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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
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夢のあと vol.4 ~花より男子・類つく~

Category : 夢のあと ~花より男子・類つく~
 いかにも総二郎が好みそうな、ムーディーでおしゃれなバーだった。

 類はつくしの手を握ったままカウンターの席に着くと、つくしの分もカクテルをオーダーした。

 「牧野と2人で飲むのは初めてだね」
 そう言ってにっこりと微笑む類に、つくしの胸がどきんと音を立てる。
「そ、そうだっけ・・・・・。それにしても、どうして急に帰って来たの?仕事で?」
 
 しばらくは、仕事の拠点はフランスになる。

 フランスへ発つとき、確かそう言っていた。

 と、類はちらりとつくしを見てからふっと笑った。
「―――フランスでの修行は終わり」
「修行?だったの?」
「もう、当分は日本が拠点になるよ。出張でたまに海外に行くことはあるだろうけど、帰ってくるのはここになる」
「そうなんだ」
「―――もっと早く、帰ってきたかったな」

 そっと囁くような声。

 だけどつくしにだけはしっかりと届く、甘く切ない声―――

 「―――なんで、彼と付き合ってんの」
「なんでって―――」
「付き合おうって言われて、断る理由がなかった?」
 その言葉に、思わずぎょっとして類を見上げるつくし。
「あたり?そんな感じに見えた。特に好きでもないのに、何となく付き合ってるみたいな」
「な―――勝手に想像しないでよ、あたしは別に―――」
「違うの?」
「―――――」

 何も言えなくなるつくしの手を、両手で包みこみその指先にキスを落とす。

 突然の行為に驚き、固まるつくし。

 類の瞳が、つくしを真正面から見つめた。

 「司と別れたって聞いて―――すぐにでも飛んできたかった。心配で―――だけどどうしても帰ってこれなかった。それで、時々総二郎に牧野の様子聞いてた」
「な、なんであたしに直接聞かなかったの?」
「だから、携帯変えてただろ?」
「あ―――」
「教師になって、英徳に就職したって聞いて、少しは安心してたんだけど・・・・・まさか、あんな男と付き合うなんてね」
「あんなって―――東野先生は別に、悪い人じゃないよ」
「そう。別にどうでもいいんだ、相手のことは。ただ―――牧野が、好きでもない男と付き合うなんて、らしくないって思って」

 つくしを見る類の瞳が、厳しくなった気がした。

 特に断る理由がなかったからというのは本当だけれど。

 でも・・・・・・

 「そんなに―――辛かった?どうして―――俺を頼ってくれなかった?」
「―――だって、花沢類はいなかったじゃない。フランスになんて、いけるわけないし」
「だからって、あいつと?」
「だって、仕方ないじゃない!」

 突然大きな声を出したつくしに、類は目を見開いた。

 つくしの大きな瞳から、涙がこぼれおちた。

 「―――道明寺と別れたこと、後悔なんてしてない。でも―――その後、どうしていいかわからなかった。1人になって―――心にぽっかり、穴が開いたみたいで―――1人は―――嫌だった」
「牧野―――」
「誰かに、傍にいてほしかった―――。ただ、それだけだった―――」

 F4という存在が、どれだけ自分の中で大きかったかということを思い知らされた。

 4人が自分から遠ざかり、1人になった時。

 どうしたらいいかわからなかった。

 でもそこで、F4を―――花沢類を頼っちゃいけないと思った。

 1人で、生きていかなくちゃ。

 でもやっぱりさびしくて。

 心の隙間を埋めたくて―――

 目の前に現れた東野先生に、縋ってしまった―――。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 20代前半の、しかも社会人になりたての人間なんて、精神的にはまだまだ子供。
 いくらしっかりしてても、1人で生きていくのは難しいですよね。
 甘えたいときは、甘えないと!

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夢のあと vol.3 ~花より男子・類つく~

Category : 夢のあと ~花より男子・類つく~
 「―――んせい、牧野先生?」

 顔を覗きこまれ、つくしは自分が呼ばれていたことに気づく。
「あ―――ご、ごめんなさい。ぼーっとしてて」
 慌てて謝ると、彼―――東野一樹はふっと微笑んだ。
「いや、謝ることないけど―――。なんか、疲れてるみたいだね。大丈夫?」
「え、ええ」
 彼に向ける笑顔が、どうしてもぎこちないものになってしまう。

 さっきからつくしの頭の中は花沢類のことでいっぱいで。

 東野の話など、これっぽっちも頭の中に入ってこないのだから―――。

 「そろそろ帰ろうか」
 食事を終え、食器がすべて片づけられてしまうと東野がそう言って席を立った。
「あ、はい」
 つくしもホッとして席を立つ。
「本当は、この後2人で飲みにでも行こうかと思ってたんだけど―――」
 東野が、意味深な笑顔でつくしを見つめる。
「え―――」
「でも今日は疲れてるみたいだし。また、次の機会にしようか」
 そう言って笑う東野の笑顔はさわやかで。

 つくしの胸がずきんと痛んだ。

 「―――ごめんなさい」
 再び謝るつくしに、東野ははは、と笑う。
「謝る必要ないよ。疲れてる時はお互い様だろ?週末、ゆっくりと休むといいよ。また月曜日、君らしい元気な笑顔を見せてくれよ」


 会計を済ませ、店を出る。
 東野と食事するときは、いつも割り勘にしてもらっていた。
 それは、つくしの意地のようなものでもあって、絶対に東野におごらせることはしなかった。

 同じ教師同士、自分が女だからって甘えた関係にはなりたくない―――

 そんな風に思うこと自体、東野に対しては何か一線を画したような気持ちだったのかもしれないけれど、この時のつくしはまだそれに気づいてはいなかった・・・・・。


 「あれ、すごい車が止まってるね」
 東野の言葉にはっとする。
 目の前を見ると、そこには見るからに高級そうな外車が止まっていて―――

 その運転席にいる人物が、ドアを開けて出てくるのに、つくしははっとする。

 ―――花沢類・・・・・

 スマートな仕草で車を降り、つくしの方へ向ってくる類。

 東野がそんな類を呆気に取られ見ている間に、類はつくしの目の前に立ち、にっこりと微笑んだ。
「牧野、迎えに来た」
「花沢類、あの―――」
「あんまりそこに止めておけないんだ、悪いけど早く乗って」
 そう言うと、類はつくしの手をつかみさっさと車に向かって歩き出す。
「え、ちょ、あ―――東野先生」
 慌てて東野を振りかえると、東野はまだ呆然と立ち尽くしていて。
「え―――?」
「ごめんなさい、あの、また来週!」
「あ、ああ、うん―――」

 そうしてつくしは助手席に押し込まれ、車はあっという間に走り去ってしまったのだった。

 残された東野はぽかんと口を開けたまま―――
「F4・・・・・?」
 と言う呟きが、風にかき消された―――。


 「もう、強引すぎるよ!せめて東野先生にちゃんと紹介させてくれたって―――」
 助手席でそう言って類を睨みつけるつくし。
 類は表情を変えることなく、ひょいと肩をすくめた。
「必要ない。別に彼に知ってほしいとも思わないし」
「あたしには必要だよ。あんな失礼な―――毎日顔合わせる人なのに」
「―――牧野、お酒飲めるよね」
「―――花沢類、聞いてる?」
 相変わらずマイペースな類に、つくしの顔が引きつる。
「総二郎に教えてもらったバーがこの辺にあるはずなんだ―――あ、あそこかな」
「やっぱり聞いてない―――って、類、車なのにお酒って」
「大丈夫。この車は引き取りに来てもらうから。帰りもちゃんと送っていくよ」
 そう言うと、類は車を路肩に寄せて止めた。

 促され、降りるといつの間にか黒服に身を包んだ男が傍で頭を下げていて。
「頼むよ」
「かしこまりました」
 類の言葉に軽く頷くと、そのまま車に乗り込み、あっという間に去って行ってしまった。

 つくしが呆然と車を見送っていると―――

 「牧野、行くよ」

 そう言って類はつくしの手をつかみ、バーの中へと引っ張って行ったのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 すでに類のペース。
 そして総二郎たちの出番はあるのか・・・・・?
 それはきららにも謎(^^;)

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夢のあと vol.2 ~花より男子・類つく~

Category : 夢のあと ~花より男子・類つく~
 「総二郎に聞いたんだ。牧野がここに就職したって」

 類がつくしを抱きしめたまま言う。

 「―――帰ってきてたなんて、知らなかった」

 以前はメールなどのやり取りがあった総二郎とも、最近は疎遠になっている。

 だから、F4のことは新聞やテレビで報道されることくらいしか知らなかったのだ。

 「知らせようかと思ったんだけど―――携帯、変えたでしょ。番号も」
「あ―――前のが、壊れちゃって。新規の方が安かったから」
「総二郎も、連絡取れないってぼやいてたよ」
 そうか、番号変わったことも知らせてなかった・・・・・。

 「―――一緒に、食事でも行こうかと思ったんだけど」
 その言葉にドキッとして、つくしは類から離れてその顔を見上げた。
「今日は、約束ある?」
「―――聞いてたの?さっきの電話」
「声かけようと思ったらちょうどかかってきたから、待ってた。邪魔しちゃ悪いと思って」
 彼との約束。
 別に後ろめたいことなんてないはずなのに、つくしは何となく居心地が悪くなって類から目をそらす。
「あの―――同僚の先生と、食事することになってて―――」
「彼氏?」
 まっすぐに見つめる視線を感じて、つくしはごまかすこともできず小さく頷いた。
「先月から、付き合ってて・・・・・」
「―――そう。じゃ、そのあとでいいや」
「え?」
「その食事の後。迎えに行くから、会おうよ」
「や、でも―――」
「その後も予定ある?」
「ないけど―――」
「じゃ、いいじゃん」
 にっこりと、有無を言わせぬような微笑み。

 つくしは何と言っていいかわからず―――

 「じゃ、またね」
 呆然としているつくしをよそに、類はそう一言言い残すとその場を後にしたのだった・・・・・。


 その後のつくしは、授業にも身が入らず、入る教室を間違えたりと散々で・・・・・

 類が一体何を考えているのか。

 昔からわかりづらい男ではあったけれど。

 ただ一つわかることは、久しぶりに会った花沢類に、つくし自身とても動揺しているということだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ちょっと短めです。
 あまり教師という職にこだわっているわけでもないので、仕事の描写はそれほどありません。
 基本、類つくの恋愛模様が描きたいだけの人なので、私(^^)

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夢のあと vol.1 ~花より男子・類つく~

Category : 夢のあと ~花より男子・類つく~
 「牧野先生は?」

 「あれ、さっきまでそこにいたのに」

 「あー、たぶんあそこじゃない?先生の癒しの場所―――」

 女子高生3人の視線は、非常階段へと続く廊下の先の扉へと注がれていた―――。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「う~ん、疲れた!」

 非常階段の手すりから乗り出すように、体を伸ばす。

 牧野つくし、24歳。

 今年の4月からここ、英徳学園高等部の国語教師として教鞭をとっている。

 相変わらずのセレブな生徒たちには閉口させられるが、それでも居心地は悪くなかった。

 と言うのも、この英徳学園では未だにF4は伝説の存在として語られ、それに加えそのF4を制した女というので牧野つくし自体が伝説となっていたのだ。

 そのおかげで、大方の生徒たちからは尊敬され、教師たちからも一目置かれる存在となっていた。

 だが、そんな安穏な生活に、やや腐れ気味のつくし。

 トラブルを求めているわけではないけれど、何の変化もない同じ毎日に退屈しきっているといったところか―――。

 司とは、大学卒業を前に別れていた。

 理由はいろいろあるけれど、2人の気持ちが離れてしまった、というのがやはり一番大きかったのだろう・・・・・。

 花沢類は去年大学の卒業と同時にフランスへ渡っていた。

 美作あきらも主に東南アジアの国を転々としているらしい。

 西門総二郎は家元襲名に向けて活躍が目覚ましく、そして女性との浮名も相変わらずで、マスコミをにぎわせていた。

 「―――なんだか、夢物語みたい」

 ぽつりと呟く。

 この学園での生活。
 ジェットコースターみたいだったあのころは、遠い昔のこと。
 自分というキャラクターが登場するロールプレイングゲームでもやっていたかのような感覚。
 懐かしいというよりは、あれは本当にあったことだったんだろうかと、自分の記憶さえ疑わしくなってきていた―――。

 
 ぼんやりと空を眺めていると、ジャケットのポケットに入れていた携帯のバイブが震え始める。

 画面を確認し、耳にあてる。
「―――はい―――はい、わかりました。―――5時ですね、はい―――じゃあ」

 電話を切り、小さく息をつく。

 電話の相手は同僚の先輩教師。

 同じ国語担当なので話をすることも多い。

 先月告白され、特に断る理由もなかったつくしはそのままその教師と交際することに。

 真面目で、たまに冗談も言うし明るく優しい男だった。

 だけど、2人でいてもそこにはときめきがなく・・・・・

 まだ1ヶ月しか経っていないというのに、つくしは彼と会うことが億劫になってきていた。

 高校時代と同じように、この非常階段はつくしにとって癒しの場所だった。

 だけど、ここにいてもやっぱり何か物足りなさを感じていた。

 それは、いつでもここに来ると思い浮かぶあの人物が、ここにはもういないから―――。

 携帯に表示された時間を見て、つくしはちょっと姿勢を正した。

 「さて、行くか!」

 そう言ってくるりと向きを変えた瞬間。

 いるはずのないその人物の姿が目に入り、つくしは動きを止めた。

 「―――相変わらず、ここにきてるんだ」

 穏やかに微笑む、長身の美青年。
 ビー玉のような瞳と、薄茶のさら髪は昔のまま、どこか少年の面影を残していて。

 見間違えるはずのない、ずっとここで思い浮かべていたその人―――

 「花沢―――類・・・・・・?」

 小さく震える声で呼べば、嬉しそうに笑みをこぼす。

 「よかった。忘れられてなくて」

 すっと、伸ばされるきれいな手。

 動くことのできないつくしの髪を優しく撫でる。

 「どうして―――」

 意味なく呟かれた言葉には答えずに。

 類は、つくしの体を抱きしめていた。

 「会いたかった―――」

 温かなぬくもりとともに、その言葉がつくしの心に染み込んできた―――。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 初心に戻って。
 少しだけ大人になった類つくをかいてみたくなりました。

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お休み&予告です♪

Category : diary
 こんにちは~♪

 ちょっと今日はお話お休みします。

 明日から改めて新連載スタートと言うことで、ちょっとお待ちくださいね。

 ちょっとネタばれしてしまうと、大学卒業後、司と別れたつくしが教師として英徳に戻り、フランスへ行っていた類が日本に帰ってきてつくしのもとへ―――

 なんて感じの類つくのお話にしようと思ってます。

 また皆さんに楽しんでいただけるようなお話にしたいと思ってますので、ぜひ遊びにいらしてくださいませ♪

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Miracle Girl vol.37 ~花より男子・F4×つくし~

