは結構なことで」

あたしは4人を前に、乾いた笑いを浮かべるしかなかった・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

強い衝撃に、ふと目が覚める。

「何事?」

甲板に出ると、目の前に見たこともないような植物や木が鬱蒼と茂った小さな島。

「無人島らしいな」

同じように甲板に出てきた西門さんがそう言った。

「何でこんなところに?」

「船が壊れた」

そう言ったのは、いつの間にかあたしの後ろにいた道明寺だ。

「壊れた?どういうこと?」

「自動操縦にしてたんだよ。こんな島に着くはずじゃなかった」

「・・・・・って、どうするの?連絡は?」

「通じねえよ」

道明寺の後ろから、美作さんが顔を出す。

片手には携帯電話。

そしてその隣には花沢類。

「ここ、電波が届かないみたいだね」

肩をすくめてそう言う類に。

あたしの頭はすでにパニックだ。

「どうするの!?」

4人は顔を見合わせ・・・・・

「サバイバルに挑戦、だな」

西門さんがにやりと笑い。

3人も頷いて笑ったのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 まんまと4人に無人島まで連れて来られちゃったつくし。
 拍手お礼用の無人島シリーズです。
 
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Summer vacation ~花より男子・総つく~

Category : Summer vacation ~花より男子・総つく~
 「昨日、誰と一緒にいた?」

 講義の途中。
 突然現われた西門さんに連れられ、狭い資料室に連れ込まれる。
「は?誰とって・・・・・」
 てか、怖いんですけど。
「バイト、休みだったって聞いてねえぞ。しかも携帯にも出ねえ」
「あ・・・・・充電、切れちゃって」
「・・・・・夜はどこにいた?」
「へ・・・・・」
「ずっと、お前の家の外で待ってたんだよ。車の中でまるで刑事ドラマみてえにコーヒー飲んで」
「それは・・・・・ご苦労様」
「家にも帰らず、そのままご出勤?いつからそんな不良になったわけ?つくしちゃんは」
「てか、出勤じゃないし・・・・・」
「話を逸らそうとしても無駄。質問に答えろよ。誰と、どこにいた?」

 壁に追い詰められて、絶体絶命ってこういうこと言うの?
「言っても・・・・・・怒らないって約束して」
「要するに、俺に怒られるようなことだと」
「そうじゃないけど。最後まで、ちゃんと聞いてって言ってるの」
「―――わかった。じゃ、俺が納得できるように話してみ」
 西門さんに促され、あたしはひとつ息をつき、話し始めたのだった・・・・・。


 事の起こりは昨日の大学の帰り。

 一度家に帰ってからバイトへ行かなくちゃならなくて、ちょっと急いでた。
 そこへ現われたのは、自ら車を運転していた花沢類だった。

 「牧野!」
「類?どうしたの?」
「ちょっと、乗って!」
「は?あたしこれからバイトが―――」
「いいから早く!」
 そのまま車の中へ引っ張り込まれ、急発進させられ、あたしはひっくり返りそうになる。
「きゃあっ、ちょっと類!いったいどういうことか説明してよ!」
「ちょっとだけ、付き合って」
「は?どこに?」
「島」
「島ぁ?」


 連れて行かれたのは、花沢の所有している小さな島で。

 「・・・・・で?ここで何すればいいの?」
 もうバイトどころじゃない。
 あたしはすっかり諦めモードで、砂浜でリラックスしている類に聞いた。
「何も。一緒にいてくれればいいよ。明日の朝にはちゃんと大学まで送り届けるから」
「明日の朝!?」
「だって、もう夜だし」
「しれっと答えないでよ!どういうことかちゃんと説明して!」
「両親が、来てるんだ」
「は・・・・・?どこに?」
「うちに。だから、帰りたくない」
「ちょっと待って。類が帰りたくないからって何でそれにあたしが付き合うの?しかもこんなとこで!」
「婚約しろって言われたんだ」
「婚約・・・・・」
 ジュニアなら、珍しい話でもないんだろう。
 以前、あたしも道明寺に婚約しようと言われたことがある。
 だけどあたしは今、西門さんと付き合ってる・・・・・。
「俺はまだ、そんな気ない。だから、両親に言ったんだ」
「なんて?」
「好きな子がいるって」
「ちょっと待って・・・・・それ、まさか―――」
「うん、牧野のこと」
 にっこりと、天使の微笑。
 だけど、それを笑って許せるほどあたしもおめでたくはない。
「何でそんなこと!」
「婚約の話断るための口実だよ。でもさすがに俺の話をそのまま信じるような両親じゃなくてさ。証拠を見せろって言うんだ。その『好きな子』と真剣に付き合ってるのかって」
「・・・・・それで、こんな島に連れてきたの?」
「そういう事。一晩でも、こんな島に2人きりでいられるってのは特別な感情がなきゃできない」
「強引に連れてきたんじゃない」
「そんな事情まで両親にはわからない。とにかく、一晩だけでいいから、付き合って。もちろん何もしないから」
 そう言って微笑む類に、あたしは深い溜め息をついたのだった・・・・・・。


 「で、類と一晩その島で過ごしたと」
 相変わらず西門さんの額には血管が浮かんでる。
「ずっと、砂浜でおしゃべりしてたの。朝になって迎えのヘリが来るまで・・・・・。その後は大学まで類に車で送ってもらった。それだけだよ」
「それだけ?他の男と2人きりで一晩過ごして朝帰りして、それだけ?お前、いつからそんなふしだらな女になったわけ?」
「ふしだら?そっちこそ、彼女に向かってふしだらって何よ!」
「類と2人きりで、本当に何もなかったってどうやって信じればいいんだよ!」
「だってしょうがないじゃない!いきなりそんなとこに連れてかれて、泳いで帰るわけにもいかないし、どうすればよかったのよ!」

 怒りの収まらない西門さんと、信じて欲しくても、その方法がわからないあたしと。
 しばらく睨み合いが続いた。
 そのとき。

 「牧野、総二郎、ここにいたの」
 資料室の扉が開き、当の類が顔を出した。
「類!てめえ!」
「牧野、昨日はありがとう。おかげで両親も納得してくれたよ。お礼に、これ」
 そう言って、いきり立つ西門さんを無視して類があたしに1つの封筒を渡した。
「何?」
「航空券。グアムのうちの別荘、使っていいから。夏休みに2人で行って来れば」
 そう言うと、類は涼しい笑顔で資料室を出て行ってしまったのだった・・・・・。

 残されたあたしたちは、なんとなく毒気を抜かれた気分で・・・・・・

 「どうする?これ」
 あたしの言葉に、西門さんは肩をすくめ、苦笑してあたしを見た。
「せっかくの好意だから、甘えさせてもらってもいいけど。お前が、良ければの話・・・・・」
「あたしが、断るって思ってるの?」
「いいや。けど、嫉妬深い彼氏といると苦労するかも知れねえぜ?まずは水着。俺以外のやつに見せたらただじゃおかないから、覚悟しとけよ」
 そう言っておどけると、唇に触れるだけのキスが落ちてくる。
「―――それじゃ海に行けない」
「大丈夫。あいつのとこ、プライベートビーチがあるから」

 用意周到。
 なかなかバイト付けの毎日から抜け出せないあたしを丸め込むための作戦だったんじゃないかって、疑いたくなるくらい・・・・・。

 でも、もしそうでも騙されてあげようかなって気になる。

 「西門さんが、あたしだけを見ててくれるなら、どこにでも行ってあげる」
 
 珍しく素直にそう言えば。

 少年のように、嬉しそうにはにかむ。

 「もう、俺の眼にはお前しか映ってねえよ」


 そうしてあたしたちは、2人だけのバカンスへと旅立った・・・・・


                                     fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以前に拍手お礼用の小話としてUPしていたお話を、ちょっと長くしてみました。
 してやられたのは、総二郎なのか、つくしなのか・・・・・。
 その辺は、皆さんの想像にお任せします♪

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Miracle Girl vol.11 ~花より男子・F4×つくし

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
美作さんの家に泊まってしまったことが原因で、花沢類や西門さんの家にも泊まる羽目になってしまったあたしだけど。

花沢類も、西門さんもあたしにキス以上のことはしようとはせず(キスだけでも充分なんだけど)。

F4が、あたしのことを本当に大切に想ってくれてるんだってことはとてもよくわかったけれど。

でも、だからってこの4人の中から誰か1人を選ぶだなんて、そんなことできっこない。

だって、みんな大切な友達だから・・・・・。

この友情を、壊したくない。

日に日に4人の思いの強さがあたしに伝わってきて。

そろそろ何とかしなくちゃいけないかも・・・・・。

そう思っていたときだった。

「5人で旅行に行かない?」

花沢類に誘われ、あたしはF4とともに旅行へ行くことになった。

この旅行が、とんでもないことになるなんて、思いもせずに・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 久しぶりの「Miracle Girl」です。
 ここから無人島編に突入♪

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Smile for me 3 vol.4 ~花より男子・総つく~

Category : Smile for me ~花より男子・総つく~
 -tsukushi-

 こんなに怒ってる西門さんを見るのは、初めてかもしれない。

 切れ長の目は容赦なく鋭くあたしに注がれ、あたしの手首を掴む手は緩みそうもなく、きりきりと痛んだ。
 
 「―――頼まれたの、桜子に」
 あたしの言葉に、西門さんは表情を変えず続けた。
「それは聞いた。俺が聞きたいのは、何で断らなかったのかってことだ」
「何でって・・・・・」
「キャバクラだぞ?何するところかわかってるだろうが。たとえ仕事だって、こんなことするなよ!」
 怒鳴った拍子にその手に力がこもり、あたしは手首の痛みに顔を顰めた。
「たった1日だけだし、お給料が良かったから・・・・・」
「で、客に触らせて、次も指名するって言われたらまたやるつもりだったわけ?」
「触らせたわけじゃないよ。今日は接客はしないっていう話で・・・・・」
「あほかお前!ああいう店で、そんなの通るかよ!」
「だって―――」
 手首を掴んでいた手をぐいと引っ張られ、あたしは思わずよろけて、西門さんの傍に引き寄せられる。
「お給料がいいからって、あんな店でバイトできる女なわけ?お前は。それ知って、俺がなんとも思わないとでも?」
「―――本当に、1日だけのつもりだったのよ。だから、桜子にも黙っててって―――」
「俺に隠しとおせるわけねえだろ?ほんっとに馬鹿だなお前は!」
「ば―――馬鹿とかあほとか、そこまで言わなくたっていいじゃない!」
「いーや、言わせてもらうね。お前がそんなに馬鹿なやつだとは思わなかった。よりによってキャバクラでバイトだと?あんな気障ったらしいスケベ野郎に簡単に触らせやがって!」
 怒りがおさまりそうもない西門さんに、あたしは小さく溜め息をついた。
「ただのバイトだよ」
「俺は認めない、そんなバイト。お前が他の男の横に座ってるって考えただけでも腹が立つ」
「そんなこと言ったって・・・・・」
「お前の横にいていいのは俺だけ。お前の笑顔も全部俺のもの。他の男に安売りすんなよ」
「―――じゃあ、西門さんの笑顔は?」
「おれ?」
「バイト辞める代わりに―――西門さんの笑顔を、あたしだけに頂戴」

 昼間、バイト先の休憩室で見たTVの映像が蘇る。

 リポーターの女性に、甘い笑みを向けていた西門さん。
 
 それだけじゃない。

 TVを見てたすべての女の子があのとろけるような笑顔を見ているのだ。

 「仕事だって、わかってるけど。でも、あたし以外の人に笑顔向けないで。西門さんの彼女はあたしなのに・・・・・」
 ポロリと涙が零れた。
「牧野・・・・・」
 西門さんが、驚いたような顔であたしを見つめる。

 あたしは慌てて涙を拭った。

 やきもちなんて、みっともない。

 西門さんがもてるのは今に始まったことじゃない。

 でも、誰にでもあんな笑顔を向ける西門さんを見ていると、自信がなくなってしまう。

 あたしは、西門さんの彼女でいられるのかなって・・・・・

 俯いた瞬間、西門さんの腕があたしをふわりと抱きしめた。

 「―――ほんっと馬鹿なやつ」
 その言葉にむっとしてあたしは離れようとしたけれど、西門さんの腕が緩むことはなくて、あたしは戸惑いながらも西門さんの顔を見上げた。
「・・・・・俺がどれだけお前に惚れてると思ってるんだよ」
「そんなの・・・・・わかんないもん。いろんな人にその憎たらしい笑顔振りまいてるくせに」
「そりゃあ、性分だからな。だけど、あんなのは全部作り笑い。本当に俺が笑顔になるのは、お前の前だけだって何でわかんねえかな」
 西門さんの瞳が、甘くあたしを見つめる。
「・・・・・自信、ないもん。あたしは西門さんみたいにいろんな人と付き合った経験もないし・・・・・」
「関係ないだろ?俺がお前がいいって言ってるんだから。むしろ付き合った経験なんか少ないほうがいい。これ以上嫉妬したら俺がおかしくなっちまう」
「・・・・・自分のこと棚に上げて。ずるいんだから」
 じろりと睨みつけると、なぜか西門さんは嬉しそうに笑った。
「今までは、うざいとしか思わなかったけど・・・・・お前のやきもちは気分いいもんだな。初めて知ったよ」
 おかしそうに笑いながら言われて、あたしは頬が熱くなるのを感じて焦った。
「もう、離してよ!あたしのことからかって楽しんでるんでしょ」
「少しな。けど、お前が悪いんだぜ。俺に黙ってあんなバイトするんだから」
「それは―――ごめんなさい」
 降参して素直に謝ると、西門さんの目が優しく笑った。

 ―――ああ、そうか・・・・・

 「約束、守れよ?」
 「約束?」

 西門さんの掌が、あたしの頬に触れる。

 「バイト、辞める代わりに―――俺の笑顔をお前だけに、ってやつ」
 「あれは―――」
 「いまさら取り消しはなしだぜ。俺の笑顔は、お前だけのものだ。だから―――あんなバイト、もう二度とするなよ」

 とろけるような笑顔と、甘い声・・・・・

 ―――そう、この笑顔は・・・・・あたしのものだ・・・・・

 ゆっくりと唇が重なり、啄むような口づけを繰り返す。

 「―――返事は?」
 わざと耳元に唇が触れるか触れないかの位置で囁く。
「わかったって言ったら・・・・・笑ってくれる?」
「ああ。牧野つくしだけに、最高の笑顔をやるよ」

 そして再び合わさる唇。

 あたしは西門さんの首に手を回し、背伸びをしてその耳元に囁いた。

 「じゃ、約束。ずっと・・・・・あたしだけに見せてね」

 切なくなるほど甘い、その笑顔を―――


                               fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総ちゃんのつくしに向けられる笑顔は、いつでも特別なんです。
 それにつくしが気付けば、万事オッケー♪ラブラブです♪

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Smile for me 3 vol.3 ~花より男子・総つく~

Category : Smile for me ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 大学を出ようとしたところで何人かの女の子に捕まって、何とか切り抜けようと愛想笑いを振りまいていたときだった。
 ふと見れば、牧野と類が裏門のほうへと歩いていくところ。

 ―――なんで牧野がここに?

