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*このブログは名探偵コナン・ごくせん・花より男子・君に届け&ゲーム(ラブレボ・新撰組など)の二次小説のブログになります。
*このブログは管理人個人によるファンサイトです。 原作者や出版社等とは何の関連もありません。
*あくまでも管理人の二次世界の小説ですので、人によってはイメージに大幅なずれがある場合もございますのでご注意ください。
*閲覧については自身の責任においてお願いいたします。
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Present of memories ~花より男子・つかつく~

Category : Birthday Novels~花より男子~
 今日はあいつのバースデーなのに。

 せっかくあいつが帰ってくるっていうのに。

 ろくなプレゼントも用意できないなんて。

 あたしは、今日何度目かわからない溜息をついた。

 『いいじゃないですかー、私をあ・げ・る!とか言っちゃえば!』

 なんて桜子には言われたけれど。

 そんなこと、このあたしにできるはずがない。

 「も~、どうしよう」
 一応、候補は考えてみたんだ。
 だけど、今や世界の道明寺司となりつつあるあいつに、こんなもの―――と思うと、渡す気になれない。
 それでも一応バッグの中に忍ばせて。
 待ち合わせ場所に指定されたホテルのバーで、あいつが現れるのを待っていた。

 そして

 「お前、なに葬式みてえな面してんだよ!」
 現れた道明寺が、あたしを見て顔をしかめる。
「あ―――ひ、久しぶり」
「久しぶり、じゃねえだろ!人の誕生日にしけた面しやがって」
 そうぼやくと、どっかと椅子に座りこむ。
 オーダーを取りに来たウェイトレスにコーヒーを頼み、再びじろりとあたしを睨む。
 けれど、その瞳はどこか心配そうに揺れていて。
「何か、あったか?」
 その声は、とても優しくて。
 あたしは慌てて首を横に振る。
「違うの、ごめん、そうじゃなくて―――」
「なんだよ、今更何言われても驚かねえから言ってみろ」
 そんな風に優しく言われるから、涙がこぼれそうになる。
「―――別れるなんて、言わねえだろ?」
「まさか!」
「だったら、言ってみろよ」
 そう言って、ふっと微笑む道明寺を見て。

 なんだかプレゼントのことでいろいろ悩んでいた自分がバカらしくなってきた。

 だって、こんなに近くに大好きな人がいるのに。

 ようやく会えた人なのに。

 悩んでるなんてもったいない。

 「―――誕生日、おめでとう」
 あたしはそう言って、バッグの中からスカイブルーの紙できれいにラッピングした箱を取り出した。
「これ―――一応、プレゼント」
「なんだよ、一応って」
 顔をしかめながらも、それを受け取る道明寺。
「開けて、がっかりされるとやだし。もし気に入らなかったら―――何か他のもの用意するから」
「ずいぶん弱気だな。―――開けていいか?」
「う、うん」

 道明寺が、ラッピングの紙を開いていく。

 柄にもなくドキドキしてしまう。

 そして、中の箱の蓋を開けた道明寺の瞳が、驚きに見開かれる・・・・・。

 「あの―――一応前よりはね、うまくできたと思うんだよ。今回はちゃんとオーブン使ったし!」
 そう言ってあたしは握り拳を作る。

 そう。

 あたしはプレゼントに、あの道明寺の顔型クッキーを作ってきたのだ。
 
 高校生の頃、初めて道明寺のために自分で焼いたクッキー。

 魚なんかを焼くための網焼き器を使ったから、魚臭いしところどころ焦げちゃってたけれど。
 
 それでもあたしなりに気持ちを込めて焼いたクッキーを、道明寺はとても喜んでくれた。

 会いたくても会えない日々が続いて。

 あの頃、苦もなく毎日のように学校で会っていたことが懐かしくなって。

 無性に作りたくなってしまったのだ。

 にしても、20歳の男にこれはどうなんだろうと、さすがに躊躇してしまったのだ・・・・・。

 じっとクッキーを見つめ続ける道明寺に、あたしは不安になってくる。

 「―――ねえ、何か言ってよ。気に入らないんだったら何か別のもの―――」
 そう言いかけたあたしの言葉を遮るように。
「ばーか」
 そう言って、道明寺は持っていた箱の蓋を閉めた。
「こんなもの、俺以外の誰が食うんだよ」
「だ―――誰って、あたしが食べるわよ。進にあげたっていいし」
「だめだ」
 ピシャリと否定する道明寺。
「だって・・・・・いいの?そんなプレゼントで」
「当たり前だろ」
 そう言って、にやりと笑って。
「最高のプレゼントだよ。俺にとっては―――これ以上のものはない」

 その言葉に。

 不覚にも、涙が零れてしまった。

 「泣くなよ」

 言われて、あわてて涙を拭うけれど。

 あとからあとからあふれ出てくる涙は止めようがなくて。

 「馬鹿・・・・・あんたがそんなこと言うから」
「本当のことだ。俺にとっては、何よりもうれしいプレゼントだ。お前の―――今の気持ちが、いやってほど伝わってきたからな」
「あたしの気持ち―――?」
「ああ。俺が好きで好きでしょうがないって気持ちがな」
「―――自信過剰よ」
「そうか?けど、いいんだ。俺はずっとそう思ってるから」

 そう言って本当にうれしそうに笑うから。

 あたしもつられて笑った。

 どんなものよりも、気持ちのこもったプレゼント。

 誰にもあげられない。

 あなたにしか、あげられないプレゼント―――。


                         fin.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 こうなったら、毎年あのクッキーを焼いてほしいもんです。
 Happy Birthday,Tsukasa!!

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もっと酔わせて vol.16 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 -tsukushi-

 「最初は、酔った勢いだったって聞いて心配したぜ」

 そう言って道明寺があたしと西門さんを交互に見た。
「誰に聞いたんだよ、そんなこと」
 西門さんが言えば、道明寺は肩をすくめて言った。
「あきらに決まってるだろ」
 その言葉に、美作さんもにやりと笑う。
「一応、司には報告しとかねえとな」
「んだよ・・・・・酔った勢いまで言わなくてもいいだろ」
「事実だろ?けどちゃんとフォローはしといたぜ」
「どんなふうに?」
 なんとなく、心配になってあたしが聞くと、なぜか美作さんは目をそらす。
「ちょっと、美作さん―――」
「あの映像、メールで送ったんだよ」
 そう言って、にっこりと笑ったのは類だ。
「あの映像って―――」
 まさか―――
「もちろん、牧野が酔って俺に総二郎のことを愛してるって―――」

 ガタン!!

 思わず音を立てて立ち上がってしまい、レストランの中にいた客たちにじろりと睨まれてしまい慌てて再び座る。

 「なんで―――!!」
 あたしが睨みつけても、類と美作さんは平然としていて。
「今のお前たちの状況伝えるのに、ちょうどいいだろ?」
「牧野の正直な気持ちが、ちゃんと伝わるしね」
「だ、だからって―――」
「ああ、それから」
 あたしの言葉を、美作さんの声が遮る。
「あんときの映像も、撮っといた」
「あんときって―――」
 いやな予感がした。
「翌日の、お前と総二郎の会話。『愛してるって、言ってくれ―――』ってやつ」
 その言葉に、今度は西門さんがガタンと席を立ち、周りの冷たい視線に気づき、また慌てて席に着く。
「あきら、てめえ―――!」
「おかげで2人の本心がちゃんと司に伝わっただろうが。感謝しろよ」
 しれっと、余裕の表情でそう言う美作さんに。

 あたしと西門さんは何も言えず、ただ恨めしく視線を送るしかなかった・・・・・。

 「―――ずっと、気にはしてた。お前がどうしてるのかって。けど、きっと類とくっつくんだと思ってたんだがな。まさか総二郎が相手だとは―――。さすがに知った時は驚いたぜ」
 道明寺の言葉に、あたしは思わず赤くなる。
「―――おれと牧野の繋がりは、恋愛感情とは別物だから。もっと―――神聖なものだよ」
 と、類が言いだすのに西門さんがじろりと睨む。
「なんだよ、神聖なものって」
「誰にも踏み込めないってこと。恋人じゃないから、牧野が誰と付き合っても別れても、関係ない。俺は牧野とずっと一緒だよ」
 そう言ってにっこりと微笑む類。
 穏やかな瞳に見つめられて、その独特の空気に包まれる。
「―――おれの目の前で2人だけの空気作ってんじゃねえよ」
 西門さんが血管をぴくぴくさせながらあたしたちを睨む。
「誰と付き合っても別れてもって―――勝手なこと言ってんじゃねえぞ。俺たちは別れねえよ」
「例えばの話だよ。でも、そう言っといたら司も安心でしょ。いつでも俺が傍にいるって」
 類の言葉に、道明寺が半ば呆れたように肩をすくめた。
「まあな。俺はそうだけど―――総二郎、同情するぜ」
「うるせー。お前に言われるとなんかむかつく」
 西門さんがふんとそっぽを向いて。

 その光景を、美作さんがくすくす笑いながら楽しそうに眺めてる。

 きっと西門さんだってわかってる。

 美作さんも類も、本当にあたしたちのことを心配してくれてたんだって。

 茶化してはいるけれど、美作さんがいてくれなかったら、道明寺とだってこんな風に穏やかに話せていなかったかもしれないって、思うから。

 たぶん類も。

 こないだ美作さんが言ってたことも本当かもしれないって思った。

 類がいつでもそばにいると思ったら、西門さんも浮気なんかできないって―――そんなことを考えてくれているのかもしれないって、思った。

 「で、今夜なんだけど、みんなで飲みに行こうぜ」
 道明寺の言葉に、あたしが答える。
「どこに?」
「お前らがいつも飲んでるとこでいいよ。考えてみたら、牧野と一緒に酒飲んだことなんかねえからな。今夜は牧野が酔っ払うとこが見てみてえ」
 にやりと笑ってあたしを見るから、なんだか恥ずかしくなる。
「やめてよ、別にいつも酔っ払うほど飲んでるわけじゃないんだから」
「俺がそんなに飲ませねえよ」
 そう言って西門さんが料理を口に運ぶ。
「牧野が酔っ払ったら、即効連れて帰る」
 なぜかむっと顔をしかめてる西門さん。
 それを見て、類がくすくす笑ってる。

 ―――あ、もしかして―――

 ふと、思い当たるのは先日の光景。

 酔っ払って、類にくっついてたこと、怒ってたから―――

 「ふ~ん。お前がそんなに束縛する男だってのは知らなかったぜ。牧野、類にしといた方がよかったんじゃねえの」
 道明寺の言葉に、西門さんの眉がピクリとつりあがる。
「ま、そう言うなって。大体牧野って昔っからMっ気あるからな。司といい総二郎といい・・・・・」
「おい、なんでそこで俺が出てくんだよ」
「普通の女じゃお前に太刀打ちできねえだろうが」
 美作さんと道明寺の掛け合いに、西門さんが諦めたような溜息をつき。

 類は、そんな光景を見ながらあたしをちらりと見て微笑んだ。

 くすぐったいくらいの気持ちが伝わってきて、嬉しくなる。

 きっと、これから何があっても大丈夫だよって、言われてるみたいだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 なんだか、何が書きたいのか途中からわからなくなってしまいました。
 何気にあきら大活躍?
 久々F4の掛け合いはちょっと難しかったです。

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恋心 34 ~花より男子・総つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
絡められる熱い吐息に、体からは力が抜け、立っていられなくなる。