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
同情じゃなくって。

あたしは、F4が好きだから。

花沢類が好きだから。

だから、あたしの気持ちを正直に伝えようと思った。

「あたし、やってみるよ」

「牧野・・・・・」

「どこまでできるかわからない。類には、すごく迷惑をかけるかもしれない」

「迷惑だなんて、思わないよ俺は」

「それでも、うまくいかなくなる時もあるかもしれない。でも、あたしは―――」

まっすぐに、類を見つめた。

「類が好き。類のそばにいたい」

「牧野。じゃあ」

「あたしと・・・・・結婚して?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ついにか」

と、美作さんが溜め息をつく。

「想像はしてたけどな」

西門さんが苦笑して、あたしの頭をポンとなでる。

「お前が決めたんなら、反対はしねえよ」

道明寺があたしをまっすぐに見つめて言った。

「ありがとう。あたしね・・・・・F4が大好きだよ」

その言葉に、3人は顔を見合せて笑った。

「「「知ってる」」」

きれいに声が重なり、思わず吹き出す。

「―――ずっと、仲間だと思ってる。恋愛感情とか、そんなのよりもずっと重い―――大切な人たちなの。だからもし離れることがあっても・・・・・その思いだけは変わらないから」

涙が、知らずに溢れてくる。

その涙を、類の指が優しく掬った。

「わかってるよ」

美作さんの、優しい笑顔。

「俺らもずっとお前が好きだから」

そう言って西門さんが不敵に笑う。

「お前から離れるなんて、ありえねえから覚悟しとけ」

相変わらず強気な道明寺。

やっぱり、F4は最強だ。

こんなにも真っ直ぐにあたしの心に入り込んでくる。

こんな風に人を愛せるのは、きっとこの人たちじゃなきゃ、ありえなかった・・・・・

あたしは涙をぬぐって、4人に笑顔を向けた。

「ありがとう。4人とも―――愛してるよ!」


                       fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 このお話もようやく終わりです。
 さて、新しい連載をどうしようか・・・・・と、現在悩み中です(^^;)

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恋心 9 ~花より男子・あきつく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「先輩!これ見ましたあ?」

大学のカフェテリアで紅茶を飲んでいたときだった。

桜子がやってきて、持っていた女性誌をバンとテーブルの上に置いた。

「なに?いきなり」

あたしは驚いて、それでもそこに開いて置かれた雑誌を覗き込む。

そこにピンクの太字で書かれた文字に、まず目が行く。

「今話題のイケメンバーテンダー!」

そしてそこに載っていた写真は・・・・・

「美作さん?」

スマートな仕草でカクテルシェイカーを手に持ち、カメラに流し眼を送るその人は、確かに美作さんだった。

「いつの間に、バーテンなんか始めたんですか?美作さん」

「―――あたし、聞いてないよ」

「え―――彼女なのに?先輩」

桜子の言葉に思わずむっと顔をしかめる。

「悪かったわね。あたしにだって知らないことくらいあるっての」

「でも美作さんがバーテンって似合いすぎ。私絶対この店行こうっと」

そう言って行ってしまった桜子。

あたしの話なんか、てんで聞いちゃいないんだから・・・・・・

そう思って溜め息をついたとき。

「どうした?溜め息なんかついて」

突然後ろからかけられた声に驚いて振り向くと、そこには美作さんが立っていた。

「―――聞いてないよ、あたし」

あたしは桜子が置いていった雑誌をとんとんと指し示した。

「は?―――ああ、これか。ここ、知り合いがやってる店でさ。たまたまこの日総二郎と飲みにいったらバーテンやってみないかって誘われて。本気でやるつもりなんかねえけど、その真似事くらいだったらいいかと思ってやらせてもらったんだよ。したらちょうどそこにこの雑誌の編集やってるって女の客がいて、載せてもいいかって言うから」

「じゃあ、この日だけ?」

「当たり前だろ?そこでバイトするほど俺暇じゃねえし」

そう言ってにやりと笑う美作さんの目に、怪しげな光。

「何、その目」

「お前、今日バイト休みだろ?」

「そうだけど―――」

「じゃ、デートしよう」

「デート?」

「そ。バイト漬けのお前と付き合ってると、俺もバイトでもしようかなって気にもなるけどやっぱり性にあわねえ。これでも、結構我慢してるんだぜ」

「我慢って・・・・・」

「もっと、お前と一緒にいたい」

そっと、髪に触れる手にドキッとする。

切なげに見つめられて・・・・・どうしていいかわからない。

「今日は、お前のその貴重な時間を、俺にくれ」

そう言って、にっこりと笑う。

「お前だけに、俺のとっておきのカクテル、作ってやるから」

魅惑の笑みでそう言われてしまえば。

あたしに逆らえるはずなんかなかった。

それでもちょっと悔しくて。

「今日だけじゃなくて―――あたしの知らないところで、他の人にカクテル作ってあげたりしないで」

そう言って上目遣いに睨んでみれば、ちょっと意外そうに目を丸くして。

そうしてまた、ふっと嬉しそうに笑った。

「了解」

そして差し出された手をそっとつかんで。

あたしたちはカフェテリアを後にしたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 なぜかあきつくのお話では、つくしにやきもちを妬かせたくなってしまう。
 あきらが子供っぽく嫉妬したりっていう姿があんまり想像できないからかな?

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Miracle Girl vol.36 ~花より男子・F4×つくし~

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「牧野つくしは、F4を変えた。私たち親はそう思っているんだよ」

そう言って類のお父さんは笑った。

「それもちょっとした変化ではなく、劇的な変化だ。そんなことができる女性は、きっと牧野さん以外にはいないだろう。だったら―――牧野さんとの関係が変わらないことが、4人にとって一番なんじゃないかと思ったんだ。そうすることで仕事に対する姿勢も変わってくるだろう。単なる後継ぎとしてじゃない。1人の大人の男として―――おまえたちにはもっと成長していってほしい。そのために、牧野つくしは必要なんだと、私たちはそう思ったんだ」

「それで・・・・・あたしはこれからどうしたら」

あたしの言葉に、類のお父さんがさらに笑みを深くした。

「牧野さんがこの話に納得してくれるのなら、すぐにでも結婚の話を進めたいと思っているよ」

「え・・・・・」

すぐにって、だって大学は?

「もちろん、大学には行ってもらって構わない。結婚はこちらの都合だ。あなたの生活は希望通りになるよう万全のフォローをさせてもらうよ。形として、結婚というものが必要なんだ」

「形としてって・・・・・」

類の方を見ると、類がちょっと複雑そうな表情であたしを見た。

「―――牧野に、話したいことがある」

ピンと、何かが張り詰めたような気がした。

一気に緊張した空気に、一緒にいた3人もそっと顔を見合わせた。

「俺たちは、外で待ってる」

そう言ったのは道明寺だ。

それに類のお父さんも頷き、全員が部屋を出たのだった。

「類―――」

「ごめん、急に。でも、こうするしかなくて―――」

「どういうこと?」

「俺の父親―――実は、癌なんだ」

その言葉に。

あたしはすぐに言葉を発することはできなかった・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「胃癌で、もう手術もできない状態だって言われた。今はまだ元気そうにしてるけど、かなり無理してるんだ。本当は仕事なんてしてられる状態じゃない。だけど、立場上そうもいかなくて・・・・・。今は、母親が代わりにできる部分はやってくれてる状態なんだ」

そうか・・・・・

だから、この場に類のお母さんはいなかったんだ・・・・・

「もちろん、俺が後を継いだとしたってすぐに代わりができるわけじゃない。おれには経験も部下からの信頼もまだないからね。それはやっぱり現場に出ないと取得できないものだと思うんだ」

「じゃあ、仕事するの?」

「と、俺も思ったんだけどね。大学卒業まであと2年だ。その2年は何とか母親と会社の今の重役たちで何とかするって。大学ではしっかり勉強してほしいって、これは母親からの言葉」

「そうだったんだ・・・・・じゃあ、あたしは・・・・・」

「牧野は、俺のそばにいてくれればいい。俺は、牧野がそばにいてくれればどんなことでもできると思ってる。本当は結婚もすぐじゃなくていいって言われたんだ。だけど、父親の体のこともあるし・・・・・早く、安心させたい」

類のお父さんは、とても厳しい人だと聞いていた。

類とは正反対で、子供のころからとても厳しくしつけられたと。

だけどやっぱり親子だから・・・・・・

お互いを思いやる心が、今になってようやく芽生えてきたのだろうか・・・・・・

それならあたしは。

類のためにできることなら、何でもしたい。

それが、今のあたしの気持ちだった・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 F4×つくし、なので誰か1人だけとって言うのはどうかと思ったのですが、ゴールが結婚だとしたらやっぱり相手は類かなと思い・・・・・
 結局類ファンの私です。

 *先日サイトのURLを変更したとお知らせしましたが、わけあってまた元のURLに戻りましたので、もしその時にお気に入りを変更されている方がいましたら、お手数ですが再度ご変更をお願いいたします。大変失礼いたしました。

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Miracle Girl vol.35 ~花より男子・F4×つくし~

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「牧野!」

ホテルの一室であたしを迎えてくれたのは、笑顔の類だった。

部屋に入った途端、駆け寄ってあたしを抱きしめてくれた類。

そのぬくもりに。

漸くあたしはほっとし、同時にとてもこの人に会いたかったんだと、実感してしまった。

「会いたかった」

類の言葉に、涙が出そうになる。

たった1週間。

それでも会えないことが辛かった.....。

「お取り込み中失礼」

突然響いてきたその声に、あたしは驚いて類から離れた。

類以外の人が部屋にいたことに、まったく気づかなかったのだ。

そこにいたのは、背の高いちょっと神経質そうな目鼻立ちの整った初老の男性だった。

「はじめまして、牧野さん。私は花沢卓といいます」

類の、お父さん.....。

「類を足止めしていたのは私だ。類とはじっくり話をしたくてね。かといって仕事を休むわけにもいかない。気がついたら1週間も経っていた。すまなかったね」

類のお父さんに頭を下げられ、あたしのほうが慌ててしまう。

「いえ、そんな」

「4人の男で取り合っているというお嬢さんがどんな人なのか一度会ってみたいと思っていたんだが.....思っていた人物とはだいぶイメージが違うな」

「え・・・・・」

なんとなく、がっかりされたみたいであたしはすぐに言葉が出てこなかった。

「父さん―――」

「ああいや、悪い意味ではない。もっと、男の気を引くような華やかな女性をイメージしていたんだよ。もちろんメディアを通してその姿は知っていたけれど。メディアというものは当てにならないものだからね。だが---よかった。君のような人で」

それは、どういう意味だろう?

「類が、その辺のパーティーで見るような遊び好きな女性にのぼせているんだったら、私は君を認めないつもりだった。だが.....そんな心配はいらなかったようだ」

にっこりと微笑む類のお父さん。

そして次に出てきた言葉に、あたしだけではなくあたしの後ろにいた3人も、呆気にとられることになるのだった。

「ぜひ―――類と結婚して、類の子供を産んで欲しい」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「実は、君たちの親御さんたちとも話をさせてもらったんだよ」

類のお父さんがそう言った。

「俺たちの―――?うちのおふくろとも、ですか?」

道明寺が、信じられないというように顔をしかめる。

「もちろん。お互い、損のないようにするにはどうしたらいいか、ということを話し合わせてもらった。勿論君たちの気持ちは分かっているつもりだった。だが―――類と話すまでは牧野さんの気持ちを知ることは難しかった」

類のお父さんの、穏やかだが厳しい視線があたしに注がれる。

「君が、類たち4人のことをとても大事に思っているということ。同じくらいの愛情で、誰も失いたくないと思っていること、それでいて今の状況にまだ戸惑っていることを聞いたよ」

類を見ると、優しく穏やかな笑みであたしを見つめていた。

「それが真実だとしたら・・・・・君に決断を迫るのはひどく残酷なことだと思った。もちろん必要なことではあるし、どの家もそれを待ち望んではいる。だが、それが果たしていい結果を生むかどうかはまた別の話だ」

そこで一つ息をつくと、類のお父さんは再びその視線をあたしに向けた。

「そこで、私が提案したんだ。1人息子の類が結婚するかしないかというのは我が家にとっても会社にとっても非常に重要な問題だ。そこで、牧野さんさえ納得してくれるなら類と結婚させてくれないかと。ただし、他の3人との関係が壊れるようなことにはならないように配慮すると。そして3人が納得してくれるなら―――後継ぎの問題は他の兄弟に任せることにしようと」

その言葉に。

あたしたちは再び顔を見合わせたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 セリフが長いですね。
 読みづらかったらごめんなさい。
 ちょっとサイトの修復に時間がかかってしまって、こっちも遅れることがあるかもです。
 なるべく毎日続けたいと思ってますけどね。

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Happy Beat vol.3 ~花より男子・類つく~

Category : Happy Beat ~花より男子・類つく~
 「だから、卒業式にお腹大きいのは勘弁って言ってたのに」

 あたしは、自分のお腹を見おろしため息をついた。

 「大丈夫。まだそんなに目立たないから」
 類がくすくすと笑う。

 妊娠6カ月。
 普通のドレスを着るにはぎりぎりといったところ。

 卒業式用の袴はお腹を隠せるので問題なかったが、プロム用のドレスはさすがにきつい気がして出るのはやめようかと思っていたのだけれど。

 「つくしが出ないプロムなんて、行っても意味ない」
 卒業したのだけれど、特別に大学のプロムに招待されているF3。
 出席するのを迷っていたあたしに類がそう言った。

「俺らのパートナーはつくしって決まってるんだから」
「腹がでかくたって、堂々としてりゃあいいんだよ」
 と言うあきらと総二郎。
 そして極めつけは、耳元で囁かれた甘い言葉。
「どんな格好してたって、つくしが一番きれいだよ」

 もう、こうなったら出るしかない。

 相変わらずダンスは苦手だけれど。

 それでも、あきらの素晴らしいコーチのおかげで、だいぶ様にはなってきた。

 「ずいぶん上達したよ。それならどんなとこ出たって恥ずかしくない。もっと自信持て」
 プロムの会場で、トップバッターで踊り始めたあたしとあきら。
 あきらが優しい笑顔であたしを見つめる。
 その笑顔にときめいているのはあたしだけじゃなく。
 相変わらず外野の視線が痛い。
「―――お見合いの話が、ずいぶんあるって」
「総二郎に聞いたのか?まあな。母親がいろいろうるさくって。けど実はあの人、つくしの大ファンだから」
 くすりと笑うあきら。
「ええ?」
「マジで。類と離婚しないかって、密かに期待してるんだぜ。それが無理なら、優と快を妹たちの婿にって」
「婿!うわ、双子同士の結婚なんてすごそう。見てみたい気もするなあ」
「だろ?妹たちも優と快好きだし。そうなったら楽しいぜ、きっと」
 最近ちょっとずつおしゃべりが増えてきて、ますますかわいい盛りの双子たち。
 そんな双子たちのまだ見ぬ未来の姿に、あたしたちは胸をときめかせていた。