 今日大学に来るなんて話は聞いてない。
 確か今日もバイトだったはずで・・・・・

 俺は適当に女の子たちをあしらい、2人のあとを追った。

 門を出たところで2人に追いつき、牧野を捕まえる。

 俺の質問にも、しどろもどろで明らかに何か隠してる様子が見え見えだ。

 それでも追及する俺を振り切り、行ってしまった牧野の後姿をいらいらする思いで見ていると・・・・・
「バイトって、なんだろう?総二郎聞いてなかったの?」
 類の言葉に肩をすくめる。
「何も。あいつ、何こそこそやってるんだ」
「・・・・・ちょっと心配だな。夜のバイトなんて、怪しいのじゃないのかな」
「変なこと言うなよ。大体・・・・なんでお前が牧野と一緒にいるんだよ」
 俺の言葉に、類はちょっと目を瞬かせた。
「さっき牧野が言ってただろ?前に牧野に貸した本、返しに来たんだよ。急がなくても良いって言ったんだけど、あいつ律儀だし。それよりバイトのこと、ちゃんと聞いておいたほうが良いんじゃないの?牧野のことだから、三条あたりにそそのかされて怪しいバイトに手ぇ出してるのかも」
 類に言われ・・・・・

 俺もなんとなくそんな気がしてきて、心配になってきた。

 大体、俺と付き合いだしてからも桜子のやつは牧野を合コンに連れ出したりするし、ろくなことをしねえ。

 俺は早速桜子を追及するべく、携帯を取り出したのだった・・・・・。


 ようやく桜子を捕まえ、事情を聞きだしたのはもう夜の8時近かった。
 類の予想通り、牧野は桜子が興味本位で始めたキャバクラのバイトのピンチヒッターに借り出されていることがわかった。

 まったく冗談じゃない。
 キャバクラなんて、あいつに似合わないことこの上ない。
 てか、そう言う問題じゃない。
 あいつが俺以外の男の隣に座って酒を注いだりするのなんか、想像するだけでむかむかしてくるっつーの!

 牧野との約束だからとなかなか口を割ろうとしなかった桜子を宥めたり脅したり(!)しながら、ようやく店の場所を聞き出した俺は、早速その店に乗り込んでいった。

 俺の気迫に押されてか、途中俺に気付いてながらもぎょっと目を見開き道を開けるように後ずさるやつらを横目に、俺は牧野がいるらしいそのテーブルへと突き進んだ。

 派手なスーツを着た、見るからに気障ったらしい男が馴れ馴れしく牧野の横にべったりと座っていた。
 牧野はセクシーな、胸の開いたオフホワイトのミニワンピースを着て座ってる。
 戸惑った様子が普通のキャバ嬢に慣れたやつには新鮮なのだろう、いやらしい目で牧野の全身を嘗め回すように見つめ、グラスを握らせたその手を掴み顔を寄せる。

 完全に頭にきてた。
 あんないやらしい野郎に、俺の牧野が・・・・・!

 「そのきたねえ手を離せよ」

 握られていないほうの牧野の手を握り、ぐいっと引っ張る。
 驚いて俺を見上げる牧野。
 隣に座っていた男も、ぎょっとしたように俺を見上げた。
「西門さん!」
「―――お前、何してんの」
「な、なんで・・・・・」
「俺のことはいい。とにかく、帰るぞ」
 そう言って立たせると、隣に座っていた男が慌てて立ち上がった。
「ちょ、ちょっと待てよ!なんだよあんた、勝手に入ってきて・・・・・!」
「ああ?」
 じろりと睨みつける。
 たぶん、このときの俺は相当不機嫌な顔をしていたと思う。
 男が、俺に睨まれるとさっと青ざめ、その場に座り込んでしまったのを見てもそれがわかるというもので―――

 結局、しんと静まり返ったその店から、俺は誰に咎められることなく牧野を連れ出すことができたのだった・・・・・。

 
 「に、西門さん!ちょっと待って!」
 牧野の腕を強く掴み、ひたすら歩き続けていた俺。
 早足で歩く俺に必死でついてこようと走るようにして引っ張られていた牧野が、とうとうついて来れなくなったように足をもつらせ、その場に立ち止まる。
「―――早過ぎ・・・・・。ついていけないってば」
 膝を押さえ、荒い息を繰り返す牧野。
 額からは汗が流れ、張り付いた前髪を鬱陶しそうにかき上げた。

 俺はただ黙って、大きく溜め息をついた。
「―――桜子に・・・・・聞いたの・・・・・?」
「・・・・・ああ。その前に、類が怪しんだんだ。で、桜子を捕まえて無理やり聞きだした。どういうことか、説明しろよ」
 低く抑えた声でそう聞くと、牧野は困ったように俺を見上げ・・・・・

 再び目を伏せ、溜め息をついたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 つくしのことに関しては、類の勘は外れないって感じですね。
 さて、総ちゃんのお仕置きはどうなるかしら?

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Smile for me 3 vol.2 ~花より男子・総つく~

Category : Smile for me ~花より男子・総つく~
 -tsukushi-

 あ~あ、という感じで隣の類が溜め息をつく。

 一歩後ずさろうとしたあたしの手を、西門さんの骨ばった手が掴む。
「どういうことかな?彼氏の目を盗んでこそこそと。類とどこへ消えようとしてる?」
「消えようとなんて、してないよ。ちょうど出るとこだって言うから一緒に―――」
「へーえ?わざわざ俺を無視して裏門から?」
「ほ、本を返しに来ただけだから。変に誤解されたくなかっただけ!」
 必死の言い訳にも、西門さんの表情は変わらず・・・・・
 あたしの手を握る力もまったく緩まない。
「そういう、誤解されるような行動とってるのはお前だろ。疚しいことがないんだったら何で俺を避けるんだよ」
「避けてるわけじゃないってば。とにかく、この手離してよ。あたしこれからバイトなんだから」
 あたしの言葉に、西門さんの眉がピクリと上がる。
「バイト?今から?そんな話聞いてねえけど」
「今日だけ、なの。今度話すから・・・・・・とにかく今、急いでるから、この手離して」
 再びぐっと手に力を込めると、西門さんの手が緩みあたしの手を離した。
「何のバイト?」
「い・・・・飲食店・・・・・」
「飲食店~~~?」
 再び西門さんの眉がピクリと動く。

 ―――これ以上はやばい!

 そう思ったあたしは、ぱっと西門さんから離れると花沢類の後ろに隠れた。
「おいっ」
「あ、後でちゃんと連絡するから!じゃあね!」
 そう言って花沢類の背中を押し、くるりと向きを変えると一目散に駆け出したのだった・・・・・。


 「あら、似合うじゃない」
 ロッカーで着替えを済ませ、やや気後れしながらも店に顔を出すと、ママがそう言って微笑んだ。
 40代くらいか、派手な化粧とセクシーなドレスを着たママはまるで桜子の未来を見ているような雰囲気の女性だった・・・・・。
「さっきの、ちょっとボーイッシュなのもかわいいけど、こういうセクシーな格好も似合うわよ?」
「そ、そうですか・・・・・?」

 オフホワイトの胸の大きく開いたワンピース。
 ノースリーブで肩も腕も出てるし、ミニ丈なので太腿も露になっていてどうにも布地の少ない服で、あたしは落ち着かなかった。
「あなたみたいな子、意外と男受けがいいし早速お客がつくかも」
 うふふと怪しげな笑みを浮かべるママに、あたしは背中を冷や汗が伝うのを感じていた。

 ショッキングピンクのソファーとシルバーのテーブルが並ぶ店内はきらびやかでゴージャスだ。
 ホステスはみんな若い子ばっかりで、それでも上下関係はしっかりしているのかソファーで足を組んで寛いでいるのもいれば、忙しそうにテーブルを拭いたり氷やグラスを持ってきたりとせわしなく動いてるのもいる。
「あんたが、ユリアのピンチヒッター?なんかユリアとはタイプ違うのね」
 『ユリア』とは桜子の源氏名らしい。
 じろじろと遠慮なくあたしを見ているのは、茶髪のアゲ嬢。もう、見るからにそんな感じ。
 どうやらこの中では結構順位が上らしい。
「今日はあたしのバーターだから。あたしの言ったとおり動いて、余計なことはしないで。何か聞かれたら、とにかく笑顔で愛想振りまくこと。余計な質問とかしないでよね」
「はい」
 とにかく、今日1日のことだし。
 黙ってれば大丈夫。
 そんな風に思ってたんだけど・・・・・。

 「君、初めて?ここでは見ない顔だよね」
 さっきのアゲ嬢―――『あやか』というらしい―――の隣にいたここの常連らしい男が、あたしに話しかけてきた。
 ちょっと派手めなスーツのこの男、さっきからあたしの方をちらちらと見ていてなんとなくいやな予感はしてたんだけど・・・・・。
「この子、今日からなの。まだ慣れてないからゆうちゃん、苛めちゃだめよ~?」
 あやかが甘えるように『ゆうちゃん』の袖を掴む。
「へ~え。なんかすれてない感じが初々しくていいよね。マリちゃんていうの?次から俺、指名しちゃおうかな」
 ママが適当につけたあたしの源氏名が『マリちゃん』
 呼ばれることもないかなって思ってたんだけど・・・・・。
 それよりも、ちらりとあたしを睨んだあやかの視線がぞっとするほど冷たかったんだけど・・・・・
「え~、でもマリちゃん今日はピンチヒッターなの。今日だけだから・・・・・」
「え、そうなの?なんだ残念だなあ。じゃあ、ちょっとマリちゃんの横に行ってもいいかな」
 わざとらしい流し目を送ってくる『ゆうちゃん』にあたしはさっきから何とか作り続けていた愛想笑いが、ひきつってきたのを感じた。
 そしてまた、ちらりとあやかの鋭い視線が・・・・・。
「ね、あやかちゃんちょっと席、代わってよ。俺マリちゃんと話がしたいんだ」
「あ・・・・でも彼女、まだ接客は・・・・・」
「そんなの良いんだって。話するだけだから。ほら、代わって」
 ゆうちゃんがあやかの腕を引っ張り、強引に席を移動する。
 周りのキャバ嬢たちもはらはらしたように見ているが、ママはといえばちらりとこっちを見ただけで、何もする気配がなく。
 そうこうするうちにゆうちゃんはあたしの隣に座り、ハイとあたしにグラスを渡した。
「あ、あの、あたし・・・・・」
「あ、声もかわいいね。いいなあ、あやかちゃんみたいなきれいな子も好きだけど、君みたいな純情そうな子もそそられるよね。ね、お酒飲めるんでしょ?好きなの頼んであげるよ?」
 そう言うと、常連らしく手をさっと上げ、ボーイを呼ぶ。
「いえ、あの、あたしは・・・・・」
「そんなこと言わないで、一緒に飲もうよ。今日だけなんでしょ?それならなおさら、楽しんだほうが得じゃん」
 どんどん体を寄せてくるゆうちゃんに、あたしの愛想笑いもすっかり引っ込み、徐々にイライラが増して・・・・・・
「ね、マリちゃん。今日だけと言わず、ここに勤めちゃえば。そしたら俺が絶対君を指名して―――」
 そう言って、祐ちゃんがあたしの手を握ったその瞬間―――。

 「そのきたねえ手を離せよ」
 
 ぐいっと、握られているのとは逆の手を引っ張られる。
 驚いて顔を上げるとそこには―――

 「西門さん!!」

 めちゃくちゃ不機嫌な顔をした、西門さんが立っていたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総ちゃんがどう出るか・・・・・・
 キャバクラの描写は、間違ってたらごめんなさい。
 何せ行った事ないし、キャバ嬢の友達もいないので、情報が・・・・・。
 参考までに、一度行ってみたいなあ。

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Smile for me 3 vol.1 ~花より男子・総つく~

Category : Smile for me ~花より男子・総つく~
 「ただのバイトだよ」

 「俺は認めない、そんなバイト。お前が他の男の横に座ってるって考えただけでも腹が立つ」

 「そんなこと言ったって・・・・・」

 「お前の横にいていいのは俺だけ。お前の笑顔も全部俺のもの。他の男に安売りすんなよ」

 「―――じゃあ、西門さんの笑顔は?」

 「おれ?」

 「バイト辞める代わりに―――西門さんの笑顔を、あたしだけに頂戴」

 Smile for me

 -tsukushi-

 バイト先の休憩室で。

 テレビ画面に知っている人の顔を見つけ、思わず固まる。

 「何あれ」

 ムーディーな雰囲気を醸し出している薄暗いホテルの一室のような場所。
 長い足を持て余すように組み、女性リポーターのインタビューに答えている男。
 あたしの良く知っているその人物は―――
「あ、この人知ってる!F4とかいうのの1人だよね?つくし、確か同じ学校じゃなかったっけ?」
 同僚に言われ、ぎくりとする。
「あ―――うん、まあ・・・・・」
「西門・・・・・そうだ、西門総二郎!茶道の時期家元でしょ?かっこいいよねえ」
 ほうっと溜め息をつく同僚を横目に、あたしは小さく溜め息をついた。

 その時期家元と、昨日もデートだったなんて言ったら大騒ぎになっちゃうな・・・・・・

 テレビ画面に大写しになった彼はなるほど、整った顔立ちをしていて女が見とれてしまうのも仕方ないと思える。
 そんなことは付き合う前から百も承知なんだけど・・・・・・

 女性リポーターに、とろけるような甘い微笑を見せる彼に隣の同僚も見惚れているけれど。
 彼女としては、心中穏やかではいられない。

 ―――その笑顔は、あたしだけのものなのに。

 ちくりと胸が痛む。
 再び溜め息をついたとき、携帯がバイブの振動で震えた。
 画面には『桜子』の文字。
「もしもし」
『先輩?今日、大丈夫ですか?』
「今日って?」
『やだ、忘れちゃったんですか?例のバイトですよ!超お得なんですから、忘れずに行って下さいよね!』
「ああ・・・・・でも、あたしああいうバイトってやったことないし・・・・・」
『先輩なら大丈夫ですって!あ、西門さんには黙っといてあげますから、心配しないでくださいね』
 それが一番心配・・・・・とは言えなかったが。