そのあたしの腰を支え、そっと唇を放すと熱っぽい瞳で見つめられる。

「―――離して」

ようやく紡ぎだされた声は、自分でも驚くほどか細くて。

はねつけてしまえばいいのに

そうすることができない。

「離したくないって言ったら・・・・・?」

西門さんのきれいな顔が、間近に迫る。

「ふざけないで。あたしのことなんて―――好きでもないくせに」

胸を押す腕にも力が入らない。

「どうしてわかる?俺の気持ちなんて―――お前にわかるのかよ」

悔しそうなその声が、今まで聞いたことがないほど真剣で。

「離さねえよ。お前が―――俺のことを好きって言うまでは」

あたしの体を抱きしめる腕に、力がこもる。

「―――この体―――折れちまう前に、認めろよ」

吐息交じりの声が、耳元をくすぐる。

「おれも、認めるから―――お前が好きだって」

懇願されたら、言わないわけにいかなくなる―――。

あたしだって―――

「―――好き―――」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 先に折れるのは、やっぱり総ちゃんだと思う。
 あ、体じゃなくてね。

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恋心 33 ~花より男子・あきつく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「牧野!!」

血相を変えて部屋に飛び込んできた美作さんに、あたしの方がギョッとする。

「どうしたの?」

「どうしたのって―――お前が事故にあったって聞いて!大丈夫なのか!?」

その言葉を聞いて、あたしはそばにいた西門さんと類をじろりとにらむ。

「ちょっと―――」

「おれはただ、お前が車にはねられたって言っただけだぜ?」

西門さんが言えば、類も肩をすくめて

「おれも、今日は大学の講義出れないって言っただけ」

としれっとしている。

「もう!はねられたんじゃなくてちょっとかすっただけで、大したことないって言ったのに!大学だって、類が病院に行った方がいいって強引に車に乗せるから―――」

「じゃあ、大丈夫なのか?」

まだ心配そうに聞く美作さんに、両手を広げて見せ。

「このとおり。ちょっと肘をすりむいただけで、全然大丈夫。午後からは大学に―――」

そこまで言った時、ふわりと美作さんの腕に包まれる。

「―――よかった」

「み、美作さん―――」

「おまえに何かあったら―――俺も正気じゃいられないとこだった」

大袈裟。

でも、うれしくて。

思わず涙が出そうになった。

気がつけば、西門さんと類は部屋からいなくなっていて。

美作さんの優しい腕に身を預け。

その温もりを確かめていた―――。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 心配性のあきら。
 でも、そういう優しいところがすごく好き♪

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恋心 32 ~花より男子・あきつく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「ねえ、つくしちゃん」

その猫なで声に、ちょっとぞくりとする。

美作さんのお母さん。

相変わらず若くてかわいいのだけれど。

最近、よくここ、美作邸に遊びに来るあたしを妙に気に入ってくれて、ケーキなど焼いてお茶に招待してくれたりするのだ。

「お願いがあるのだけれど」

「お願い―――ですか?」

「ええ。もちろん、無理にとは言わないけれど」

そのにこやかな表情が、妙に怖いのだけれど。

「な、何でしょう?」

「つくしちゃん、あきら君のこと好きよねえ?」

「―――ええと、まあ、その、お友達ですし―――」

お友達、という言葉にかぶさるように、お母さんがパンと手を打つ。

「よかった!それなら問題ないわね!」

「あ、あの―――」

なんだか、いやな予感がした。

「お願いっていうのは他でもないのだけれど」

「はい・・・・・?」

「あきら君の赤ちゃんを、産んではくれないかしら?」

その言葉を理解するまでに、あたしはたっぷり1分間、固まっていたのだった・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 これの続き・・・らしきものもあるのですが、一応短編のお話として。
 つくしがあきらのお嫁さんになるのって、考えるとちょっと楽しい。

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もっと酔わせて vol.15 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 -tsukushi-

 「あのときは―――あたしも、限界だったし」
 あたしの言葉に、道明寺は穏やかに笑った。
「だろうな。お互い、余裕がなかったって思うぜ。俺も必死だった。いろんなことに―――。あのとき、もしやり直してても・・・・・きっと元には戻れなかったんだろうなって、今は思うよ」
 その言葉に、あたしはちょっと意外な思いで道明寺を見つめた。

 『やり直そう』

 『俺にはお前が必要だ』

 あの令嬢との婚約破棄のあとそう言われて。

 あたしはテレビ電話に移る道明寺を見つめながら、首を横に振った。

 『戻れないよ。もう、あたしたちは別の道を進み始めてる』

 そのあたしの言葉に、道明寺は悔しそうに顔を歪めた。

 『なんでこんなことになっちまったんだ―――!』

 その言葉にも、あたしは答えることはできなかった。

 誰のせいでもない。

 きっと、いつかこうなる運命だったと、そう思うしかなかった。

 そして今、あたしは西門さんと付き合ってる。

 それもまた、運命なのか・・・・・。

 「総二郎とは、うまくいってるのか」
 道明寺の言葉に、あたしは小さく頷いた。
「ん・・・・・。いろいろ、まだあると思うけど・・・・・でも、あたしは雑草だからね。大丈夫」
「そうか・・・・・。ならよかった」
 道明寺が、あたしを見つめる。
 その瞳には、以前のような熱さはなかったけれど、代わりに穏やかで、包み込むような暖かさがあるような気がした。
「道明寺―――何か、言いたいことがあるんじゃないの?」
 あたしの言葉に、道明寺が一瞬目を見開く。
「―――何だよ、俺はただお前にあの時のことを謝ろうと―――」
「だけじゃ、ないでしょ?他にも何か―――あるんじゃないの?」

 その言葉に軽くため息をつき、その大きな掌で口元をおさえる。

 その顔は微かに赤くて。

 何となく―――ピンと来るものがあった。

 「―――お前に、一番に報告したかったんだ」
「・・・・・何を?」
「今・・・・・俺は、滋と付き合ってる」
 その言葉に、あたしは思わずガタンと椅子を鳴らし、その場に立ちあがった。
 その音にぎょっとする道明寺。
「おい―――」
「ホント!?」
「―――ああ」
 今度は真っ赤になって視線をそらす。
「来月には―――婚約発表することになってる」
 その表情からもわかる。

 2人がとてもうまくいってるってことが。

 嬉しくて。

 今までのことが走馬灯のように頭に思い浮かんでは消えて行った。

 ―――滋さん!

 「―――よかった」
 思わず、涙腺が緩む。
 滋さんの思いは知ってる。
 ずっと道明寺のことを思いながらも、あたしを応援してくれてた優しい人。

 ―――よかった。本当に良かった。

 心から、そう思うことができた。

 「泣くなよ」
 相変わらず照れたような赤い顔であたしを見る道明寺。
「だって、うれしくて・・・・・。本当に良かった。おめでとう・・・・・」
「・・・・・あいつも喜ぶよ。ずっと、お前のこと気にしてたから」
 ふっと優しく微笑む道明寺。

 どこか落ち着いたように感じられたのは、滋さんのせいだったんだ・・・・・。

 「おい、どうした!?」
 バタバタと、西門さんが走ってやってくる。
 あたしの涙を見て、道明寺を睨みつける。
「司てめえ!牧野に何した!?」
 いまにも殴りかかりそうな勢いに、道明寺もぎょっとして身を引く。
「何もしてねえよ!」
「だって―――」
「やめてよ西門さん、道明寺のせいじゃないんだから」
 慌てて西門さんの腕を引っ張ると、戸惑ったような、すねたような瞳があたしを見る。
「―――どういうことだよ?」
「それはあとで話すから―――。それより、この後どうするの?」
 あたしの言葉に、あとからやってきた美作さんが片手をあげる。
「昼飯、食いに行こうぜ。店予約しといたから」
 
 さすが。

 というわけで、あたしたち5人は、大学を出たのだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 つくしじゃなかったら―――
 司の相手はやっぱり滋さんかなあ。
 というか、他に考えられませんでした。

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恋心 31 ~花より男子・つかつく~

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「パーティーは苦手なんだけど」

「仕方ねえだろうが。お前は俺の婚約者だ。こういう席にも慣れとけよ」

道明寺の言葉に、あたしはため息をついた。

いつまでたっても慣れることなんてない。

華やかなパーティーの席で、どうしてもあたしは浮いてしまう。

だけど。

「司さん、お久しぶり」

まただ。

まるであたしが見えないみたいに、道明寺に近寄ってくる華やかな女たち。

さりげなく腕に手をかけたりする女もいる。

むきになるなんてくだらないって思うけど。

でも、この位置を他の人に譲る気なんかないから。

あたし以外の人を、その目で見つめてほしくないから。

だから、離れない。

絶対、この場所だけは譲らない。

そう決めたんだから―――



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 何となく中途半端な話になってしまいました。
 たまに、「司って、どんな奴だっけ?」と思うときがあって、改めて読み直してみたりして、勉強してます(^^;)

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もっと酔わせて vol.14 ~花より男子・総つく~

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 道明寺と別れるとき、何も悩まなかったわけじゃないけれど。

 そうなるんじゃないかっていう予感みたいなものはあった。

 もう、夢中で恋してたあの頃には戻れないって。

 『やり直そう』

 そんな道明寺の言葉に。

 あたしは、首を縦に振ることができなかった―――。


 「このマンションの存在はもう知られてるだろうね」
 類の言葉に、西門さんも頷いた。
「だろうな。そのくらいは簡単に調べられるだろ。隠してるわけでもねえし。別に、司に会いたくないわけでもねえ。久しぶりだし、ただ会いに来るって言うんならこっちだって嬉しいけどな」
 その言葉に、美作さんも頷く。
「だな。目的がわかんねえとこが不気味だ。牧野と別れてからっつーものほとんど連絡寄越してなかったからな、あいつ」

 道明寺が帰ってくる。

 幼馴染として久しぶりに会えるのはうれしいのに、それを素直に喜べない。

 そんな複雑な気持ちが手に取るようだった。

 道明寺からは、あのメール以降何もないようだった。
 こっちからメールしてみても返事は来ないようで。
「忙しいんだろ」
 そう美作さんは言っていたけれど。
 
 何となく不気味にも感じる沈黙が続き、誰もがその存在を気にしながらも口には出さなくなっていた。

 そしてその日。

 朝から西門さんはあたしのそばを離れようとしなくて。
「そんなにいつもくっついてなくても平気だよ」
 呆れて言うあたしの言葉にも、
「あいつのことだからな。隙を狙ってお前のことかっさらって行きかねない」
 なんて言うから、あたしもぎょっとする。
「まさか!そこまでしないでしょ?そのつもりなら最初からメールなんて送ってこないって」
「だといいけどな。とにかく、今日はずっとお前にくっついてるからそのつもりで諦めてろ」
「もう・・・・・」

 もはやもう何も言う気にはなれず。

 あたしは身支度を終えるとようやく起きだしてきた類をそのまま残し、マンションを出た。
「類って、あれで単位足りてるのかな。午前中に大学出てること、ほとんどない気がする」
 あたしの言葉に、西門さんが軽く笑った。
「大丈夫だよ、あいつは。大学のことより、将来のが心配だろ、花沢の」
「言えてる」
 そうして話しながら、大学に向かう。

 そして。

 その時は、あっけなくやってきたのだ。

 「よお、久しぶりだな」
 大学のカフェテリアで、美作さんと一緒にコーヒーを飲みながら寛いでいたその男は。

 まぎれもなく、道明寺司その人だった・・・・・。


 「来るっつっただろうが」
 道明寺の言葉に、あたしと西門さんは顔を見合わせた。
「そりゃ・・・・・でも、帰国するってことしか言ってなかったし、いつ、どこにって―――」
「ああ、そういや言ってなかったな。忙しかったんだよ、お前らのメールにも気づいてたけど、返事する暇もなくってよ。直接来ちまった方が早いと思ったんだよ」

 なんてことのない、道明寺の言葉。

 さんざん心配していたのに、この肩透かしはなんだろうと、西門さんも微妙な表情をしていた。

 「―――何となく、来づらかったのかもしれねえな」
 道明寺の口から飛び出した、らしくない言葉にあたしたちは一様に驚きを隠せなかった。
 ちなみに、あとから来た類も同じテーブルに着き、コーヒーを飲んでいるところだった。
「なんだよ、んな顔するなよ。俺だってそのくらいの神経は持ち合わせてる。別れた女にまた簡単に会いに来るほどテレパシーなくねえんだよ」
「―――デリカシーだろ」
 美作さんの訂正に、微かに頬を染め。
「と、とにかく、せっかくこうして幼馴染の俺が会いに来てやったんだから、少しは歓迎しろっつーんだよっ」
 そして相変わらずな俺様ぶりに。