 「あいつらが結婚したら、俺とおまえは親戚になるわけだ。それもいいかもな。もっと近い存在になれる」
 そう言って魅惑の笑みを浮かべたかと思うと、あっと言う暇もなく、チュッと頬にキスされて。
 思わず頬を赤らめれば、後ろからグイと腰を引き寄せられる。
「パートナーチェンジだぜ」
 そう言ってにやりと笑ったのは総二郎だった・・・・・。

 
 「あきらの妹たちと結婚?そりゃあすごそうだけど、年離れすぎだろ」
 あたしを優雅にエスコートする総二郎が目を瞬かせる。
「そうでもないよ。最近、そのくらいの年の差は珍しくないって」
「ふーん。なら、今度生まれてくる子が女だったらうちの弟の嫁に来る?」
「総二郎の、じゃないの?」
 あたしの言葉に、楽しそうに笑う総二郎。
 少年のようなその笑顔に、周囲でため息が漏れる。
 プレイボーイ振りもなりをひそめて久しいけれど。
 この人を世間の女性が放っておくはずなくて。
「俺はつくしオンリーだよ。言っただろ?ずっとそばにいるって。外野は勝手に騒いでるだけ。気にすんなよ」
 そう言ってあたしを見つめる瞳はどこまでも甘くって。
「―――あんまり甘やかされると、1人じゃ立てなくなりそうで怖いよ」
 そう言って苦笑すると、腰を強く引き寄せられ、体を密着させられる。
「そうしたら、俺がこうして支えてやる。お前を1人になんかしねえよ」

 そうして、額に優しいキスが落ちてくる。

 F2からの続けざまのキスに、集められる嫉妬の視線にさらに熱がこもる。

 「総二郎、そろそろ代わって」
 いつの間にか傍へやってきた類とチェンジ。
 代わった途端、ぎゅうっと抱きしめられる。
「類ってば、ダンスは?」
 恥ずかしくなって声を上げると、類の甘い声が耳をくすぐった。
「適当でいいよ。動きすぎると赤ちゃんに悪い」
「そんなに激しくないから、大丈夫だけど・・・・・」
「いいんだ、こうやってくっついてたいから。だいたい、最近のあいつらは遠慮がなさすぎる。俺の前でも平気でキスするんだから」
「挨拶みたいな感じになってるんだよ。おかげで優も快もキス大好きだもん」
 かわいい双子からのキスは、あたしや類にだけじゃなくって、ほとんど誰にでも。
 家では双子のお世話係が家政婦の間で取り合いになってるんだとか。
「―――けど、あの子らが一番好きなのはやっぱりつくしだよ。こないだ俺がつくしにキスしたら、快の奴めちゃくちゃ怒ってたもん」
 類の言葉に、あたしもその時のことを思い出して吹き出す。
「ああ、あれ。おかしかった!顔真っ赤にして類追いかけまわして。優まで泣き出しちゃって」
「笑い事じゃなくって、またライバルが増えるのかと思ってちょっとぞっとした」
「あのね、母親と息子って永遠の恋人なんだって」
 あたしが言うと、類はちょっと複雑そうにあたしを見つめ―――
「さすがに敵わない気もするけど―――でも、この位置を譲る気はないからね。ずっと一生・・・・・つくしの隣は、俺の特等席だよ」

 そうして落ちてくる、優しいキス。

 その瞬間、聞こえてきた気がした。

 ダンスのスローな音楽に負けないくらいの、楽しそうなHappy Beatが・・・・・。


                                       fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 一応、このお話はこれで完結です。
 もしかしたら時々、ひょっこり短編でお目見えすることがあるかもですが・・・・・・。
 とりあえず、終焉―――。


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Happy Beat vol.2 ~花より男子・類つく~

Category : Happy Beat ~花より男子・類つく~
 「まあ~~~!こんなに大きくなって!」

 屋敷に着くなり、玄関まで出迎えに出てきてくれていたお義母さまが双子に駆け寄る。

 「ま~、もうたっちができるのね?あんよも?ま~、なんてお利口さんなの!」

 涙でも流しそうに勢いで感激しまくっているお義母さまの後ろでは、お義父さまが咳払いし、ゆっくりと双子の元へ。

 「ほら、中へ入ってもらいなさい」
 その言葉に、お義母さまがはっとして顔を上げる。
「あら、そうだったわね、ごめんなさい。じゃあ私が抱っこして行ってあげるわ」
 そう言ってお義母さまが2人を同時に抱き上げようとするのを見て、あたしは慌てて駆け寄った。
  
 「あ、危ないですから快斗は私が」
 そのあたしの手を止めたのは、お義父さまだった。
「いや、私が抱いて行こう」
 そう言ったかと思うと、さっと快斗を抱き上げさっさと行ってしまい、お義母さまがそのあとに続く。


 あたしはしばし呆気にとられ―――
 類が、あたしの肩をポンと叩いた。
「―――抱っこしたかったんでしょ、2人とも」
「―――みたいだね」


 家族と友達だけを招いての、双子の誕生日パーティー。

 主役の2人はあちこちを走り回って落ち着かないけれど。

 それでも賑やかに、温かい雰囲気の中パーティーは進められていた。

 「類さま」

 あたしと一緒にシャンパングラスを手に立っていた類のところへ、田村さんがやってきた。

 「何?」
 類の声に、田村さんがにっこりと微笑む。
「お客様が、お見えですよ」
「客?」
 類が目を瞬かせる。

 もう、全員集まったと思っていたけれど。

 あたしも不思議に思って田村さんを見る。
 と、その後ろから姿を現したのは―――

 「久しぶりだな」
 強い癖っ毛の黒髪が懐かしい、道明寺司その人が、まるでその場の主役のように登場したのだった―――。

 「来るなんて言ってなかったのに、びっくり」
 あたしの言葉に、道明寺がにやりと笑う。
「こねえとも言ってねえだろ?これでも必死にスケジュール調整してきたんだぜ。結婚式以来だからな。子供の顔、ちゃんと見たかったんだ」
 そう言って、道明寺は身をかがめ、不思議そうに道明寺を見上げる双子の顔を見た。
「すげえ、類のガキの頃そっくりだな」
 おかしそうに言って快斗の頭をぐりぐりとなでる道明寺。
「だろ?ところが性格はつくしだからな、特にそっちの快斗の方。優斗はおとなしいけど、類のガキの頃とは違う。やっぱ2人とも牧野家の血が入ってるって感じだぜ」
 そう分析しだすのはあきら。
「そうそう、類とつくしが合体したみてえで妙な感じだぜ」
 そう言って総二郎も笑う。
「何よ、2人とも快と優がかわいくて仕方ないくせに」
 あたしの言葉に顔を見合わせて。

 「そりゃ、お前の子だからな」
 あきらの言葉に、総二郎も頷いた。
「そういうこと。お前の子供ってことは俺らの子も同然。目の中に入れても痛くねえって感じ?すげえかわいいよ」

 快斗と優斗は道明寺にいとも軽々と抱き上げられ、ご機嫌な表情だ。

 高いところにもビビらず、キャッキャッと楽しそうに声を上げるあたり、そう言われてみればあたしの子供のころに似てるかも、と我ながらおかしくなる。

 「けど、やっぱ女の子も見てみてえよなあ。そろそろ2人目つくらねえの?」
 総二郎の言葉に、類と顔を見合わせる。
「俺はいつでもいいんだけど。つくしが、せめて大学卒業してからって」
「だって、卒業式に大きいお腹でとか、ちょっと勘弁って感じだし。でも、あたしもいつか女の子は欲しいな」

 自分が子供を産んで。
 ふと周りを見渡してみれば、こんなに子供ってたくさんいたのかと思うほど、同じような子供が目に着いてしまうのだ。
 そしてそうするとやっぱりかわいい服や髪型でおしゃれされてる女の子が目に着いて。
 男の子と違って、女の子はお母さんが自分のしたい格好をさせているという感じで、すごくおしゃれな子が多いのだ。
 そういうのを見ていると、あたしだったら女の子にどんな格好させるかな、なんてついつい考えてしまって。
 類にそっくりの女の子もかわいいだろうなとか。
 実は結構いつも考えていたりするんだけれど。

 でもやっぱり、卒業してからがいいな、とか・・・・・。

 「じゃ、次の子は俺とつくるか?」
 と言ってにやりと笑う道明寺を見て。
「冗談でしょ。司の遺伝子なんて、強烈過ぎてきっとごまかしようがないくらい司に似そう」
 ぞっとしたように言う類がおかしくて、思わず吹き出す。
「てか、その前に触れさせないから。つくしが生むのは、俺の子だけ」

 そう言って後ろから抱き締められて。

 身内しかいないとはいえ、みんなの注目の的だ。

 「ちょ、ちょっと、類!」

 思わず赤くなってじたばたするあたしを見て、みんなが楽しそうに笑っていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今回はずっと平和な感じで行こうかなあと思ってます。
 もうちょっとほのぼの~とした親子にお付き合いくださいませ。

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Miracle Girl vol.34 ~花より男子・F4×つくし~

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
迎えに来た船に、あたしと一緒に乗り込む3人。

「一緒に行ってくれるの?」

あたしの言葉に、3人は苦笑しながら頷いてくれた。

「お前に任せたら、見合いぶち壊した揚句に類を誘拐してきかねねえからな」

西門さんの言葉に、あたしはむっと顔をしかめた。

「そんな無茶しないよ」

「どうだか。お前ならそのくらいやりかねねえ」

そう言って道明寺が笑った。

その横で、ため息をつきながら頷いてるのは美作さん。

「ありえるな。俺たちはそんなお前のお目付け役ってところだ」

「お目付け役・・・・・」

「そういうこと。せっかく俺たちの親がみんなお前との結婚を認めてるんだ。それを自分からぶち壊すこともねえだろ」

西門さんがにやりと笑う。

「でも・・・・いいの?あたしは類の・・・・・」

類のお見合いが気になって、じっとしてられなくなったあたし。

それが類が好きだからなのか、友達として心配だからなのか、自分でもまだよくわからないけれど。

それでも、それが気になって会いに行くとなれば「類のことが好き」なのだととられても仕方がないわけで。

「面白くはねえな」

道明寺が言うけれど、その表情は穏やかだ。

「けど、言っただろ?俺たちはお前がだれを選んでもそれを受け入れる覚悟はできてるって。もしその相手が類だとしても・・・・・」

「大事なのは、お前の幸せなんだよ。だから、俺たちはどこまでもお前の味方ってことだ」

そう言って微笑む3人が、この上なく輝いて見えた・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ようやく船が港につき。

また船酔いでフラフラ状態のあたしとF3を待っていたのは―――

「お待ちしておりました」

そう言って深々と頭を下げる、黒いスーツに身を包んだ男性。

「田村か。てことは、類の指示か?それとも社長の?」

道明寺が声をかける。

そうだ。確か彼は、類の会社の―――

「両方でございます。お迎えに行くようにと」

そう言って穏やかに微笑むと、田村さんはリムジンの扉を開けてくれた。

リムジンに乗り込むと、静かに走り出し、最初に口を開いたのは西門さんだった。

「両方の指示ってことは―――見合いはフェイクか?」

「どうかな。類と類の親父の間でひと悶着あったってことかもしれねえぜ」

美作さんの言葉に道明寺も頷いた。

「そっちだな。だいたいあの頑固親父がそう簡単に牧野との結婚を許すとも思えねえ」

「頑固―――なの?」

あたしの言葉に、3人が顔を見合わせた。

「ま、相当厳しいことは確かだな」

その言葉に―――

あたしは、胃がきしむのを感じたのだった・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 久しぶりの『Miracle Girl』です。
 これもそろそろ終わりかな?

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Happy Beat vol.1 ~花より男子・類つく~

Category : Happy Beat ~花より男子・類つく~
 *このお話は、「ブランコ」「X'mas Panick!!」「Traveling」「Sweet Angel」から続くお話になります。


 「―――なにこれ」

 思わず言葉が漏れる。

 
 土曜日なのに仕事に駆り出され、朝から会社に行っていた俺がようやく帰宅できたのは午後3時過ぎ。

 静まり返る家の気配に、もしかしたら寝ているかもしれないと足音を顰めリビングの扉を開けてみれば。

 そこには子供を寝かしつけようとしてそのまま寝入ってしまったであろう妻と優斗。

 そしてその横には大の字に伸びてばんざいの格好で寝ている快斗と、同じように大の字になって寝ている総二郎。
 そしてその快斗を挟むようにして床で頬づえをついたまま寝息を立てているあきらの姿・・・・・。

 俺は軽く溜め息をつき、そっとつくしの傍へ行った。

 「つくし」

 耳元で囁き、唇に軽くキスを落とすと、微かに瞼が震えた。

 「ん・・・・・類・・・・・?」
「おはよ」
 にっこり笑うと、つくしは2,3度瞬きし、ゆっくりと体を起こした。
「―――お帰り。ごめん、あたし寝ちゃってた?」
「ん。ずいぶん賑やかだったんだね」
 その言葉に、つくしがクルリと振り返り、総二郎たちの姿を目に入れ苦笑する。
「うん。双子たちの遊び相手しに来てくれたんだけどね、もうあと追いかけまわすだけで精いっぱい。久しぶりに会ったから、2人とも歩けるようになっててびっくりしてたよ」

 明日、1歳を迎えることになった双子、優斗と快斗。

 歩けるようになったのはほんの2週間前だけれど、子供の成長は早い。

 特に快斗は活発で、一度動き出すと止まらない。

 キャッキャッと笑い声をあげながら屋敷中を逃げ回るものだから、花沢家では毎日ドタバタと駆け回る足音が絶えなかった。
 比較的おとなしい優斗も、放っておくとこっそりといたずらを始めるので目が離せない。

 大学に復学し、昼間は2人を保育園に預けるようになったつくしだけれど。

 育児と勉強の両立は思った以上に大変なようで、講義中に居眠りしてしまうことも多いと言っていた。

 それでも毎日すくすくと成長していく子供たちの姿を見るのは嬉しいもので。

 やんちゃ盛りの双子の、今は天使のような寝顔を愛しそうに見つめる。

 「ようやく、かな。それともあっという間?1年間、ご苦労様」
 俺の言葉に、照れくさそうに微笑むつくし。
「ありがと。でもさすがに双子は大変。類や家政婦さんたちがいなかったら、きっとできなかった」
「そんなことないよ。やっぱり、つくしが一番頑張ったよ。あと半年、大学卒業まで頑張って」
「うん、頑張るよ、もちろん。ところで、お義父さまとお義母さまっていつ日本に帰られるの?明日の誕生日パーティーは向こうのおうちでやるんでしょ?」
「ああ、今夜には着くはずだけど」
「ご挨拶に行った方がいい?」
「いや、明日どうせ行くんだから今日はいいよ。向こうも帰ったばかりじゃ疲れてるだろうし。明日、双子に会えるのを楽しみにしてるって言ってたから」
 俺がそう言うと、安心したように微笑むつくし。