 桜子から紹介してもらったバイト。
 桜子がちょっとした興味から始めたバイトだけど、デートだ合コンだと相変わらずの桜子はバイトも休みがち。
 そこで、桜子が休みたいというときにピンチヒッターを頼まれたのがあたしだ。
 あまり気は進まないけれど、お給料は格段にいい・・・・・。

 「わかった。ちゃんと行くよ」
 あたしの言葉に、電話の向こうの桜子がほっとしたのがわかる。
『よかった!じゃ、時間に遅れないでくださいね!向こうにはちゃんと話してありますから。それじゃ!』
 さっさと切れてしまった携帯を手に、ちょっと息をつく。

 昼間のバイトは5時まで。
 桜子に頼まれたバイトは8時から。
 
 昼間のバイトを終え、あたしは一度花沢類に電話をかけた。
 以前類に借りた本を返さなくちゃいけないのを思い出したのだ。
「類?今どこ?前に借りた本、返したいんだけど」
『本?そんなの、いつでもいいのに』
「だって、せっかく思い出して持ってきてるから。どこにいる?」
『大学だよ。またいつもの非常階段で寝過ごしちゃって。教授のとこにレポート出したら帰るけど』
「あ、それなら今からあたしも大学に行くから、そこにいて。5分くらいでつくから」
『わかった』

 電話を終え、あたしは急いで大学に向かい、ちょうど構内から出てくるところだった類に会う。
「なんか急いでる?息切れてるけど」
 類が不思議そうに首を傾げる。
「あ、うん、ちょっと・・・・・。ごめんね。これ、忘れてた」
 そう言って借りていた本をバッグから出し、類に渡す。
「急がなくて良かったのに。何?これからデート?」
「ううん、バイトがあって・・・・・」
「また?相変わらず、あんたはよく働くね」
 感心したような、ちょっと呆れたような顔。
 それでもあたしを見守ってくれるその笑顔にちょっとくすぐったくなる。
「いくら働いても足りないくらいだよ。花沢類は?もう帰るの?」
「うん。途中まで一緒に帰ろうか」
「うん、いいけど―――」
 そう言って構内を出たとき。

 門の辺りで、数人の女の子たちに囲まれている西門さんを発見する。

 女の子たちに、いつものように魅惑の笑みを向ける西門さん。
 その笑顔に女の子たちはみんなぽーっと見惚れていて・・・・・

 あたしは思わずむっとして、裏口のほうへと足を向ける。
「こっちから行こう」
「何で?総二郎に声かけないの?」
「いいの!」
「俺、やだよ?後で怒られるの」
「何で花沢類が怒られるのよ。あたしがそうしたいって言ってるんだから、花沢類は悪くないでしょ?」
「それで、総二郎が納得してくれればいいけど・・・・・」
 溜め息をつきつつ着いて来てくれる花沢類とともに、あたしは裏口に向かい、正門よりも少し小さめの門から外に出た。
 そしてそのまま大学を後にしようとしたとき―――

 「彼氏に何も言わずに帰るってのはどういう了見かな?つくしちゃん」

 その声にぴたりと足を止め、恐る恐る振り返ると―――

 そこには、満面笑顔の。だけど目はまったく笑っていない西門さんが、腕を組んで立っていたのだった・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 Smile for meも3作目です。
 今回はちょっと長めで。
 つくしのバイト。それが何なのか・・・・・大体は想像つくと思いますが、答えは次回です♪

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ひざまくら 3  ~花より男子・類つく~

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 「なんだか不思議」

 花沢類の柔らかな髪をなでながら、あたしは呟いた。

 それまで目を瞑っていた類がゆっくりと瞼を開く。

 「なにが?」
 寝ていると思ってたのに、独り言を聞かれてしまったようでちょっと恥ずかしかった。
「聞いてたの?」
「牧野の声って、響くんだよ。で、何が不思議なの?」
「―――花沢類がここにいるのが」
「どういうこと?」
「だって、もう卒業したのに。忙しいくせに週に一度はこうして大学に来て、あたしの膝枕で横になってるって相当不思議な光景じゃない?」
「ここに来るのは、俺にとっては仕事よりも大事なことだから。専務の役職につく条件として、会社が認めたことなんだから文句は言わせない」
 平然とそんなことを言って再び目を閉じる類。
「でも、周りはそんなこと知らないもん。きっと花沢のジュニアはいつもサボってるって思われてるよ」
「別に、人にどう思われたって関係ない。何日も牧野に会えない生活なんて耐えらんない。早く結婚したいのに大学卒業してからって譲らないし、それなら一緒に住みたいって言っても同棲はやだって言うし」
「だってそれは―――」
「だから、こうするしかないだろ?本当は毎日でも会いに来たいけど、それは無理だし。せめて週に1度は強制的に会える日を作らないと」
 無理やりな理屈だ、と思うけど。
 でも、本当はあたしだって毎日会いたいのだし。
 周りの目が気にならないといったら嘘になるけど、それでもこうして毎週あたしに会うためだけに、この大学へ顔を出しに来てくれることはすごく嬉しいのだ。
 ただ、それを素直に表現することができないのは、あたしの性格上仕方ない、と思う・・・・・。
 
 「でも、今日はあんまりしゃべらないんだね」
 花沢類も忙しくてなかなか会えなくなったから。
 こうして週に一度会いに来る日はいろいろなことをしゃべってくれたりするのに、今日はさっきからずっと静かだ。
 まあ、しゃべってくれるというよりはこの1週間の出来事を類に事細かに聞かれるので、あたしがそれに答えているだけなのだけれど。
「・・・・・本当は、聞きたいことがあるんだけど」
「何?」
「・・・・・牧野が、本当のこと言ってくれるかどうかわからなくて、不安で聞けない」
「ええ?何それ?」
 花沢類らしくない言葉に、あたしは驚く。
「正直に・・・・・答えてくれる?」
 じっとあたしを見上げる類。
 その、透き通ったきれいな瞳にドキッとする。
「だから、何を・・・・・?」
 心当たりもないのに、なぜか隠し事をしているような気分になってしまう。
「昨日、大学が終わってからどこにいた?」
「昨日?」
「バイトって言ってたけど・・・・・ちゃんと行ってた?」
 その言葉に、あたしははっとする。
「昨日は・・・・・ちょっと、用事があって」
「何の用事?」
「えっと・・・・・」
「・・・・・見たんだ、俺」
 伏せ目がちに言う類の言葉に、あたしは目を見開く。
「産婦人科から、牧野と総二郎が出てくるところ」
 その言葉にあたしは息を吐き出し・・・・・
 あたしの顔をじっと見つめている類を見つめ返し、口を開いた。
「あれはね、頼まれたの」
「頼まれたって、総二郎に?何を?」
「・・・・・ある人が、妊娠してるかどうか、調べるのを手伝ってほしいって」
 あたしの言葉に、今度は類が目を見開く。

 西門さんが3ヶ月前に別れたという彼女が、『妊娠した』と言って西門さんのところへ来たらしい。
 西門さん曰く、『そんなへまはしない』ということだったけれど、万が一ということもある。
 その女は西門さんに言ったそうだ。
 『結婚してくれると約束してくれるなら、今回は中絶してもいい。だけど、結婚してくれないなら妊娠したことをあなたの両親に告白する』
 と・・・・・。
 もちろん、西門さんはその人と結婚する気は毛頭ないわけで。
 とにかくその妊娠が真実かどうか確かめなければならない。
 で、彼女から聞きだした彼女のかかっている産婦人科へあたしを伴って確かめに行ったのだ。
 なぜあたしが一緒かと言えば、産婦人科などへ男1人で行くのはいやだというのと、そんなことを話せるのはあたしくらいしかいないという理由からだそうだ。

 そんなわけで西門さんと2人、その産婦人科へ行き。
 その女から頼み込まれていたらしいその医師も、西門流の名前を出すとすぐにぺらぺらとしゃべり始め・・・・・
 結局、妊娠はその女の嘘だと言うことがわかったのだ。

 そして騒動は一件落着。
 西門さんとその女の縁はすっぱりと切れたというわけだ。

 話を聞き終えた類は大きな溜め息を一つつき。
「事情はわかったけど・・・・・。何で俺に言わなかったの」
「西門さんが・・・・・産婦人科にあたしを連れて行くなんて、類が許すわけないからって・・・・・」
「確かに面白くはない。けど、隠し事されるのはもっといやだよ。昨日からずっと、すげえ悩んでた。牧野が俺を裏切るわけないって思っても、相手が総二郎だからもしかしてって・・・・・」
「何それ。何で西門さんだともしかして、なの?」
「・・・・・仲いいし」
 そう言って拗ねたようにあたしから目をそらし、それでいてあたしの膝から起き上がろうとはしない花沢類が、たまらなく愛しかった。
「・・・・・一緒に、住んでもいいよ?」
 あたしの言葉に類ががばっと起き上がり、その勢いに驚いてあたしは思わずのけぞる。
「―――それ、本気?」
 まじまじとあたしの顔を覗き込むから、途端に恥ずかしくなって来てしまう。
「だって・・・・・あたしだって、類と一緒にいたいもの。変なことで誤解されたりするのもいやだし。同棲なんて、中途半端な関係みたいで嫌だなって思ってたんだけど・・・・・」
「―――いいの?本当に?」
「何度も聞かないで。類が嫌ならいいの」
 顔が熱くなるのを感じて、とっさに立ち上がろうとして―――

 ぐいっと手首を掴まれ、そのまま類の膝の上に収まる。
「ちょ―――」
「一緒に暮らそう。すぐにでも」
「え―――すぐ?」
「そう。牧野の気が変わらないうちに」
 そう言って微笑む類の笑顔はどこまでも甘くて。
 
 ここが大学の構内で。

 しかも花沢類の膝の上だなんてことも、忘れてしまうくらい。

 甘いキスを交わし、おでこをくっつけながら。

 あたしたちはその幸せを噛み締めていた・・・・・。


                              fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ひざまくらもついに3まで来てしまいました。
 短編だったんだけど・・・・・まあいいか。
 そのうちまた、書くことがあるかも、ですね。

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恋心 3 ~花より男子・あきつく

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「司にまだ未練があるのか?」

「まさか」

「じゃあ、やっぱり類か?」

「違うよ」

「まさか、総二郎?」

「そうじゃなくって」

「じゃあどうして俺じゃ駄目なんだ?」

まっすぐに見つめて言えば、牧野は困ったように俺を見上げる。

そういう表情も、実は好きなんだけどな。

「駄目なんて、言ってない」

「それなら、問題ないだろう?うちは母親も賛成してるんだし」

「でも、結婚なんてまだ・・・・・」

「今の内に捕まえておきたいんだ。何しろ外野がうるさいから」

「あたし、自信ないよ」

「なんの?」

「だって、美作さんて年上の人が好きじゃない。あたし、全然大人っぽくないのに」

「なんだ、そんなことか」

クスリと笑うと、牧野はぷっと頬を膨らます。

「そんなこと、じゃないよ。これでも気にしてるんだから」

「ばーか」

クシャリと牧野の髪をかきまぜる。

「俺が、お前がいいって言ってるんだから、お前はそのままでいいんだよ」

牧野の頬が紅潮し、その大きな瞳を瞬かせる。

「ただ、俺の傍に、いて欲しいんだ」

牧野が口を開く前に、そっとその唇を塞ぐ。

ゆっくりと閉じられた牧野の瞳から、涙が溢れ落ち、俺の唇を濡らした。

心地いいほどに湿ったその口付けが終わる頃には、牧野は俺の腕の中に落ちていた・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この「恋心」のシリーズは、拍手のお礼用小話としてUPしていた超短編のシリーズでCPはいろいろです。続編を書く予定もなくはないですが、基本短編として楽しんでいただけるとうれしいです♪

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言葉がなくても vol.4 ~花より男子・総つく~

Category : 言葉がなくても ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 「俺を、驚かせる・・・・・?」
 まさか、自分の母親がそんなことを考えるなんて思ってもみなかった。

 てっきり、結婚もまだなのに妊娠したなんて体裁が悪いからと、牧野に口止めをしたのだと思ったのだ。
 そう思ったのは牧野も同じだったようで・・・・・。

 「そう、だったんですか・・・・・?あたし、てっきり・・・・・体裁が悪いんだろうって・・・・・・。だから・・・・・この時期に妊娠してしまったのはあたしの責任でもあるし、あたしは・・・・・まだ受け入れてもらってないんだと・・・・・」
 その言葉に、母親は苦笑して首を振った。
「そんな風に思わせてしまったのね。本当に悪いことをしたわ。私は・・・・・今までずっと西門の家を第一に考えていたわ。それが私の役目だと思っていましたし、生きがいでもあった。でもね・・・・・・総二郎さんが牧野さんをここへ連れてくるようになって・・・・・・考え方が少しずつ変わってきたの。もっと、外の世界へ目を向けるべきなんじゃないかって。それで改めてこの家の名前の重要さと・・・・・・それから今後のこの家に何が大事かってう事を知ったのよ」
 静かに話す母親の言葉を、俺と牧野は黙って聞いていた。
「ずっと、西門流を残していくことを考えていたの。だけど、重要なのは残すということだけじゃない。この世界を愛し、それから外の世界へも目を向けられる目こそが大事なのよ。そのためには・・・・牧野さん、あなたのような人こそが必要なんだってわかったの」
「お義母様・・・・・」
「だから、あなたが妊娠していると聞いて本当に嬉しかったのよ。体裁なんか、考えもしなかったわ」
 うふふ、と楽しそうに微笑む母親を、俺はなんとなく気が抜けたように見た。
「じゃあ・・・・・ただ、俺を驚かそうとしただけ?」
「ええ、それから親戚にもね。いろいろと牧野さんのことについて言って来る人たちもいるわ。その人たちの前で、堂々と牧野さんを紹介し、そしておめでたを発表してしまおうと思ったのよ。結婚式というおめでたい場で、他に来賓もいる。そこでもし気に入らなくてもおおっぴらに文句をいう人もいないだろうと思ったのよ」

 そこまで、考えもしなかった。

 西門流のためでもあり、牧野や俺のため、そして生まれてくる子のため・・・・・

 母親がそこまで考えていたんだと知って、俺は言葉が出てこなかった。

 「―――わかりました」
 牧野が、静に口を開いた。
「ごめんなさい、あたしそこまで考えてなくて・・・・・でもやっぱり、総二郎さんには知っていてもらったほうがいいですし・・・・・」
 そう言って俺を見上げるのに、俺も頷いた。
「ああ。そういうことなら、俺も協力する。このことは、式の当日まで誰にもいわねえよ」
 その言葉に、母親は満足そうに頷いたのだった。
「きっと、そう言ってくれると思っていたわ」
 なんとなく、母親の思い通りというのが気に入らないでもなかったが・・・・・