 ぷっと、類が噴き出した。
「そういうとこ、相変わらずだね。変わってなくて嬉しいけど・・・・・。いつまでいられるの?」
「今日いっぱいはいられる。明日の朝一番で香港に発つんだ」
「じゃあ、どっか行くか?ここじゃ落ち着かねえだろ」
 と、美作さん。

 確かに、さっきから学生が遠巻きに眺めていて、こうして話していても落ち着かない。

 道明寺はその学生たちをぎろりとひと睨みして。

 さーっと散って行った学生たちを見て肩をすくめると、あたしを見た。

 「―――どっか行く前に、ちょっと牧野と話しさせてくれねえか」
 その言葉に。
 あたしと西門さんは顔を見合わせた。
「心配しなくても、今更牧野をかっさらったりしねえよ。少し、話がしたいだけだ」
 にやりと笑ってそう言う道明寺の表情は、以前の道明寺と何も変わりなくて。

 西門さんはひょいと肩をすくめると、あたしの肩をちょっと押した。
「―――わかった。俺らは外にいるから―――話が終わったら来いよ」
 その言葉に、類と美作さんも席を立つ。

 そうして3人が行ってしまうと、あたしは少し戸惑いながらも道明寺の向かい側の席に座った。

 「―――久しぶり」
 なんて言っていいかわからない。
 道明寺は、あたしの顔を見てふっと微笑んだ。
「そんなに警戒すんな。取って食いやしねえよ」
「―――あんたの場合、本当に取って食われそうだから」
「お前に言われたかねえよ」
「何よそれ」
 2人して睨みあい―――

 一瞬の後、同時に噴き出す。

 「―――悪かったな、あのときは」

 道明寺の言葉に。

 あたしは1年前のことを思い出していた―――。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 道明寺をどうしようか。
 いろいろ悩みまして。
 結局普通に登場させてしまいました。

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恋心 30 ~花より男子・類つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
大好き

大好き

大好き

どれだけ言っても足りない。

きっとこの気持ちをあなたに伝えるのは言葉だけじゃ無理。

だからずっとあなたのそばにいて。

その手に触れて。

あたしの気持ちを伝えたい。

「類」

「ん?」

「大好きだよ」

「うん、俺も」

「あたしのが、好きだよ」

「それだけは負けない。俺のが牧野のこと好き」

ほらね。

言葉だけじゃ伝わらないの。

あたしが誰よりも、何よりも。

世界で一番あなたが好きだってこと。

「じゃ、俺は宇宙で一番牧野が好き」

満面の笑顔には、かなわない。

ずっと好きだよ。

おばあちゃんになってもね。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 もしあのまま道明寺と結婚しちゃったとしても。
 類とはずっと変わらない関係でいてほしい。
 旦那様に隠れてこんな会話がされてたら楽しいなあなんて。
 ちょっと不謹慎?

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君しか見えない vol.2 ~君/に/届/け・風爽~

Category : 君に届け・二次~風爽~
「爽子に兄ちゃんなんていたっけ?」

千鶴の言葉に、翔太は肩をすくめた。

「いとこだって」

「いとこねえ。爽子にも聞いたことないけど・・・・・で、目の前で爽子かっさらわれて、それをあほ面下げて見送ってたわけ?」

容赦のないあやねの言葉に翔太もぐっと詰まる。

「仕方ないだろ、本当に突然で、あっという間に連れてかれちまったんだから」

昨日、爽子と下校途中に出くわした爽子のいとこ。

『えーじお兄ちゃん』と爽子は呼んでいた。

そのいとこの乗ったバイクに爽子は乗り、そのまま行ってしまった。

情けないことに、それを呆然と見送るしかできなかった翔太。

あの後、いったいどうなったのか。

『今日からおまえんちに世話になるから』

そう言っていたあの男。

あのまま爽子の家に行き、爽子の家で生活する、ということなのだろうか。

そんなこと、考えただけでもむかむかしてくるというのに。

それを確かめる勇気もないなんて―――。

「ねえ、ちょっとあれ」

あやねが、窓の外に目を向ける。

「あのバイクの後ろ―――爽子じゃない?」

それは、今まさに校門の前に止まろうというバイクに乗った男女。

後ろに乗っている長い髪の女の子。

バイクから降りると、ヘルメットを外し―――

「あ、ほんとだ。ってことは、あの男がいとこ?」

千鶴も窓から身を乗り出して見る。

「へえ~、爽子のいとこだっていうからどんな陰気な奴なのかと思ったら(失礼)イイ男じゃん。ちょっと好みかも」

「お、矢野ちんのレーダーに引っかかっちゃった?」

にしし、と笑う千鶴。

だけど翔太はそれどころではなくて。

校門の前で楽しげに話す2人の姿が。

男に向けられる爽子の笑顔が。

翔太の胸をざわつかせていた―――。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 がんばれ翔太!

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恋心 29 ~花より男子・類つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
こんなに人を好きになれることはきっとない。

牧野が好きで好きで。

その想いは隠しようもなくて。

だけどずっと叶わないと思ってたから。

だから、今が幸せで。

絶対に離したくないって思うんだ。

「牧野」

「ん?」

「好きだよ」

その言葉に、嬉しそうに微笑む牧野。

「あたしも」

そっとキスをする。

何度も何度も、繰り返し。

上気した頬と、潤んだ瞳が愛しくて。

もっと離せなくなる。

「―――愛してる」

「―――あたしも」

今この時が、ずっと続けばいい。

そう願わずにいられない。

「類、大好き」

その笑顔を、ずっと俺一人のものに―――



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 類くんとつくしがくっついたら、きっとすごく自然なカップルになりそうな気がするんだけどな。
 でもまあ司もね、かっこいいと思う部分が随所にあるから、納得せざるを得ない部分があるんですよね。

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もっと酔わせて vol.13 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 -soujirou-

 牧野の気持ちを疑ってたわけじゃない。

 『愛してる』

 その言葉を信じてる。

 けど、あいつが類のことを語った時。

 『もし、離れてしまっても―――どこかで彼の存在を感じていられると思うんです。―――お互いに同じ思いだから―――どんなに離れていても、平気です』

 その言葉に、思わずむっとしてしまった。
 類とはどんなに離れていてもその絆は変わらない。
 それなら俺は?
 俺とは、もし離れてしまったらその気持ちが変わってしまうんだろうか。

 そんな不安が、態度に出てしまったんだと思う。
 ちらりと俺を見る親父の視線が、まるでその心を見透かしているようで、居心地が悪かった。

 俺には、牧野しかいない。

 それを認めてもらえないなら、家を出たっていい―――。

 それは本心だったけれど。

 牧野に『西門さん、茶道が好きだって言ってたじゃない』
 そう言われて。
 牧野以外にも、失いたくないものがあるってことに、気づいた。

 どんなにこの家に嫌悪感を抱いてたって―――

 俺の血は、茶道というものを求めてるんだと―――

 牧野を愛してる。
 だからこそ。
 牧野を幸せにするために、俺は茶道も牧野も、あきらめるわけにはいかないんだ―――。

 
 「総二郎」
 いつの間にか、親父とお袋が俺たちの後ろにいた。
「あ―――」
 牧野が、慌てて俺から離れる。
「ああ、気にしないで。総二郎―――私は、お前たちの付き合いに反対する気はないよ」
 親父の言葉に、俺はちょっと驚いて目を見開いた。
「え―――」
「牧野つくしさんという人が、とても正直なお嬢さんだということはよくわかったし―――お前のことをとても大切に思ってくれていることも分かった。今は、それだけで十分だ。あとの問題は、なんとでもなるだろう。お前の言う通り、類くんはお前にとっても大切な友人だろう。わたしは、お前たちの絆を信じようと思う。悪い噂を気にして切り捨てられるような友人なら、今一緒に暮らしてはいないだろう」
 親父の言葉に、牧野の目に涙が光る。
「―――ありがとうございます」
 ぺこりと頭を下げる牧野の姿に、お袋が一つ咳払いをして口を開いた。
「―――まだすぐに結婚というわけではないし。ご勝手にされたらいいわ。ただ―――何か問題を起こした時には、私も黙ってはおりませんから、覚えておいてくださいな」
「―――はい、ありがとうございます」
 そう言って再び頭を下げる牧野を見つめるお袋の表情が、初めて見るような、穏やかな表情だったのを、俺は驚いて見ていた―――。


 「終わった?」
 俺の部屋へ行くと、ベッドに寝転がっていた類が大欠伸をしながら体を起こしたところだった。
「―――お前、ずっと寝てたの?」
 呆れた俺の言葉に、類はボーっとした表情で口を開いた。
「だって、やることないし。で、いつ結婚すんの」
 類の言葉に、牧野の頬が微かに染まる。
「ま、まだそんな話じゃないの!」
「そうなの?じゃ、今日は顔合わせ?そっちは無事に済んだ?」
「まあな。で―――これからどうする?もう帰るか?」
「ん――、あ、ちょっと待って、メールが―――」
 そう言って類が胸ポケットから携帯を取り出す。
「あきらか?」
「―――いや、司」
「―――は!?」


 「ああ、俺んとこにもそのメール来たぜ」
 マンションへ帰ると、ちょうどあきらが来たところだった。

 司からのメール。
 それには、『来週、帰国する』とだけ。
 もちろん俺にも来ていた。
 そして牧野にも。

 いったい何のために帰国するのか、仕事なのか、プライベートなのか、それすら分からなかった。
「仕事じゃねえと思うぜ。調べたけど、そんな予定はない。来週は中国、タイ―――要するにアジアだ。ただ、その中で1日だけ空白の日がある。来るとしたらそこだと思うけど―――何のために帰ってくるのかは分からねえ」
 あきらの言葉に、類もうなずく。
「プライベートだとしたら、ただ俺たちに会いに来るだけかもしれないけど―――総二郎と牧野のこと知ってるとしたら、気をつけた方がいいかもね」
「気をつけるって―――どういうこと?」
 牧野が不安げに類を見上げる。
「・・・・・司は、牧野のことが嫌いになって別れたわけじゃない。むしろまだ、その思いが残ってると思うから」
 その類の言葉に、牧野は視線を落とし、きゅっと唇をかみしめた。

 
 牧野と司が別れたのは、1年前。
 道明寺財閥の危機に、司はある企業の会長令嬢と婚約することになり、2人は別れた。
 だけど、理由はそれだけじゃないと牧野は言っていた。

 ―――『もう、こんな生活は続けられないと思ったの。あいつを待っていることは苦じゃないって思ってた。でも、やっぱり待ってるだけなんて、あたしにはできない。できないけど、あいつを追いかけていくことも、今のあたしにはできない。あいつの世界に―――あたしは入っていけないんだよ』―――

 司は家のために、令嬢との婚約を決断したけれど。

 結局は会社が持ち直したのと、その令嬢の会社の方が投資の失敗などで存続が怪しくなってきたのを見て司の母親がその企業との契約を破棄したことで、婚約も破談になったということだった。
 
 だが、司と牧野の関係は元には戻らなかった。

 何度か司から連絡はあったと言っていたけれど―――

 「―――あたしの気持ちは、変わらないよ」
 牧野が、俺の方を見た。
 その目はまっすぐで、1点の曇りもなくて―――
「わかってる。俺が、お前を守るから」

 司には、渡さない―――。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 司と別れた経緯を、このお話では書いてなかったなあと思って。
 実際、あの2人があのあとうまくやって行けるんだろうかって、すごく疑問に思ったりしたこともあったなあと。