 滅多に日本に帰ってこない俺の両親が、明日の双子の誕生日にはパーティーを開くと言って日本に帰ってくるのだ。
 生まれてから、両親が双子に会ったのは3回ほど。
 しかも一番最近会ったのはもう半年も前だ。
 メールで写真はしょっちゅう送っているけれど、実際に会ったらその成長ぶりに驚くに違いない。

 「―――んあ、類?帰ってたのか」
 俺たちの気配に気づき、あきらが体を起こす。
「うん。今帰ったばっかり」
 
 「ぐあ、体がいて―」
 そう言って、総二郎も起きだす。
「お疲れ」
「いや、マジでこいつらはすげえよ。いつの間にあんな早く動くようになったんだ」
 感心するように言う総二郎に、つくしがくすくす笑う。
「2人がかりで快斗追っかけまわすんだもん、もう喜んじゃって大変。追いかけっこ、大好きだから。優斗まで珍しくあきら追いかけたりしてたんだよ」

 双子が生まれてからというもの、毎日のようにここへ通ってきていたあきらと総二郎。

 そのうち、つくしも2人のことを名前で呼ぶようになった。

 「本当に、パパが3人いるみたい」

 という言葉通り、双子はとても2人になついていた。

 卒業してからはさすがに仕事が忙しく、毎日は来れなくなってしまったけれど、それでも時間をつくっては会いに来るのは、ただつくしに会いたいだけではなく、双子に会いたいという気持ちがあるようだった。

 「明日で1歳か。早いな」
 あきらが目を細めて双子を見る。
「プレゼント、楽しみにしてろよ」
 総二郎も眠っている優斗のほっぺをツンツンとつつく。

 穏やかな土曜日のことだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 このシリーズもとうとうこんなところまで・・・・・という感じです。
 「ブランコ」から始まった私にとっての花男二次小説。
 このシリーズには、私が書きたかった花男の世界が詰まっています。

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Believe vol.4 ~花より男子・総つく~

Category : Believe ~花より男子・総つく~
 「―――これはどういうことだ?つくし。説明してもらおうか」

 完全に怒ってる、総二郎のその目が怖かった。

 「どういうことって―――美作さんのうちに行ったら、類と会って―――で、久しぶりだし、話してたら長くなっちゃって・・・・・」
「で、ここで抱き合ってた?どういう流れでそんな展開になるんだ?お前、俺の妻だって自覚ないわけ?」
「あ、あるわよ。別に、抱き合ってたわけじゃなくて―――」
「俺が、抱きしめてただけ」

 平然と、穏やかにそう言う類を、じろりと総二郎が睨みつける。

 「類、お前―――何のつもりだ?つくしを、どうするつもりだった?」
 総二郎の言葉に、肩をすくめる類。
「つくしが、ずいぶん凹んでるみたいだったから、慰めようとしただけ。本来なら夫の仕事だと思うけど、総二郎は忙しいみたいだし。俺なら、その役目ができると思った。牧野―――つくしが望むなら、俺は何でもするよ」
「てめ・・・・・」
 総二郎が、類につかみかかる。

 あたしははっとして、総二郎の腕をつかんだ。
「ちょっと!やめてよ!」
「何でもするって?このままつくしをかっさらってでも行くつもりかよ!」
「つくしがそれを望むならね。もし、つくしがそれを望んだとしたら、それは総二郎のせいでもあるんじゃないの?」

 類の言葉に、総二郎の瞳が一瞬揺らぐ。

 冷静な類の瞳。

 その奥で、何を考えてる・・・・・?

 「―――つくし」
 総二郎の声に、あたしははっとして総二郎の方を見る。
「お前は―――どうしようと思ってた?このまま・・・・・類に着いて行くつもりだったのか?」
「そんなこと・・・・・」
「俺は忙しくて・・・・・お前の話をちゃんと聞いてやれてなかったかもしれない。だけど、お前とおふくろのことを心配してなかったわけじゃない。仲良くしてほしいとは思ってたけど・・・・・放って置いたつもりはなかった。似た者同士、急に素直になれって言っても無駄だと思って・・・・・・。そう思ってた俺は、間違ってたのか?」
「総二郎・・・・・」
「お前が、類を頼るほど―――俺は頼りない夫だったのか・・・・・?類だけじゃない。いつも、あきらを頼るよな。俺に言えないことでも、あきらには言える。友達として―――それは認めてきたつもりだけど」
 類から手を離し、あたしを見つめる総二郎の瞳にドキッとする。
「でも―――俺は、お前に何でも言ってほしい。もっとちゃんと、俺にわがままを―――」
「―――わがまま?」
 
 ずっと、何かが引っ掛かっていた気がする。

 あたしは、総二郎に何を求めてた・・・・・?

 「あたしが、わがままを言えばよかったの?じゃあ総二郎は?」
 あたしの言葉に、総二郎が目を見開く。
「俺?」
「総二郎は、あたしに何でも言ってくれてた?仕事のこと―――あたしにはどうせわからないことだって、勝手にそう判断してあたしには何も言ってくれなかったじゃない。あたしはそんなに頼りにならない?そりゃあ、茶道の世界のこと、あたしにはまだ分からないことだらけだよ。だけど―――それでも、愚痴を言うこともできないような妻なの?あたしは、何のためにあの家にいるの?」
「つくし・・・・・」
「・・・・・お義母さまのこと、あたしは好きだよ。喧嘩したって、次の日の朝にはお互いちょっと反省して、歩み寄ろうとしてるのがわかるの。そのたびに、あたしは総二郎に嫁いでよかったって思えた。でも―――総二郎とは、結婚してからずっと、距離が離れていくような気がしてた。考えてること、悩んでること、何でも話してほしいのに、何も言ってくれない。あたしはそんなにダメな妻なのかって思ったら―――1日中あの家にいるのは息が詰まって」
「だからって、毎日のようにあきらの家へ行くのか?お前こそ、あきらに言うくらいなら俺に直接それを言えばいいじゃねえか!何でいつもあきらなんだよ?何で類に抱きしめられて抵抗もしねえんだよ?俺は、お前の夫じゃねえのかよ!?」

 あたしと総二郎が睨みあっている間で、類は退屈そうに大きなあくびをしていた。

 「―――眠くなってきたなあ。つくし、どうする?俺と一緒に来るなら待ってるけど?」
 その類を、総二郎がキッと睨む。
「誰が行くか!お前1人で行けよ!」
「決めるのは、つくしでしょ?夫婦なんて、紙切れ1枚の話だし。今の話だって、いまさら何言ってんだって話だよ。お前ら、毎日一緒にいて何話してたの?夫婦になって、距離が離れたって?そんなんで、一生やっていけるわけ?」
 いつになく厳しい類の言葉に、あたしと総二郎もすぐには言葉が出てこなかった。

 「―――一生、添い遂げるって、誓ったんじゃなかったの?俺はそれを聞いて、総二郎にならつくしを任せられるって思ったよ。2人がお互いを信じていれば、きっと大丈夫だろうって。茶道だろうがなんだろうが、つくしにはそんなこと関係ない。そんな狭い世界にとらわれる奴じゃないだろ?どうしてもっと言いたいこと総二郎に言わないのさ。何に気を使ってるの?総二郎だって。何のためにつくしと結婚したの?もっと、お互いを信じてぶつかって行きなよ」

 言う言葉がなかった。

 実際その通りで。

 何でこの人は、いつもなんでもわかってしまうんだろう。

 あたしたちが気付かなかった、本当に気持ちまで―――

 「類―――」
 総二郎が口を開くのに、類はそれを手で制した。
「付き合いきれないから、俺はもう行くけど―――。つくし」
「え?」
「本当に気が変わったら―――その時はいつでも、俺のところに来て。もちろん、そうなったら俺はつくしを離したりしないから、そのつもりでね」
 そう言ってにやりと笑う類を、複雑な表情で見る総二郎。
「―――お前、俺の味方なの、敵なの」
「俺は、つくしの味方。だから、つくしを悲しませるようなことをすれば俺の敵。幸せにしてくれるなら―――ずっと味方だよ」
 その言葉に総二郎はため息をついて。
「わかった―――。せいぜい、味方につけられるよう努力するよ」
「そうして。あ、それからつくし」
「何?」
「夫婦仲いいのもいいけど、あきらが寂しがるから、時々は遊びに行ってあげて」
「―――うん。ありがとう、類」

 笑顔で手を振り、そのまま行ってしまった類。

 「風みたいなやつだな」
 総二郎の言葉に、あたしも頷いた。
「でも、今日のは熱い風だった」
「ああ―――。あんな類、久しぶりに見たな。お前が絡むと・・・・・あいつは熱くなる奴なんだって、思い出したよ」
 
 総二郎の手が、あたしの手をつかむ。

 「―――つくし」
 
 総二郎の横顔を見上げる。

 「―――愛してる」

 ギュッと、握る手に力がこもる。

 「―――あたしも」

 「帰ろう」

 「うん・・・・・」

 大事なことは、いつでもあたしと総二郎の中にあるんだ。

 それを、時々は口にして、伝えなくちゃね・・・・・。

 「あきらのとこに行くのは、月1くらいにしとけ」

 「え―、少ない。せめて週一」

 「だめ。月2」

 「ケチ」

 「―――おれと一緒なら週一でもいい」

 きっと、うまくいく。

 そう言ってる類の姿が、見えた気がした―――。

                      
                               fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 いろいろ考えながら、結局夫婦喧嘩の話に終始してしまいました。
 今度書く機会があったら、子供の話とか・・・・・?

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Believe vol.3 ~花より男子・総つく~

Category : Believe ~花より男子・総つく~
 「―――懐かしい」

 ここへ来るのは何年振りだろう。

 英徳高校の非常階段。

 ここへは本当によく来ていたから・・・・・。

 「でしょ?やっぱり牧野と来るならここだと思って」
 そう言って類が笑った。
「ごめんね、付き合わせて」
「別に。俺がそうしたいと思ったからそうしてるだけ。総二郎と結婚して、もう2人で出かけるのなんか無理だと思ってたからうれしいよ」
 いつものように話す類が、あたしの棘棘した心を癒してくれるみたいだった。
「忙しそうだね。ちゃんと休みとかとってる?」
「適当にね。俺、どこでも寝られるタイプだから、移動中の車の中とかでちゃんと睡眠はとってるよ」
「それだけじゃ心配だよ。働きすぎて、倒れたりしないでよね。フランスじゃ、すぐにお見舞いにも行けないし」
 あたしの言葉に、類がくすりと笑う。
「心配してくれるの?」
 小首を傾げ、あたしを見つめるビー玉のような瞳。

 どきんと胸が鳴る。

 昔から、類のこの目には弱いんだ。

 「そ、そりゃあ、友達だもん。当然でしょ?」
 赤くなった顔を隠すように、あたしはくるりと向きを変え、手すりにもたれてそこからの景色を見た。
「そうだね。俺も―――つくしのことはいつも心配してるよ」
 あたしの隣で、同じように手すりにもたれる類。
「総二郎は、今が忙しい時期なんでしょ?少し落ち着けば、きっと何とかしてくれるよ」
「ん―――大丈夫。仲悪いわけじゃないよ、お義母さまとだって。ただ、意見が合わないことが多いだけ。人物的には、嫌いじゃないの。今までの苦労とか、妻としての気持ちとか、母親としての気持ちとか、わからないでもないし。ただ―――何でも言う通りにできないのが、あたしの性格っていうか・・・・・もうちょっとあたしが素直になればいいんだろうけど」
「へえ、それはちゃんとわかってるんだね」
 冷やかすような類の言葉に、あたしは顔をしかめた。
「そりゃ、ね。あたしだってもう高校生とかじゃないし。でも、なかなか思うようにはいかないの」
「ん、それもわかる。2人の性格考えると。意外と、似てるのかもって気がするけどね」
「ええ!?」
 あたしが驚いて声を上げると、類がぷっと吹き出す。
「相変わらず、反応は素直だな」
「類!あたしで遊んでるでしょ」
「ごめん、楽しくって・・・・・」
 くすくすと笑い続ける類。
 そんな笑顔を見るのも久しぶりで。
 相変わらずのきれいな顔をじっと見つめてしまう。

 「類は―――恋人は、いないの?」
 あたしの言葉に、笑うのをピタリと止める類。
「―――いると、思う?俺に」
「だって・・・・・類みたいな人、周りの女の人が放って置くはずないもん。その中に、きっと素敵な人だって・・・・・」
「いないよ」
 きっぱりと否定する類の、強い口調にちょっとどきりとする。
「そんなの、いない。確かに顔だけならきれいな女はたくさんいると思うけど。でも、それだけじゃ好きにならない。付き合うなら・・・・・俺はやっぱり―――」

 そこまで言って言葉を切ると、類はあたしのほうに体を向け、じっと見つめてきた。

 まっすぐな視線から逃れることができなくて。

 あたしはそのまま固まってしまった。

 「―――おれはずっと、牧野だけを見てきた。例え牧野の相手が俺じゃなくても―――牧野が幸せならそれでいい。だから今回も、ただ手助けしたくて、それで連れ出してあげたつもりだけど」

 いつの間にか、呼び方が牧野に戻っている。

 類のひんやりした掌が、あたしの髪に触れる。

 「もしかしたら―――少しは期待してたのかもしれない。まだ、望みはあるって―――」
 目を、そらすことができない。
「望み、って・・・・・」
「このままあんたを連れ去ったら・・・・・どうなるかな」
「何、言ってるの―――」
「喧嘩ばっかりで、そのたびに家を飛び出してあきら頼って・・・・・それで、うまくやっていけるの?これからもずっと・・・・・俺のとこに来れば、もうそんな思いもしないですむよ」
「―――類・・・・・?」

 なんだか妙な気がしていた。

 類の瞳は相変わらずきれいに透き通っていて。

 その瞳に吸い込まれそうになる。

 類の顔が近づき、唇が触れそうになるところまで、あたしはその瞳に見惚れていて動けなかった。

 寸でのところで、はっとして離れようとするけれど。

 あたしの体はしっかりと類の腕に捕まえられていて。

 「ここで、俺が離すと思う・・・・・?」

 その言葉に、答えたのはあたしじゃなかった―――。

 「―――つくしを、離せよ」

 はっとして階段の方を見ると。

 そこには、不機嫌に顔を強張らせた総二郎が立っていた・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類の本心は・・・・・?