 それよりも、やっぱり嬉しさのほうが上回っていた・・・・・。


 「しかし、何でお袋に先に言うかな」
 2人きりで夜道を歩きながら、俺はやっぱり言わずにはいられなかった。
「だって・・・・・。あたしもてんぱってて。ちょうど西門さんいなかったし、お義母様の意見も聞きたかったの」
「まったく・・・・・。お前が、俺との結婚迷ってんのかと思ってすげえ焦ってたってのに」
 俺の言葉に、牧野が目を丸くする。
「ええ?そんなこと、あるはずないでしょ。そんな間際になって・・・・・。お義母様にまだ言っちゃいけないって言われて、あたしもいろいろ考えすぎちゃってたの。あんなふうに考えてくれてるって知らなかったから・・・・・。それでも何度か西門さんには言おうとしたんだけど、でも・・・・・結婚前に妊娠なんて、いくら西門さんでもやっぱり体裁気にしたりするかなって・・・・・。そう思うと、言えなかった」
「お前なー!何だよそれ!これから結婚するってのに、もう少し俺のこと信用しろよ!」
「だって!」
 とたんに、牧野が泣きそうな顔で俺を見上げてくるから、その表情にドキッとする。
「不安だったんだよ、これでも!お義母様にも認めてもらって、西門さんと結婚できるって決まったときは本当に嬉しくって・・・・・だけど、赤ちゃんが生まれてくることを喜んでもらえなかったらどうしようって!生むの反対されたらどうしようって!あたしは、西門さんの子だから生みたいって思うけど、西門さんの気持ちは違ったらどうしようって・・・・・・信用してないわけじゃないけど、それでもやっぱり・・・・・不安だったんだよ」
 
 牧野の大きな瞳から、大粒の涙が零れ落ちた。

 次々に零れ落ちる涙を見て。

 俺は堪らず牧野の体を引き寄せ、抱きしめた。

 「―――ごめん・・・・・。気付いてやれなくて・・・・・お前が、悩んでることはわかってたのに・・・・・・・」

 言葉にできなくて悩んでいた牧野の気持ちを、一番にわかってやらなくちゃいけなかったのに。

 結婚だとか、妊娠だとか。

 人生の中でそんな大事な時期に、こいつは1人で悩んでその小さな胸を痛めていたんだと思うと、たまらなくいとおしい気持ちになった。

 「俺が、反対なんかするわけない。驚きはしたけど・・・・・・すげえ嬉しいんだ、これでも。この気持ちをどう言ったらいいかわからないけど・・・・・でも嬉しいのは本当だ。だから・・・・・・隠し事はしないでくれ」
「ん・・・・・ごめん・・・・・」

 牧野の顎を上げさせ、その唇を塞ごうとしたとき―――

 「よお、仲直りしたのか?」

 突然の声に振り返れば、そこには車から顔を出してこっちを見ている司の姿が。
「司・・・・・お前、何してんの」
 俺の言葉に、司が肩をすくめる。
「仕事の都合で、またすぐにN.Yに戻らなきゃならなくなった。その前に・・・・ちゃんと結婚式ができんのかどうか確かめとこうと思ってよ。中止になるようなら、代わりに俺が花婿になるってのもありかと」
「バーカ、ふざけんなよ。お前なんかに代わりはできねえよ。こいつの隣にいていいのは俺だけ。式の日取りが決まったら招待状送ってやるから、おとなしく待ってろよ」
「そうするよ。ま、何かあったら俺だけじゃなくって類のやつだって黙ってねえと思うから、しっかり捕まえとけよ」
「余計なお世話。言われなくっても類にもお前にも譲るつもりはねえよ」
 その言葉に司はにやりと笑い、牧野に視線を移した。
 優しく、慈しむような視線だ。
「牧野、幸せになれよ。何かあったときには力になるやつがいるってこと、忘れんな」
「―――うん。ありがとう、道明寺」
 牧野の言葉に頷き、司が窓を閉めると車はすぐに発車し、そのまま見えなくなってしまった・・・・・。

 「あいつは、余計なときに出てきやがる」
 俺の言葉に、牧野がぷっと吹き出す。
「笑うなよ。言っとくけど、司にも類にもお前をやるつもりはねえからな」
「そっちこそ、何言ってるの。そんなことできないように、ちゃんと捕まえててくれるんでしょ?」
 いたずらな笑みを浮かべる牧野を、再び抱きしめ、キスをする。
「もちろん。ずっと離すつもりはねえよ」

 言葉がなくても、お互いの気持ちがわかるような、そんな関係でありたい。

 愛する存在を悲しませることがないように。
 
 ずっと傍にいられるように・・・・・・ 

 ずっとこの存在を抱きしめていられるように・・・・・。


                                fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 もう少し、司と絡めたかったんですが・・・・・・。
 いろいろ欲張っちゃうとだめですね。
 また機会があれば、この続きも書いてみたいと思います♪

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言葉がなくても vol.3 ~花より男子・総つく~

Category : 言葉がなくても ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 「あら」
 俺の顔を見るなり、目を丸くする。
 まあそうだろう。
 ここ何年も、母親の部屋に俺が行くなんてことなかったのだから。
「―――今、ちょっと良い?」
 俺の言葉に、母親は不思議そうに頷いた。
「珍しいことがあるものね。総二郎さんが私の部屋に来るなんて」
 そう言いながらも俺を促し、部屋に入れてくれた。
「・・・・・牧野のことだけど」
「まあ、それ以外であなたがここに来るとも思えないわよね」
 くすりと意味深な笑みを浮かべる。
 俺はなんとなく気恥ずかしくなってあさってのほうを向きながら頭をかく。
「最近、あいつが何か悩んでるみたいなんだけど・・・・・」
「牧野さんが?」
 母親が目を丸くする。
「ああ。何か知らねえ?最近、良く牧野と話してるみたいだけど」
 その言葉に、ちょっと下を向き考える。
「そう・・・・・牧野さん、悩んでいるの・・・・・」
「・・・・何か、知ってるのか?」
「・・・・・ちょっと、いいかしら」
「は?」
「これから・・・・・牧野さんを呼んでいただける?」
 わけがわからなかったが・・・・・
 とりあえず、俺は母親の言うとおりに牧野に電話をしたのだった・・・・・。


 「牧野さん、ごめんなさいね急に」
 そう言って謝る母親に、家に駆けつけた牧野が首を振る。
「いえ、大丈夫です」
「いったい、何だっていうんだよ?俺がいくら聞いても何もいわねえし」
 少々不貞腐れ気味に俺が言うのを、母親が苦笑して見る。
「牧野さん・・・・・あなたが悩んでるって聞いて・・・・・私のせいなのね」
 その言葉に、牧野が慌てたように首を振った。
「そんな・・・・・あの、あたし・・・・・」
「いいのよ。私が悪かったわ・・・・・。あなたの性格を考えれば、当然そうやって悩むこと、容易に想像できたことなのに・・・・・」
 申し訳なさそうに首を振る母親を、俺は意外に思って見ていた。
「お義母様・・・・・」
「あなたにそう呼んでもらえるようになるなんて嬉しいわ・・・・・。なのに、あなたを悩ませてしまうなんて・・・・・」
 まったく見えてこない話に、俺はいらいらし始めていた。
「なあ、そろそろ俺にもわかるように話して欲しいんだけど」
 俺の言葉に、牧野は困ったように俺と母親の顔を見比べた。
「・・・・・いいのよ、牧野さん。あなたから話してあげて」
「でも・・・・・」
「最初から、そうするべきだったのね。そうすれば、あなたを悩ませずにすんだわ」
 母親の言葉に、牧野は首を振った。
「いえ、あたしも・・・・・最初から、言えばよかったんです」
「おい、牧野」
「牧野さん、総二郎さんにはあなたから言ってあげて」
 母親が、優しい笑顔を牧野に向ける。
 息子である俺さえも滅多に見ることがない笑顔だ。
 その笑顔にほっとしたように牧野は俺を見上げ・・・・
 口を開いた。

 「あたし・・・・・妊娠してるの・・・・・」

 すぐには、言葉が出てこなかった。

 目の前の牧野を見つめる。

 不安そうに俺を見つめる牧野。

 俺は、黙って牧野を抱きしめた。

 「・・・・・なんで・・・・・もっと早く・・・・・」
 その言葉に答えたのは、牧野ではなく母親だった。
「私が、まだ言わないようにと言ったのよ」
「何でそんな勝手なこと!」
 思わずかっとなって叫ぶ俺を、なだめるように牧野が俺の腕に触れる。
「西門さん・・・・・」
「結婚前に妊娠したのがわかると体裁が悪いからか?そんなにこの家の名前が大事かよ?」
「ええ。大事よ。でも・・・・・そのために言わないでと頼んだわけではないわ」
 静かにそう話す母親を、俺と牧野は戸惑いながら見つめた。
「牧野さんから妊娠の話を聞いて・・・・・本当に嬉しかったわ。なんて素敵なことかしらって。すぐに、あなたの喜ぶ顔が目に浮かんだわ。それから・・・・・考えたの」
「何を?」
「式の当日まで黙ってて、あなたを・・・・・それから親戚の人たちを驚かせたらどうかしらって」
 そう言って、はにかんだような微笑を浮かべる母親を、俺と牧野はあっけに取られて見つめていたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総ちゃんのお母さんって、もっと厳格な感じかな?
 でもこんなお茶目な一面も、あっていいんじゃないかなあと勝手に想像して書いてみました。

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言葉がなくても vol.2 ~花より男子・総つく~

Category : 言葉がなくても ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 ようやく結婚できると思って、決まったときは天にも昇る気持ちだった。

 お互いの両親にも認めてもらったし、2人の間には何の障害もないはずだった。

 なのに・・・・・

 ここ数日、牧野は心ここにあらずで考え込んでいることが多かった。

 それでも、マリッジブルーかもしれないしそのうち元に戻るだろうと考えていたのだ・・・・・。


 「マリッジブルーだろ。気にすることないんじゃねえのか」
 その日の夜、司とクラブで会った。
 2人で飲むのも久しぶりだ。
 その司の言葉に、俺は溜め息をつく。
「俺もそう思いてえけど・・・・・」
「何だよ、弱気だな。らしくねえぞ。そんなこと言ってると本当に俺が攫ってくぞ」
 にやりと笑いながらそう言う司を、軽く睨みつける。
「だから、お前のは冗談にならねえんだって。そんなことさせねえよ。ただ・・・・・あいつが何を考えてるのか、それを知りてえんだよ。今のままじゃ安心できねえ」
「・・・・・お前の両親は、結婚を納得してんのか?」
「当たり前だろ?何だよ、それ」
「いや・・・・・。お前のお袋って、なんつうか、こう―――ちょっと俺のとこと似てるって言うか、家柄を重んじる、みたいなタイプだろ?」
 その言葉に、俺は肩をすくめた。
「まあな。だけど牧野のことは気に入ってるんだ。今じゃ俺なんかよりもよっぽど牧野と話してることのほうが多い」
「ふーん・・・・・。じゃ、お前がいないとこで2人で話してたりすんのか?」
「たまにな。最近は結婚式の話なんかで俺の家に来ることも多いし、2人で話してることもあるよ」

 そういえば・・・・・。

 最近、俺のいないときに牧野が来ていて、その後に会うと考え事をしていることが多い気がする。

 母親と、何かあるのか・・・・・?

 そんなことを考え込み始めた俺を、司がじっと見ていた・・・・・。


 -tsukushi-

 「朝か・・・・・」

 いろいろなことを考えて、結局一睡もできないまま外は明るくなってしまっていた。
「つくし、ゴミ出してきて」
 母親に言われて、あたしはゴミ袋を持って外に出た。

 集積所にゴミ袋を置き、戻ろうとして―――
「よお」
 目の前に立っていたのは、道明寺だった。
「何してんの?こんなとこで」
 目を丸くするあたしを、ニヤニヤと笑いながら見ていた。
「仕事に行く前に、ちょっとお前の顔でも見て行こうかと思ってよ。お前、寝てないのか?顔色ひでえぞ」
「―――余計なお世話」
 プイ、と横を向きながらも、そのまま帰ってしまうのは悪いような気がしてまた向き直る。
「何か用?」
「お前が何を悩んでるのか、総二郎が知りたがってる」
「・・・・・西門さんに、頼まれたの?」
「いいや。あいつはただ、不安に思ってるみたいだぜ。お前が結婚をためらってるんじゃねえかってな。俺は―――もしお前が結婚をためらってるんなら止めさせようと思ってきたんだ」
「止めさせる?」
「ああ。総二郎との結婚を迷ってるなら・・・・・まだ俺にも望みはあるってことだろ?」
 道明寺が、真剣な瞳であたしを見つめていた。

 あたしはそんな道明寺を見返し・・・・・

 ふっと息を吐き出した。

 「迷ってるわけじゃ、ないの」
「じゃ、何だ?悩みがあるんだろ?」
「悩み・・・・・っていうか・・・・・」
「言ってみろって。俺はこれからまた仕事だ。総二郎にちくったりしてる暇はねえからよ」
「何よそれ。暇だったらわざわざちくるわけ?」
「そりゃあ話の中身にもよるだろ。―――こりゃあ俺の勘だけど。あいつの母親と、何かあるんじゃねえのか?」
 その言葉に、あたしはちょっとぎくりとする。
 
 ―――やば。

 道明寺は、そんなあたしを見てにやりと笑った。
「やっぱりな。ま、気が合いそうもねえよな」
 その言葉に、ちょっとむっとする。
「適当に言わないでよ。あたし別に、お義母さんのことが嫌いなわけじゃないし、うまくいってないわけでもないんだから」
「じゃ、何をそんなに悩んでるんだよ」
「―――あんたには、言えない」
「じゃ、総二郎には?」
「―――言えない。っていうか・・・・・本当はきっと、西門さんに最初に言うべきだったのよ。あの時に―――」
 そう言って溜め息をつくあたしを、道明寺が不思議そうに見た。
「なんだそりゃ。さっぱりわかんねえぞ。総二郎に言うべきことなら、さっさと言えばいいだろうが」
「そうできないから、悩んでるんじゃない・・・・・」
 そう言ってあたしは、再び深い溜め息をついたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 台詞多めでごめんなさい。
 まだ出てきてませんが、総ちゃんのお母さんはここでは悪い人ではありません。
 ただ、やっぱりちょっと「西門」の名前というものを大事にしてるのね・・・・・。