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君しか見えない vol.1 ~君/に/届/け・風爽~

Category : novels(コナン)
「よお!座敷わらし!」

突然後ろから聞こえてきた声に、爽子と翔太は驚き、その場に立ち止まった。

「おい、爽子だろ?」

そしてその声に爽子が振り向き―――

「えーじお兄ちゃん!?」

黒い単車に乗り、ヘルメットを外したその男は、にっと笑って見せた。

ブリーチした金髪に切れ長の目、目鼻立ちの整ったその男は、バイクを降りると爽子の隣に立ち、その頭をぐしゃぐしゃとなでた。

「懐かしいなあお前!すぐわかったぜ」

馴れ馴れしいその様子に、思わずむっとする翔太。

「―――黒沼、誰?」

「あ―――あの、いとこのお兄ちゃんなの」

その言葉に、男は初めて翔太の存在に気付いたように目を瞬かせた。

「あれ―――もしかして爽子の彼氏?」

途端に、カーッと赤くなる爽子。

「へーえ、やるじゃん。ずいぶん爽やかくんだな」

「あの―――お兄ちゃんどうしてここに?」

「おお、お前のうち行ったら、まだ学校だって聞いたから、迎えに来てやったぜ」

「迎えにって―――」

「今日からおまえんちに世話になるから」

「「は!?」」

爽子と翔太の声が重なる。

「バイクのケツ乗って」

「あ、あの―――」

「ほら、早く」

「でも―――」

「座敷わらし!急げって!」

「は、はい!」

「あ、黒沼―――」

「か、風早くん、ごめんね、また明日―――」

そうしてあっという間に行ってしまった2人。

呆然とその場に立ちすくんでいた翔太は。

その後、部活を終えて学校から出て来た龍に、

「翔太、何してんの」

と声をかけられるまで動くことができなかったのだった・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 翔太君のやきもちはかわいいです。わかりやすくて・・・。
 それに爽子ちゃんが気づかないのも、またイイ。

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もっと酔わせて vol.12 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 「―――花沢類は、大切な人です。自分自身の一部みたいな存在で―――。だけど、それはいつも一緒にいたいとか、そういうことじゃありません」
 あたしの言葉に、西門さんのお父さんは黙って頷いた。
「もし、離れてしまっても―――どこかで彼の存在を感じていられると思うんです。縛り付けておくんじゃなくて―――あたしは、花沢類に幸せになってほしいと思ってます。花沢類も、そう思ってくれていると思います。お互いに同じ思いだから―――どんなに離れていても、平気です」
「―――なるほど。それでは、総二郎は君にとってどんな存在なんだい?」
「え―――」

 ちらりと隣を見れば、何となく不機嫌そうに見える西門さん。

 ―――あたし、何か怒らせるようなこと言ったっけ?

 「えと―――西門さんのことは、なんていうか―――うまく言葉にできないんですけど―――」
 その言葉に、西門さんの眉がピクリとつりあがる。
「類のことはずいぶん饒舌に語るくせに、俺のことになると詰まんのかよ」
「だって―――」
「こないだ、あいつらにも話したみたいに言えばいいだろ」
「こないだって―――」
「―――おれが、今日のこと話した前の日」

 ―――それって、やっぱり・・・・・

 『―――大好き、だよ。すごく―――すごくね―――愛してる―――』

 ―――んなこと、ここで言えないっつーの!

 考えただけで頬が熱くなる。

 そりゃあ確かに類たちの前で言ったけど!
 あれは、お酒なんか飲まされたから言ってしまっただけで―――
 大体、酔っててその時の記憶なんかほとんどないのに!

 あたしが1人真っ赤になってうつむいていると、西門さんの両親が不思議そうにあたしを見て―――
「瞬間湯沸かし器のようだね」
 と言う西門さんのお父さんの声ではっと我に返る。
「あ、あの―――」
「そうか―――。何となく今のお前たちの様子を見てわかったよ。牧野さん、あなたの類くんに対する気持ちと総二郎に対する気持ちの違いも―――」
「え―――」
「あら、さすがに女心はよくお分かりのようね」
 お母さんの言葉に、お父さんが苦笑する。
「―――君も、昔はそうだったと思うがね」
 その言葉に、ピクリと反応するお母さん。
「どういう意味ですの?」
「まあ、その話はまたあとで。―――いや、私は別に君の気持を疑っているわけじゃないんだ。ただ、類くんのことをずいぶん頼りにしているように見えたのでね。実際、離れなきゃいけないという時になった時、君はどちらと一緒にいることを選ぶのだろうと思ったんだよ」
「選ぶって、なんだよ。類は恋人じゃないんだぜ」
「ああ。だが、先ほど牧野さんも言っていたように、自分自身の一部と言ってもいいくらいの深い絆があるのだろう。その一部と離れなくちゃいけないというのは、きっと辛いことだろうと思えたんだよ」
「それは―――」
「ああ、さっきのあなたの話を聞いて、何となくだが理解はできた。その絆が強いからこそ―――どんなに離れていても平気なのだと」
「―――私には理解できませんわ」
 そう言って、西門さんのお母さんはその冷たい視線をあたしに向けた。
「男と女の間に、そんなものが本当に存在するなんて。このまま総二郎さんがあなたと結婚したとして―――花沢さんがあなたのところへ通いつめたりなんかしたらそれこそ何と言われるか―――」
「人の言うことなんか、関係ねえよ。類は俺の親友でもある。俺たちの関係を他人がどう言おうが知ったことじゃねえよ。俺たちには、俺たちにしかわからねえことがあるんだ」
「総二郎さん、今はそれでよくてもこれから先―――あなたが家元を襲名することになった時、そんな妙な噂があったのでは困ることに―――」
「だったら、家元なんか襲名しなきゃいい」

 その言葉に。

 一瞬にして、その場の空気が変わってしまった。

 ピンと張りつめたような・・・・・

 「―――軽がるしく、言うことではないな」
 西門さんのお父さんの表情も、心なしか先ほどより厳しいものになっている。
「丈三がいるだろう。あいつだってこの家の息子だ。家元になる権利がある」
 丈三くんは、西門さんの弟だ。
 確か今、英徳の高等部に通っているはず―――
「―――この家を、出るつもりか」
「それでもいい。牧野とのことを、認めてもらえないなら―――こんな家、いつでも出て行ってやる」
「西門さん!」
「牧野、行くぞ」
 西門さんはあたしの腕をとり、さっさと立ち上がると茶室を出てしまった。

 そのまま廊下をずんずんと歩いていく西門さん。
「ちょっと―――待って、西門さん!」
 あたしの言葉に、ようやくぴたりと足を止める。
「―――よくないよ―――あんな言い方」
「―――だったら、どうすりゃよかったんだ?あのままじゃ、お前と―――」
「だって、西門さん、茶道が好きだって言ってたじゃない」
 その言葉に、西門さんの肩がピクリと震えた。
「―――どんなに外で遊んでたって、結局ここに戻ってくるって。ご両親のこと、尊敬はできない。でも、茶道は好きだって。だから、お兄さんみたいに家を出てすべてを捨てることはできないんだって―――」

 ゆっくりと、西門さんが振り向く。

 「ああ、そうだよ。俺は、―――茶の世界が好きだ。でも―――今、お前と茶道と、どちらかを選べと言われたら―――俺は、間違いなくお前を選ぶよ」
「西門さん・・・・・」
「中途半端な気持ちじゃない。それくらい本気でお前と一緒になりたいって思ってる。そのために、人生が変わっちまうとしても―――。もしも、お前がそんな俺の気持ちが重いって言うなら、今のうちに類のところに行けよ。あいつにだったら俺は―――」

 一瞬にして、頭に血が上ってしまったみたいだった。

 気がついたら、あたしは西門さんの頬を叩いていた。

 パンっ、と、乾いた音が屋敷に響いた。

 西門さんの頬が赤くなっている。

 「―――のしつけて、とでも言うつもり?あたしが、どんな思いでここまで着いてきたと思ってんの?途中で類に乗り換えるつもりなら―――最初からあんたと付き合ったりしない!」

 涙が、止まらなかった。

 次の瞬間には、西門さんの力強い腕に抱きしめられていて。

 あたしの涙が、西門さんの着物を濡らした。

 「ごめん―――愛してる―――」

 
 そして、そんなあたしたちを―――廊下の向こうから、西門さんの両親が見つめていた―――。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 あれ?なんか最初考えていたのと違う展開になってる・・・・・。
 えーと、ところで類くん、総ちゃんの部屋で寝てるんでしょうかね。

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恋心 28 ~花より男子・総つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「何してんの、お前」

「は?」

あたしの顔を見るなり不機嫌そうにそう言う西門さんに、目が点になる。

「なんのこと?」

「なんのこと、じゃねえよ。クリスマスに、他に男はいねえって言ってたよな?」

「言ったよ。実際いないし」

「じゃ、なんであきらがお前からのクリスマスプレゼントを持ってるわけ?」

「ああ、そのこと」

「そのこと、じゃねえだろ?どういうことだよ?」

どんどん不機嫌さを増していく西門さんに。

あたしは嫌な予感が増していく。

「あれは、ちょっとしたお礼だよ。こないだ会った時、会社に遅刻しそうだったところを車で送ってもらったから―――」

「それで、マフラー?俺には手袋で?お前、同じ店で買っただろ」

「だ、だめ―――だった?」

同じブランドの、手袋とマフラー。

手袋は、本当に西門さんに似合いそうだと思って一目ぼれ。

どうしてもそれを買いたくなっちゃって。

美作さんのは、髪を切って首が寒いって言ってたから、思いついて―――

「だめっつーか。普通、あんまり気分は良くねえだろ。他の男とお揃いなんて」

「だって、美作さんだし」

「―――お前、あきらの奴とよく会ってるのか?」

ぎくりとしたのが、たぶん、顔に出てしまった。

西門さんの後ろに、黒いオーラが広がった、気がする。

「よ、よくってほどでもないよ。会社の帰りにたまに―――暇だから飲みに付き合えとかって―――週に1度くらい・・・・・?」

「―――おれとはクリスマスに会った時、1ヶ月ぶりだったよな?」

「そ、そうだね」

「その前は半年は会ってねえよな?」

「そ―――そうだっけ・・・・・?」

「つくしちゃん」

西門さんが、微笑む。

目は全く笑っていないけれど。

「今日は帰れないって、家に電話しときな」

あたし―――無事に新年を迎えられるのか―――?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 何気に、クリスマスの総つくの続きっぽくなってますが。
 これはこれで短編として楽しんでいただけたらと思います。

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もっと酔わせて vol.11 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 「あ、牧野、かわいい」

 部屋に入ってきた類が、あたしを見て微笑む。

 あたしは、西門さんに着付けてもらった着物を着て、リビングのソファーに座らされていた。
「類―――」
「おい、動くな。簪が刺さるぞ」
 その言葉に、ぴたりと動きを止める。
 仕上げに、髪をセットしてもらい西門さんの手で簪をつけられる。
「よし、完成。我ながらいい出来だろ」
 ニヤリとする西門さんとは対照的に、あたしの緊張はどんどんと高まっていて。
 ちらりと類を見れば、くすくすと笑いながら完全に面白がっている様子であたしを見つめる類。
「いいじゃん、すごいかわいいよ。それならお嬢様に見えるって」
「だろ?これなら完璧。さ、行くぞ。下に車止めてあっから」
 そう言うと、西門さんはあたしの手をとり軽く引っ張った。
 あたしは促されるように立ち上がり―――
 もう一度類を見た。
 類が、ちょっと呆れたように溜息をつく。
「―――おれも一緒に行こうか?」
 その言葉に、西門さんがちょっと目を見開いた。
「は?何言ってんだよ、類」
「牧野が、捨てられた子犬みたいな目で見るから―――。そのお茶会が終わるまで、総二郎の部屋で適当にしてるから」
 類の言葉に、西門さんも諦めたように溜息をついた。
「わかったよ。そんで牧野が少しでも安心するなら、な」
 あたしはホッとして息をついた。
「―――ありがと、西門さん」
「今回だけだからな。ほら、行くぞ」