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Believe vol.2 ~花より男子・総つく~

Category : Believe ~花より男子・総つく~
 「また喧嘩したのかよ」

 うんざりしたような俺の言葉に、母親がふんとそっぽを向く。
「私は悪くありませんよ。つくしさんがあんまり素直じゃないから―――」
「―――で、今度の原因はなんだよ?」
「そろそろ、子供でも作ったらどうかしらって言ったのよ」
「はあ?」
「当然のことでしょう?それで、やっぱり最初は男の子のほうがいいと言ったのよ」
「―――で」
「そうしたら、産み分けなんてとんでもないって怒ったのよ。私、そんなに怒らせるようなこと言ったかしら?」

 母親の言葉に、深いため息をつく。

 時期家元という立場上、そういうことも考えなければいけないということはわかってる。
 だけど、俺はまだそこまでは考えてないし、今つくしと夫婦になれたことを満喫したいと思っている。
 たぶん、俺よりもつくしのほうがそのことには敏感になってる気がする。

 ちょっとしたことでも母親と意見が食い違い、どちらも意見を曲げないものだから喧嘩もしょっちゅうだ。

 それでも、言いたいことを言えるということも大事だろうと、今まではそれを2人の間に入って宥めるようにしてきたが。

 「で?つくしは?」
 俺の言葉に、母親は肩をすくめる。
「さあ。出かけたみたいですけど」
 そう言うと、自室に引っ込んでしまった母親。

 俺はまた一つため息をつくと、自分の部屋に行って携帯を取り出した。

 つくしは、母親と喧嘩した後はあきらの家に行っていることが多い。

 この家にこもっているとストレスもたまるだろうし、あきらならいい相談相手になるからと、目を瞑ってはいるがこうしょっちゅうあきらのとこへ行かれるのはやっぱり面白くない。

 何度かコールした後、あきらが電話に出る。
「つくしは?」
『つくし?なんだよ、帰ってねえの?』
「帰ったのか?いつごろ?」
『1時間くらい前だよ。もうとっくに着いたかと思ってたけど』
「いや、まだ帰ってきてねえよ。買い物でもしてんのかな」
『―――もしかしたら』
「え?」
『いや―――』
 なんとなく、何かを含んでるようなあきらの声が気になった。
「なんだよ、言えよ。つくしの行き先に心当たりでもあんのか?」
『心当たりっつーか・・・・・今日、類が来たんだよ』
「は?類?あいつ、フランスじゃなかったのか?」
『仕事だって言ってたぜ。つくしが帰るって言うんで類が送っていくって一緒に出て行ったんだよ。だから、もしかしたら類と一緒かも―――』

 類と?

 ざわりと、胸騒ぎがする。

 類とは大学時代に3ヵ月間付き合ってたことがあるつくし。

 そのまま結婚、というところまでいった仲だ。

 もちろん今は俺の妻なわけだから、何かあるはずはない―――のだが。

 あきらとの会話を終え電話を切った俺は、すぐにつくしの携帯に電話をかけた。

 数回のコールの後、留守録サービスに切り替わってしまう。

 その後すぐに類の携帯にかけても同じ。
 
 ―――まさか、本当に類と―――?

 ここのところ俺も忙しくて、あいつの話をちゃんと聞いてやれなかったかもしれない。

 でも、あいつもそれはわかってくれていたし、2人の気持がちゃんと通じ合っていたはず・・・・・

 それとも、そう思っていたのは俺だけ・・・・・?

 どうしようもない不安が胸に押し迫ってくる気がするのは、相手があの類だからだろうか。

 もしかしたら、つくしが結婚していたかもしれない相手。

 つくしにとって、類は特別だ。

 もしつくしが俺との結婚に絶望して、類と再会して情が芽生えたとしたら?

 類がまだつくしのことを愛してるとしたら・・・・・?

 あいつの性格はよく知ってる。

 好きなものにはとことんこだわる性格だ。

 つくしが俺との結婚で悩んでると知ったら・・・・・?

 どこにいるかもわからないけれど、俺は家を飛び出した。

 ―――つくし!どこにもいくな・・・・・!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 さて、類君とつくしはどこへ・・・・・?

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Believe vol.1 ~花より男子・総つく~

Category : Believe ~花より男子・総つく~
 *こちらは「Fantasista」「Promise」から続くお話になります。


 「また喧嘩したのかよ」

 美作さんがうんざりしたように言うのに、あたしはむっと顔をしかめる。
「だって・・・・・」
「今度は何が原因だよ?」
「お義母様が、男の子を産めって言うから」
「って―――お前、妊娠したのか!?」

 美作さんが身を乗り出してくるのに、思わずのけぞる。

「そ、そうじゃなくて!これからのこと!」
「なんだよ、焦らせんなよ」
「―――とにかく、そう言われたから言ったの。そんなの、生まれる前からわかりませんって。そしたら、今は産み分けができるんだから、なんとかなるはずだって。それでつい、あたしもむきになっちゃって・・・・・産み分けなんて、絶対しないって―――」
「言ったのか?おまえなー・・・・・」
 美作さんが大きなため息をつく。
「だって・・・・・言っちゃってから、しまったとは思ったんだよ。でももう、お義母様の目がものすごい怖いことになっちゃってて・・・・・やばい、と思って逃げてきちゃった」
「―――で、これからどうするつもりだよ。ずっと俺のとこにいるわけにいかないだろ?どうせ総二郎にはすぐばれるんだし」


 西門総二郎という、茶道の次期家元という男に嫁いでもう3ヶ月が経とうとしていた。

 初めは反対していた彼の母親も、最終的にはあたしを認めてくれ、幸せな結婚生活を送る―――はずだったのだけれど。

 事あるごとに、お義母様と意見のぶつかるあたし。

 ただおとなしく従うということができない性分で、ついつい余計なことを言ってしまうのが原因なのだけれど。

 総二郎は忙しく、あたしとお義母様のそういう問題にもかまっていられないというのが現実で・・・・・

 あたしはそうやってお義母さまとぶつかるたびに、美作さんの家へ逃げ込んでいたのだった。

 「―――夕方には帰るよ。ごめん、いつも迷惑かけて」
 そう言ったあたしの頭を、優しく撫でる美作さんは。

 呆れたような、それでいて優しい笑みを浮かべていて、やっぱりこの人の傍は安心できると実感させられた・・・・・。

 
 「あれ、やばいとこに来ちゃった?」

 突然聞こえてきた懐かしい声に、はじかれたように振り向く。

 そこにはやっぱり懐かしい顔が。

「類!!」
「お前、いつ帰ってきたんだよ!?」

 笑顔を浮かべ、部屋に入ってくる花沢類。

「今朝、着いたんだ。連絡しようと思ったんだけど結構過密スケジュールでさ、会えるかどうかもわからなかったし。でも取引先の都合で予定変更。3日間、暇になったから遊びに来た。牧野―――じゃないんだっけ。つくしはどうしてここに?あきらと不倫でもしてるの?」
 自然に呼ばれた名前に、ちょっとドキッとする。
「変なこと言わないでよ、不倫なんてするわけないでしょ」
「ま、喧嘩するたびに俺んとこ来てたら、怪しまれても無理ねえけどな」
 美作さんがくすくす笑う。
「だって・・・・・実家には弟夫婦がいるし、優紀も結婚しちゃったし、桜子や滋さんは海外だし。美作さんのとこくらいしか―――」
「それだけじゃねえだろ?俺んとこにいれば総二郎の奴が絶対迎えに来るってわかってる。だから来るんだろうが」

 にやにやと笑って言う美作さんに、ちょっと悔しくてじろりと睨む。

「べ、別に―――。迎えに来てほしいと思ってるわけじゃないもん」
「お前のそういう意地っ張りな性格も喧嘩の原因の1つだろ?」
「う・・・・・」

 言い返す言葉もなく凹んでいると、類がちょっと考えるような素振りをして、口を開いた。

「じゃ、今回は俺のとこに来る?」
「は?」
 その言葉に目を丸くするあたし。
「少し、あの家を離れてみるのもいいんじゃない?総二郎は俺が帰ってきてることまだ知らないし」
 類の言葉に、美作さんの瞳が輝きだす。
「それ、おもしれーな。総二郎の泡食った顔が目に浮かぶわ」
「ええ?ちょっと、美作さんまで!」
「そのくらいしてみろって。総二郎にだって反省すべきとこがあんだし。お前が真剣に離婚でも考えてるってなったら慌てると思うぜ」
「離婚!?」

 その言葉に青くなり。

 対照的に楽しそうに笑っている2人の男を眺め見たのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総つくなのに、総ちゃん出てないし。
 すでに夫婦となっている2人の邪魔?をする類とあきらが楽しそうです♪

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恋心 8 ~花より男子・類つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「何拗ねてんのさ」

「拗ねてなんかない」

あたしの言葉に、類がため息をつく。

可愛くない態度。

自分でもよくわかってる。

だけど止まらなくて。

花沢の会社の取引先に頼まれて、あるファッション誌の表紙を飾ることになった類。

出来上がってきたその写真を今日見せられて。

言葉が出てこなかった。

長身で小顔。薄茶のさら髪とビー玉のようなきれいな瞳、陶器のような白い肌。

思わず見惚れてしまう類の姿はさすがだけど。

それ以上に目を引いたのはその類の首にしなだれかかるようにして寄り添っているモデルの女性。

細く括れたウエストも、流れるような栗色の髪も、整った目鼻立ちも、あたしにはないものばかり。

少し静さんに似た面差しのそのモデルと類の姿が、一瞬本当に静さんと類に見えてしまったのだ。

「―――きれいなモデルさんだね」

「そお?モデルなんて、みんな同じに見えるよ」

「でもきれいだよ。―――静さん、みたい・・・・・」

あたしの言葉に、類は一瞬目を見開き。

ああ、というように大きく頷いた。

「それで拗ねてたんだ」

「だ、だから拗ねてなんか―――」

「モデルの顔なんか、覚えてないけど」

そう言って類はポケットをごそごそと探り始めた。

「これ、牧野に似合うかと思って、撮影で使ってたやつもらってきた」

差し出されたのは、ハート型にカットされたインカローズのピアス。

小さなキュービックジルコニアが3つ、ハートと一緒に揺れていた。

「ピアスの穴、せっかく開けたから、プレゼント」

そう言ってにっこり笑う類は。

本当にあたしだけを見つめてくれてるみたいで、あたしは途端にうれしくなってしまう。

「ありがと・・・・・」

「機嫌、治った?」

類の言葉にこくりとうなずくあたしは。

かなり類にべた惚れだと、自覚せざるを得なかった・・・・・。


fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類の前でのつくしは、一番女の子っぽくなってる気がする。
 かわいいカップルですよね。

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Dress 2 vol.3 ~花より男子・類つく~

Category : Dress ~花より男子・類つく~
 「ほら、ぴったりだ」

 翌日さっそく届いたウェディングドレスに袖を通す。

 さすがオーダーメイド。

 ウエストも、もちろん他のサイズもつくしにぴったりだった。

 「―――良かった」

 ほっと息をつくつくし。

 類が、やさしい笑みを浮かべてつくしの傍に来た。

 「―――すごくきれいだ」
「あ、ありがと」
 腰を引き寄せられ、チュッとキスが降ってくる。
「―――このまま、一緒に住んじゃいたいな」
「あと1ヶ月だよ?」
「待ちきれない」
 
 そうしてもう一度キス。

 そのキスが深くなりかけたとき―――

 「その先は、式の後までとっとけよ」
 
 振り向けば、そこには総二郎とあきらが。
「よお、牧野。もうダイエットはいいのか?」
 にやりと笑う総二郎に、つくしがきまり悪そうに顔をしかめる。
「美作さん、話したの?」
「わりい、だってもう類にばれちまったわけだから、隠す必要ねえと思って」
「にしても、俺にも相談してほしかったぜ。そうしたら手とり足とりつき合ってやったのに」
 そう言ってつくしに触れようとする総二郎の手の前に、類が腕を出す。
「つくしには触れさせない」

 鋭い視線でそう言えば、総二郎がパッと手を引っ込め、お手上げのポーズ。

 「はいはい。まったく類は牧野のことになると人が変わるよな」
 そう言ったものの、言われたままにはしないのが総二郎だ。
「そういやもうすぐ牧野は花沢性になるんだよな。そうしたら俺らはなんて呼べばいい?やっぱつくしか?」
 にやりとする総二郎に、類の眉がピクリと上がる。
「―――だめ」
「そうは言ってもなあ。なあつくしちゃん。俺らになんて呼ばれたい?」
 笑顔を向けられ、つくしの顔が引きつる。
「なんてって・・・・・あたしは別に、何でも・・・・・」
「じゃ、やっぱつくしだな」
「お、いいね。じゃ、俺もつくしって呼ぼう」
 あきらもにやりと笑う。

 2人の男がつくしに迫るのを、類が横目でじろりと睨み―――

 「いいよ、別に。それでも、つくしは俺のだから。2人には、触れさせない」
 そう言って負けじと不敵な笑みを浮かべ。

 3人の間の何気にピリピリした空気に耐え切れず、つくしはそーっと逃げてみようかと試みたが。

 「つくし、逃げるのは無理だから」
 後ろから腰を引き寄せられ、あたふたと慌てる。
「結婚しても、ちゃんと遊びに来てやるから、楽しみにしてろ」
「そうそう、俺と総二郎の楽しみだから。F2が愛人なんて激レアだろ?」
「愛人て!」

 思わず目をむくつくしに。

  
 総二郎とあきらが楽しそうに笑い、つくしに顔を寄せ、あっという間にその両頬にチュッとキスを。

 呆気にとられているつくしをよそについに堪忍袋の緒が切れた類が、2人からつくしをひきはがし、その唇を奪った。

 息つぐ間もない熱烈な口付けに、今度は目を白黒させるつくし。

 くらくらと、眩暈を感じて落ちそうになった時。

 類の甘い声が、つくしの耳元に響く。

 「浮気、できないように、きょうから連れて帰るから」

 そして、ウェディングドレス姿のまま、横抱きに抱えあげられる。
「ええ!?ちょっと、冗談でしょ!?類!!」
「マジで。もう、俺の目の届かないところには行かせられない」

 すたすたと、狭いアパートの玄関を通り抜け、そのままでて行ってしまう類の後を、総二郎とあきらも追いかける。

 「牧野!心配すんな。結婚しても俺らが毎日遊びに行ってやるから!」
「そうそう!夜這いにも行ってやるから待ってろ!」

 「冗談!何考えてんのよ!」

 「いいよ。毎晩、夜這いする気もなくなるくらい見せつけてやるから」

 なんだかんだと、つくしで遊び始めるF3に。

 
 ―――あたしの一生って、結局ずっとこうなんじゃ・・・・・?