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言葉がなくても vol.1 ~花より男子・総つく~

Category : 言葉がなくても ~花より男子・総つく~
*このお話は、「言葉にできない」、「Blue Christmas」から続くお話になります。 

 -tsukushi-

 考え事をしてた。

 この世にいつから嫁姑問題なんて言葉ができたのかって。

 仲が悪いってわけじゃないと思う。

 ただ、ものの価値観がちょっと違うだけで・・・・・。

 1人悶々と考えながら溜め息をついたとき、突然目の前に誰かが立ち、視界を塞いだ。

 「久しぶりだな」
 独特の低い声に、あたしは驚いて顔を上げた。

 「道明寺!」
 目の前に立っていたのは、男らしく成長し、でも少しだけやんちゃな雰囲気を残した道明寺だった。
「よお、牧野」
 そう言ってにやりと口の端を上げた道明寺。
 端正な顔立ちは変わらない。
「どうしてあんたが・・・・・いつ日本に?」
 あたしの言葉に、道明寺は肩をすくめた。
「昨日ついた。お前と総二郎が結婚するって聞いて・・・・・仕事のスケジュールを変更してきたんだ」
「結婚式はまだだよ?決まったら、招待状出そうと思ってたのに」
「・・・・・うまくいってるのか?」
 真剣な目であたしのを見道明寺の表情に、ちょっとどきりとする。
「あ、当たり前でしょ?何言ってるのよ」
「溜め息、ついてたじゃねえか。結婚、ためらってんじゃねえのか」
「そんなことないよ。今はちょっと・・・・・考え事してただけ」
「結婚のことを考えてたんじゃねえのか?あそこの家はある意味俺んとこよりも厳しいものがある。あの世界にお前がすんなりなじむとも思えねえ。総二郎の母親とお前の気が合うとも思えねえしな」
 道明寺にしては的を得ていることを言い出すので、あたしはすぐには何も言い返すことができなかった。
「あたりだろ?」
 にやりと笑ってあたしを見る目が憎たらしい。
「今なら間に合うぜ?あいつやめて、俺にしとけば」
 そう言ってぐっと顔を近づけられ、あたしは反射的に後ろに下がろうとして―――

 ぽすんと誰かにぶつかり、驚いて振り向く。

 そこには、不機嫌に顔を顰めた西門さんが。

 「・・・・・お前、いつ帰ってきたの」
 言葉とともに鋭い視線が飛び、道明寺が苦笑する。
「そう睨むなって。軽いジョークだろ」
「お前のはジョークにならねえ。大体、日本に帰ってくるなんて聞いてねえぞ」
「まあ、連絡するのも面倒だったし、来たほうが早いと思ってよ」
「で、何でタイミングよく俺と牧野が待ち合わせしてる場所に来てんだよ?」
 言われて、あたしも気づいた。
 街角の交差点。
 西門さんとはよくここで待ち合わせするけれど、考えてみれば道明寺はそんなこと知るはずもなくて。
「あ、そういえば。何であんたここにいるの?」
 とあたしが言えば、西門さんが呆れたようにあたしを見る。
「お前、今頃何言ってんだよ」
「だって・・・・・」
 そのやり取りを聞いて、道明寺がおかしそうに笑う。
「車で通りかかったんだよ。見たような女がぼんやり突っ立ってんのが目に入って、車を先に行かせてそこで降りてきた」
「ぼんやりって・・・・・」
「なんか疲れきってるように見えたぜ?大丈夫かよ、お前ら」
 その言葉に、西門さんがちらりとあたしを見る。
「考え事してただけって言ったでしょ?変なこと言わないで。波風立たせに来たの?」
「そんなんじゃねえよ。大変だろうなと思って気ィ使ってんだ、これでも。大丈夫ならいいんだ。じゃ、俺はこれから行くとこがあるから、また夜にでも連絡する」
「ああ、またな」
 西門さんがそう言い終るよりも前にその場を立ち去る道明寺。

 いつの間にか目の前にすっと止められたリムジンに乗り込む道明寺は、輝くようなオーラをまとい、それだけで周りの注目を集めてしまっていた。

 やがてリムジンが見えなくなると、西門さんがふっと息を吐き出した。
「相変わらず、嵐みたいなやつだな」
「うん、ほんと。でも帰ってくるならそう言ってくれればいいのにね」
 あたしの言葉に、西門さんが無言であたしに視線を送る。
「何?」
「―――言いたいことは、ちゃんと俺に言えよ」
「え・・・・・」
「俺たちは、これから夫婦になるんだぜ?1人で抱えこまねえで、何か悩んでることがあるんなら俺に言えって言ってんの」
「何も・・・・・悩んでることなんて」
「だけど司にはお前が悩んでるように見えた」
「それはあいつが勝手に・・・・・」
 西門さんの手が、あたしの肩を掴む。
「あいつは、ことお前に関しちゃすげえ野生の勘が働くんだ」
「西門さんは・・・・・あたしよりも道明寺のこと信用するわけ?」
「そういうわけじゃねえよ。けど、実際最近のお前は考え込んでることが多いだろうが。俺のことを気遣ってくれてんのかも知れねえけど、俺はちゃんと言ってほしいんだよ。天邪鬼も大概にしろっての」

 お互い、思う気持ちは同じなのに。
 わかっているのにすれ違ってしまう。
 
 だけどやっぱり・・・・・・
 
 「―――西門さんには、言いたくない」
 あたしの言葉に、西門さんの顔色が変わる。
「あっそ・・・・・じゃ、勝手にしろよ」
 そう言ってくるりとあたしに背中を向ける西門さん。
「どこ行くの?」
 あたしの声に、振り向きもせず。
「帰る。今日は、このまま一緒にいても喧嘩になるだけだ。お互い、頭冷やそうぜ」

 遠くなっていく彼の背中を、追いかけることができなかった。

 涙で、その後姿が霞む。

 それでも。

 あたしは西門さんの姿が見えなくなるまで、そこで立ち尽くしていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 結婚を目前に、ちょっとすれ違い気味の2人です。
 ま、結局はラブラブなんですけども。

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恋心 2 ~花より男子・?つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
何度も繰り返されるキスに。

息継ぎもうまく出来なくて、彼の胸を押し戻す。

「ま・・・・・って・・・・・」

「嫌?」

間近に迫る彼の瞳が、切なげに揺れる。

「じゃ、なくて・・・・・」

途切れる言葉。

優しい手が、あたしの髪を撫でる。

「好き過ぎて・・・・・どうしていいか、わからない・・・・・」

激しい鼓動緒を沈めるように、小さな声でそう言えば。

嬉しそうに、少年のような笑顔を見せる彼。

「それ、俺の気持ち、まんまだよ」

そうして、耳元に甘い囁き。

「愛してるよ、つくし・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 超短編で、中休みを。
 お相手は誰でも、お好きなキャラクターで想像していただければいいかなと。
 
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傍にいたい vol.7 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 やっぱり牧野はただものじゃない。

 俺が女に刺された次の瞬間にはその女に体当たりし、女の手からナイフを奪うと逆に女に突きつけたのだ。

 「あんたが憎んでるのはこのあたしでしょう!?やるならあたしをやりなさいよ!何で西門さんを―――!!」

 「西門さんは―――わたしのものよ―――」

 ぎょろりと見開かれた瞳が、宙を見つめていた。

 「ふざけないで!あんたなんかに、彼は渡さないわよ!!」

 
 遠くでパトカーのサイレンがとまるのが聞こえた。
 何人もの人が走ってくる足音。

 「牧野!総二郎!」

 あれは、類の声・・・・・?

 俺の体からは力が抜け、その場に膝をつく。
「西門さん!」
 女にナイフを突きつけたまま、牧野が俺に駆け寄る。
「大丈夫―――だ。大した事ねえ」
「真っ青な顔して、大丈夫なわけない!すぐ、病院に―――」
「その前に・・・・・聞きてえことがある」
「何よこんなときに!」
「―――さっきの台詞・・・・・彼は渡さないって・・・・・お前、思い出したの・・・・・・?」
 俺の言葉に、牧野の頬が微かに染まる。
「だって・・・・・・」
「ん・・・・・?」
「傍にいるって・・・・・あたしの傍にいてくれるって、言ったじゃない・・・・・・」

 『―――俺がいる。俺が傍にいるから―――』

 あの言葉は、病院で言った言葉だ。
「じゃあ、まだ・・・・・?」

 「総二郎!大丈夫!?」
 駆けつけた警官が女を取り押さえ、類が俺に駆け寄る。
「ああ、掠り傷だよ、こんなもん」
「何言ってんのさ。ほら、病院行こう」
 そう言って類が俺の肩を支えてくれる。
 反対側には牧野が来て、俺の腕を支える。

 そうして俺たちは、揃って救急車に乗り込み、病院へと運ばれたのだった・・・・・。


 「大丈夫だよ」
 「でも・・・・・」
 「ちゃんと、言ってあげなきゃ」
 「類も一緒にいてよ」
 「牧野・・・・・」

 「2人で、何いちゃついてんだよ」
 治療を終え2人を探していた俺は、病院の外のベンチで牧野と類が2人、顔を寄せ合って話し込んでいるのを見つけそう声をかけた。
「西門さん!もういいの?」
「言っただろうが、傷は浅いって。見た目ほど大した事ねえんだよ。それより・・・・・いくら記憶を失ってるからって、彼氏が怪我してるっていうのに、他の男と何してるわけ?」
 そう言ってじろりと睨みつければ。
 牧野と類が、示し合わせたように顔を見合わせる。
 その様子にもむっとして睨みつけていると、類が溜め息をついて、立ち上がった。
「ほら、だからいやだって言ったろ?今度は俺が総二郎に刺されるよ」
「俺が刺したくなるようなこと、してたわけ?」
「冗談でしょ?俺だってまだ命は惜しいよ。話は牧野に聞いて。俺はもう行くから」
 そう言ってひらひらと手を振ると、その場から逃げるように類は病院を後にした・・・・・。

 俺はむっとしたまま類が座っていたベンチに腰掛けると、そのまま黙って牧野の言葉を待った。

 「・・・・・痛くない?」
 牧野の言葉に、肩をすくめる。
「見た目ほどはな。俺には・・・・・自分より、お前に何かあったほうがこたえる」
 俺の言葉に、牧野は顔を上げ、俺を見つめた。
「―――ありがとう」
「何が」
「いろいろ・・・・・。傍に、いてくれて」
「それは、類もだろ」
「・・・・・まだ拗ねてるの?」
 呆れたような牧野の声に、むっとする。

 そのまま黙っていると、隣で牧野の溜め息が聞こえた。

 「―――早く、西門さんに会いたくって、焦ってたの」
 唐突な話に、俺は思わず驚いて牧野を見る。
 牧野は、前を向いたまま言葉を続けた。
「後ろに誰かいることは気付いてた。でも、急いでたから・・・・・。声をかけられて振り向いたとき、それが誰なのかすぐにはわからなかった。ただぞっとするほど青白い顔をしていて・・・・・あたしを燃えるような目で見ていたのに、はっとした。『わたしと彼の邪魔をしないで』って、そう言われて。あたしは・・・・・『あたしはただ、西門さんの傍にいたいからいるだけ』って言って、彼女に背を向けたの。ただ、早くその場を後にしたくて・・・・・何も考えてなかった。まさかまた、彼女に襲われるなんて―――」
「牧野・・・・・お前、記憶が―――」
 俺の言葉に、牧野がゆっくり頷いた。
「彼女がどうしてそこにいるかなんて、考えてなかった。もうちょっと冷静に考えてたら、きっとあの時・・・・・」
 そう言って辛そうに俯く牧野の体を、俺は思わず抱きしめていた。
「―――気にするな・・・・・誰もそんなこと、予想できない」
「でも、あたしは一度襲われてる。あの時の彼女が・・・・・正常じゃなかったこと、今ならわかるのに・・・・・」
「―――それだけ、俺に会いたかったってことだろ?つくしちゃんは」
 にやりと笑って牧野の顔を覗き込めば、とたんに頬を染める。
「もう!人が真剣に話してるのに―――!」
 そう言って勢いよく牧野が立ち上がろうとして、その腕が俺のわき腹を掠める。
「―――つッ」
 俺が顔を顰めると、牧野がぎょっとしてまたベンチに座り―――。
「捕まえた」
 俺はすかさず、牧野の体を抱きしめた。
「!!騙したわね?」
「別に?肝心なことを言わずに逃げようとする彼女を引き止めただけ」
 そう言って牧野の顔を覗き込めば、牧野は困ったように俺を見上げ―――
「意地悪」
「どっちが。俺がどんだけ辛かったか・・・・・けど、もういい」
「いいって?」
「お前が、こうして戻ってきてくれれば・・・・・傍にいてくれれば、それで・・・・・もう他はどうでもいい」
「西門さん・・・・・。あたしも・・・・・あたしもね、西門さんの傍にいたいって・・・・・・傍にいてくれるなら、それはやっぱり西門さんがいいって・・・・・・そう思ったの」

 やわらかく微笑み、俺を見上げる牧野の唇にキスを落とす。

 たとえ記憶が失われたとしたって。

 やっぱり、俺は牧野つくしの傍にいたいんだ・・・・・

 それはきっと、牧野も同じ気持ちなんだと。

 そう思えることが、嬉しかった・・・・・。


                              fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 お互いの、『傍にいたい』という気持ちがつくしの記憶を呼び起こしたという感じ。
 ちょっといたい思いもしたけれど、まあ結果よければすべて良しということで。
 お粗末さまでございました~。

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傍にいたい vol.6 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 青白い顔の、どこか宙を見つめているようなその女は、俺たち2人を交互に見ていた。

 牧野の手が、俺の腕にそっと触れた。

 その手が微かに震えていて、おれははっとして牧野を見た。

 唇をきゅっと結び、目の前の女を見つめるその瞳は潤み、額には汗が浮かんでいた。

 俺が牧野の手を掴むと、牧野ははっとしたように俺を見上げた。
「大丈夫だから」
 俺はそう言ってちょっと笑って見せると、牧野を背に隠すように女の前に立った。

 「―――なんでここにいる?」
 俺の言葉に、女が微かに笑みを浮かべた。
「―――ここにいたらきっと・・・・・あなたが来てくれるって、思ってました」
「俺が・・・・・?」
 今日俺がここに来ることは、誰にも言ってない。
 大体、俺自身さっき思いついてここに向かったのだから、それを牧野以外の誰かが知っているわけがない。
「あなたに、会いたかった・・・・・・。ずっと、あなたのことだけを思ってた・・・・・」
 瞬きをしない瞳。
 青白い顔に笑みを浮かべ、まるで自分自身に言い聞かせるように呟かれる言葉が、背筋を凍らせるほど冷たく響いた。
「牧野に・・・・・・何をした・・・・・?」
「知ってます・・・・・牧野つくしと付き合ってること・・・・・・。あなたは、騙されてるんです、牧野つくしに・・・・・。早く・・・・・早く気付かせてあげたくて・・・・・」
 女が一歩、俺に近づく。