 そうしてあたしたちは3人で西門さんの車に乗り込み、西門邸へ向かったのだった―――。


 「やあ、よく来たね」
 
 笑顔で迎えてくれたのは、着物を着た上品な男の人で―――

 「―――こちらが牧野つくしさん。牧野、こっちは親父だよ」
 言われなくても、そうとわかるくらい西門さんと似ていた。

 大人の艶と、落ち着いた物腰。

 年上好みというわけでなくても、この人に微笑まれたらドキッとしてしまうだろうなと思うほど、魅力のある人だった。

 「向こうで待ってるよ」
 そう言って西門さんのお父さんが行ってしまうと、西門さんがちらりと冷ややかな視線をあたしに投げた。
「親父にときめいてんじゃねえぞ」
「は?何言ってんのよ」
「ぽーっと見とれてんじゃねえって言ってんの」
「見惚れてたわけじゃないもん。あんまり似てるから―――西門さんも、年取ったらあんな風になるのかなって思ってたの」
「―――あんましうれしかねえよ」
 そう言った西門さんの顔は複雑そうだったけど―――

 微かに照れたようなその顔は、嫌がってるだけじゃないような気がした。

 もっと、ぎくしゃくした関係なのだと思っていたあたしは、そんな西門さんの表情にちょっと安心していた。

 そして―――


 「はじめまして、総二郎の母です」
 お茶室に通されたあたしの前で、丁寧に頭を下げてくれる西門さんのお母さんに、あたしも慌てて頭を下げる。
「は、はじめまして、牧野つくしです」
「―――総二郎が、ずいぶんお世話になっているようですね」
 静かに、無表情にそう言ってあたしを見つめる西門さんのお母さん。

 その冷たい瞳に、あたしの胸が嫌な音を立てる。

 「あなたのことは、いろいろ聞いています。道明寺司さんとのことも」
 その言葉に、隣にいた西門さんが口を開く。
「司のことは、今は関係ねえだろ?昔のことだ。今は、俺とこいつがつき合ってるんだ」
 西門さんの言葉に、お母さんはちらりとその冷たい視線を西門さんに向けた。
「ええ、そうね。それは確かに過去のことだわ。でも―――花沢さんとのことはどうかしら?」
「類のこと―――?それはどういう意味だよ?」
「今、あなたたちは3人で住んでいるそうね」
 お母さんの言葉に、西門さんは肩をすくめた。
「あそこは類のマンションだからな」
「でも、若い男女が3人で同居―――それも、聞けば花沢さんと牧野さんは付き合っていたこともあるとか」
「それも、昔のことだ。付き合ってたのはほんの一時で、今は親友なんだよ」
「親友―――。男と女の間で、親友なんてものが存在するのかしら?」
 ふっと、微かに口の端をあげて笑う。
「―――あなたがどう思おうと、それが事実だ。牧野と類の間には何もない」
「そう?―――牧野さん、どうなのかしら?」
 厳しい瞳が、あたしに向けられる。
 あたしはぎゅっと拳を握りしめ、口を開いた。
「―――西門さんの、言う通りです。確かに、高校生の時に花沢類とは少しの間付き合っていたことがありました。でもそれも、恋人同士というようなものではなくて―――彼は、私にとってすごく大事な存在で―――かけがえのない仲間だと思ってます」
「仲間・・・・・。それでは、本当にあなたと花沢さんの間には何もないと?あのマンションで一緒に暮らしていく中で―――総二郎さんがいない間も2人の間には何もないと言えるのかしら?」
「はい」

 じっとあたしを見つめる刺すような瞳は怖かったけれど。

 あたしは、目をそらすことなく、じっとお母さんの視線を受け止めていた。

 「―――もういいだろ?その話は。それよりも親父は?さっきそこで会ったのに」
 西門さんの言葉に、お母さんはふと視線をそらし、初めて困ったような表情を見せた。
「―――さっき、携帯に電話がかかってきて、そのままどこかへ行きました」
「ふーん・・・・・相変わらずだな」
 西門さんが、冷めた視線を向ける。

 一瞬にして、その場の空気が変わる。

 ―――どうしよう?ここであたしが何か言うわけには―――

 そう思った時。

 茶室の戸が開き、西門さんのお父さんが姿を現した。
「やあ、すまないね。ちょっと知り合いから電話がかかってきて―――少し外に出ていたんだ」
 そう言って笑顔を見せる西門さんのお父さんは、ちっとも悪びれる風でもなく、お母さんの横に座った。
 そんなお父さんにちらりと冷たい視線を投げるお母さんと、その様子を冷めた目で見つめる西門さん。

 なんだか、空気がピンと張りつめてる気がした―――。

 「その着物は、総二郎が着付けたのかな?」
 にっこりと微笑み、そうあたしに言うお父さんに、あたしははっとして頷いた。
「あ―――はい。着物って、あんまり着慣れなくて―――」
「そうだろうね。今の若い人には高価なものだし、面倒だろう。しかしよく似合っているよ」
「あ、ありがとうございます」
「総二郎の連れてくる女性がどんな人かと思っていたが―――あなたのような人で安心したよ」
 その言葉に、お母さんがちらりと冷ややかな視線を向けた。
「あら―――そんな風に牧野さんのことを言えるほど、彼女のことをご存じなのかしら?初耳ですわ」
 その冷ややかな視線を、穏やかに受け止めるお父さん。
「話なら、いろいろ聞いているよ。昔のことも、そして今のことも―――それから、君が2人のことをいろいろ調べていたこともね」
 ピクリと、お母さんの眉が引きつる。
「それは―――」
「今、花沢類くんのマンションで3人で暮らしているそうだね。最初に知った時は驚いたが―――類くんと君の間には、何か特別な絆があるようだね。友達とも、恋人ともつかないものが―――」
「は、はい」
「その関係を―――怪しんでいるわけじゃないんだ。ただ、世間一般的に見れば、君たちの関係が奇妙に見えるだろうし、あなたのことを悪く言う輩もいるだろう」
「周りは関係ねえよ。俺たちがそれで納得してるんだ。それで充分だろ?」
 西門さんの言葉に、お父さんはふっと笑った。
「確かに―――。だが、この先お前たちが結婚するとして、結婚後も3人で暮らすというわけにはいかないだろう」
「当たり前だろ」
「そうだ。だが―――牧野さんは、それでいいのかい?」
「え?」
 突然言われたことに、あたしは頭がついていかなかった。

 ―――いいのかいって、どういう意味?何が―――

 「総二郎と結婚して、類くんと一緒にいられなくなっても―――君は大丈夫なのかという意味だよ」

 その言葉に。

 西門さんの肩がピクリと震えたのを、あたしは視界の隅で捉えていた―――


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 これを書いている途中でブレーカーが落ち、保存してなかった半分ほどの文章が無駄になり―――
 無茶苦茶へこんでました。
 結構時間をかけて書いてたので、もう書くのやめようかと思うくらい・・・・・。
 結局、最初に書いてたのとは違う文章が出来上がり、これはこれでいいかと。
 ポジティブシンキング。大事ですよね~、こういうとき。

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独り占め ~君/に/届/け・風爽~

Category : 君に届け・二次~風爽~
-kazehaya-

まただ。

いくら隣の席だからって、近過ぎだっつーの!

さっきから、もう3回目。

三浦が黒沼に話しかけた回数。

そのたびに、俺のイライラが増していく。

艶やかな黒髪が、光に反射してすごくきれいだった。

それを見ているだけでもドキドキしてしょうがないってのに。

三浦の奴は、いとも簡単に黒沼に触れる。

机の上に目を落とした拍子にその長い黒髪が顔にかかる。

その髪にさりげなく手を伸ばし、耳にかけてやる三浦。

『ガタンッ』

もう我慢できない。

「風早、どうした?」

先生が驚いて俺の方を見るが、気にしてる場合じゃない。

俺はつかつかと黒沼の席の方へ歩いて行くと、ぎろりと三浦を睨みつけた。

「風早くん・・・・・?」

黒沼が、不思議そうに俺を見上げている。

「―――黒沼に触わんな」

「へ?俺?」

「黒沼は、俺の。馴れ馴れしく、触れてんじゃねえよ!」

ぽかんと口を開ける三浦と。

頬を真っ赤に染めて俺を見つめる黒沼と。

そして、一瞬の間の後冷やかすような口笛と黄色い声。

そんなのも、気にならないくらい。

俺には、黒沼しか目に入ってなかった―――。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 まずは、ごめんなさい。
 先日UPした『君届』の前に、こちらをUPする予定でした。
 しかも題名も間違ってたし。
 寝ぼけていたとしか思えない大失態です。すいません・・・
 
 改めて、大好きな『君届』のお話です。
 爽子ちゃんの鈍感っぷりと風早くんのかわいい嫉妬が胸にドキュンときちゃいます。
 もし読んでいない方いましたら、ぜひぜひ読んでみてくださいね♪
 アニメもやってますよ♪

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もっと酔わせて vol.10 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 「いいじゃねえか、会えば。ったく、泣きそうな顔で飛び込んでくるからまた痴話げんかでもしたんかと思ったら」

 そう言って呆れたように溜息をつく美作さん。
「だって!いきなりそんなこと―――」
「けど、当然考えられることなんじゃないの?同棲するってなった時点で、総二郎のことだからそれくらいのことは考えてたでしょ」
 横にいた類が静かにそう言うのに、あたしはぎくりとする。
「それくらいのことって―――」
「結婚のこと」
 その言葉に、一瞬眩暈がした。
「でも―――まだ大学生だし―――」
「おれらの世界では、学生時代から婚約してたりなんていうのはざらだ。特に総二郎のとこは―――たぶん見合いの話なんかはうんざりするほど来てるはずだ」
 美作さんの言葉に、どきんとする。
「お見合い―――?」
「ああ。もちろんあのおふくろさんが逐一チェックして、候補者を容赦なく切り捨ててると思うけどな」

 ごくりと、唾を飲み込む。

 いつか西門さんの家で見た、冷たく厳しそうに見えた西門さんのお母さん。

 雰囲気が、道明寺の母親と似ていて、思わず緊張してしまったのを思い出す。

 あの頃のことを思い出して―――

 気づけば拳をぎゅっと握りしめていた。

 「―――あたし、自信ない」
 呟いた言葉に、美作さんと類は顔を見合わせた。
「―――今日は、総二郎は?」
「日曜日にお茶会があるから、その打ち合わせだって・・・・・」
「お茶会?ふーん、じゃ、そこでお前を紹介しようってことか」
 美作さんの言葉に、ぎくりとして―――
 いよいよあたしは焦り始めた。
「ねえ、どうしよう、あたし全然自信ないんだけど。2人とも、一緒に来てよ」
「馬鹿言うなよ」
「いくら牧野の頼みでも、それは無理でしょ。大丈夫だよ、総二郎がついてるんだから」
 類の、天使のような微笑みが、この時ばかりは恨めしく思えた・・・・・。


 西門さんが好き。

 それはもちろん本心だけれども。

 でも彼の背景の、お茶の世界のことだとか、家族のことだとか。

 話に聞くことはあっても、それは自分とはまったく違う世界の出来事であって。

 その中に自分が入って暮らすことがあるなんて、想像したこともなかったのに―――


 「そんな重く考える必要ねえんだって」
 その日の夜、マンションに帰ってきた西門さんの部屋で。
 あたしは自分の中の戸惑いを話していた。

 素直に、正直に。

 西門さんが、あたしのことを真剣に思ってくれていることを感じていたから。

 変な誤解をして、離れ離れになるのは嫌だった・・・・・。

 「そう言われたって、やっぱり考えるよ。あたしは、お茶の世界のこと何も知らないんだから」
 そう言うあたしの手をとり、西門さんはベッドに座りその隣にあたしを引き寄せた。
「―――それは、俺とのことを真剣に考えてくれてるってことだろ?」
「―――うん」
「なら、それでいい。それだけでいいよ。あとの面倒くさいことは全部おれに任せていいから」
「でも―――」
「おれが、お前と一緒にいたいと思ってるんだ。何を言われたって、そこだけは譲らない。だから、お前も同じ気持ちでいてくれるなら―――あとは俺に任せときゃあいいから」
「すごい説得力あるんだけど―――。でも、本当にそれでいいの?あたし、何もしなくて―――」
「とりあえずは、な。お前とお袋をそういう形で会わせるのは初めてだし、正直言って俺もどうなるか想像つかねえとこあるから。けど、会わせる前からいろいろ心配ばっかりしてたってしょうがねえだろ?要は、俺たちの気持ちがぶれなきゃいいんだよ。そうすりゃあ―――何とかなる」