 と、青くなるつくしだった・・・・・。


                                 fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ドタバタで、終わらせてしまいました。
 ちょっと最近、オリジナル小説のほうに時間とられちゃってまして(^^;)
 いろいろ書きたいんですが、仕事も忙しいし時間が足りないです。

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Dress 2 vol.2 ~花より男子・類つく~

Category : Dress ~花より男子・類つく~
 「いてっ」
 あきらが顔をしかめる。
「わっ、ごめん!」
「集中しろ。これで3度目だぞ」
「わかってるんだけど・・・・・ハードなんだもん」
「泣き言言うなよ。ウェディングドレス着るためだろうが」

 あきらとつくしは、家のホールでもうかれこれ30分もダンスをし続けていた。

 桜子に言われたダイエット法。

 それが、「ダンス」。
 ウエストを細くするのに効果的なダンスをあきらに習い、それを続けて何とか結婚式に間に合わそうというつもりだった。

 あきらの教え方はうまかったが、つくしの方はといえば優雅なダンスなど慣れないので足が思ったようには動かず、さっきからあきらに怒られてばかり。
 まあ、3回も足を踏まれていればそれもわかるというもので・・・・・。

 それでもつくしに付き合って踊ってくれているあたり、やっぱり優しい人なのだとつくしは感心していた。

 1時間休まずに踊り、メイドさんがお茶を淹れてくれたので、漸く休憩時間になったのだった。

 「―――ごめんね、つき合わせて」
 つくしの言葉に、あきらは肩をすくめた。
「いや、いい運動になるよ。しかし、ちゃんとサイズ計ったんだろ?そんなに太った感じしないけどな」
「でも、実際着られないんだもん。仕方ないよ、いまさら着れないなんて類に言えない」
「ここに来てること、類に黙ってるって?」
「桜子が、その方がいいって・・・・・」
「ま、あいつはあれで結構嫉妬深いからな。俺の家に通いつめてるなんて知ったら、殴りこんできかねねえ。てか、ちゃんと隠せてるのか?」
「う・・・・・たぶん」
「頼りねえな。式の1ヶ月前に花嫁の浮気で破局、なんてことになるなよ?」
 あきらの言葉に目をむく。
「やめてよ!てか、浮気なんてしてないし!」
「―――そうか?」

 突然、隣に座っていたあきらが身を乗り出し、つくしに顔を近づけてきた。
「な、なに?」
「ここにはお前と俺の2人きり。2人で汗かいて顔寄せあって。同じ匂いさせてたら十分怪しく見えるよな?」
「帰ったらシャワー浴びるし」
「だけど、ここでは同じ匂いだ。密着してると―――錯覚しないか?」
「何を?」
「―――おれたちが、本当の恋人同士だって」
「な―――」

 椅子のぎりぎりまで下がる。

 でももうそれ以上は無理で。

 唇を寄せようとしたあきらを避けようとしたその時―――

 「何してるの?」

 いつの間に入ってきたのか。

 ホールの入り口で、腕組みをして立っていたのは、類だった・・・・・。


 「だから、疑われるようなことは何もしてないってば!」
 あきらの家を出ながら、むっと顔をしかめたままの類につくしが追いすがる。
「どうだか。キスしようとしてるみたいに見えたよ」
「は、話してただけだってば。キスなんて、するわけないでしょ」

 類が、ぴたりと足を止める。
「―――どうして、俺に言わなかったの?ドレスのこと」
「それは―――言いづらくて。だって、せっかく送ってもらったのに、きつくて着れないなんて―――」
「だからって、黙ってあきらのとこに行くなんて!」
「だから、それは謝ったでしょ?悪気はなかったの!」
「軽率だって、思わない?結婚前に他の男の家に行くなんて」
「だって・・・・・美作さんは友達でしょ?」

 つくしの言葉に類は溜め息をつき、その視線をつくしに移した。

 「―――あきらが、そうは思ってないとしたら?」
 その言葉に、つくしは一瞬目を見開いたが・・・・・
「―――もし、そうだとしても・・・・・あたしにとっては、大事な友達だもの。だから、信じてるし・・・・・きっと美作さんもわかってくれてる。類は―――そう思わない?」

 一瞬目を瞬かせ、つくしを見つめる。

 「―――気づいてたの?」

 類の言葉に、つくしは首を振った。

 「今、言ったでしょ?もしそうだとしても、あたしにとっては大事な友達。その気持ちは、変わりようがないもの。だから―――美作さんだってきっと、あたしが知る必要はないって、思うはずだと思うの。だって、美作さんにとっても、あたしや類はきっと大事な友達だって、そう思ってくれてるはずだから。だから―――今回のことだって協力してくれたんだと思うし」
「―――そうとばかりも思えないけど」
「類」
「けど、今回はそういうことにしておいてあげる」
 そう言って、類はふっと笑顔になり、つくしを見つめた。
「え―――」
「さっき、母親から連絡があってね。ドレス、店の方のミスで違うサイズのものを送ってしまったって」
「ええ!?」
「デザインがよく似てるので、展示用のものと間違えたらしいよ。すぐに本物を送るってさ」

 類の話に。

 つくしは一瞬よろけ、類に慌てて支えられる。
「大丈夫?」
「―――本当に?じゃああたしが太っちゃったわけじゃ・・・・・」
「違うよ。だいたいそんなの、サイズ測ってみればわかるのに」
「だって、測り間違えたのかもしれないと思って・・・・・」
つくしの言葉に、類は苦笑した。
「早とちりし過ぎ。どっちにしろ、相談する相手が間違ってるんだよ、つくしは」

 最もなことを言われ、返す言葉もない・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 PCの故障でずっとサイトの更新をしていませんが・・・・・。
 どうやらPCは元に戻らず・・・・・。
 サイト更新、というか、サイト存続すらあやしいです。
 ビルダーも見つからないし。
 しばらくはブログのみの更新になりそうです。

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Dress 2 vol.1 ~花より男子・類つく~

Category : Dress ~花より男子・類つく~
 *このお話は「Dress」の続きになります。
 最初からお読みになりたい場合はこちらからどうぞ♪


 つくしは、部屋の真ん中で1人、腕組みをし難しい顔で座り込んでいた。

 「―――どうしよう」

 そう呟くつくしの目の前には、純白のウェディングドレスが掛けられていた。

 そして溜め息をつく。


 今朝、航空便で届けられたこのドレス。
 贈り主は花沢類の母だった。
 もちろん早速着てみたのだけれど。

 フランスで特注で仕立てられたというこのドレス、つくしのサイズに合わせて作られたはずなのだが、なぜだか、ウエストがきつくて着れないのだ。
 類との挙式まであと1ヶ月。
 仕立て直すという手もあるが、挙式までは日がない。
 これはもう、ドレスに合わせて痩せるしかないか・・・・・と悩んでいたというわけだった。


 「ウエストを細くするダイエット法、ですか?」
 つくしの話に、桜子が目を瞬かせる。
「う~ん、そりゃいろいろありますけど・・・・・。1ヶ月で、ってことになると、かなり短期間で細くするような効果的な方法を考えないと」
「ないの?そういう方法」
「エステに行くのが、一番確実なんですけどね」
「ゲッ、そんなお金ないよ!」
 顔をしかめるつくしに、桜子が溜め息をつく。
「天下の花沢物産に嫁入りする人のセリフとは思えませんわよ。―――あ、いい方法がありますよ」
「え、なに?」
「ただし、これは花沢さんには絶対内緒にしないと、多分ばれたら怒られます」
「―――な、何それ」

 思わず顔を引きつらせるつくしに。

 桜子がにやりと何か企んだような笑顔を浮かべたのだった・・・・・。


 「え?今日ダメになったって・・・・・」

 今日は類と2人で、映画を観る予定だった。
 そのために車で迎えに来た類だったが・・・・・

 「ご、ごめん!どうしてもバイト先の子が、今日来てほしいって―――」

 家庭教師のアルバイトをしているつくし。
 もちろん結婚するまでの期間なので、あと2週間ほどで終わる予定だったが。

 「・・・・・バイトじゃ、しょうがないけど。じゃ、いつだったらいい?」
 類の言葉に視線を彷徨わせるつくし。
「ええと・・・・・それが当分無理そうかなって・・・・・」

 どこか様子のおかしいつくしに、類が何も気づかないわけはないのだが・・・・・

 「―――分かった。じゃあ、都合付いたら連絡して。今日は帰るよ」
「う、うん、ごめんね、類」

 ほっと息をつくつくし。

 そのまま類は車に乗って行ってしまったが―――


 きょろきょろと、時折後ろを気にしながら1人道を急ぐつくし。

 ようやく目的地にたどり着き、ほっと息をつきつつインターホンのボタンを押す。
『はい』
「あの、牧野です」
『只今開けますので、どうぞ』
「はい」

 ほどなく、大きな門がゆっくりと開き、つくしはその中へと入って行った・・・・・。


 その様子を遠くから見ていた人物が、その道に姿を見せた。
 つくしの入って行った大きな屋敷を見上げ、眉間にしわを寄せる。

 「なんで、あきらの家に・・・・・?」

 類はじっと、あきらの家を見つめ考え込んだのだった・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類に隠しごと、なんて無理ですよね~
 つくしは無事ドレスが着れるのか・・・・・?

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Miracle Girl vol.33 ~花より男子・F4×つくし~

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
「帰る?」

みんなの視線が、類に集中する。

「帰るって、家に?急にどうして?」

あたしの言葉に、類はちょっとふてくされたように肩をすくめた。

「親の都合。急に帰国する予定ができたから、帰って来いって」

「親が帰国するのに、わざわざお前も帰るのか?何か他にあるんじゃねえの?」

西門さんの言葉に、類はちらりとそちらに視線を投げ、またすぐにそっぽを向いてしまった。

「―――見合いをしろって」

「見合い、って・・・・・」

確か、縁談はあたしが誰かを選んでからって・・・・・

「もう、セッティングしてるからって。見合いだけして、結婚はまだしなくていいからってさ」

「怪しいなそれ。何か企んでんじゃねえの、お前の親も」

美作さんの言葉に、類は溜め息をついた。

「知らないよ。とにかく、今回だけは絶対に帰って来いって。結婚なんかしない。見合いしたら、すぐに戻ってくるよ」

類の言葉に。

なんだか、あたしは落ち着かなかった。

もしも、そのまま類がその相手と結婚してしまったら・・・・・・

ふと、そんな考えが頭を掠めていった・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


類がこの島を出て行ってからもう1週間が過ぎようとしていた。

類からは連絡もなく、帰ってくる気配すらなかった・・・・・。

あたしはいつの間にか、毎日港まで歩いて行って船を捜すことが日課となってしまっていた。

「―――帰ってくるのかな・・・・・」

そう呟いた時。

「あいつは約束を破ったりしねえよ」

振り向けば、そこには道明寺、その後ろに西門さん、美作さんが立っていた。

「類の親が、もし何かを企んでたとしても、あいつはお前以外の女と結婚したりしない」

西門さんの言葉に、2人も頷いた。

「それだけは、絶対だ。信じてやれよ、あいつのこと」

美作さんの言葉に、あたしも頷くけれど・・・・・

それでも消えない不安が、あたしを海の方に向かせていた。

3人が、ちらりと視線を交わす。

「―――そんなに気になるなら、お前もいくか?」

道明寺の言葉に、あたしは一瞬目を瞬かせた。

「行くって・・・・・」

「類のところに。見合いなんか、お前がぶち壊してやればいい」

他の2人も頷き、にやりと笑う。

「あたしが・・・・・?」

「そう。お前にしか、できないことだぜ」

そう言われて。

あたしは遠い海の向こう、類の姿を思い浮かべて拳を握り締めたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 次回からはまた現実に戻りま~す♪

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Summer vacation 2 vol.3 ~花より男子・総つく~

Category : Summer vacation ~花より男子・総つく~
 「招いたのは俺じゃねえぞ」
 勝手にコテージの中のバーラウンジでカクテルなんて作り始めた美作さんに、西門さんが渋い顔で言った。
「だろうな。航空券くれたのは類だし、空港まで一緒だったからな」
 しれっと言われ、あたしたちは同時にがくっと肩を落とす。
「空港まで―――って、じゃあそのあとは?類の方が先に来たよな」
 西門さんの言葉に、美作さんはにやりと笑った。
「日本土産を渡しにちょっとな」
「相変わらずまめなやつだな」
 諦めたように溜め息をつく西門さん。

 「ただいま」
 玄関の方で声がし、程なく類が部屋に入ってきた。
「類、お前あきらも来るならそう言っとけよ」
 西門さんの声に、類はひょいと肩をすくめた。
「言わなかったっけ?てか、そのくらい総二郎なら察してるかと思って」
「察するか!早く帰れよ、おまえたち」
「「やだね」」
 2人同時に発せられた言葉に、西門さんは再び大きな溜め息をついたのだった―――。


 「あれ、西門さんは―――」
 夜になり、4人で外のレストランで食事をした帰り、3人が行ったことがあるというバーに連れてこられた。
 その途中、あたしがトイレに立ち戻ってみるとそこには西門さんの姿だけがなかった。
「少し飲みすぎたって、外に出てるよ」
「え・・・・・」
 お酒には強いはずなのに・・・・・

 少し心配になり、あたしも外に出てみることに。

 店の奥に進むとガラス扉があり、そこを出るとバルコニーになっていて海が眺められるようになっていた。
 星空の下、グラスを片手に手すりにもたれ、愁いを帯びた表情で海を眺める西門さんは見惚れてしまうほどかっこ良く、いつもよりもセクシーに見えた。

 「―――何してるの?」
 声をかけると、ゆっくりとあたしの方を見て笑った。
「こうして見ると、海ってきれいなもんだなと思ってよ」
 近くに行くと、西門さんがあたしの手を掴み、そっと引いた。
「本当なら2人きりでムード満点の夜を過ごすはずだったのにな」
 腰に手を回し、抱き寄せながら耳元に囁く。
「―――でも、みんなと一緒でも楽しいよ?2人の旅行ならまたできるし・・・・・別に海外じゃなくたっていいし」
「―――じゃ、日本に帰ったら行こう」
「え―――どこに?」
「どこでもいい。2人きりになれるとこ。今度は絶対あいつらには邪魔させない」
 力強くそう言う西門さんに、思わずあたしは吹き出した。
「笑うなよ」
「だって」
「―――ま、いいか。ここにいるのは2人だけだし。あいつらも飲んでるときは邪魔しないだろ」
 そう言ってくるりと前を向かされる。

 真正面から、じっと見つめられる。

 いつもと違う真剣な瞳に、あたしの胸が大きく高鳴った。
「―――つくし」
 突然名前を呼ばれ、戸惑う。
「な、なに?」
「一度しか言わねえから―――ちゃんと聞けよ?」
「う、うん」
「それから、返事はO.K以外は受け付けねえからな」
「は?何言って―――」

 「つくし」

 もう一度、名前を呼ばれる。

 両手が肩に置かれ、その手に力がこもる。

 「俺と、結婚してほしい」

 吸い込まれそうなほど、きれいな瞳。

 その瞳には、あたしだけが映されていて。

 こんな時なのにあたしはその瞳に見惚れてしまっていて。

 すぐに返事が出来なかった。

 「―――つくし?返事は?」
 再び名前を聞かれ、あたしははっと我に返る。
「あ―――」
「あ―――じゃねえよ。話、聞いてたか?」
「き、聞いてたよ。あの―――だって、O.K以外は受け付けないんでしょ?」
 恥ずかしくって、わざと強気な言い方をしてしまう。
 そんなあたしを呆れたように見つめて。
「それでも、お前の口からちゃんと聞きたいの。―――答えてくれよ」
 切なげな声。
 あたしは、自然に頷いていた。
「あたしで、いいの・・・・・?」
「お前じゃなきゃ、だめだ」
 ふわりと、抱きしめられる。

 満天の星が、滲んで見えた。

 「ずっと、一緒にいよう。来年も、再来年も―――おれのそばにいてくれ」

 「―――はい」

 自然に唇が重なる。

 何度も何度も繰り返しキスをして。

 今ここがどこなのかも忘れそうになった時―――

 『パンッ!パパンッ!!』

 突然爆竹が弾ける音に、あたしたちは仰天して飛びあがった。
「きゃあっ!?」
「なんだ!?」

 「おめでとう!!」

 扉を開けて立っていたのは、美作さんと花沢類―――。

 そして満面の笑みの花沢類が、手にしていた特大のクラッカーのひもを引き―――

 『バンッ!!!』

 という強烈な音とともに色とりどりの紙吹雪が舞いあがったのだった・・・・・。

 「―――ムードだいなし」

 がっくりと肩を落とす西門さんを見て。
 それでもなんだかうれしくて、あたしは笑っていた。

 明日からもきっと賑やかな旅になるんだろうと、半分うんざり、半分わくわくしながら――――


                          fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 つくしが誰と結婚しても、きっと平穏な日々はないんだろうなあと。
 そんなことを考えてしまいました。

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Summer vacation 2 vol.2 ~花より男子・総つく~

Category : Summer vacation ~花より男子・総つく~
 「何やってんだよ、おまえ!!」
 西門さんの声にはっとして我に返る。

 目の前には花沢類。
 そしてその手には、あたしの水着―――

 ―――そうだ!