 俺はそれに合わせて、一歩後ずさった。

 「牧野つくしが生きている限り、その女の呪縛からあなたを解き放ってあげることはできない・・・・・。あなたも、あの花沢類さんも・・・・・・F4は牧野つくしにとりつかれてる・・・・・」
 女の言葉に、俺は息をついた。
「どっちかって言うと、俺はあんたにとりつかれてるって気がするけどな・・・・・。牧野に取り付かれてるんなら大歓迎だ」
 俺の言葉に、女がピクリと反応する。
「早く気付かないと・・・・・手遅れになるわ・・・・・牧野つくしは・・・・・悪魔よ・・・・・!」
 女の言葉に、牧野の体が大きく震える。
「止めろ。それ以上牧野を侮辱することは、この俺がゆるさねえ」
 俺が睨みつけると、女の表情が微かに変わった気がした。
「あなたを救えるのは、このわたしだけ・・・・・・。わたしが牧野つくしをあなたから引き離してあげれば、あなたは自由になれる・・・・・。自由になれば・・・・・あなたはわたしと・・・・・・」

 「ふざけるな!!」

 思わず声を荒げた俺に、女がびくりと体を震わせる。
「西門さん・・・・・」
 俺の腕を不安げに掴む牧野。
「牧野は、俺にとって一番大事な女だ。牧野以上に大切なものなんかねえ。もしも牧野を俺から奪いやがったら・・・・・俺はあんたをゆるさねえ。いいか、俺はあんたと一緒になるつもりなんかこれっぽっちもねえ。牧野に・・・・・俺の女に、二度と近づくな!!」

 女の体が大きく震え、顔色が変わる。

 目を大きく見開き、蒼白になった顔に赤い唇も震えだす。

 「あなたは・・・・・騙されてるのに!!」

 女が、持っていたバッグの中からナイフを取り出した。

 牧野が、はっと息を呑む。
「―――牧野、お前は逃げろ」
「そんなこと、できない!」
「馬鹿!こいつの狙いはお前だ。また刺される前に・・・・・警察に知らせろ」
「いや!あんたこそ馬鹿じゃないの!?もしあんたが刺されたらどうすんのよ?あたしがあんたのこと思い出す前に死んだら、あたし花沢類のとこに行っちゃうかもよ?いいの!?」
「はあ!?お前、何言って―――!」
 思わず俺が牧野のほうに向き直ったその瞬間。

 女が動くのが見えた。

 ナイフを手に、こっちに突っ込んでくる。

 頭で考える前に、体が動いてた。

 足を蹴り上げ、女の手を掠める。
「あ!!」
 女が手を押さえ、ナイフが音を立てて落ちる。

 慌ててそのナイフを拾い上げようと手を伸ばしたとき―――

 牧野が俺を押しのけたかと思うと、そのナイフを蹴り飛ばした―――。
「そう何回も襲われるほど、間抜けじゃないんだから!!」
「牧野つくし!!あんたさえいなければ!!」
 止める間もなく、女が牧野に掴みかかる。
「やめろ!」
 俺は女と牧野の間に割り込み、2人の体を引き離した。

 女の両肩を掴み、その顔を間近に見る。

 女がはっとしたように目を見開き俺を見た。

 「―――これ以上、牧野を傷つけないでくれ―――。俺の・・・・・・大事な女なんだ・・・・・」

 女の瞳が揺れた、その瞬間―――

 わき腹に、刺すような痛みを覚え、俺は息を呑んだ。

 「きゃああっ!!西門さん!!」

 牧野の叫び声。

 女が俺から離れる。

 遠くのほうから、パトカーのサイレンが聞こえてきた。

 わき腹に触れると、ぬるりと冷たい感触。

 目の前に持ってきた手についていたのは・・・・・・・

 俺の、血だった・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 こういう場合、話してわかる相手じゃない・・・・・
 ということで、総二郎危うし!

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傍にいたい vol.5 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 家の用事があったことは本当なのだけれど。

 俺のことを思い出せないあいつに毎日のように会いに行って、あいつにプレッシャーをかけるのも良くないんじゃないだろうかとか。

 類と2人でいるなら、そのほうがあいつは安心できるんだろうなとか。

 2人きりになっても、何を話したらいいかわからないとか。

 いろんなことが俺の頭に渦巻いて、あいつに会いに行くことができなかった。

 だけど、このままでいいはずがない。
 俺は、あいつと別れるつもりなんてない。
 ましてや、類に譲ってやるつもりなんてこれっぽっちもない。
 だから、あいつには俺のことを思い出してもらわないと。

 何とかそう思い直し、気持ちを奮い立たせて翌日俺は牧野の家へ向かった。

 「でかけた?」
 家に着いた俺を、牧野の母親が迎えた。
「ええ、30分ほど前に。花沢さんのお宅へ行くって言ってましたけど・・・・・」
「類の家に・・・・・・」
 ずきんと胸が痛む。
「1人じゃ危ないんじゃないのって言ったんですけど・・・・・」
 心配そうに言う母親の言葉にはっとする。
 そうだ、あいつは今普通の状態じゃない。
 それに、事件現場はその類の家に行く途中・・・・・・
「すぐ、僕も行きますから」
「ええ、どうぞよろしく」
 頭を下げる母親に俺も軽く頭を下げ、俺はその場を後にした。


 30分前に出たのなら、もうすでに類の家に着いているかもしれない。
 そう思いながらも、俺は全速力で類の家へと向かって走った。

 そしてその途中。

 あの事件の現場の公園を通りかかろうとしたとき、その公園の前で立ち尽くしている牧野の姿を見つけたのだった―――。

 「牧野!」
 俺の声に、はっとしたように振り向く牧野。
「あ・・・・・西門さん」
 顔色が悪いような気がした。
 まだ取れていない包帯が痛々しい。
「まだ1人で出歩くのはあぶねえぞ。おれが迎えに行くまで、待ってろよ」
「あ・・・ごめん。ここにきたら、何か思い出せるかなって思って・・・・・」
「牧野・・・・・」
 思い出そうとしてくれていることが、嬉しかった。
 だけどやっぱり、牧野の体のことが心配だ。
「無理、するな。ゆっくりで良いんだから・・・・・・。少なくともその傷がちゃんと完治するまでは。それに、まだ犯人も見つかってねえんだから、外に出るときは誰かと一緒にいないとあぶねえよ」
「あ、そうか、ごめん。すっかり忘れてた」
 あっけらかんとしたその様子に思わず呆れる。
「お前な・・・・・。まあ良い。で?今日はこれからどうする?せっかく外に出たんだし、どっか行くか?」
 その言葉に牧野はちょっと首を傾げて考え・・・・・
「じゃあ・・・・・2人で、デートした場所に連れて行ってくれる?」
 意外な言葉に、俺はちょっと驚く。
「あたしだって、思い出したいと思ってるんだよ。それは、自分のために・・・・・。このまま、たとえ一部でも記憶が抜け落ちたまま生きていくのなんて、嫌だから。いい思い出も、嫌な思い出も・・・・・全部思い出したいの」
 まっすぐな瞳が、俺を見つめる。

 俺が好きになった瞳だ。

 まっすぐで、嘘のない輝き。

 やっぱり俺は、牧野が好きだ・・・・・。

 「・・・・・連れてってやるよ、どこにでも。お前の行きたいところに」

 
 2人で行った場所。
 海にも行ったし、水族館や公園、図書館や映画館。
 とても1日じゃ回り切れないが・・・・・・。

 俺は手始めに、牧野を連れて学校へ向かった。

 毎日牧野と会っている場所だ。
 そして、付き合うきっかけになった場所でもある。

 ―――あのときの牧野の動揺振りを考えると、あの場所へ連れて行くのは躊躇われたが・・・・・

 でも、もしかしたら。

 犯人があの女だとしたら。

 牧野の記憶を取り戻すきっかけになるかもしれない。

 「非常階段?高校の?」
 牧野が、意外そうに目を丸くする。
「ああ」
「あそこは、花沢類とよく会ってる場所でしょ?西門さんとも会ってたの?」
「いや、俺はあそこにはあまり行かない」
「じゃ、何で―――」

 牧野の声が、途中で止まる。
 俺も同時に足を止めた。
 非常階段の前に、人が立っていた。

 ―――あれは―――!

 振り向いたその女は、あの時牧野を刺した、その女だったのだ・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 いよいよ直接対決?
 
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傍にいたい vol.4 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
 -tsukushi-

 「つくし、花沢さんが見えたわよ」
 母親の後ろから、花沢類が顔を出す。
「花沢類・・・・・」
「おはよう。具合どう?」
「うん、いいよ」
「つくし、じゃあ仕事行ってくるからね。花沢さん、すみませんけどつくしのこと、よろしく」
「はい。行ってらっしゃい」
 にっこりと類に微笑まれ、母は頬を赤らめながら行ってしまった・・・・・。

 「ごめんね、類だって忙しいのに」
 あたしの言葉に、類はくすりと笑った。
「別に、忙しくないし。それより牧野のほうが心配だよ。まだ傷は痛む?」
「ううん。触れば痛いけど、何もしなければ忘れちゃうくらい」
「そっか」

 ふと訪れる沈黙。
 
 その間に挟まるものが頭に思い浮かぶ。

 覚えていないけれど。

 あたしと付き合っていたという西門さんの存在だ。

 いや、別れたということは聞いていないから、正確に言えばまだ付き合っているんだろうけど・・・・・。
 でも、あたしは彼のことをまったく覚えていないのだ。
 花沢類や美作さん、それから今はN.Yに行ってしまっている道明寺のことははっきり覚えているのだ。
 それから『F4』という存在についても。『4』というからには4人いたのは間違いないはずなのに、そこから西門さんの記憶だけが抜け落ちてしまっているのだ。
 彼との思い出を事細かに説明されても、まったく思い出すことができないのだ。
 
 道明寺があたしのことだけを忘れてしまったことがあったけれど。
 もうだめだとあきらめかけたとき、道明寺はあたしのことを思い出した。
 あたしは、西門さんのことを思い出すことができるのだろうか・・・・・。

 当時の、あの苦しかった気持ちを思い出すと、胸が痛かった。

 西門さんは、今頃どんな気持ちでいるんだろう・・・・・。


 「―――夕方ごろ、総二郎も顔を出すって」
 類の声に、はっと我に返る。
「あ―――そう」
「ん。あいつも、いろいろ忙しいみたい」
「花沢類だって忙しいでしょ。ごめんね、わざわざ家まで来てもらって。もう大丈夫って言ったんだけど・・・・・」
「何しろ頭の傷だからね。後から後遺症が出ることだって珍しくない。用心するに越したことないよ」
「・・・・・ありがとう。来週からは、大学にも行けると思うから」
 あたしの言葉に、類は優しく微笑んだ。
「あせらなくて良いよ。牧野が元気になってくれれば、それが一番なんだ。きっといつか思い出せる。総二郎はすぐ傍にいるんだし、あいつはそう簡単に諦めないから」
 ふわりと、あたしの髪を撫でる花沢類の優しい手。

 その手の温もりに、ふと涙が零れそうになった・・・・・。


 1日家の中で本を読んだり、散歩に行ったり、外で食事をしたりしてすごし、時間はゆっくりと過ぎていった。

 そして夕方ごろ、類の携帯に西門さんから電話がかかってきた。
「―――え?来れないの?―――うん―――わかった。じゃあそう伝えとく」
 電話を切り、類があたしの方を向いた。
「総二郎、家の用事でこれなくなったって」
「そう・・・・・なんだ」
 ほっとしたような、がっかりしたような複雑な気持ちだった。
 彼のことを何も思い出せない今、また彼と2人きりにされても何を話したらいいかわからない・・・・・。
「―――がっかりした?」
 類の声に、あたしは顔を上げた。
「え?」
「がっかりしたような顔、してる。それともほっとした?」
「・・・・・あたしにも、よくわからない」
「記憶喪失は一時的なものだし、すぐ傍に総二郎がいれば、きっといつかは思い出せるって俺は思ってるけど」
「うん・・・・・」
「でも・・・・・もし思い出せなかったら・・・・・」

 類の手が、あたしの頬に触れる。

 薄茶色のビー玉のような瞳が、あたしを映していた。

 「花沢類・・・・・?」
 あたしの声に、はっとしたように類がその手を離す。
「―――ごめん、なんでもない・・・・・。じゃあ、俺はもう帰るよ」
 そう言って、類は立ち上がった。
「あ・・・・・うん。今日はありがとう」
「また、明日来るよ」

 類を送り出し、家に1人立ち尽くす。

 考えなくちゃいけないことがあるはずなのに、頭が働かない。

 こんな風に、1日何もせずに過ごしても何も変わらない気がする・・・・・・。

 ふと、眩暈を感じ、あたしはそっと目を閉じた。

 『―――俺がいる。俺が傍にいるから―――』

 誰かの声がした。

 薄れゆく意識の中で、あたしを抱きしめ、そう言ってくれたのは誰だったのか・・・・・・

 思い出さなきゃ。

 思い出したい。

 そう、思ったのだ・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 油断してると、類に取られちゃうよ~ん

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傍にいたい vol.3 ~花より男子・総つく~

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 -soujirou-

 「気にすることないよ。まだ総二郎のこと思い出せないから、2人きりになるのは気まずいと思っただけだ」
 回診の間、俺たちは病室の外に出て廊下で話をしていた。
「ああ、わかってる」
 わかってはいる。

 昨日からずっと、牧野は俺をまったく知らない人間を見るような目で見る。

 記憶を失っているのだからそれは仕方がないことだと、わかってはいるけれど・・・・・。

 類の携帯が鳴り、類が電話に出た。
「はい―――あきら、どうした?―――ほんと?それで――――」
 類の表情が険しくなる。

 会話を終えて電話を切ると、難しい顔で俺を見た。
「どうした?事件のこと、何かわかったのか?」
「ん・・・・・。総二郎、今年の始めごろ牧野が女に刺された事件、覚えてる?」
「忘れるわけ、ねえだろ?忘れたくても忘れられねえよ」
 俺に振られた女が、当時まだ付き合ってなかった牧野を、牧野のせいで振られたと逆恨みして持っていた護身用のナイフで刺した。
 あの事件がきっかけで俺たちは付き合うようになったのだけれど・・・・・。
 俺に異常な執着心を持っていたあの女は、結局精神鑑定で自己責任能力がないと判断された。
 牧野のことを恨んで、殺すつもりで襲ったというのに責任能力がないと判断されるなんて、と納得はいかなかったが女はその後精神科のリハビリ施設に収容されることになり、そこでまともな人間になり、今回のことも反省してくれれば―――と、俺たちは願うしかなかったのだが・・・・・。