 にやりと笑う西門さんに。

 ―――知らなかった。

 ―――西門さんって、案外ポジティブな人だったんだ―――

 だから。

 あたしは、何があってもこの人についていこうって、その時決心した―――。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 総ちゃんがポジティブになれるのは、つくしの存在あってこそ、だと思います。
 
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恋心 27 ~花より男子・あきつく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
華やかなパーティーの席で、なぜか彼は仏頂面。

眉間に皺を寄せたまま、シャンパングラスを傾けていた。

「そんなに、怒らなくったって」

あたしの言葉に、じろりと冷たい視線。

「怒ってるんじゃない。呆れてるんだよ。無防備過ぎる彼女に」

いつもは穏やかな美作さんが不機嫌な理由はこのあたし、らしい。

普通、パーティーの花って言ったらきれいな女の人なのに。

女性以上にきれいなこの人はまさにパーティーの花。

そんな美作さんと踊りたがる女の人は後を絶たなくて、それを断るのに手いっぱいだった彼。

その間に、あたしは知らない男の人にダンスに誘われて。

もちろん断ったのだけれど、その人は強引にあたしの手を引きホールの真ん中まで進み出た。

そして戻ろうとするあたしの腰を引き寄せ、曲に合わせて踊ろうとした瞬間―――

突然あたしの腕を取り、その男の人から引きはがしたのは―――美作さん。

何も言わずその人を一睨みして、あたしの腕を掴んだままずんずんと歩く彼の背中は。

言いようのない黒いオーラに包まれていた・・・・・。

「俺以外の奴とは、踊らせない」

その甘い言葉に、どきんと胸が高鳴る。

「お―――踊ってないよ」

あたしだって、美作さん以外の人と踊る気なんかない。

それよりも。

仕方ないとわかってはいても、あたしだって美作さんがあたし以外の人と踊るところなんて見たくない。

そう思っても口に出せないあたしは、意地っ張りなんだろうけど。

「―――言いたいことがあるならちゃんと言えよ」

じっとあたしを見つめる美作さんの目は真剣で。

「―――別に」

「じゃあ俺が言ってやろうか?―――妬いてるんだろ?」

憎たらしいくらい余裕の彼に、あたしは悔しくて、上目遣いに睨みつけるしかなくて。

だけどそんなあたしに向けられる彼の眼はどこまでも優しくて。

ふっと零れた笑みはすごくうれしそうで。

「そう思ってくれるのは、すげえうれしいよ。だから―――俺は他の女とはもう踊らない」

「え―――」

「その代わり、お前も他の奴とは踊るな。お前は―――永久に、俺のパートナーだからな」

素早く、掠めるようにして奪われたキス。

そのキスと、言葉の意味を理解する頃には―――あたしは彼の腕の中にいた・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 あきらはどこまでも甘やかしてくれそうで―――
 思わず私もつくしがうらやましくなっちゃいました♪

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バラ色の世界 ~君/に/届/け・風爽~

Category : 君に届け・二次~風爽~
注;このお話は『君に届け』の二次になります。


夢を見ているのかと思った。

『好きだよ』

『付き合ってください!』

本当に?

風早くんが私を?

ドキドキして、気が遠くなりそうだった。

夢じゃないって、何度自分に言い聞かせても、やっぱり夢みたいで。

だけど―――

『ただずっと好きだったの!!』

『―――彼女!』

その彼の言葉と、私に向けられる笑顔は本物で―――

ああ、これは現実なんだ―――

漸く、信じることができた。

―――嬉しい―――

私が、風早くんの彼女。

それだけで、世界がバラ色に見えるよ。

どうかずっと、この夢みたいな現実が続きますように。

風早くんの笑顔を、ずっと見ていられますように―――



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 先日拍手のお礼用にUPしていた「君/に/届/け」の初SSです。
 あんまりカテゴリーを増やし過ぎるのもどうかと思ってたんですが、このお話、もう本当に好きで―――
 ちょこちょこ、これからも書いていくと思いますので、楽しんで頂けると嬉しいです。

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もっと酔わせて vol.9 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 『―――大好き、だよ。すごく―――すごくね―――愛してる―――』

 遠くの方で、なぜかあたしの声が聞こえる。

 ―――頭がぼーっとする・・・・・。

 「―――どうせなら、俺に直接言えっつーの」

 突然聞こえてきたその声に驚き、あたしはがばっと体を起こす。

 「よお、ようやく起きたか。もう昼だぞ」
 そう言って笑ったのは、ベッドに腰掛けた西門さんで。

 見渡せば、ここは西門さんの部屋で―――

 そして目の前の大画面テレビでは、なぜかあたしと類が寄り添う映像が―――

 それは、昨夜のあたしたちの様子・・・・・・
「な―――何これ!?」
「ああ、ずいぶん飲んでんな」
「そ、そうじゃなくて!なんでこんな―――」
「映像があんのかって?そりゃあきらがこっそり撮ってたからだろうな。おかげでお前の本心も聞けたってわけだ」

 確信犯的に微笑む西門さんに。

 あたしは体温が一気に上昇したのを感じた。
「あ、あれは―――!お、お酒飲んでたから!」
「へ―え?じゃあれは本心じゃねえの?俺のことを愛してるって」
 ぐっと顔を近づけられて。
「そ、それは―――!」
「―――つくしちゃん?で、酒飲んでたとは言え、なんでこんなに類にくっついてんのか聞きたいんだけど」
 そう言ってあたしを見つめる瞳に、ちらちらと嫉妬の炎が見えて。

 あたしは思わずベッドの中で後ずさる。
「お、覚えてないよ、そんなの酔ってたんだから―――」
「へ―え、酔ってるとお前はこんな風にべたべたくっつくわけだ?じゃあこれからは俺のいねえとこで酒なんか飲ませらんねえよなあ」
 ずるずると後ろに下がろうとするあたしの腕を、西門さんの腕がグイっとつかんで引きもどす。
「類のことも、あきらのことも好き―――。親友だから?まあ納得してやらなくもねえよ。けど、お前もいい加減もう少しあいつらのことを少しは警戒しろ。特に類は―――お前のこと単なる親友としか思ってねえわけじゃねえって、わかってんだろうが。無防備にあんな風にひっつくんじゃねえよ」
「―――痛い、よ、西門さん。離して―――」
「ああ、離してやるよ。お前が俺の聞くことに答えてくれたらな」
 ぐっと近づく西門さんの目は、怖いほどに真剣そのものだった。
「な、何・・・・・?」
「酔った勢いなんかじゃなくて―――ちゃんと素面の状態で聞きたい。俺のこと―――どう思ってる?」

 どきんと、胸が鳴る。

 ものすごい速さで脈打ってるのが、つかまれた腕からも伝わりそうだった。
「そ、そんなの―――言わなくたって・・・・」
「今、聞きてえんだ、お前の口から。ちゃんと―――聞かせてくれよ」

 ごくりと唾を飲み込む。

 それでも喉がからからに乾いていて。

 声が思うように出ていかない。

 「―――愛してるって、言ってくれよ」
 西門さんの手が、あたしの頬をなでる。
「お前の、その口で―――」
「言ったら―――どうなるの・・・・・?」
「―――何でもしてやるよ。お前のためなら―――だから、言ってくれよ」

 間近に迫る、そのきれいな顔を見つめる。
「―――何にも―――してくれなくてもいいよ」
「―――何で」
「いてくれるだけでいいから―――あたしのそばに」
 その言葉に、西門さんの目が見開かれる。
「そばに、いて。こうして触れられるところにいてくれたら―――他には何もいらないから」
「いるだろ、いつだって―――お前こそ、俺から離れていくなよ。この手から―――離れるな」

 そっと、触れるだけのキスをして。

 その温もりを確かめる。

 「―――愛してるよ。あたしは―――西門さんが好きだよ」

 喉が痺れるみたいな感覚。

 ようやくあたしの口から紡ぎだされた言葉に、西門さんが嬉しそうに微笑む。

 「おれも―――愛してる」

 そうして今度は深く口づけて。

 二度とこの手を放したくないって、そんなお互いの思いをかみしめていた―――。



 「さすがにあいつらももう大学に行ったか」
 2人でリビングに行くと、そこはきれいに片づけられていて。
「もうお昼だもんね―――。コーヒー飲む?」
「ああ。―――牧野」
「ん?」
 コーヒーメーカーをセットするあたしを、じっと見つめる西門さん。
「何?」
「―――今度の週末、うちに来てくれないか」
「え―――西門さんちに?」
「ああ―――お前を、親に紹介したいんだ」

 その言葉に。

 あたしは危うく手にしたコーヒーカップを落とすところだった・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 素直になったつくしに、たたみかけるように行動を起こす総ちゃん?
 離さないって言ったら、本当に離さないんだよ、総ちゃんは♪

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恋心 26 ~花より男子・あきつく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
軽く眩暈を感じて、あたしは目を閉じてとまった。

その様子を見ていた美作さんが、あたしの方に寄ってくる。

「どうした?具合悪いのか?」

「ううん、なんでもない。ちょっと眩暈がしただけ」

その言葉に、美作さんが顔を顰める。

「眩暈?大丈夫なのかよ?寝不足か?」

「そうかも。昨日の夜もバイトだったから―――。大丈夫、今日は夜のバイトはないから、ちゃんと帰って寝るよ」

「なら、いいけど―――」

心配そうな美作さんに背を向け、また歩き出そうとした時、ふらりとよろけてしまった。

その瞬間、美作さんの腕があたしの腰を支えた。

「―――っと、大丈夫かよ?お前、もう帰った方がいい。俺が送ってくから」

「い、いいよ、大丈夫」

顔が熱くなるのを感じ、あたしは慌てて首を振った。

ダメ、ばれちゃう。

「大丈夫じゃねえだろ?顔だって赤いし、熱が―――」

そう言って美作さんがあたしの額に手を触れようとして―――

反射的に、あたしは美作さんから離れた。

「牧野?」

不思議そうにあたしの顔を覗き込む美作さん。

あたしは真っ直ぐに彼を見ることができなくて。

心臓が、どきどきと騒いでる。

「―――やっぱり送る」

そう言ったかと思うと、美作さんがあたしを横抱きに抱えあげた。

「ちょ―――」

「暴れるな、落とすぞ」

「だ、だって―――」

「―――熱が、あるわけじゃねえよな?」

「あ―――」

「お前の顔が赤い理由、お前の家に着くまでに、じっくり聞かせてもらうから」

そう言ってにやりと笑う美作さんは。

今まででいちばん意地悪で。

今までで一番うれしそうに見えた―――。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ちょっと強引なあきらも、たまにはいいよね。

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恋心 25 ~花より男子・総つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
どうしても、言ってほしい言葉があって。

でも、言葉にしてそれを強請ることはできなくて。

彼の背中を見つめることしかできないあたし。

このまま帰ってしまったら、どんな顔するだろう。

気付くかな。

それとも―――

あたしは、ぴたりと足を止めた。

どんどん遠ざかっていく彼の背中。

このまま、気付かないのかもしれない。

あたしとデートしてたことさえ忘れてしまうかも―――

そんな不安に背筋がぞっとする。

彼が、角を曲がる。

このまま、戻ってこない・・・・・?