 あたしは慌てて胸元を隠そうとして―――

 突然、後ろから西門さんの両手があたしの胸に延びてきたのを見て目を丸くする。

 「きゃあ―――――っ!!」

 青空の下、広い海で―――
 あたしの叫び声が響き渡ったのだった・・・・・


 「どうしてくれるんだよ」
 西門さんがバルコニーの手摺にもたれ、類を睨みつける。
 類は相変わらずにこにこと楽しそうに笑っている。
「笑ってんなよ、お前のせいでこうなってんだぞ」
「恥ずかしがってるだけでしょ、牧野は。俺は別にいいけど」
「俺がよくないっつーの!大体、なんでお前がここにいるんだよ!」

 2人のやり取りを、少し離れた場所で手すりにもたれあたしは聞いていた。

 セミヌードを花沢類に見られ、後ろから西門さんに胸をつかまれ―――

 恥ずかしいやら腹が立つやら―――

 とにかく、2人の顔をまともに見ることができなかった。

 「だって、ここ俺んちの別荘だし」
 しれっとそう言う類に、西門さんはますますいきり立って。
「2人で行ってくればって言ったじゃねえか!」
「俺が行かないとは言ってない」
「だからなんで!」
「楽しそうだったから」
 そう言って微笑む類に、西門さんは呆れるばかりで―――
「―――楽しそうって!」
「それに、牧野がいない日本なんてつまらないし。俺も牧野と一緒に旅行したいから」
 その言葉に、西門さんの眉がぴくりとつりあがった。
「てめ―――最初からそのつもりだったのか」
「さあね。でも、楽しければいいじゃん。せっかくここまで来たんだし」
「って、お前が言うな!」
「お腹すいた。何か食べものある?」
 カッカする西門さんを無視し、部屋の中に入っていく類。

 大きな冷蔵庫を開け―――
「う~ん・・・・・大したものないな。俺、何か買ってくるよ」
 そう言うと、そのまま玄関の方へ行ってしまったのだった・・・・・。

 「―――おい、いつまで拗ねてんだよ」
 西門さんの声に、あたしはちらりと視線をそちらに向けた。
「言っとくけど、あの場ではああするしかなかったんだからな。あれ以上類にお前のあんな姿見せるわけにいかねえんだから」
「それは・・・・・でも、何もあんなやり方じゃなくても・・・・・」
「何も持ってなかったんだからしょうがねえだろ。大体、お前がアホ面してぼーっとしてんのが悪いんだろうが!」
「アホ面って何よ!」
「その面のことだよ!他の男に裸見せてんじゃねえよ!」
「見せたくって見せたんじゃないわよ!」
「少しは隠せっつーの!」
「しょうがないじゃない!びっくりしちゃったんだもん!まさか花沢類がいるなんて思わなくて―――」
 思い出しただけでも、顔から火が出そうだった。

 ぷいと再び西門さんから顔をそらし、真っ赤になったまま海の方を向く。

 そろそろ日が暮れてくるころで、海はオレンジ色に染まりかけていた。

 「―――明日、新しい水着買いに行こう」
 いつの間にか、すぐ後ろに西門さんが立っていた。
「水着・・・・・?」
「あんなの、類の前で着せらんねえ。大体、また紐が取れたら困るだろ」
 後ろから腰に手を回され抱きしめられるような格好になり、西門さんの息遣いを耳元に感じてあたしの胸がどきどきとうるさくなる。
「ここまで来て―――喧嘩はやめようぜ」
 耳元で響く甘い声。
 あたしは小さく頷いた。
「どうせ類のやつはすぐ寝ちまうだろうし―――今夜は、覚悟しとけよ?」
「な―――」
 身を捩ろうとして。
 逆にその体をくるりと振り向かされ、あっという間に唇を奪われてしまう。

 情熱的な、すべてを奪いつくすような口付けに酔い、そのまま体の力が抜けそうになった頃―――

 「おい、そのままそこでやるなよ?」
 
 突然甘い雰囲気をぶち壊したその声に。

 あたしたちは弾かれたように体を離し―――

 目の前の人物を見て、目を丸くした。
「あきら!?」
 美作さんはあたしたちを見てにやりと笑うと、こう言ったのだった。
「よお、お2人さん。お招きありがとうな」

 そしてその瞬間。
 不敵に笑う花沢類の顔が、あたしたちの頭の中に浮かんだのだった・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 季節はずれな夏休みネタですいません。
 題名が題名なので、やっぱりこれしかなくて。
 さて、あきらが仲間はずれはかわいそうなので、招待しちゃいました。

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Summer vacation 2 vol.1 ~花より男子・総つく~

Category : Summer vacation ~花より男子・総つく~
 *以前のお話はこちらから


 「すっごいきれい!!」

 白い砂浜と、どこまでも続く透明な海。
 そしてそれを見下ろすコテージに、あたしと西門さんは来ていた。

 ここはグアムにある花沢家の別荘で、目の前はプライベートビーチになっていた。

 「もったいねえよなあ。ここ、ほとんど使ってねえんだぜあいつ」
 窓際でその景色に見とれていたあたしの横で、西門さんが言った。
「ほんと。でも、いいのかなあ、あたしたちだけで使っちゃって・・・・・」
「当然。お前を拉致したんだから、そのくらいはしてもらわねえと」
「拉致って・・・・・」

 まだ夏休みに入る前、花沢類に飛び込んできた縁談の話。
 その縁談を断るために、あたしを無理やり小さな無人島に連れて行き一晩2人で過ごすという強硬手段に出た花沢類。
 おかげで縁談を断ることはできたけれど、その時の西門さんの怒りようときたら、今思い出しても冷や汗が出てくるほどで・・・・・。
 ここに招待してくれたのは、その時のお詫びとお礼、ということだった。


 「ねえ、せっかく来たんだから泳ごうよ」
 早速水着を出していると、西門さんが呆れたように苦笑した。
「お前は相変わらずだな。日焼け止め、忘れんなよ」
「うん、わかってる・・・・・・あれ?これ―――」
「どうした?」
 バッグの中を探っていたあたしの手が止まり、固まっているのを見て西門さんが首を傾げる。

 バッグの中にあったはずの、あたしの水着。
 自分で用意したのは、確か黒のセパレートタイプの水着だったはず。
 だけど今あたしの手に触れているのは、黒とは程遠いショッキングピンクの布で―――

 「なんだこれ、水着?」
 いつの間にかあたしのそばに来ていた西門さんがあたしの手からそれをさっと奪い取る。
「あ、ちょっと!」
「おい―――おまえ、マジでこれ着るの?」
 そう言って広げられたそれは、ショッキングピンクの三角ビキニ。
 もちろん、あたしがそんなもの選ぶはずがない。
 思い当たるのは―――
「やられた・・・・・桜子だ」

 そうだ。
 日本を発つ前日。
 滋さんと一緒にうちに遊びに来た桜子が、何やらあたしのバッグのそばで怪しい動きをしていた。
 あたしは翌日の準備で忙しくってそんなこと気にする余裕もなかったけど・・・・・。
 すり替えられたとすれば、あのときしかない。

 「どうしよう、水着これしか入ってない」
 西門さんを見上げると、にやにやとおかしそうに笑う。
「いいじゃん、それ着れば。どうせ俺ら以外にここには来ないんだし」
 完全に面白がってる。
「もう・・・・・」
 それでも、あたしだってここまで来て海を眺めてるだけ、なんて柄じゃないし。

 仕方なく、あたしはその水着に着替えることにし―――

 頼りないくらい少ない布地のそれを着て、西門さんの前に立ったのだった。

 一瞬、目を丸くしてあたしの頭からつま先まで見つめる西門さん。
「―――へえ」
「な、なによ」
「もっとまな板だった気がするけど―――意外とスタイルいいんじゃん。ひょっとして成長した?俺のおかげで」
 にやりと不敵な笑み。
 あたしは思いっきり真っ赤になって西門さんを睨みつけた。
「変なこと言わないでよ」
「変じゃねえよ。お前、まさかとは思うけど2人で旅行に来て、ただ泳ぎに来ただけ、とは思ってねえだろうな」
 そう言ってあたしににじり寄る西門さん。
 あたしは思わず後ずさる。
「な、何言ってんの」
「・・・・・俺たちも、もう付き合って半年だぜ?半年も、この俺様が我慢できたのなんてお前が初だ。そろそろ、その先に進んでもいいと思うけど?」
「その先って―――」

 いくらあたしが鈍いからって、さすがに西門さんの言っている意味はわかる。

 さらに下がろうとしたあたしの手首をつかみ、そのまま唇に触れるだけのキスをする。

 にっこりと満面の笑みを浮かべて。

 「夜が楽しみだな。つくしちゃん」
 その言葉に。
 あたしの体温が確実に1度は上がったのだった・・・・・。


 何はともあれ、まずは目の前の海。
 こんなきれいな海、泳がなくっちゃ勿体ない!
 あたしは砂浜を一気に走りぬけ、そのまま海に飛び込んだ。
「気持ちイイ!!西門さん、早く!!」
 悠々と砂浜を歩いてくる西門さんに手を振る。
「お前、はしゃぎすぎ。子供みてえ」
 そう言いながらも優しく笑う西門さん。
 その笑顔も、なんだかいつもより魅力的に見えるから不思議だ。

 海の中で西門さんとじゃれあいながら波しぶきを上げ、泳いだり潜ったり。

 あたしも、かなりテンションあがってたと思う。

 その緊急事態に気づいたのは、西門さんだった。

 「おい!」
 目を丸くしてあたしを見つめてる西門さん。
「え?」
「お前、水着は?」
 その言葉に、あたしは自分の姿を見下ろし―――
 着けていたはずの、水着のブラが外れていることに気付く。
「きゃあっ、なんで?」
 慌てて胸を押さえてきょろきょろすると、浜辺に近いほうの波間でゆらゆらと揺れているショッキングピンクが目に入る。
 紐で結ぶタイプだったので、夢中で泳いでる時に外れてしまったらしい。
「やだ、もう」
 慌ててそっちへ向かうあたし。
「おい、俺が取ってやるから―――」
「いい!西門さんはそこにいて!」
 恥ずかしくて胸を押さえながら必死でそこまで行き―――
 ようやくそれに追いつき、手を伸ばそうとした時だった。
 一足早く、それを拾い上げる手が。
「―――すげ、いいもん見た」
 そう言ってこっちを見てにっこりと微笑んだのは―――

 「花沢類!」
 胸を隠すのも忘れ、呆然と立ち尽くすあたし。
「おい!」
 西門さんが、ばしゃばしゃと水音を立てながらこちらへ向かって来ていた・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やっぱりここでは類くん登場でしょ。
 ただのラブラブじゃ、総つくらしくないもんね。

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Miracle Girl vol.32 ~花より男子・F4×つくし~

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
「だから、やっぱり牧野は俺と結婚するべきだと思うよ?」

そう言って、類がにっこりとほほ笑んだ。

なんでだか、政略結婚を回避するという話で落ち着きかけたころ、そう切り出したものだから他の面々がまた色めき立つ。

「おい、類何言ってんだよ」

血の気の多い道明寺が食って掛かると、類は穏やかに微笑みながら話し始めた。

「だって、俺は1人っ子だから。みんなのとこみたいに他の兄弟に継いでもらうってことできないし。親戚っつっても遠縁ばっかりだから。もし花沢を俺が継ぐとしたら、牧野と結婚できないなら花沢は俺の代で終わりだよ」

何でもないことのように言われて。

F3も溜め息をついた。

「きったねえやつだな」

「最初からそれが狙いだろ」

西門さんと美作さんの言葉にも、ひょいと肩をすくめて笑みを返す。

「でも、そうするのが妥当だと思わない?」

「待てよ。それはあくまでも牧野がだれも選ばなければ、って話だろ?牧野が誰か1人を選ぶなら―――また話は違うだろ?」

F4の視線が一斉にあたしに注がれて。

あたしは思わず後ずさる。

「あの―――ごめん。もうちょっと・・・・・考えさせて」

そう言うのが、やっとだった・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


本当に好きな人と結婚したい。

それが正直な気持ちだ。

だけど、F4の中の誰が好きかと聞かれたら―――

「全員が好き、だなんて言ったら世のF4ファンに殴られそうだな・・・・・」

窓から星を眺めながら、そう1人呟く。

でもこうして毎日F4と密に接して。

迫られて困ることも多いけれど、4人の魅力を再認識させられることも多くて。

4人の、それぞれの魅力に毎日ドキドキさせられているのだ。

言ってみれば、毎日4人に恋の手ほどきを受けているかのようで。

1人に絞るどころか、ますます迷わされている状況だ。

「あたしって、こんなに気が多かったんだ・・・・・」

自己嫌悪の溜め息も、毎日のことだ。

誰も選べなければ、表面上は花沢類と結婚して、実際はF4で共有。

「それもいいかもね・・・・・」

半ば諦め半分で、そう呟いたのだった・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 まだまだ、結婚を現実のものとして受け止めることができないつくし、といったところでしょうか。
 つくしには幸せになってもらいたいけど、F4にも頑張ってもらいたい!
 やっぱり5人で・・・・・