 「あのときの女が、出てきてるらしい」
 類の言葉に、俺は背筋が冷たくなるのを感じた。
「出てきてるって・・・・・どういうことだよ?じゃあ牧野を襲ったのは―――」
「それはまだわからない。けど・・・・・施設を抜け出して、今どこにいるのかわからない状態らしい」
「・・・・・警察は、それを」
「もちろん掴んでるよ。たぶん今捜査中だろうね」

 類の話に、俺は拳を握り締めた。

 もしあの女がまた犯人なら、牧野が襲われたのは俺のせい・・・・・・。

 俺はその場から離れようとして、類に腕を掴まれた。
「どこ行くんだよ」
「決まってる。その女を探し出す」
「それは、警察の仕事だよ。それにあきらも探してる。総二郎は、牧野の傍にいて」
「・・・・・牧野は、お前についててもらったほうが安心するだろ。俺は・・・・・」
「牧野に、思い出させるんだろ?昨日の勢いはどうしたんだよ。女のことは警察と俺たちに任せて、総二郎は牧野の傍に。良いね」
 そう言うと、類は俺に背を向け、足早に病院を後にした・・・・・。


 病室に戻ると、牧野がベッドに起き上がった。
「ああ、寝てろよ。俺のことは気にしなくていいから」
「そう言われても・・・・・。花沢類は?」
「―――用事があるって。牧野」
「え?」
「ちょっと・・・・・聞きたいことがあるんだけど・・・・・いいか?」
 俺の言葉に、牧野は首を傾げた。
「何?」
「お前、半年前の事件、覚えてるか・・・・・?」
「半年前・・・・・?」
「お前が・・・・・女に刺された事件だ」

 俺の言葉に、牧野はしばし考え込み―――

 やがてその顔色が蒼白に変わり、目は大きく見開かれ、体が大きく震えだした―――

 「牧野・・・・・?思い出したのか?」

 「や・・・・・・いや―――!!」
 突然頭を抱え苦しそうにうずくまる牧野。

 俺は慌てて、牧野の体を抱きしめた。
「牧野!落ち着け!大丈夫だから!」
「いや―――!!」
 ガタガタと大きく震える牧野の体。
 そんな牧野の体を抱きしめ、俺は声をかけ続けた。
「牧野!大丈夫だから。俺がいる。俺が傍にいるから―――」

 やがて、牧野は俺の腕の中で静かになり―――

 気付けば、穏やかな寝息を立てていた・・・・・・。

 そっとその顔を覗き込むと、目尻には涙が・・・・・。

 「ごめん・・・・・牧野・・・・・」

 俺はそっと、牧野の目尻に口づけをした・・・・・。

 
 退院手続きを終え、牧野を家まで送り届けたあと、俺はあきらの家へ行った。
 類もあきらの家にいると聞いたからだ。
 
 「あの女、まだ見つからないのか?」
 俺の言葉に、あきらが頷いた。
「ああ。施設を抜け出した後の消息がさっぱりだ。けど、いくつかの手がかりはある。何とか探し出すから、お前は余計な心配しないで牧野についててやれよ」
「そのことだけど・・・・・。類、お前に頼みがある」
「何?」
「―――牧野の傍には、お前がついててやってくれねえか」
「・・・・・どういうこと?」
「俺じゃだめだ・・・・・。俺が傍にいたら・・・・・またあいつを、傷つけちまう・・・・・」

 俺の言葉に、類とあきらは顔を見合わせたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 いつになく弱気な総二郎。
 でもやっぱり、つくしの記憶が戻ったときには彼が傍にいないとね・・・・・。

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傍にいたい vol.2 ~花より男子・総つく~

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 ありえねえだろ。記憶喪失だなんて。

 司が一時的に記憶をなくしたときを思い出す。

 牧野のことだけを忘れてしまった司。

 あの時、牧野はどんな気持ちだったのだろう・・・・・。


 「やっぱり、一時的なものだろうって」
 医者から話を聞いてきた類が言った。
「けど、ずっと思い出さないことだってあるんだろう?確か司のときも医者がそう言ってた」
 俺の言葉に、あきらと類が顔を見合わせる。
「確かに、可能性的には考えられるけど、牧野が総二郎のことを思い出せないなんてそれこそ考えられない」
 慰めじゃない、そんな類の言葉に俺はちょっと笑った。
「ああ。俺が、思い出させてやるさ」
 その言葉に、あきらもほっとしたように頷き・・・・・。

 2人が帰ってからも、俺は病院に残った。

 そんな俺を、訝しげに見る牧野。

 「あたし・・・・・本当にあなたと付き合ってたの?」
 牧野の言葉に、俺は肩をすくめた。
「ああ、ラブラブだったよ。早く思い出せよな」
「ラブラブって・・・・・なんか、信じられないんだけど。あなたってあたしの最も苦手なタイプって気がする」
「はは・・・・・。ま、外れてはいねえよ。お前と付き合う前の俺はお前に言わせれば『女の敵』ってやつだったからな。付き合った女は数知れず。いつも違う女連れ歩いてたし、来るもの拒まず。毎日が一期一会だって豪語してたから」
 俺の言葉に、牧野はあからさまに顔を顰めた。
「うわ、最低!やっぱり嘘だよ、あたしがあんたと付き合ってたなんて。絶対ありえない」
「ところが、これは事実なんだからしょうがない。言っとくけど、今はお前以外に付き合ってる女はいない。お前一筋の男なんだぜ」
 そう言って笑って見せても、牧野は疑いの眼差しで・・・・・。
 俺は、大きな溜め息をついた。
「ま、すぐに思い出せねえのは仕方ねえよ。今はそれよりも、事件のことだ。誰に殴られたのか覚えてねえのか?」
 牧野はその言葉に戸惑ったように首を振った。
「類の家に行ったことは覚えてるよ。でも、その後のことが・・・・・どうしても、思い出せないの」
「そうか・・・・・。あせってもしょうがねえしな。とにかくここにいる間はゆっくり休めよ」
「いつまでいればいいの?」
「少なくとも、明日までは様子見るって。それで何も問題なければ退院だってよ」
「そっか・・・・・」
 ほっとしたように息をつく牧野。

 不思議な感じだった。

 こうして話す様子はいつもの牧野とまったく変わりないのに・・・・・

 こいつは、俺のことを覚えてないんだよな・・・・・

 「―――牧野」
 俺の声に、きょとんとした顔を向ける牧野。
「俺は、あきらめねえからな」
「え・・・・・?」
「絶対、俺のことを思い出させてやる。このまま、俺のことを思い出さないで自然消滅なんて、絶対にさせねえから、覚悟しとけよ」
 そう言って俺は、目を丸くしている牧野に人差し指を突きつけたのだった・・・・・。


 翌日、朝から病院へ行くと、すでに類が牧野の傍にいた。

 楽しそうに談笑する2人の姿に、俺の胸が音を立てて痛んだ。

 あの笑顔は、俺のものだったはずなのに・・・・・

 「あ、総二郎、おはよう」
 類が俺に気づき、声をかける。
 牧野もはっとしたように俺のほうを見たが、その顔はやっぱり知らない人間を見るような目で・・・・・。
「お、おはよう。あの、昨日はありがとう。面会時間ぎりぎりまでいてくれて・・・・・」
「いや、暇だったしな。傷のほうはどうだ?」
「うん、大丈夫。今日もう1回見てもらって、異常がなければ退院だって」
「そうか。良かったな」
 どこかよそよそしい会話。
 牧野は、俺と目をあわせようとしなかった。
 そんな牧野の姿に俺はどうしていいかわからず、じれったい気持ちを持て余していた。
「・・・・・俺、飲み物でも買ってくるよ。総二郎、座れば?」
 そう言って類が席を立ち、そこを離れようとすると―――
「待って!」
 牧野が、類のシャツの袖を引っ張った。

 「―――行かないで・・・・・」
 
 不安に揺れる瞳が、類を見つめていた・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 わたしの書く総つくは、どうも総二郎が苦労するようにできてるようで・・・・・。
 最後には幸せにしてあげるから、待っててね!

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傍にいたい vol.1 ~花より男子・総つく~

Category : 傍にいたい ~花より男子・総つく~
*このお話は、「傍にいて」から続くお話になります。
 こちらのお話だけでもお読みいただけますが、より詳しい内容をお知りになりたい場合は、「傍にいて」からお読みくださいませ♪


 -soujirou-

 その日俺は、待ち合わせの場所になかなか現われない牧野をちょっといらいらしながら待っていた。

 なぜいらいらしているのかといえば、大学の講義もない今日、映画でも見に行こうと誘った俺に対し、あいつの答えは
「あ、その日類からフランスの本借りることになってるの。類のとこ寄ってから行くね」
 というもので・・・・・。
 ガキっぽいと思ってもあの2人の関係に嫉妬してしまうのは仕方がない。

 で、10時に約束したはずなのに、10時半になってもまだ来なくて。
 電話しようかと思ったのだが、もしまだ傍に類がいたらと思うと、それも躊躇われた。

 でもさすがに遅すぎると思い携帯を手にしたとき、ちょうど着信音が鳴り始め、俺は電話に出た。
「もしもし」
『総二郎?』
「類?何だよ、牧野は?」
 まさか、まだ一緒なのかと疑惑が頭をもたげる。
『―――すぐ、○○病院に来て』
 真剣な類の声に、緊張が走る。
「なにか―――あったのか?」
『―――牧野が、襲われた』

 考える間もなく、俺は走り出していた。

 病院に着くと、受付で類が俺を待っていた。

 「どういうことなんだ?」
 勢い込んで聞く俺を、類は手で制し受付の前の椅子に座るように促した。
「―――病院から、俺の携帯に連絡があったんだ。たぶん、今朝牧野が俺に電話してきたときの履歴があって、それで俺にかけたんだと思うよ」
「で・・・・牧野は誰に?」
「それが、よくわからないらしい。俺の家を出たのが9時半ごろなんだけど・・・・・病院に運ばれたのが10時10分頃らしい。その40分の間に何があったのか・・・・・。牧野は、俺の家から駅に行くまでの途中の公園で倒れてたらしい。頭に、殴打された痕があったって」
「くそ・・・・・それで、今牧野は?」
「検査してるよ。何しろやられたのが頭だからね。ちゃんと精密検査しないと・・・・・」
「牧野と、話したのか?」
「いや・・・・・あ、あれ―――」
 類が俺の後ろ側に視線を移し、俺もそっちのほうを見る。

 エレベーターから、数人の医師や看護婦と一緒に牧野の乗ったベッドが運ばれてくるところだった。

 「牧野!」
 思わず駆け寄ると、牧野についていた看護婦の1人が俺を止めた。
「お知り合いですか?」
「そうです。どうなんですか?牧野は」
「検査の結果が出ないとわかりません。まだ意識が戻りませんので、お部屋のほうでお待ちください」
「総二郎、こっち」
 類に腕を取られ、俺は類と一緒に牧野の病室へと向かった・・・・・。


 類から連絡を受けた牧野の家族が駆けつけ、身の回りのものを置いていった。
 ついていたいけれど仕事を休めないというので、後を俺が引き受けた。
 その後、あきらもやってきたが、それでも牧野はまだ目を覚まさなかった。

 「なあ、検査では頭の傷以外に異常は見つからなかったんだろう?何でまだ目を覚まさねえんだ?」
 あきらが訝しげに首を傾げる。
「寝てるだけかもよ?ここのところバイトで忙しそうだったし」
 類の言葉に、俺も頷いた。
「かもな。でも、それだったらゆっくりここで休ませたほうがいいって気がする。こいつはいつも無理しすぎるから」

 そのときだった。

 牧野の瞼が小さく震えたかと思うと、ゆっくり開いたのだった・・・・・。

 「牧野」
 俺の声に、ゆっくり視線をこちらに向ける牧野。
 少し青白い顔色はしているものの、意識はしっかりしているように見えた。
「牧野、大丈夫?」
「襲ったやつのこと覚えてるか?」
 類とあきらが寄ってくると、牧野が2人を見上げた。
「花沢類、美作さん・・・・・ここは?」
「病院だよ。頭を誰かに殴られたって。覚えてるか?」
 そう聞いた俺を、戸惑ったように見つめる牧野。
「牧野?」
 
 何かが、変だった。

 確かに牧野は俺を見ているのに、その瞳は戸惑いに揺れ、まるで初めて見る人間を見ているようで・・・・・
「おい、牧野・・・・・?」

 「・・・・・あなた、誰・・・・・?」

 不安に揺れる牧野の瞳に、初めて見る俺の姿が映っていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「傍にいて」に引き続き、ちょっとサスペンス風味の出だしです。

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恋心 ~花より男子・類つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「やっぱりここにいた」

柔らかい声に振り向くと、そこには花沢類が立っていた。

「花沢類・・・・・いつ帰ってきたの?」

花沢類が大学を卒業してフランスへ旅立ったのは1年前。

花沢類がいなくなってからも、高等部の非常階段はあたしの癒しの場所だった。

「昨日。電話したんだけど・・・・・。携帯、番号変わってたから」

「あ・・・・・」

「アパートにも行ったけど、引っ越した後だったし。でも、ここに来たら会えるような気がした」

「また・・・・・ここで会えるなんて・・・・・」

「どうしても、牧野に会いたかった。会って・・・・・言いたかったんだ」

花沢類の手が、あたしの頬に触れた。

「牧野が、好きだって」


                                  fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 拍手お礼用にUPしていた小話。
 超短編です。
 何か付け足そうかなとも思ったんですけども・・・・・・。
 短いのも、たまにはいいかな。

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助手席 ~花より男子・あきつく~

Category : 助手席 ~花より男子・あきつく~
 大学2年のとき、道明寺とは別れ、あたしは大学を辞めた。

 それから5年。

 あたしは小さな印刷会社で社員として働いていた。

 英徳ですごした日々は遠い昔。
 もうあたしには何の関係もないはずだった・・・・・。

 会社の飲み会で再会した美作さんは5年前よりもずっと男らしくて大人の色気を備えたその姿は、そのクラブでも注目の的だった。

 女性陣の視線はすべて彼に注がれ、男性陣はすっかり興醒め。

 飲み会は早々にお開き。

 あたしもやぶ蛇になる前に退散しようかと思ったのだけれど・・・・・。

 「つくしちゃん、俺から逃げられると思ってる?」
 いつの間にか行く手を塞がれていた。
 会社の女の子たちの視線が痛かった。
 だから早くその場から逃げたくって。
 美作さんと一緒にクラブを後にしたのが運のつき―――。