そんな悪夢が頭をよぎり、それでも足を踏み出せずにいた、その時―――

今姿を消したその角から、慌てた様子の西門さんが戻ってきた・・・・・。

「何してんだよ!?」

「あ―――ごめん、あたし―――」

「お前―――今日は変だぞ?全然しゃべんねえし。なんかあったんじゃねえのか?」

「―――何も」

「―――じゃあなんでさっきから俺と目を合わせようとしない?」

「そんなの―――気のせい―――」

西門さんの顔を見上げようとしたその瞬間、西門さんがあたしの両肩を掴んだ。

「そんな言葉で、俺が納得すると思ってんのか?―――言っとくけど、俺はお前と別れるつもりはねえからな」

思いもかけない西門さんの言葉に、あたしは呆気にとられ―――思わずその顔をじっと見つめた。

「―――は?」

「俺が知らないと思って、ごまかそうとしても無駄だぜ。お前、ここんとこ毎日類の奴と会ってるだろ」

「え―――何で知って―――」

「んなことどうでもいいんだよ!一体どういう了見で、彼氏の俺を差し置いて類と毎日こそこそ会ってんだよ?言っとくが、俺は浮気なんて一切認めねえからな」

その俺様な発言に。

さすがのあたしもカチンとくる。

だって―――

「じゃあ、西門さんはどうなの?」

「は?」

「知ってるんだよ。西門さんこそあたしに隠れて、こそこそきれいな女の人と会ってるじゃん」

1度だけじゃない。

会社の近くの喫茶店で会ってるところを何度も見てる。

とてもきれいな、年上の女性・・・・・。

「もしかして―――瑞希さんのことか?着物着てる?」

「そうだよ。女優さんみたいにきれいな―――」

「あれは、着付けの先生だよ」

「―――は?着付け?」

「そう。うちにきてる門下生を何人か、頼んでるんだ。今までずっと頼んでたばあちゃんがぶっ倒れて、急きょ頼むことになったからここ数日、何度か会って話してた」

淡々と説明されて。

でも、すぐには納得できない。

だって、すごくきれいで―――西門さんだって、見惚れてた。

だから、あたしは、自信がなくて―――

「それより、お前はなんなんだよ?なんで類と会ってた?」

「それは―――いろいろ相談してて―――」

「相談?なんの?俺にはできなくて類にはできるわけ?」

「だって、そんなの―――」

西門さんのことなんだから、当然だ。

西門さんの気持ちがわからなくて。

自分に自信がなくて。

ずっと相談してた。

「―――西門さんと、ずっと付き合っててもいいの?」

「はあ?何言って―――」

「あたし―――自信ない」

思わず零れる言葉。

きっと、あたしじゃなくてもいい。

西門さんにはもっとお似合いの―――

「ふざけんなよ」

西門さの手が、あたしの手首を掴む。

「俺と別れて―――そんで類と付き合うわけ?」

「だから、なんで―――類は関係ないよ」

「納得できるか。つきあってる俺といるよりも類との時間のが多い。それでも今まで黙ってたのは、それが友情だって自分に言い聞かせてたからだ。お前のこと、信じてたから―――」

「あたしは―――」

「類にも、他の男にも、お前は渡さない」

「勝手なこと言わないでよ!あたしのことなんて―――そんなに好きでもないくせに」

言ってしまった言葉に、西門さんが顔を顰める。

「何言ってんだ、お前―――。好きでもない奴と、どうして付き合うんだよ」

「だって」

好きだって言われたことなんて、一度もない。

何となく付き合い始めて。

「お前―――馬鹿じゃねえの」

ふっと、西門さんの表情が崩れる。

「そんな泣きそうな顔して―――無理してんじゃねえよ」

「無理なんか―――」

「俺のことが好きなくせに」

その言葉に、ぐっと詰まる。

だって否定なんかできない。

好きだから。

でも―――素直にもなれない。

「ったく―――馬鹿だな」

西門さんの手が、あたしの頬を撫でる。

「言いたいことは、ちゃんと言えよ。そしたら俺が―――いくらでも答えてやる」

「―――じゃあ、言ってよ。ちゃんと―――西門さんの気持ち、教えてよ」

「―――わかった。なら、覚悟しとけよ」

「え―――」

「好きだよ、お前が」

呆気なく彼の口から零れた言葉が、まっすぐにあたしの胸に染み込んでいく。

涙が、零れ落ちた。

今まで堪えていたものが、溢れ出すみたいに。

「覚悟しろよ。俺にこんなこと言わせたからには―――浮気なんて、絶対許さねえからな」

「あんたに言われたくない―――てか、するわけ、ない」

ぎゅうっと、彼の腰に抱きつくと。

ふわりと、抱きしめられて。

「お前を捕まえておけるなら―――いくらでも言ってやる」

そう耳元に囁いて。

唇が触れるくらいの距離で。

ずっと欲しかった言葉を、あたしだけに―――

「好きだよ・・・・・」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 小話、というにはちょっと長すぎてしまったお話。
 総ちゃんのお話には、どうしても嫉妬というエッセンスを加えたくなってしまう私。
 普段余裕たっぷりな男って、逆にあせらせてみたくなるんですよね。

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もっと酔わせて vol.8 ~花より男子・総つく~

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 「美作さん!」

 マンションへ帰ると、そこにはなぜか類と2人カクテルを飲みながら寛いでいる美作さんが。
「落ち着け、牧野」
「ひどいよ!あの状況で置いてっちゃうなんて!」
 食ってかかるあたしに、苦笑を浮かべながら両手を上げ、なだめようとする美作さん。
「あの場合は仕方ねえだろ。総二郎のやつ、完全に頭にきてたからな。俺もまだ死にたかねえよ」
「で、なんであきらはここに居んの?」
 不思議そうに聞く類に。
「そりゃ、あの後のことも気になったし。一応フォローしてやろうと思ってさ。総二郎は?」
「―――実家に行くって。遅くなるって言ってた」
 あたしの言葉に、顔を見合わせる2人。
「ふーん・・・・・?あいつ、何か考えてんな」
 口に手を当て、美作さんが呟く。
「考えてるって、何を?」
「さあな。そりゃあ判らねえけど・・・・・お前とのことだろうな」

 言われて、あたしも考える。

 別れ際の西門さんは、あたしの方を見ようとしなかった。

 あたしの態度を、ただ怒ってるんだと思ってたけど―――

 そうじゃないのかな。

 何かを、考えてる・・・・・?


 「大体あんた達ってずるいのよ!」
「おい、牧野飲み過ぎ」
 持っていたグラスを美作さんに奪われそうになり、あたしはそれを避け、残っていたカクテルをグイっと飲み干す。
「―――それ何杯目?」
 呆れたように言う類をじろりと睨み。
「いいじゃん!あたしはお酒飲んじゃいけないの?」
「んなこと言ってねえだろ、ほらもうグラス寄越せよ」
 横からまたグラスを取り上げようとする美作さん。
「今の、もう一回作ってよ」
「はあ?まだ飲むのかよ」
「ぜんっぜん足りない!ほら早く!」
「わかったよ。ったく、酔っぱらいが。類、そいつに吐かれないように気をつけろよ」
「あい」
「失礼ね!類にそんなことしないっつーの」
 むっとして言うあたしを見て、類は楽しそうにくすくす笑う。
「何笑ってんの~。類も飲んでる?」
「飲んでるよ。牧野は面白いよね」
「なーにが―?」
「酒が入ってても素面でも、結局思ってることが顔に出ちゃうだろ。総二郎のこと、後悔してるんだろ」
「後悔って―――」
「同棲したこと―――じゃなくて、俺も一緒に住むのを認めたこと。やっぱり、2人だけで住めばよかったって思ってるんじゃない?」
「思ってな~いも~ん、そんなこと。類がいてくれた方が安心だも~ん」
 アルコールが回ってきて、ゆらゆらと体が揺れてる感じがした。

 隣に座っていた類の腕にギュッとしがみつく。

 類の繊細な手が、あたしの髪をなでる。

 ちょっと冷たいその感触が気持ちよくて、目を閉じる。

 「―――牧野、俺のこと男だって認識してないでしょ」
 呆れたような言い方に、くすくすと笑いが漏れる。
「認識してるよ~。類大好き~」
「・・・・・それ、総二郎に聞かれたら俺、ここから追い出されるよ、確実に」
「だ~いじょ~ぶ。西門さんだって類が大好きだし~」
「それとは違うでしょ」
「違わないよ~。西門さんと類は親友でしょ~?あたしだって―――類のことそう思ってるも~ん・・・・・ね、おんなじ~~~」
「・・・・・親友、ね・・・・・」
「そ、親友~~~だから、類大好き~~~美作さんも好き~~~」
「―――じゃ、総二郎は?」
「西門さんは~、西門さんはね~・・・・・」
「ん?」

 だんだん、意識が遠のいてく気がする。

 ゆらゆらと、気持ちよくて。

 瞼が開かなくなる―――

 「牧野?総二郎のことは?どう思ってる?」

 類の声が、やさしく響く―――

 「―――大好き、だよ。すごく―――すごくね―――愛してる―――」



 夢の中で、あたしの体はふわふわと浮いているようだった。

 やわらかい真綿に包まれて。

 あったかくて、気持ちよくて。

 ずっと包まれていたくなる。

 額に、頬に、柔らかいものが触れる感じ。

 それが何かを確かめたくて。

 手探りでそれを引き寄せて。

 ぎゅっと抱きしめる。

 耳元に、温かい息がかかる。

 くすぐったくて身を捩ると、遠くの方から聞こえてくる声―――

 「寝ぼけながら、人のこと煽るんじゃねえよ―――」

 戸惑ったような、照れたような―――

 大好きな、彼の声―――


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 素直になれば、きっと2人はもっと近づけるはず、だよね♪

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恋心 24 ~花より男子・総つく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「クリスマスに仕事ってなんだよ」

不機嫌な西門さんの視線に、気付かない振りして紅茶をすする。

「だって、平日じゃん」

「残業まですることないだろ?」

「しょうがないでしょ、向こうが24日の夜しか空いてないって言うんだもん」

大切な取引なのだ。この機会を逃したら、またいつチャンスが来るかわからない。

「―――何時まで?」

「わかんないよ。向こう次第」

「相手は?」

「は?」

「さっきからずっと気になってんだよ。お前、その相手の話になると俺と目え合わせないし」

やっぱりばれてる。

あたしとしても言ってしまいたいのは山々なんだけど・・・・・。

「気のせいでしょ」

「じゃあ言えよ。誰との取引だよ?」

「だから、取引先の会社の―――」

「あきらだろ」

その言葉に、あたしは思わず目を見開く。

「やっぱりな」

「なんで―――」

「俺をなめんなよ。で、なんで隠してるわけ?」

「・・・・・西門さんには、黙ってろって、美作さんが」

すっと細められるその鋭い視線に。

あたしの背中を冷たい汗が流れて行く。

「―――クリスマスの夜に、あきらと会うって?俺に内緒で?」

「し、仕事だし」

「それで、俺が納得するとでも?」

―――思ってないけど。でも―――

「―――あたしのことが、心配?」

逆に聞き返してみれば、西門さんは驚いたように目を瞬かせる。

「美作さんが―――クリスマスに会うなら、取引するって」

「お前―――それがどういう意味かわかってる?」

「でも―――それで取引成立するんなら、あたしはそうする」

あたしの言葉に、むっと顔を顰める西門さん。

「それで―――その後、西門さんに会いに行く」

「俺は2番手?」

「美作さんがね、たまには総二郎を待たせろって」

「は?」

「いつもあたしがやきもきしてる分―――西門さんにも心配させろって」

「おい―――」

「高級ホテルのディナー、ご馳走してくれるって」

「お前―――」

「クリスマスイブが、終わる前に迎えに来てね」

にっこりと笑って見せれば。

降参、と両手を上げる。

「覚えてろよ」

そんな宣戦布告も忘れずに・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 去年のクリスマス、拍手お礼用小話としてUPしていたお話です。
 つくしのかわいいたくらみにはまる総ちゃん♪