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恋心 7 ~花より男子・総つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
そこに立っているだけで様になる。

そういう人って本当にいるんだなって、つくづく思い知る。

待ち合わせ場所に行ってみると、西門さんはすでにそこにいて。

腕を組んで立っているその姿は一瞬目を奪われてしまうほどかっこよくて。

ちらちらと振り返っては彼を見つめていく女の子たち。

見慣れた光景ではあるけれど・・・・・

その隣に並ぶことを考えると、思わず躊躇してしまうあたし。

じっと見つめていると、西門さんのほうが気がついてあたしの方に駆け寄ってくる。

「なんだよ、そんなとこに突っ立ってねえで早く来いよ」

あきれたような言い方に、あたしは思わず後ずさる。

「あ・・・・ごめん」

「なんだよ、どうかしたか?」

「ううん、なんでもないよ」

「変なやつだな。もうすぐ映画始まるぜ。ほら、行こう」

先にたって歩き出す西門さん。

あたしはそのあとを少し離れて歩き―――

映画館に着くちょっと手前、あたしの前に急に2人の男が立ちはだかった。

「ねえ彼女、お茶しない?」

いまどき、ベタなナンパだ。

少し離れて歩いてたから、あたしが1人だと思ったのだろう。

「えーと、悪いけど・・・・・」

「えー、いいじゃん。おごるからさー」

こういう輩は無視するに限る。

そう思って強行突破しようとしたそのとき。

「何してんだよ」

そう言って、男2人の間を強引に割ってやってきたのは西門さんだった。

「映画、始まっちまうだろうが!早く来いよ!」

完全にナンパ男たちを無視して、あたしの手を掴み引きずるように連れて行く西門さん。

怒りのオーラを感じ、あたしは黙ってそのままついて行き―――

ロビーに入ったところで西門さんがくるりと振り返り、あたしを睨みつけた。

「何してんだよ、お前」

「だって」

「何であんな離れて歩くわけ?だからナンパなんかされるんだろうが!ちゃんと隣歩けよ!」

「だって、やなんだもん」

思わず言ってしまってから、はっとして口を押さえる。

西門さんの表情が、さっとこわばる。

「―――どういう意味だよ?俺の隣は歩きたくないってことか?」

「そうじゃなくて―――」

「そういう事だろうが。もう俺とは付き合う気ないってわけ」

西門さんの言葉が、冷たく突き刺さる。

「違うよ、あたしはただ―――」

「聞きたくねえな。お前がそのつもりなら、勝手にすればいい。俺はもう帰る。映画は1人で見な」

冷たい言葉を残し、あたしの横を通り過ぎて行く西門さん。

止めようとして、振り向いて―――

「西門さんじゃない!やだ偶然ね~。最近全然遊んでくれないんだから~」

顔見知りらしいきれいな女性が、西門さんの傍に駆け寄ってきた。

馴れ馴れしくその腕に触れる。

あたしはむっとして・・・・・

でも、動くことができなかった。

だって、その人はモデルのようにスタイルも良くて。

あたしよりもずっと美人で、2人の並んだ姿はとても絵になっていて・・・・・。

勝負にならない。

そう思った瞬間、不覚にも涙が零れてしまった。

ふと、西門さんがあたしの方を見る。

驚いて目を見開く西門さん。

あたしはとっさに涙を拭き、西門さんに背を向けて駆け出していた。

「待てよ!」

追いつかれ、腕を捕まえられる。

「離してよ!」

「じゃあ、何で泣いてるのか言えよ!」

「泣いてなんか―――」

「泣いてんだろ?なんだよ、俺の隣を歩くのは嫌なのに、俺の隣に他の女がいるのは許せないわけ?ずいぶん勝手だな!」

「だって、嫌なんだからしょうがないじゃない!」

思わず叫び、西門さんが目を丸くしてあたしを見つめる。

「あたし以外の女の人が―――隣にいるのなんか、許せるわけないじゃん!」

「じゃあ、何で―――」

「でも、あたしより美人だし―――あたしよりも西門さんに似合ってるんだもん」

涙があとからあとから溢れてくる。

あたしの腕を掴んでいた西門さんの手が緩み、ふわりと頭を撫でられた。

「馬鹿なやつ。何気にしてんだよ」

「気に、するよ。あたしじゃ、西門さんの隣にいても絵にならないもん」

あたしの言葉に、西門さんが溜め息をつく。

「―――それでか。ったく・・・・・。くだらねえこと言ってんじゃねえよ」

「くだらなくなんかない」

「くだらねえよ。じゃあ言うけどな、お前がずっと俺から離れて歩いてるとき、あのナンパ野郎に声かけられてるとき、お前が俺の隣は嫌だって言ったとき、俺がどんだけショック受けたと思ってるんだよ」

「え・・・・・」

「・・・・・お前を怒らせるようなこと何かしたのかとか、俺の女に近づきやがってとか、お前に嫌われちまったのかとか―――そんなこと俺が考えてたってこと、しらねえだろうが」

「そんなこと・・・・・・」

考えてたの?

照れくさそうにぷいと横を向いてしまった西門さんの頬は、かすかに赤く染まっていて・・・・・。

「―――周りの目なんか、気にするな。俺は、お前が横にいてくれればいい。お前に、横にいて欲しい。お前じゃなきゃ、だめなんだよ」

「西門さん・・・・・」

「だから・・・・・お前の隣も、俺のためにとっとけ。俺はその場所を、誰にも譲るつもりはねえからな」

そう言って再びあたしの手を取ると、ホールへと歩き出したのだった。

西門さんの隣にはあたし。

あたしの隣には西門さん。

そっと手を繋ぎ。

寄り添うあたしたちの間には、もう何も入り込むことはなかった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ふと思い浮かんで。
 ふと、の割には長くなってしまったお話です。
 あたしにとって総つくの王道はやっぱり「やきもち」かなあ。

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Miracle Girl vol.31 ~花より男子・F4×つくし~

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誰か1人を選べないなら、F4で共有。

それって結局あたしはF4の愛人になるってこと?

とうんざりしたけれど。

でも、愛人とは違うんだって。

仲間であり、恋人であり、家族である。

そんな存在なんだって。

「本当はこのお城にずっと住んでたっていいと思ったんだけど」

と、類が言った。

「けど、それじゃあ牧野も家族や女友達と会えなくて寂しいだろうから。それはやめようって話になったんだ」

「で・・・・・たとえばそれで美作さんと結婚したとして、3人はちゃんと他の人と結婚するの?」

あたしの問いに、4人は肩をすくめた。

「おふくろとの約束だからな」

と道明寺。

「俺は結婚しないよ」

と言ったのは類。

「俺は結婚はするよ。そういう約束だからな」

と、西門さん。

美作さんが言った。

「これは、契約なんだよ。お前に選ばれなければ結婚する。もしくは縁談だけ受けるっていう。その家の、会社の中の1人としての契約。だから、結婚も仕事ってこと」

「そんなの・・・・・」

あたしには到底理解できない。

結婚を仕事として考えなくちゃいけないなんて。

そして。

そんな、仕事としての結婚なんか、彼らにしてほしくない。

そのために、あたしにできることって・・・・・?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「だって、納得できないもん。好きでもない人と結婚しなくちゃならないなんて」

「だから、それが仕事なんだって」

美作さんの言葉に、それでも首を振る。

「だって、その人と人生を共にするんだよ?好きでもない人とそんなことができるの?相手の人にだって・・・・・失礼だよ」

あたしの言葉に、F4は顔を見合わせた。

「じゃあ、お前はどうするのがいいと思うわけ?」

西門さんが言う。

「・・・・・結婚しない、っていうわけにいかないの?」

「そうできればそうしてる。さっきも言ったけど、これは仕事だ。それを条件に、俺らはここに来てるんだぜ」

道明寺が厳しい声でそう言う。

それはわかってる。

だけど、やっぱりそんなの納得できないよ。

あたしが考え込んでいると、横にいた類が口を開いた。

「結婚しなくていい方法は、1つだけだよ」

「え・・・・・あるの?」

あたしは驚いて類の顔を見上げた。

「本来、妻がやるべき仕事―――接待とか、管理みたいなものすべて、自分でこなせばいい。1人ではどうしても無理な部分は秘書に任せる。いわゆる大物がすべて、結婚してるわけじゃない。独身貴族だってたくさんいる。人にできて、俺たちにできないわけがない。違う?」

妙に自信たっぷりな類の言葉に。

あたしたちは全員一瞬固まっていたのだった・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やっぱり問題は後継ぎなんだろうけど。
 この手の話は難しいかな。
 ちょっと失敗した感じ。

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Miracle Girl vol.30 ~花より男子・F4×つくし~

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「俺も、実際のところ結婚なんてどうでもいいって思ってたんだけどな」

そう言って西門さんはソファーに身を沈め、その長い足を投げ出した。

「けど、お前のこと考えたら―――他のやつと結婚なんて、してほしくないって思った。で、俺自身も、お前以外のやつとは結婚したくないって思ったんだ」

「でも・・・・・」

「わかってる。お前が俺を選ばなきゃ、いずれはそうなるって。正直、そん時の状況は想像したくねえけど。でも、お前が選んだことならそれを受け入れるしかねえとは思ってるよ」

「なんか、すごいプレッシャー感じるんだけど」

「だろうな。あいつらとも話してたんだ。いま俺たちがやってることは、おまえを苦しめてるだけなんじゃないかって」

そう言って、西門さんはあたしに視線を落とした。

「だから、協定を結ぼうかと思ってるんだよ」

「協定?」

「ああ」

なんとなく、聞くのが怖いような・・・・・

「それって・・・・・どんなの?」

「お前が誰か1人を選べないんなら、F4で共有しようかって話」

この人たちの頭の中は一体どうなってるんだろうと、思わずにはいられなかった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「要するに、お前は俺と結婚するんだよ」

美作さんが、あたしを見てにっこりと微笑む。

「なんでそうなるの?」

「それが一番無難だから。司のところは絶対一番大変だろ?家自体もそうだけど、加えてあの母親だ。たぶん、結婚しても苦労が多いだけだ」

それはそうだろうということはわかる。

道明寺との婚約を解消した理由の一つでもあるし。

「類のところも、親父さんがかなり厳しい人だからな。お前とぶつかることはまず間違いない」

「会ったことないけどね・・・・・」

「それから総二郎のところも。お茶の世界はたぶん一般庶民には想像のつかない世界だぜ」

「でしょうね」

「そうなると、一番ましなのは俺の家ってわけだ」

「ましって・・・・・」

「おやじは忙しいし、たぶん俺も海外に行くことが多くなるけど、その分家では自由だ。うちでは母親や妹の相手をしててくれればいいし、習い事も好きにしていい。もちろんパートナーとしてやらなくちゃいけないことはあるけど、心配しなくても俺や母親のいうことを聞いてくれれば問題ないし」

「待ってよ。でも、それであたしをF4で共有って、どういうことなの?」

「俺の家には、あいつらは出入り自由だ。俺がいなくても、勝手に来て寛いでやがる。だから、結婚してたって、だれが家に来てても誰も気にしない。妙な噂も立てられにくいってわけだ」

「あたしに―――そういう生活しろっての?」

「お前が1人だけを選べないって言うんなら、の話だよ」

そう言ってにやりと笑う美作さん。

その後ろにF3の笑顔。

これは・・・・・・

またあたし、嵌められてるんじゃないんだろうかと、頭を抱えるのだった・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 実際、F4と結婚したらどれだけ大変なのか想像もつかない。
 でも経験できるものならしてみたいなあ。

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Miracle Girl vol.29 ~花より男子・F4×つくし~

Category : Miracle Girl ~花より男子・F4×つくし~
「おれたちの結婚なんて、結局政略結婚なんだよ」

道明寺が言った。

「親たちが考えてるのは常に会社や家のことだ。そんなのは昔からずっと言われてきたことで、いまさら不思議にも思わねえけどな」

「そういうの、あたしには理解できないよ」

あたしの言葉に、道明寺がくっと笑った。

「お前はそれでいいよ。おれたちはお前にそんなこと理解してほしいと思ってねえし。逆に、だから俺たちはお前が好きなんだし」

面と向かって言われ、頬が熱くなる。

「俺たちがこの先誰と結婚しても変わらねえって言ったのはそういうことだよ」

「どういうこと?」

「ずっとお前が好きだ。牧野つくし以上の女なんて、いるわけねえ。会社や家のために他の女と結婚して子供作っても、それは変わらねえってこと」

道明寺の言葉に、あたしは戸惑った。

ずっとあたしを思い続けるっていうの?

そんなこと―――

「ここでお前がどんな結論出しても、俺たちは受け入れる。だから、お前も受け入れろ。この先もずっと、俺たちはお前のそばにいるってこと」

それはつまり。

あたしが誰か1人を選んだとしても、他の3人も一緒にいるということ?

誰か1人と結婚しても、他の3人との関係もずっと変わらない・・・・・?

あたしは、う~んと空を見上げて考えた。

それって、いいことなんだろうか・・・・・?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「結婚なんて、できなくてもいいんだ。ずっと一緒にいられれば」

類が、穏やかに微笑む。

「でも、ジュニアとしてはやっぱり結婚が必要だって言われるし。だけどその気のない相手と結婚したって幸せになれないよ」

「それは、あたしにもわかるけど」

「だから、親の顔を立てる意味で縁談は受けるけど、結婚するつもりはない」

「でも、それじゃあ―――」

「約束なんだ、そういう。おれが一番好きな相手とじゃなければ結婚しない。それ自体は納得してくれてる」

「そう―――なの?」

上流社会の話は理解できないことが多い。

例えばあたしに、そんな世界でうまくやっていく自信はなかった。

「いいんだ、結婚できなくても。俺にとって、牧野はそういうの全部乗り越えた存在だから」

無邪気な笑顔でそう言う類に、どう答えたらいいかわからない。

「ただ、いつもそばで牧野の笑顔を見れたらいい。もちろん、それが俺だけのものならなおいいと思うけど」

そう言って、目にも止まらぬ速さでかすめるようなキスを奪う。

そして、いたずらっ子のような笑みを浮かべる。

―――結局最後はこうなるのね・・・・・

あたしは顔が熱くなるのをごまかすように、長い溜め息を吐いたのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 結婚にこだわりすぎて、話が行き詰ってしまいました。
 ちょっと方向を変えてみようかと模索中です。
 あくまでもコメディ調に、明るく続けていきたかったんだけど・・・・・

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