 「別にとって食いやしねえからそんなに警戒すんなよ」
 クックッとおかしそうに笑う美作さん。
「だって・・・・・。まさか美作さんに会うなんて思ってもなかった。今日は女の人と一緒じゃないんだ」
「今日は仕事。最近は女とデートする暇もねえよ。お前も忙しいみたいじゃん。類も心配してるし、たまには連絡してやれば」
 その言葉に、あたしはちょっと笑った。
「昨日、ちょうど電話が来た。来週からフランスだって。みんな忙しそうだね」
「まあな。総二郎のやつもいよいよ襲名だし、結婚すればもう今までみたいに女遊びはできねえ。じたばたしても時は止めらんねえ。みんな大人になっていくんだよ」
 そう言って微笑んだ美作さんは、確かにとても大人に見えて・・・・・
 あたしは彼から目を離すことができなかった・・・・・。


 その日をきっかけに、あたしは3日と空けず美作さんと会うようになっていた。

 すっかり大人の男になって、あたしのことも1人の女として扱ってくれる彼に、あたしは次第に惹かれていった。
 だけど美作さんはどんなときも紳士で、必要以上にあたしに触れようとはしない。

 彼にとって、あたしは女でも恋愛対象じゃないんだと、そう言われてるみたいで胸が痛んだ・・・・・。

 
 『今日は、どこ行きたい?』
 美作さんからの電話に、あたしはう~んと考える。
「あ、こないだ同じ会社の子に聞いたんだけど、横浜に面白いお店ができたって」
『横浜?』
「うん。お店の名前とか、その子に聞けばわかると思うから」
『わかった。じゃあ仕事が終わること迎えに行くから、会社の前で待ってろよ』
「うん」


 「デートですか?こないだの素敵な人?」
 電話を終えると、隣のデスクの後輩がニヤニヤして聞く。
「デ、デートじゃないよ」
「またまた~、顔、赤いですよ」
 その言葉に思わず頬を押さえ、後輩に笑われる。
「良いなあ。あたしも早く彼氏見つけなきゃ。でも、牧野さんの彼みたいに素敵な人はなかなかいないだろうなあ」
「だから彼氏じゃないってば!」
 一生懸命否定しても、なんだか逆効果で・・・・・
 周りに冷やかされながら、あたしは会社を後にしたのだった・・・・・。


 「お疲れ」
 会社の前であたしを待っていた美作さんの姿に、思わず固まる。
「どうした?」
「―――車なの?」
 美作さんがいたのは、きれいなシルバーグレーのスマートな車の運転席で・・・・・
 車に詳しくないあたしはその車種まではわからないけれど、高級車であることに間違いはなさそうだった。
「ああ。電車も便利だけど、たまにはドライブしようぜ」
 にっこりと微笑む美作さん。
 これまで、あたしが提案するのはいつも駅の近くで駅で待ち合わせすることが多かった。
 電車は載りなれないと言っていた美作さんだけど、2人きりになる車の中では、緊張して何を話したらいいかわからなくなりそうで・・・・・。
 わざと電車で行くことを強調してきたあたし。
 そういえば今日は、仕事中の電話で周りの目も気になって会社の前で待っていろと言われたことも気にする余裕がなかった・・・・・。

 「お前を乗せたくて、選んだんだぜ、これ」
 そう言って微笑む美作さんに、あたしの胸が落ち着きなく鼓動を打ち始める。

 あたしは戸惑いながらも一歩車に近づき、後部座席のドアに手を触れた。

 ちらりと、助手席のほうを見る。

 そこには座っちゃいけない気がしてた。

 そこは特別だから・・・・・。

「何で助手席に乗らねえの?」

「だって、そこは恋人の席だもん」

「だから、お前に乗って欲しいんだろ?」

「あたしは・・・・美作さんの恋人?」

「俺はそう思ってたけど?」

「座っても・・・・・いいの?」

 極上の笑みで、あたしを見つめる。

「どうぞ・・・・・。言っとくけど、そこに座っていいのはお前だけだから」


                                fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以前、拍手お礼用の小話としてUPしていたお話のロングバージョンです。
 大人なあきら、最初に出会うところからして計算されてたりして。

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Kissxxxしよう vol.5 ~花より男子・類つく~

Category : Kissxxxしよう ~花より男子・類つく~
 -rui-

 淡いクリームイエローのミニワンピース。
 柔らかなシフォン素材のそれは牧野をいつもよりも女の子らしく、とてもかわいらしく見せていた。

 だけど、それが俺以外の男が選んだものだと思うと、平気な顔はしていられない。

 くだらないやきもちだってわかってても、もやもやとした気持ちをどうすることもできなかった。

 とりあえず、あいつの選んだ服をいつまでも着てる牧野をどうにかしたかった。

 「ねえ、だったらうちに戻れば服なんて着替えられるし―――」
 そう言う牧野の手を取り、店に入る。
「良いから、ここで好きな服選んで」
「そんなこと言われても・・・・・・」
「牧野が選べないなら、俺が選ぶ」
「類!」
 ぐいっと俺の手を引き立ち止まる牧野。

 俺はちらりと牧野を見て、そして小さく溜め息をついた。
「―――ごめん」
「どうしたの?らしくないよ?」
 戸惑った表情を浮かべる牧野を、俺はじっと見つめた。
「俺が、アランにやきもち妬いたらおかしい?」
 俺の言葉に、牧野が目を見開いた。
「アランは、静さんの恋人だよ?」
「わかってる。それでも、牧野がアランの選んだ服を着てるっていうのが気に入らないんだ。家に行くまで待ちきれない。ここで、着替えていこう」
 そう言って俺はまた、牧野の手を引いたのだった・・・・・。


 「―――満足?」
 あの店で買ったピンクのチュニックブラウスにホワイトデニムのショートパンツ。
 ワンピースよりもこっちのほうが活動的な牧野に似合ってると思うのは俺の勝手な思い込みかな。
「ん。かわいい」
 にっこりと笑って見せると、牧野はちょっと呆れ顔で、息をついた。
「こんな高い服じゃなくっても、もっと安いので十分なのに」
「言っただろ?それまで我慢できない」
 牧野の腰を引き寄せ、腕の中に閉じ込めた。

 海の見える公園で、俺と牧野は潮風に吹かれていた。
「すごく、かわいい」
 俺の言葉に、牧野の頬が染まる。
「ありがと・・・・・。すごく嬉しいけど。でもなんか悪い気がする」
「誰に?アランに?」
「それもだけど・・・・・類にも。こんな高い服・・・・・」
「これは、俺の我侭だから、俺に悪いなんて思う必要ないよ。アランには・・・・・俺もちょっと悪いかなとは思うけど。でもしょうがない」
「もう」
 困ったように俺を見上げる牧野の唇に、素早くキスをする。
「・・・・・意外と、独占欲強い?」
 照れ隠しのようにふざけてそう言う牧野を、逃げられないように腰を抱きながら俺は笑った。
「かもね。片想いが長かった分、独り占めしたい気持ちが強いのかも」
「服、ありがとう」
「どういたしまして。また、プレゼントさせて」
「理由もないのにもらえないよ。今日のは、特別」
「理由ならあるよ。俺が、牧野に着て欲しいんだ」
「無駄遣いはだめだよ」
 困ったように眉を寄せる牧野に。

 俺はあることを思いついて、牧野の耳元に囁いた。
「じゃあ、牧野が管理して」
「管理?」
「そ。俺が無駄遣いできないように・・・・・ずっと傍にいて、見張ってれば良いよ」
 意味がわからない、という風に首を傾げる牧野。

 しばらく俺がそんな牧野をじっと見つめていると―――

 突然それに思い当たったように頬を真っ赤に染め上げた。
「そ、そんなこと―――」
「今すぐじゃなくていい。だけど、俺はそうなりたいと思ってるから―――ゆっくりで良いから、考えておいて」
 牧野の瞳が揺れる。

 でも、戸惑ってるだけじゃないって思っても良いかな。

 牧野もきっと、俺と同じ気持ちでいてくれるって・・・・・。

 「好きだよ、牧野」
 
 もう何度目かの告白に、それでもその頬を薔薇色に染めて、牧野がはにかむ。

 「あたしも、類が好きだよ」

 チュッと、啄むようなキスを送る。

 「さっきから、みんな見てるよ」
 人目を気にし始める牧野に、俺はちょっと笑った。
「良いよ。牧野とだったら、誰に見られても構わない。―――それよりも」
「なに?」

 「―――もっと、キスしよう―――」


                           fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 付き合い始めたばかり、やきもちもキスも、新鮮な2人のお話でした♪

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Kissxxxしよう vol.4 ~花より男子・類つく~

Category : Kissxxxしよう ~花より男子・類つく~
 -tsukushi-

 試着室の扉を開けると、目の前に立っていたアランがあたしの姿を見てちょっと目を丸くし、口笛を吹いた。
「かわいい!すごく良く似合ってるよ」
 大げさに手を広げて感動するアランに、思わず赤面する。
 試着してみたのはクリームイエローのシフォン生地のミニワンピース。
 汚れたのはスカートだけだと思っていたんだけれど、よく見たらその上の白いブラウスにもほんの少し紅茶が飛んでいたのだ。
 よく見なければわからないくらいの目立たないものだからと言ったのだけれど、アランが、それでは気がすまないからと譲らなかったのだ。
 アランが選んでくれたのは、とても女の子らしいデザインのふわりとしたワンピースで、透け感のあるシフォン生地が爽やかなイメージの、なんだかあたしのいつもの服装とはまったく違うような・・・・・。
「とても似合ってるよ。きっと恋人も喜んでくれる」
 にっこりと微笑むアランに、あたしは自分が赤くなってるのを感じ、恥ずかしくて顔を上げられないでいた。
「あの、でも、これ高いし、そこまでしてもらうのは・・・・・」
 いつも買っている服に比べたら、確実に0が1個多い。
 気にするなと言われても、無理な話だ。
「構わないよ。ここで君と会えたのも何かの縁だしね。きっと・・・・・君とは、また会える気がするよ」
「え・・・・・?」
 優しい笑みを浮かべるアランを、あたしは驚いて見上げたのだった・・・・・。


 「実は、これから人と会う約束をしているんだ」
 店を出ると、アランがそう言った。
 この人、あの喫茶店でも、今のブティックでももちろん外でも、かなり目立ってる。
 モデル並みにきれいな顔とスタイル、ブロンドの外人に、注目が集まらないわけがない。
 あたしはできれば、早いところこの人から離れたかったんだけど、こんな服まで買ってもらって、店を出たらすぐにさよならというわけにも行かない。
 どうしようかと思っていると・・・・・

 「牧野?」
 知っている声に振り向けば、ちょうどさっきまであたしがいた喫茶店の前に、類と静さんが並んで立っていた。
「まあ、牧野さん、久しぶり!すっかりきれいになっちゃって。見違えたわ」
「静さん!お久しぶりです!」
 慌てて頭を下げるあたしの横にいたアランが、おもむろに2人に向かって足を進めた。
「静!」

 ―――え?

 目の前で繰り広げられる光景に、あたしは驚いて言葉が出なかった。

 アランが静さんに駆け寄ったかと思うと、静さんの腰を引き寄せ、そのまま2人は口付けを交わしたのだった・・・・・。

 白昼堂々、人目もはばからず見せ付けられるラブシーン。
 しかもモデル並みの美男美女の組み合わせとなれば見るなというのが無理な話で。
 まるで映画のワンシーンのような光景に、あたしも暫し時を忘れていた・・・・・。


 「―――驚いた。アランが、静さんの恋人だったなんて」
 2人と別れ、あたしは類の車に乗せられていた。
「俺も驚いた。まさか牧野が彼と一緒にいるなんて」
「偶然なの。喫茶店で紅茶を飲んでてティーカップを持ち上げたとき、テーブルの横を通りかかったアランにぶつかっちゃって・・・・・。確かにスカートには染みがついちゃったけど、高いものじゃないし、別に良いって言ったんだよ。でも自分の気が済まないからって。律儀な人だよね」
 あたしの言葉に、類はちらりとあたしのほうを見て、ちょっと肩をすくめた。
「―――たぶん、偶然じゃないよ、それ」
「え・・・・・どういうこと?それ」
「静から聞いた。アランには、F4や牧野の話をよくしてたって。高校のころの写真も見せたことがあるって言ってたから、牧野を見ればわからないはずないよ」
 類の言葉に、あたしは目を丸くした。
「じゃあ、最初からあたしのこと知ってて・・・・?紅茶を零したのもわざと?」
「さあ、そこまではわからないけど。でも、すぐに気づいたと思うよ。牧野だってことは」
 あたしは口をあんぐりと開け・・・・・
 ぽすんと背もたれに沈んだ。
「やられた・・・・・。すっかり騙されちゃった。あたしのことかわいいとかきれいとか、うますぎると思った」
 ため息とともに呟くと、類が再びちらりとあたしを見た。
「・・・・・で、洋服とか、プレゼントしてもらって喜んでたの?」
「よ、喜んでたわけじゃないよ!ただ、どうしてもって言われて、断りきれなくて・・・・・」
「ふーん」
 再び、興味なさ気に前を向く。

 なんとなく、雲行きが怪しくなってきたような・・・・・

 「その服・・・・・」
 類が、またちらりとあたしの服に視線を送る。
「え?」
「アランが、選んだの?」
「あ・・・・・うん。あたしはあんなブティック慣れてないし、どれも高くて、好きなもの選んで良いって言われても、どれを選んだらいいかわからなくて・・・・・。だから、アランが」
「―――わかった」
 そう言うと、類は車を停めた。
「降りて」
 そう言って自分もさっさと車を降りる。
 あたしは慌ててシートベルトを外し、車から降りた。
「どうしたの?」
 類はどこか不機嫌そうな表情で・・・・・目の前の店を見た。
「ここに・・・・・用事?」
 若い女の子向けのブティック。
 さっきアランと入った店に負けず劣らず高級そうな洋服が並んでいた・・・・・。

 類はあたしの手を取り、さっさとその店へと入っていった。
「類?どうしたの?」
 いつもと様子の違う類に、あたしは戸惑っていた。
「・・・・・着替えて欲しいから」
「え?」
「その服・・・・・。あいつの選んだ服、いつまでも身につけてて欲しくない」

 そう言った類の瞳は、拗ねたようにあたしを見つめていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やっぱりやきもちを妬く類君を書きたくなってしまいました。

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