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きらら☆みるくの小説

恋心 23 ~花より男子・あきつく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
「好きなの」

言葉にしただけで、涙が出そうだった。

美作さんは困ったような顔で。

だけどあたしは止まらなくて。

「好きなの」

もう一度、そう伝えると。

「―――司には、なんて言う?」

「ちゃんと、話すよ」

「牧野、俺は―――」

「―――わかってる」

わかってるよ、美作さんの気持ちは。

いつだってF4のまとめ役で、みんなのことを考えてくれる彼だから。

だから、あたしは好きになったの。

そんな優しい美作さんが。

だけど、美作さんが道明寺を裏切るわけないし。

何より、あたしのことなんて、妹程度にしか思ってない。

それでも、この気持ちを伝えずにはいられなかった・・・・・。

サラっと、美作さんの優しい手が、あたしの髪に触れる。

「俺、まだ何も言ってねえよ」

ふと見上げれば、そこにはドキッとするような優しい笑顔。

「俺も、好きだよ、お前が」

まるで、言い聞かせるように、あたしの目を見つめる美作さん。

「うそ―――」

「うそなんてつかねえ。お前には―――ただ・・・・・覚悟しといてくれよ?」

「え?」

「俺はもう、覚悟はできてる。司を―――敵に回すことになっても、お前は、離さねえ」

そう言った美作さんの瞳は。

優しさの中にも、今まで見たことのないような情熱が見え隠れしているようで。

あたしは、しっかりその言葉に頷き、美作さんに抱きついた。

「美作さんが一緒にいてくれるなら―――大丈夫」

ずっと一緒にいたい。

そう思った人だから。

どうか、あたしを離さないで・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 最近、あきつくを書いていると落ち着くかも。
 ちょっとまた風邪をひいてしまいまして(^^;)
 新年早々、ちょっとばて気味です。

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恋心 22 ~花より男子・つかつく~

Category : 恋心 ~花より男子・F4×つくし~
離れていると不安で。

その不安に押しつぶされそうにある時がある。

寂しさを紛らわそうとして、バイトに明け暮れる日々。

だけど、ふとした瞬間に。

たとえば、家に帰る道を1人で歩いているときに。

やっぱり頭に思い浮かんでしまうのはあいつのことで―――

ここに残るって決めたのはあたしなのに。

気付いたら、頬を涙が伝ってる。

「―――もう、顔忘れちゃうよ」

忘れるはずない。

「声だって、忘れちゃうんだから」

ずっと耳に残ってる。

「いい男は他にもいるんだから」

でも、あいつ以上にいい男なんて、あたしは知らない。

「早く―――帰ってきなさいよ、馬鹿」


「バカに馬鹿って言われたかねえぞ」

後ろから抱き締められて。

忘れるはずのないそのぬくもりに、涙が溢れ出す。

「―――あんたほど馬鹿じゃないわよ」

「その馬鹿を―――待ってたんだろ?」

耳元に響く低音が、あたしの胸を揺さぶる。

「これ以上―――もう待てないんだから」

「だから―――攫いにきた。他の奴に、先越される前に―――」

「誰のことよ。あたしのこと攫いに来るなんて―――あんたしかいないじゃない」

向き合って、見つめあう。

潤む瞳に映るあいつは、切なげにあたしを見つめてて。

何も言わずに唇を重ねた。

言葉がなくても、思いが伝わってくる。

―――ずっと、会いたかった―――



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 『恋心』シリーズでは割とすんなり書けるつかつく。
 長編は難しいんですけどね~(^^;)

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もっと酔わせて vol.7 ~花より男子・総つく~

Category : もっと酔わせて ~花より男子・総つく~
 -tsukushi-

 「はは、早速やらかしたのか、類のやつ」

 大学で美作さんに会って。
 あたしは今朝の出来事を話した。
「笑い事じゃないよ、もう、その後も西門さんは不機嫌だし―――」
「大目に見とけよ。それだってきっと、類にしたら牧野のためにやってるのかもしれねえし」
 その言葉に、あたしは首をかしげる。
「あたしのため?どうして?」
「あいつの今までの女性遍歴考えたら、今までに相手にした女たちが押し掛けてくることだって考えられる。お前、心配したりしなかったか?お前の知らない間に総二郎が女連れ込んだりしないかって」
 美作さんの言葉に、あたしはちょっとぎくりとした。
「そ、そんなこと―――普通、同棲中のマンションに連れ込んだりは―――」
「お前の留守中にそんなこともあるかもって思わなかったか?例えばバイト中なんかにさ」
 そう言われてしまうと、何も言えなくなる。

 確かに、心の奥底でそんな風に思ってたのかもしれない。

 西門さんの今までのことを考えると、どうしてもあたしが彼女だということに安心できなくて。

 でも、信じたい気持ちも本当で―――。

 「だから、そういう不安を類は感じ取ってたんじゃねえのかってこと。類がいるって思えば総二郎も下手に留守出来ねえし、女連れ込むこともねえだろうが」
「そんなこと―――考えてたのかな」
「だと俺は思うけどね。ま、お前のそばにいたいって気持ちも本当だとは思うぜ。あの類にとって、お前に関わるってことが唯一あいつが生きがいに感じてることだって俺は思うし。総二郎には気の毒かもしれねえけど―――お前だって、類がそばにいることで安心できることがあるだろ?」
「そりゃあ・・・・・」

 ずっと、類は特別だと思ってる。

 恋愛感情とは別のところで、いつも自分の一部のように思っている類のこと。

 そばにいると思うだけで、なぜか安心できるのは本当のことで―――。

 「そのうち総二郎も慣れるだろ。幼馴染なだけに、お互いのこと解りすぎててイライラする部分もあるんだ。お前はあんまり心配しないでゆったり構えてろよ。本気で困った時には俺が何とかしてやる」
 そう言って微笑む美作さんは、とっても頼りがいがあるように見えて、あたしは安心することができた。
「ありがと。―――なんか、美作さんにも一緒に住んでほしいかも」
 その言葉に美作さんは一瞬目を瞬かせ―――

 ちらりとあたしの後ろに視線を流し。

 口を押さえて1つ、咳ばらいをした。
「―――ま、それが実現することはねえと思うけどな」
 と、言う美作さんの言葉のすぐ後に。
「当たり前だ。これ以上頭痛の種が増えてたまるか」
 という声が、あたしのすぐ後ろで聞こえて。

 恐る恐る振り向けば、そこに立っていたのは予想通りというか、やっぱり不機嫌に顔を顰めた西門さんで―――
「つくしちゃん、ちょ~っと顔かしてくんねえ?」
 そう言う西門さんは笑顔を浮かべてはいたけれど。

 その背中には黒いオーラを背負っていて。

 思わず逃げたくなって立ち上がり、美作さんの腕をつかむ。
「や、あの、あたし今美作さんと―――」
「あきらと、何?」
 さらに険しくなる西門さんの黒い笑顔。
「あー、俺用事思いだしたから、もう行くわ。じゃあな牧野」
「ええ?ちょっと美作さん!」
 ひらひらと手を振りながら行ってしまう美作さんをあたしは呆気にとられて見送り―――

 ―――本気で困った時には俺が何とかしてやるって言ったのに!!

 「つくしちゃん」
 その低い感情を抑えた声に、ぎくりとする。
「―――ちょっと出ようか?」


 「おれと、一緒に暮らしたくなかった?」
 大学のそばの喫茶店で2人、向かい合わせに座る。
「そんなこと―――」
「類や―――あきらがいたほうが安心できる?俺と2人きりにはなりたくない?」
 西門さんの沈んだ声に、あたしは慌てて首を振った。
「そんなこと、ないよ。そうじゃなくて―――」
「わかってるよ。類がお前にとって特別だってことも、俺の過去を不安に思ってるってことも。けど、俺はお前が好きだしお前と2人でいたいと思ってる。だからお前にも同じように思ってほしいと思うのは、俺のわがままか?」

 真剣な、西門さんの瞳。

 いつでもあたしの心を捕えて離さない瞳。

 あたしだって同じ気持ちだと伝えたいのに、なぜだかそれをうまく言葉にすることができなくて。

 「―――おれ、今日は実家に呼ばれてるから、帰りは遅くなる」
 ふと目をそらし、西門さんが言った。
「あ―――そうなんだ」
「何時になるか分からないから、飯待ってなくていいよ」
 そう言うと、西門さんは席を立ちあがった。
「じゃ、俺もう行くわ」
「あ―――うん」
 
 最後は、目を合わせようともしなかった。

 なんでこうなっちゃうんだろう。

 素直になれないあたし。

 それが、西門さんを不安にさせてるんだってわかってるのに。

 あたしだって西門さんのことをすごく好きなのに。

 どうして、それを素直に言葉にすることができないんだろう・・・・・


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 総二郎を敵に回すと怖い―――なんてあきらは思ったのかも。
 でも、見捨てたわけじゃないんですよ~♪

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恋心 21 ~花より男子・類つく~

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「ぜっっったいだめ!」

「どうして?」

「だって―――」

「牧野は、俺専属の使用人でしょ?」

「そうだけど!でも一緒に寝るなんて―――」

「いいじゃん。前に手を繋いで寝たことだってあるんだし」

「それは―――!」

あのときは、あたしは道明寺のことを思ってて―――

今は、あの時とは違うよ。

いくら使用人だって、類と一緒のベッドに入って寝るなんて―――

「牧野がいてくれなきゃ寝れない」

「嘘ばっかり。とにかく、無理」

「じゃ、クビ」

「ちょっと!いくらなんでも横暴―――!」

「なら、一緒に寝よ」

にっこりと、天使の―――いや、悪魔の微笑み。

「大丈夫。牧野がいやがることはしないから」

ずるいよ。

あたしが嫌がるわけないって、知ってて言うんだから。

そのビー玉のような瞳でお願いされたら最後。

あたしに拒否なんてできるわけないって。

あなたに、逆らえるわけないって―――

だってあたしもあなたと同じ気持ちだから。

それを見透かされているようで、悔しくなるの。

「ほら、おいで」

手を伸ばされて。

その手を掴んでしまえば、もう戻れなくなる―――



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 思わず続きが気になる?
 今年の類つくはどんなお話にしようかな?

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恋心 20 ~花より男子・あきつく~

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慣れないパーティーで、あたしは壁の花。

そして頬を染めながら女性たちが視線を送る人に、昔の記憶がよみがえる。

相変わらず華麗なステップを踏んで。

肩まで伸びた髪が、ターンするごとにさらりと流れ、また女性を魅了する。

次は誰と踊るの?

もしかしたら誘われるかもしれない。

誰もがそんな期待に胸をふくらませ、彼を見つめていた。

曲が終わり、彼がパートナーを務めた女性に笑顔を向け、そしてくるりと背を向け歩き出す。

いつまでも彼を見つめる女性に、でも彼は振り向きもしない。

そして、その足は真っ直ぐにあたしの方へ―――。

「久しぶり」

大人っぽく、艶を増した笑顔を向けられて。

うまく視線を合わせられない。

「き―――気づいてたんだ」

「当たり前だろ?お前を忘れるはずない」

美作さんの声が、甘く響く。

「踊ろう」

差し出された手に、でもあたしは戸惑って。

「あたし、ダンスなんて―――」

「教えてやるよ。知ってるだろ?俺がそういうの得意なの」

「で、でも、みんな美作さんと踊りたがって―――」

「俺は、お前と踊りたいんだけど?」

優しい瞳が、熱を帯びたような気がした。

「―――あたしで、いいの?」

「そう言ってるだろ?お前がいい。―――壁の花なんて、もったいないぜ。そんなにきれいなのに」

褒められて。

その気になってもいいのかな。

その手を取って。

その甘い瞳で、あたしだけを見つめてくれるって―――

期待しても、いいですか―――?



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 あきらだったらきっと、彼女になったつくしにこれでもかってほどつくしてくれるんだろうなと、ちょっとうらやましく思ったりしてます。

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